みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
★5.《ネタバレ》 犯した罪は決して消えるものでもなく、シルミドに行く前に彼らがやったことは肯定できるものではない。それでも反乱の直後に一人が口走った「自分の墓標に、自分の名前を書けないってことだろ!?」という言葉が彼らの気持ちを象徴している。許されない罪で刑務所送りになった犯罪者達、そんな彼らでも自分の存在した証を残し、自分は自分として生き、死にたかったのだ。最初は刑を免れるための行動であったが、それがやがて、彼ら自身の存在の意味そのものになっていく。北の首領を暗殺して栄光を手に入れる、そんなことよりも、刑の執行により一度は存在を消されかけた彼らはこの任務の遂行に自分達の存在の証という悲願を立てた。共産ゲリラのレッテルを貼られようとも、バスの中に血染めの名前を残した彼らの行動からは、自分の存在意義を確認し、かの国に生きていた証を残したいという、悲惨なまでに切ない気持ちが伝わって来た。犯した罪は、犯した罪。しかしたとえ罪人としてであれ、彼らの存在が世に公的に認められることを願ってやまない。……蛇足だが、音楽が「ザ・ロック」にとても似ていた気が…。 【six-coin】さん 8点(2004-06-13 03:44:31) 4.《ネタバレ》 まずこれが歴史的事実であるという点で韓国内では爆発的ヒットとなりましたが、それは歴史の闇まで「聞けば反応できる」だけの準備が国民にあるからだと思います。 朝鮮と韓国ってどう違うの?とか、「ハングル語」などという呼び方をしているようなレベル(低いと言ってるのではありませんよ)だと、うまく鑑賞出来ないかも知れません。 朝鮮戦争で特需もあった日本だけに、隣国の分断の歴史にはもっと関心を持たねばならないと改めて感じます。 下でも仰っているかたが見えますように、少しでも事前学習は必要かと。 映画「シルミド」には原作やエピソードが存在しますが、それを脚色してなお新事実が出て来ているそうです。 失踪者が特殊部隊として訓練された事実、チェ隊長も実在した人物、チョ軍曹は存命中、失踪者家族が遺骨の返還を求めている現状、脱出したバスの運転手、証言している人質たち、またシルミ島脱出時、最初の戦闘で生き残った教官側の兵士の証言と、まだまだ暗部に光が当たりそうです。 北朝鮮潜入の任務は南北統一の機運が高まったことにより闇に葬られたのですが、訓練兵たちは韓国大統領官邸「青瓦台」に向かう事で、自分達のレベルをアピールし名を残したかったのでしょう。 射殺、自決、そして生存兵も死刑になったものの引き続き真実を究明し、いつか完全なノンフィクションでリメイクしてもらいたい作品でした。ラストサムライで消化不良だった方々もある程度納得されるかも知れません。 意外に館内にすすり泣く人が多かったので8点献上! 【白狼】さん 8点(2004-06-07 19:16:09) 3.《ネタバレ》 かなり見応えありました・・スゴイです。衝撃を受けました。前売券を買い、ハリキって正解。ココの部分に対してのみですが、人物描写は不足していたように感じて、感情移入がハンパになってしまいましたが指導兵vs訓練兵のトコが心痛いです。結構お互いに友情とかもできていたのでしょうから・・ワンツーマンですからね。女性を粗雑に扱うシーンはただただ立腹です。ただ、ちょっと観づらかったのが帽子をかぶっていたり、短髪、みんな軍服だったのでちょっと人違いしそうなイキヲイでした。それとベンガル似の人がいました。 【Urabe】さん 8点(2004-06-07 12:05:28) 2.《ネタバレ》 先入観無しで見るより、ある程度の予備知識を持って見た方がより深い理解につながると思います。そして事実は、作品内では死刑囚の設定だった人々も、普通の貧しい農村から連れて来られた人たちも大勢いたということをふまえて・・・。まず二つの面を感じたのですが、一つは最初から最後まで一気に見せる構成は見事でした。普通、ストーリーの中に引き込まれるまで多少時間がかかることもあるのですが、あっという間に引き込まれ、後半のクライマックスにかけて涙の量も増える一方でした。もう一つは韓国の俳優や監督の、この作品に対する情熱がひしひしと伝わってくること。空軍隊長をはじめとした主要キャストのキャラクター作りが完璧で、それぞれの言動に不自然な所が感じられず、つっこみたくなるような部分がこれほど無かった映画も珍しく感じました。あと特にクンジェ訓練兵第二班長が自分の息子ほどの担当指導兵をやむを得ず射殺したあと抱きしめるシーン、最後のバスの中での集団自決シーン、チョ軍曹がバスに向かって走る時に落ちた、訓練兵たちに渡す予定だったお菓子の袋・・・。脱走強姦事件の後、吊るされたチャンソクが早く殺してくれといわんばかりにわざと仲間を罵倒し、アカ(共産主義)の歌を絶叫するシーン、その他リアリティの中にちりばめられたこういったエピソードの数々、たとえこれらが単なるスパイスであっても僕は完璧にやられてしまいました。そして、この事実が単なる一事件として事務的に葬られたのを暗示したラストカット。キャストからして一見地味な先入観を持つ映画かもしれませんが、僕にとってはずっと心に残る映画になりました。JSAを上回る映画ってないと思っていたのですが・・・・ドキュメンタリー性とエンターテイメント性がこれほどまでに融合できる韓国映画にまたまた脱帽状態です。 【SHU】さん 10点(2004-06-06 13:23:53)(良:4票) 1.《ネタバレ》 特に期待してたわけでもないんですけど、公開初日1本目に見てきました。よくある話だな、というのが見た印象です。 まぁ、もともとあの31人は死刑囚だったから国家から粗末に扱われるのは仕方ありません。南北統一が平和的に解決するのならシルミドの31人は必要なくなってしまい、さらにそのような野蛮な計画が進行していた事が北に知れるとマズいわけで、31人を抹殺しようとするのはごく当たり前のこと。部下に31人の抹殺をやらせ、さらに抹殺したその部下もシルミドの口止めのために殺してしまうというのは、そのような重大な国家機密を持っているならばその保持のためにそのようなことをするのはどの国でもごく普通に行われていたことだと思います。少し話は違いますが、現在の日本の企業でも、首切り役(嫌な役回り)を1人つくり、社員をリストラし、その首切り役もリストラされるということは往々にしてありえることなのです。途中、見てて腹が立ったのは、最初3枚目キャラだった男が強姦に走ったことです。3枚目キャラにそのようなことをやらせるのはどうも納得がいきません。最後まで3枚目キャラで通してほしかったが最後まで3枚目キャラがいるとストーリーに締まりがなくなってしまうのであれでよかったのかもしれないですけど・・・。しかも、縛られた状態で連帯責任で罰を受けてる残りの訓練兵を罵倒するところがよけい腹が立ってきてしまった。そこは、主人公がスカッとやってくれたので、そこだけは良かったかな。最後はお涙頂戴もののシーンだけど、あそこまで追い詰められたら自決は必至だと思います。ごく普通なストーリーだったのでは。 【もっつぁれら】さん 6点(2004-06-05 16:13:20)
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