みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
★3.人気アニメシリーズやゲームの“3Dアニメ化”という企画がしばしば実現し公開されるが、「その需要は一体どこにあるのだろう?」と、非常に懐疑的に思う。 多くの場合、慣れ親しんだアニメのビジュアルに対して、3D化されたキャラクターの造形にまず違和感を覚え、それはすぐに嫌悪感や気味悪さにまで発展することが多い。まともに鑑賞していないが、「STAND BY ME ドラえもん」などはその最たる例だろう。 そんなわけで、「クレヨンしんちゃん」の3Dアニメ化である本作も、まったく観るつもりは無かったのだけれど、ある休日の午後、暇を持て余した小4の息子がリビングで観始めたので、仕方なく遠目で鑑賞した。 結果的に、懸念していた3Dアニメに対する違和感や嫌悪感を覚えるには至らなかった。なぜなら、3Dアニメの造形に、オリジナルのアニメのキャラクター造形と比較して、それほど大きな差異が無かったからだろう。 無論、声優陣も同一なので、3Dアニメを観ているという感覚自体が薄かったように思う。 が、それならば、ということである。 それならば、何も3Dアニメにする意味があったのか?ということであり、詰まるところ「誰得?」という印象に着地する。 “超能力”を題材にして、ファンタジックでスペクタクルなストーリー展開は用意されていたけれど、元々「クレヨンしんちゃん」映画といえば、映画ならではのエキサイティングな世界観を展開させることが売りでもあるので、特に今作のみが特筆してエンターテイメント性が高まっているというわけでも無かった。 確かにクライマックスにおける、“特撮的対決”シーンには、3Dによる立体感やダイナミックなカメラアングルが効果を発していたのかもしれない。 でも、その点においても、クレしん映画においては、縦横無尽なアニメーション表現によりエキサイティングなアクションやアドベンチャーを創出し続けているので、特別さを感じるには至らなかった。 むしろ、3Dアニメ化による“労力”が通常よりも嵩んでいるのか、他作よりもストーリーテリングにおいては平坦で類型的だったと感じざるを得なかった。 監督は、Netflixドラマ「地面師たち」の記憶も新しい大根仁。 ラブコメからシリアス、アニメまで守備範囲の広さは、堤幸彦や秋元康のもとでキャリアを積んだこの監督ならではの特性であろう。 ただその一方で、ある種の節操の無さや、各作品における拭い去れない軽薄さみたいなものも、しっかりと受け継いでいるなあと感じる。 【鉄腕麗人】さん [インターネット(邦画)] 4点(2025-02-15 08:15:57) 2.三十年、三十本を超える劇場版クレヨンしんちゃんシリーズは、それなりに出来栄えにバラつきはあって、最高傑作群と比べると大きく見劣りする作品も少なくはない。それでも、それぞれ独自の楽しさなり美点なりは持っていて、とことん失望させられたという経験はなかった。だが、残念なことに今回で不敗神話は終焉だ。3Dということでシリーズに含めないことにしてもらえないだろうかという思いすらある。 まず、ディテールから。 動きのスピード感がなさすぎる。このシリーズのキモが高速の追いかけっことスラップスティックだというところが全く理解できていないのではないか。ゆるーいノスタルジー基調の『オトナ帝国』でも、そこはしっかり押さえていたぞ。 次に、暴力描写が酷い。シリーズ中期でも、やはり残酷な暴力描写が問題になった作があったが、ざらつき感はさらに上回る。 そしてラストが醜い。ポスターにまで社会的メッセージを謳っておきながら、三流政治家でもやらないようなこの雑なまとめ方は何なんだ。全部のセリフがダメとは言わないが、全体としてあまりに押しつけがましく、饒舌。