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裁かるゝジャンヌ

The Passion of Joan of Arc
(La Passion De Jeanne D'arct)
1927年【仏】 上映時間:96分
ドラマ法廷もの戦争ものサイレントモノクロ映画歴史もの伝記もの
[サバカルルジャンヌ]
新規登録(2003-11-22)【--------】さん
タイトル情報更新(2022-12-04)【イニシャルK】さん
公開開始日(1929-10-25)


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監督カール・テオドール・ドライエル
キャストルイーズ・ルネ・ファルコネッティ(女優)ジャンヌ
ミシェル・シモン(男優)ジャン・ル・メートル
脚本ジョゼフ・デルテーユ
カール・テオドール・ドライエル
撮影ルドルフ・マテ
美術カール・テオドール・ドライエル(タイトル・デザイン)(ノンクレジット)
編集カール・テオドール・ドライエル(ノンクレジット)
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【クチコミ・感想】

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16.《ネタバレ》 邦題が示す通り、ネチーッと描かれた異端審問からの火刑まで。
97年前のサイレント作品で皆の顔芸というか「目は口ほどに物を言う」を体現する画面いっぱいのクローズアップは迫力満点。
聖職者ヅラした悪魔どもがジャンヌを悪魔呼ばわりするのに血圧上がりっぱなし。
本作を検閲改変したというカトリック協会サマ。
神って、信仰心って、何なのか、キリストさんが観たら何を思うのか、改めて思い知らされた作品です。
The Grey Heronさん [インターネット(字幕)] 7点(2024-11-04 19:18:36)

15.《ネタバレ》 うーん…私は一体、いま何を観たのか?とゆーのをスグには断言できなかった、とでも言いますか。。例えば、画面の総合的なクオリティとか、或いは(サイレントではありながらの)諸々の演技の出来だとか、そもそもソコら辺はもうオーパーツ!とかってレベルでメチャクチャ高度だったと思うのですよね。でもやはり、ソレらとて(100年前のサイレント映画のヤツだから)現時点の一般的な映画のモノとは大いに質感を異にしているとも思いますし、でも他方、どう見てもつくりもの・ごく抽象的な表現でもあるのに、むしろ意外なマデに真に迫って深く深く心を穿ってゆくとゆーか(⇒私自身は、キリスト教徒でもナンでもないのですケドね)正直に本当に何が画面に映ってるのかが段々と好く分からなくなってってしまいました…と。重ね重ね、私は今映画を観たのか・宗教音楽を聴いたのか(⇒まあ伴奏音楽は現代の後付けだと思いますが)・小説を読んだのか(⇒サイレントのモノクロだからか実に高尚で文芸的な空気も感じ取れたのですよね)・それとも何か、現実の歴史の一ページとゆーのを奇跡的にも垣間見る機会を得てしまったのか……この上無く独特でそして唯一無二とも言える映画鑑賞経験、なんてのをしてしまったという風にさえ感じてしまいました⇒今まで観たサイレント映画の中では、間違い無くイチバン強烈でしたすね(その意味でのこの評点で)。 Yuki2Invyさん [DVD(字幕)] 9点(2023-08-29 00:04:16)

