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死んでもいい(1992)

1992年【日】 上映時間:117分
ドラマサスペンスロマンス小説の映画化エロティック
[シンデモイイ]
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2010-05-12)【にじばぶ】さん
公開開始日(1992-10-10)


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監督石井隆
キャスト大竹しのぶ(女優)土屋名美
永瀬正敏(男優)平野信
室田日出男(男優)土屋英樹
奥村公延(男優)村上
岩松了(男優)40代のオカマ
竹中直人(男優)30代のオカマ
原作西村望「火の蛾」(徳間書店)
脚本石井隆
音楽安川午朗
撮影佐々木原保志
製作伊地智啓
アルゴ・ピクチャーズ
配給アルゴ・ピクチャーズ
照明金沢正夫
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【クチコミ・感想】

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11.オープニングで雨が降り赤い傘が印象的に登場したとき、同じ名美の物語である池田敏春『天使のはらわた 赤い淫画』を想起した。そしてやはり名美の物語、相米慎二『ラブホテル』でかかったもんた&ブラザーズの「赤いアンブレラ」がよぎる。どこかモノクロに近いくすんだ色合いの画面に映える赤。傘を持つ女と男の間に「死んでもいい」と赤いタイトルが浮かぶ。この一瞬がものすごくかっこいい。完璧な構図と配色で見せるほとんど動かない(スローモーション)画はまるで石井隆の漫画のようだ。石井隆はこれまで名美の物語を他人に語らせていたがこの作品で初めて自ら語ることとなる。タイトルバックのセルフオマージュのごとき劇画調とそこにいくまでの鬱陶しいくらいの映画技法の嵐にその並々ならぬ意気込みを見る。しかしこの映画の名美は他の作品の名美とはどこか毛色が違う。なんたって陵辱されない。それでもラスト、名美が何も言わずに涙を流したとき、その顔は「堕ちた」ことを知り「堕ちた」ことを受け入れたように見えた。まさしく堕ちてゆく女・名美の物語であったのだ。しかもその瞬間を切り取り静止させて映画は終わるのだ。残酷な様を美しく切り取る。石井隆の真骨頂。 R&Aさん [DVD(字幕)] 7点(2011-11-11 15:43:43)

10.《ネタバレ》 和製「郵便配達は二度ベルをならさない」といったとこでしょうか。高校球児のような永瀬くんがこんな過激な役を演じているとは驚きです。大竹しのぶの落ち着きのない目も、二人の男が争う時、どうしていいか分からなくなってしまうのに、大いに役立っています。劇中では32歳ってことになっていましたが、私生活ではこの頃、いろんな男性と付き合っていたようで、今はようやく落ち着いた役も演じられるようになりました。良かったですねぇ。しかし、永瀬くん、あの前半のシーンでのアレは大竹しのぶが体を開いてくれたから良かったけど、完全に犯罪ですよ。まぁ何にせよ、ラブシーンは良かったです。この映画、それがなかったら、心の荒む映画になったと思います。キネ旬でも好評価の作品ですが、自分にはこの点数が精一杯です。 トントさん [ビデオ(邦画)] 6点(2010-12-06 07:56:24)

