みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
5.《ネタバレ》 岩井俊二らしい映画。 女の子のヒリヒリ感を描かせたら、まぁ見事。 本作の歌姫は、「Picnic」のチャラを思い出した。 ただ思ったのは、東日本震災は、扱うのは難しい。 日本中の気持ちが沈んだ記憶は、下手な描写では、観る側の心が離れる。 前半は、ジョンカーニーか!?と思うくらい、心踊ったが・・ ラストの演奏会の騒動は、今の日本をよく表してる。 あるべき映画だと思うし、邦画界の力強さを表わしてて、見応えあった。 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2024-06-04 00:56:28) 4.《ネタバレ》 黒木華の女性教師が、少女を探しに夜の古墳を登ってくる。かすかに響いてくる少女の歌声に惹かれるように、、。 となるはずのシーンで、肝心な彼女の歌声はBGMでかき消されてしまう。 人を惹きつける彼女の歌声、自身の人生の転機をもたらす歌声、それを印象づけるという本来ならば重要なシーンで 情景音楽のほうを優先させるという頓珍漢。 子役の歌だから、どうでもよかったのか。 とにかくBGMの垂れ流しがひどい。ヒロインの歌に割りこむようなメリハリのない用法も複数個所。 劇伴を目一杯流しておけば「音楽映画」だという音痴映画である。 警官との小競り合いも取ってつけたような安易さで、切実感まるでなし 。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 2点(2024-02-14 00:20:58) 3.批判モリモリだったんですが、他の方の 「心が締め付けられるくらいに相変わらず美しいその鼻筋」で、自分が決して批判してはならない映画だと気づかせていただきました。 【rhforever】さん [映画館(邦画)] 8点(2023-11-04 21:03:10) 2.《ネタバレ》 岩井俊二監督は,女性を綺麗に撮る監督で,結構好きな監督ですが,この内容で3時間は厳しいと思う. アイナ・ジ・エンドは,ハスキーボイスが特徴だと思いますが,この内容には合わない気がしました.BiSHに興味もないので余計ですが. それと,お姉さん(キリエ)と路花が出会った後で津波が来ていると思われるのだが,その状況で路花だけ助かるってどういう事? 【あきぴー@武蔵国】さん [映画館(邦画)] 4点(2023-10-15 23:58:02) ★1.野外ステージの中央を真正面から捉えた望遠レンズの向こうで、アイナ・ジ・エンドが振り向き、こちらを真っ直ぐに見据えて、歌い始める。 178分に渡るこの“音楽映画”の中で、彼女は主人公“キリエ”として、最初から最後まで歌い続け、人間の脆さと儚さ、だからこそ眩くて手放せない“讃歌”を体現し続けた。 「歌」は、彼女にとっての唯一無二の伝達手段であり、表現方法であり、生き方そのものだった。 岩井俊二のフィルモグラフィーの中で、燦然と輝く“歌姫”の系譜。 グリコを演じたChara、リリイ・シュシュとして歌ったSalyu、里中真白を演じたCocco、その中に、個人的に5年間追い続けたBiSHを終えた“アイナ・ジ・エンド”が刻まれるというこの奇跡は、私にとってそりゃあスペシャルなコトだった。 公開初日に劇場に足を運び、深い情感と共に瞬く間に過ぎ去った178分に、しばらく呆然とした。 素晴らしい映画だと思った。ただしその一方で、この映画を彩る様々な要素が、私にとって特別過ぎることからの好意的なバイアスがかかってしまっているのではないかということを否定できなかった。 決して完璧な作品ではないし、万人受けする映画でもないだろう。 演技者として専門職ではないアイナ・ジ・エンドの“異物感”は、その是非は別にして確実に存在する。 2011年の石巻と大阪、2018年の帯広、2023年の東京、時間や社会状況を超えて行き交うストーリーテリングは、時に散文的で、歪だった。 それぞれの状況における登場人物たちの言動を裏付けるバックグラウンドを映し出しきれていないことに、一抹の物足りなさも覚えた。 そんな思いも抱えつつ、巡らせて、主人公キリエによる劇中歌をヘビーローテーションして、一週間後再び劇場に向かい、2回目の鑑賞に至った。 自分の中で消化しきれない部分を綺麗に呑み込みたいという思いもあったが、それ以上に、この作品を、そこで響き渡る歌声を、「映画館で観た」という記憶の中にもっとしっかりと刻み込んでおきたいという思いの方が強かったように思う。 2回目の鑑賞を経て、やっぱり歪で、ある部分においては非常に脆い映画だなと思った。 ただそれは、この映画が、極めて不安定で未成熟なこの世界の「人間」そのものを描き出していることの証明に他ならないと思えた。 大震災、不況、コロナ禍、遠い国の戦争や気候変動……。平成から令和へ、まさに文字通りの時代の移り変わりの中で、この国が直面した悲劇と苦難と、それに伴う深い鬱積。 この世界は、あまりにも理不尽で、往々にして優しくはない。けれども人々は、傍らの樹木にしがみつくようにして必死に生き延び、今この瞬間を生きている。 暗闇の中でも、僅かな光を見つけて、それを憐れみ、慈しみ、愛を込めて歌い続ければ、きっと“赦し”は訪れる。 それはもはや理屈でも無ければ、信仰でもないと思う。ただひたすらに、この場所に存在し続けることを決めた人間たちの強い意思だ。 “キリエ”が、“歌う”ということに求め続けたものは、例えば歌手としてプロになるというような世俗的なことではなく、その純粋な意思の表明だということを本作は物語っていた。 「音楽映画」と明確に銘打たれたこの映画で、「歌声」そのものにキャラクターとしての人格と映画のテーマを求められた役柄を体現し尽くした、アイナ・ジ・エンドには、ただただ感嘆した。 この5年間、BiSHでのパフォーマンスを通じて、ずうっとアイナ・ジ・エンドが歌う姿を観続けてきたけれど、彼女が辿り着いたその神々しくすらあるミューズとしての立ち振舞に心が震えた。 その主人公を映画世界の内外で支える存在として、役者としての新境地を開いてみせた広瀬すずも素晴らしかった。 心が締め付けられるくらいに相変わらず美しいその鼻筋と、キャラクターの心の奥底の闇を表現する漆黒の瞳に、終始釘付けになった。彼女が演じた逸子(真緒里)の2018年から2023年に至る「変貌」こそが、この現実世界そのものの激動と悲哀を象徴していたと思う。 語り始めるまでに時間はかかり、いざ語り始めたならば、それがなかなか尽きることはない。 「スワロウテイル」や「リリイ・シュシュのすべて」など、過去の岩井俊二作品と同様に、時代を超えて様々な世代が観続け、愛され、または嫌悪され、その素晴らしい音楽と共に思い出され続けるであろう、忘れ難い“現在地点”だ。 【鉄腕麗人】さん [映画館(邦画)] 10点(2023-10-15 00:05:50)(良:2票)
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