14.《ネタバレ》 知って驚くしかないのは、この歴史的傑作のオリジナル・バージョンが80年代まで観ることが出来なかったということでしょう。28年製作のフランス映画ですけど試写の段階でカトリック教会の検閲で大幅にカットされ、劇場公開され世界に配給されたのはこの改変版だったわけです。サイレント映画ではよくある事例ですけどその改変版のフィルムも30年代には火事で焼失、80年代にオリジナル版のフィルムが奇跡的に発見されるまで、海賊版バージョンしか観ることが出来なかったんだそうです。 この映画の感想はもう“衝撃の映像体験”の一言ですね。ジャンヌが火刑されるまでの審問裁判のシークエンスでは、バストショットすら皆無のもう俳優たちの顔のどアップの連続、ジャンヌを含めてノーメイクの俳優たちが繰り広げる演技というか顔芸には圧倒されっぱなしです。デジタルの力もありますけど、サイレント映画とは思えないシャープな映像は圧巻です。ドライヤーは本来トーキー映画として製作したかったそうで、サイレントながら俳優たちにすべて脚本通りに演技させたそうですから、現代の眼でも違和感がない。ジャンヌ・ダルクを救国の英雄として描くのではなく、ルーズ・ルネ・ファルコネッティが演じるのはとても19歳には見えないくたびれた田舎の娘としか見えないのもリアル過ぎでしょ。後にはイングリッド・バーグマンやミラ・ジョヴォヴィッチまでもが演じるキャラですが、ファルコネッティは歴代ジャンヌの中ではもっともアレな女優だったんじゃないでしょうか。 ラストの火刑はほんと観ていて辛くなる、まさにトラウマものです、なんせジャンヌが焼けぼっくりになるまで見せるんですから。また刑場となるルーアン城の遠近法を無視したようなセットがまた印象に残ります。美術は『カリガリ博士』のヘルマン・ヴァルムの仕事ですから、納得です。でもこの美術構成は、ケン・ラッセルの『肉体の悪魔』でそっくり再現されており、美術担当デレク・ジャーマンの拘りが感じられます。 S&Sさん [DVD(字幕)] 8点(2022-06-06 22:08:33)(良:1票)

13.《ネタバレ》 映画史的に重要かどうか、というの抜きにして、ハマるかハマらないかったで言えばめちゃくちゃ好きな作品でした。
物語的にはほぼ、ジャンヌと異端審問官とのやり取りが占めており、l「火刑」という結末はわかりきっているのですが、クローズアップの連続と役者の表情だけで物語を展開させる力強さに圧倒されましたし、時間がたつのを忘れてしまいました。
特に、中盤の拷問室でのモンタージュと最後の火刑でのモンタージュの迫力はすさまじく、前者に至っては別に拷問が行われているわけではないのに久しぶりに恐怖を感じました。
そして、主演女優のもはや演技とは言えない表情、、、神に祷りをささげるときの恍惚とした表情など、とても印象深く、映画が終わった後、久しぶりに「震える」体験をしました。 クリムゾン・キングさん [映画館(字幕)] 9点(2022-05-09 00:01:48)

12.映画史的には重要な作品(だそうです。)。クローズアップの有名な映画ですが、数年前に初めて見たのですが、あまり印象に残っていません。というか、パンフレットの女優のクローズアップの写真の方が、記憶に残っています。この場面、映画にも有り。退屈では、なかったのですが、もう一つでした。同じ日に、同監督の吸血鬼も見たのですが、こちらの方は面白かったです。 にけさん [映画館(字幕)] 6点(2018-12-22 23:18:05)

11.【史上最高の映画】は?と聞かれたら私はこの映画を挙げます。
これほど映像が洗練されていると感じた映画はありません。クローズアップはもちろん、バストショットのカットでも背景が白く何も無い。撮られるのはジャンヌ・ダルクと審問官の顔面ばかり。いろんなアングルを駆使しカット割りのテンポも良いですが、画は単調だと思います。
それでも一つ一つのカットの白と黒の美しさ、特徴的な顔立ち、豊かな表情が画面に強く惹きつけます。
この映画と比較すると他の映画の画面構成が無駄だらけだと感じてしまいます。無駄のある映画が無駄の無い映画を越えられるはずがありません。(…と思います。) エウロパさん [DVD(字幕)] 10点(2012-12-11 00:48:58)(良:1票)

10.個人的にトラウマ映画の最高峰に君臨する映画。鬱的状態で暗い部屋で一人で見ると、破壊力が凄まじいことになる……。この感覚を表現するのは難しいが、観た後に自分の心の位置がずれてしまい分からなくなる感覚だ。最近は、他の作業をしながら横目でチラチラしか見ることができない。サイレント且つ面白くもない為、あまり人には薦められないが、ダンサーインザダークなどに心を揺さぶられた人は見て損はないかもしれない。 Nujabestさん [ビデオ(字幕)] 7点(2009-02-06 03:23:26)