9.《ネタバレ》 若い男が下車した駅の構内をゆっくりと歩いている。のんびりとした足取りと、進む方向を運まかせにするその様子から、彼が当てもなく放浪中の旅人であることが分かる。やがて男が改札を抜け駅舎を出るそのタイミングで、突然激しい夕立が降りはじめる。雨を避けるべく引き返そうとしたその時、男はすぐ後ろで傘を開こうとしていた女の肩にぶつかる。体勢を崩しよろめく女と、その姿を雷に撃たれたように見つめる男。男が詫びる間もなく女は赤い傘を差し、雨の中へと駆けて行く。冒頭で描かれる男と女、信と名美のこの邂逅の鮮烈さはただごとではない。偶然のめぐり逢いから一瞬で恋におちる衝撃を、こんなに美しく表現し得た映画は古今東西、稀だろう。この映画が凄いのは、得体のしれないそのボルテージが全編に渡って骨太に貫かれていることだ。二時間ドラマと大差ない不倫の果ての殺人という筋書きを、石井隆監督はあくまで映画として構築しようとする。生半可ではないその意気込みに、つくづく感嘆せずにはいられない。ネオン管に吹きかけられるアルコールの霧、暗いドアの郵便受けから名美を求めてのびる信の腕、夕景の船着場で逢瀬する二人を抒情的に描く長回しや、反対に、殺害シーンを直接見せずその場の生々しい空気だけを延々と捉えつづける固定の長回し、まさに枚挙に暇がないほどだ。映像の力だけで雄弁に語られるそれらのシーンのなんと映画的なことか!そんな映画表現への情熱的なこだわりの一方で、一般映画初監督作品であるためか主演の大竹しのぶへの配慮なのか、本作では、石井隆映画特有の過激で陰惨な性描写はかなり控えめになっている。夫と愛人の両方を愛しさらには自ら汚れないようにも見えてしまうこの名美像からしても、「名美」を屈折した愛をもって奈落の底へと叩き落とすのが信条の石井隆独特な世界観は、ここでは不完全燃焼とさえ言える。けれど、逆に言えば観客を食傷させないある種の節度あるその抑制が、この作品を傑作たらしめてもいるのだ。そういう意味では本作はデヴィット・リンチ映画における『ブルー・ベルベット』のような位置づけの傑作と言えるかもしれない。なにはともあれ、名美がナミィにとどまった『GONIN』と並んで、石井隆の最高傑作であると思う。 BOWWOWさん [映画館(邦画)] 8点(2009-07-31 15:32:39)(良:1票)

8.《ネタバレ》 室田日出男が素晴らしい。結局、彼は3度に渡って現場で間男(永瀬)と相対するわけだが、最後のホテルで永瀬に殴られた後に、「なんで・・・・・・」という表情がたまらなく切なくて、いい。主演3者の演技を長回しで見せきった演出はよかったと思う。石井監督は映像派の奇を狙ったテイストの監督かなと思っていたが、この作品は、人間を見つめた映画でした。 ムーチンさん 7点(2004-08-07 02:27:30)

7.大竹しのぶ、室田日出男この2人がかなり濃いためか、永瀬がかなり印象薄いです。それまで大竹にエロスは感じなかったがアリかなって気になります、さすがです。 亜流派 十五郎さん 6点(2003-12-13 21:06:01)

6.《ネタバレ》 石井隆監督の艶のある映像はいつ観てもいい。ただし、本作ラストの浴室での室田日出男の殺害シーンは少々間延びしていた。全体的に間をたっぷりとった演出をしていたのはわかるが、クライマックスはもう少し緩急をつけて緊張感を漂わせてほしかった。大竹、室田と熱演だったが、永瀬には少し物足りなさを感じた。 恭人さん 6点(2003-11-30 18:23:52)


5.永瀬さんの犬のような瞳が、いいなあ、と。 きなこ餅さん 6点(2003-11-06 23:57:37)

4.今まで観た日本映画の中では良かったと思う。変にリアルな感じでスンナリ話に入っていけた。ラストが好き。 civiさん 7点(2003-10-29 03:03:40)

3.大竹しのぶってどちらかといえばこういうエロっぽいのってNGなんですよね。映画的ではなくててリアルというか、肉感的過ぎて近所のおばさん見てるようで気持ち悪いんですよね。演技は当然体当たりで、申し分ないんですが。永瀬にしてもマザコンっぽい愛しかたでちょっと気持ち悪いし。しかしながらこの作品を盛り上げているのは夫役の室田日出男この人!本来ならドスの効いたヤクザをやる所が至ってフツーのダンナを熱演してます。しかもお互い愛しているのに何故若い男に寝取られるのか全く判らず苦悩する演技が素晴らしかった。そして彼の存在が主演二人の「いつバレるか」の関係をヒヤヒヤさせてくれています。カーテンのように七色の布がヒラヒラするシーン、石井監督お決まりの雨のシーンやストップモーションなどやはり「はっ」とさせてくれます。 さかQさん 6点(2003-04-03 06:46:04)

2.「バーバーのアダージョ」を使ってほしくなかったなあ。 けむくじゃらさん 4点(2002-12-27 23:36:18)

1.人生の哀しさに共感するところがあった。人が良いというのは哀しい事かもしれない。 クロさん 6点(2002-11-08 00:03:45)

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【点数情報】

Review人数 11人
平均点数 6.27点
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419.09% line
500.00% line
6654.55% line
7327.27% line
819.09% line
900.00% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.00点 Review1人
2 ストーリー評価 7.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 5.00点 Review1人
4 音楽評価 5.00点 Review1人
5 感泣評価 4.00点 Review1人

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