このシリーズは毎回“感動”が売りで、だから私はそこをキレイさっぱり排除した『タマタマ大追跡』や『温泉大作戦』の潔さが好きなのだが、かといって少しあざとく泣かせ場を仕込んだ『ラクガキング』も嫌いではないし、『ロボとーちゃん』は悪役設定のグダグダぶりに目をつぶり最高傑作認定している。要は楽しさ優先だが、そこを抑えたうえでのお涙頂戴もウェルカム。でも、この映画はどちらも不発だ。 これも題名を伏すが、メッセージ性が強めながらクライマックス突然の大ミュージカル調に転じた作がシリーズ後半、数年前にあった。登場人物が「そんなことで平和は来るものか!」と叫ぶが、踊りに飲み込まれていく。ここでは確かに本質的な解決は示されないが、替わりにうさんくさいおためごがしを示したりはしなかった。むしろ正義を押し付ける独裁には断固として、ただし非暴力で抗うという姿勢だけはきっちり打ち出したあたり、本作とは真逆といえる。 初参加の監督はもともとこういう体質の人だったのだろうが、プロデューサー陣には反省を求めたい。このシリーズは家族愛連呼という強いバックボーンがあり、それ自体はもちろん正しいものだが、このご時勢いろんな方向へ振れてしまいそうな危うさも秘めているのだ。 【nakas】さん [映画館(邦画)] 1点(2023-09-10 22:44:38) 1. 朝飯を食いながらスマホでTwitterを眺めつつ…アレだ。 ”ある人のレビュー”を見た瞬間に「ウッシャー!これを観よう!」と決めた! ――しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦〜とべとべ手巻き寿司〜(2023年) いや「候補に入ってないがな!」と思われるだろうが……ごぉ勘ん弁! だって…「欲しいモノ」や「食いたいモノ」って直前で変化する事が有るのが…僕ちゃんのヒューマンライフ!THE人生! 人生には、それくらいの振れ幅は欲しいな、と思う今日この頃だし! ンで、中に入ったんだが…子供ばっかでビックリしたんだけど「照明を真っ暗にしないままの上映」だったが……なんか落ち着かん。 俺はクレヨンしんちゃんって、TVでもあまり観ないし映画館は初めてになる。 んで、映画が始まり観ながらも考えてる事は…「アニメのしんちゃんと、今回の3Dの差」だ。 その空気感と言うか、そんな差が気になってくるんだけど…2014年に観た3D映画の「STAND BY ME/ドラえもん (2014年)」と同じような感じと考えればいいかな。 ンで、俺の席の右に子供(小学2~3年くらい)が居るんだが……アレだ。 脚ぃ延ばすわ、手ェ延ばすわ…俺にガツンがツン肘を当てても向こうは(子供ゆえに)気にしてないので…俺は横に撤退。 いやいやいや!凄ぇな、ガキぃ!……ま、子供好きだし可愛いけどさ。笑 しかし、しんちゃん……これは泣く! まさか、しんちゃんで泣くと思わんかったわ……ワシャぁ。 ずーっと「お、俺…しんちゃんで泣くんかぁぁぁぁ?!」って考えてたのは此処だけのヒミツだ。 あと、松坂桃李君の声優っぷりが上手いな~!と思った。 彼が演じた「非理谷 充」は、最初ただのヤな奴でしかなかったけど、作品を観ながら「そこに到達するまでに何かがあったのかも知れない」なんて考える。 シナリオの中、子供の頃から寂しくて、親の離婚があって…ただ、周囲の虐めなどもあり。彼が歪んでいく様が胸を強く締め付ける。 うん――人間ってのは、産まれた時に笑顔と希望で包まれたはず。 最初からの悪人なんか、絶対に居ないと信じてる……そんな気持ちになっちゃったね。 その成長の切れ目に絡む…しんちゃん…いや、本当に泣ける。 しんちゃんシリーズ、掘り起こして観ようかな…うん。 なぁ~んて気持ちになった。 . 【映画の奴隷】さん [映画館(邦画)] 7点(2023-08-10 14:55:59)
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