9.生理的に最も受け付けなかった作品の一つ。
火あぶりの時に口から出てくる泡に、こっちが失神しそうになった。 にじばぶさん [DVD(字幕)] 1点(2007-10-13 00:23:43)

8.《ネタバレ》 ストーリーが重い。重すぎて、とてもじゃないけど入り込めませんでした。
また、序盤から同じようなジャンヌのアップばかり。同じような表情、同じようなアングル、しかも司教との問答も特に進展がなく、チョット退屈だったかなぁと・・・。
けど、サイレントだったからまだ雰囲気が出ていて良かったものの、これがもしトーキーだったら・・・ここまで評価される作品にはならなかったでしょう。
クラシック映画好きの自分としても、この映画だけはムリでした。 もっつぁれらさん [映画館(吹替)] 5点(2007-09-30 02:04:59)(良:1票)

7.原題はジャンヌのpassion、つまり受難ということですから、ジャンヌの話に、キリストの受難を重ね合わせて見てくれ、というのでしょう。音楽も受難曲風にそうした効果を一層高めているように思いました。・・・・・・そうすると、キリストが人間の罪を背負って処刑されたように、ジャンヌの焚刑はフランスの栄光と引き替えであったことになるのでしょう。・・・・また作成は1928年です。これを当時、見たヨーロッパの人達は、身近に、第一次世界大戦で国家のために命を落とした人がいた筈で、そういう命を落とした人とジャンヌを重ね合わせて見たのではないでしょうか。・・・・・ジャンヌが勇ましい英雄ではなく、涙を流す、どこにでもいる普通の女性として描かれることで、戦争の犠牲者とジャンヌは、一層、重ね合わせやすくなっています。キリスト、15世紀のジャンヌ、20世紀の戦争という時間の重層性により支えられている、この映像の空間の奥行きはなんと深いことでしょう。・・・・・・しかし、グローバル化が進む現在、国家のために命を賭けるということは、即座に美しいこととは感じられなくなつています。そうした点からは、ジャンヌの物語は、過去のものになりつつあるのでしょう。・・・・・また表情のアップなどの映像、目をむいたジャンヌなどは、当時にあっては斬新なのでしょうが、現代のものとしてはかなりくどい。・・・・・・・ということで、全てにおいて歴史的な作品、古典的作品ということだと思います。面白く見られるかどうかは、想像力を発揮して、1928年という状況に身をおけるかどうかによって決まると思います。・・・・・(その時代を実際に生きてきた淀川さんと、そうではない僕たちとでは、違った見え方がして当然ではないだろうか) 王の七つの森さん [DVD(字幕)] 8点(2007-03-25 10:07:01)

6.言うまでもなく映画史にその名を刻むクロースアップの映画なのだが、問題なのは顔のクロースアップによって構成されているという点にある。裁判という言語的な題材をサイレントで撮る。顔で撮る。表情で撮る。それはけして非言語的ではなく極めて言語的な試みである。精神的事実を、魂を、敬虐に語るには表面的な言語では限界があり、表情という抽象性にこそ術がある。ただの切り返しショットではない。精神性を抉り出すかのようなローアングル、行き交う視線、静観するハイアングル。室内にも拘らずあまりに動的な映像は言語的積極性に溢れており、そのモンタージュによるところの動は火刑にいたって至高のものとなり、情動を与える。その精神性を唯一の術によって顕在化した非のない映画である。
stroheimさん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-12-29 02:25:41)(良:1票)

5.《ネタバレ》 クローズアップの連続と計算されたかのような見事なカットにより、「臨場感」が一層醸し出されている。まるで、あの場所に迷い込んだかのような錯覚に陥るほどだ。
おそらく監督としては、観客が「ジャンヌ」と一体化できるようにすることを狙ったのではないか。観客は、ジャンヌの苦しみを共有し、信念を貫くことの困難さを感じ、ジャンヌの「受難」を疑似体験する。すさまじい詰問のために、一度は信念が揺らいでしまうが、再び自己の信念に向き合うという「意思の強さ」に美しさを感じるだろう。
また、サイレンス映画としたことも「効果」という面からは成功だろう。映画において、ジャンヌや大司教などが「何かを言っている」ことが描き出される。彼らが何かを言う際の「表情」がすでに何かを語っているようにみえる。我々は、彼らが語る「表情」から何かを読み取ろうとするだろう。そして、少し間を置いて、その「回答」ともいうべき「字幕」が出されるという流れになる。普通の映画ならば、セリフを喋るのと同時に、セリフを聞くことになるので、「なんというセリフをしゃべるのか」という予測を行うことはない。しかし、本作では、「表情」からセリフを読み取ろうという「予測」行為のために、観客はよりディープに、この世界に入り込めるのではないか。
個人的に気になったのは、ジャンヌや他の登場人物の「視線」である。カメラを向いているような視線は一切見当たらない。なぜこのような手法を取ったのだろうか?ジャンヌと同一化できるような狙いが感じられると先ほど書いたが、それとは別の第三者的な客観的な感覚にも陥ることができる。登場人物のクローズアップした表情はみられるが、彼らは決してこちらを見ることはない。メチャクチャな見方だとは思うが、個人的には、このカメラの視線はどことなく「神」的な視線のようにも感じられた。 六本木ソルジャーさん [ビデオ(字幕)] 5点(2006-09-24 00:11:16)

4.名作と聞いてましたが、すんなり観て「あーそう。」でレンタル返却。2、3週間経って、なんか記憶していたカットが蘇りはじめ、1月過ぎたらようやくもの凄さに気が付きました。ある映画評論家は「観てて泣けるのはボロ映画」と言ってましたが、まさに。映画は人が造るものだ、というのは抽象的な言い方ですが、画面に出ている人、カメラ外で演出する人、雑用を片付けていく人。当たり前ですが、クールな映像でありながら人肌を感じさせます。この時、トーキー撮影も可能だったが、あえてサイレントを選択したと後から知りましたが、正解だったのでしょう。この乾きながらも中身の濃い映像。ご覧あれ。 オットー・クレンペラーさん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-07-01 21:00:13)

3.もう邦題から凄すぎる、裁かるゝって…。感想はジャンヌ・ダルクが一日で一気に老けたという感じ。最初は呑気にミカンなんか食べながら観ていたのだけど、皮を捨てに行こうにも矢継ぎ早に画面に繰り出されるショットがあまりにも強烈すぎて、リモコンのストップボタンが押せず結局そのまま最後まで観てしまいました。映画というよりは写真を連続で見せられているという印象が強かったけど、ラスト数十分間の流動感あふれる映像はやはり映画ならではのものだと感じました。火刑に処されているジャンヌを見て涙する人々のカットはあまりにも感動的、というか壮絶。壮絶と言えば主演のルイーズ・ルネ・ファルコネッティ、まるで実録としか言いようがないほどの熱演(というかそもそもあれは本当に演技なのか?)。「ジャンヌよ、貴方は一体何を見つめているのですか?」、、今はもうしばらくこの衝撃を噛み締めていたいので一先ず7点で採点します。 かんたーたさん 7点(2005-02-06 12:54:14)(良:2票)

2.髪を切られるジャンヌ。白い布の上にハラハラと落ちる髪の毛。恐怖に独房を歩き回るジャンヌ。処刑場には市が立ち、様々な大道芸人が芸をやっている。その悪夢のような光景。火炙りにされ、炎の中で項垂れるジャンヌ。醜いものを醜く撮った、とことんリアルなアップとカメラ。怖い、すべてが怖い。ああ怖・・・・ああ、怖! ひろみつさん 10点(2004-05-01 23:09:13)(良:1票)

1.名作の誉れ高き本作ですが、どうもアンナ・カリーナのようには泣けません。それどころかジャンヌがなんだかコミカルにさえみえちゃって、、、。私はどこかおかしいのでしょうか、、、。怒濤のアップなどの歴史的意義は大いに認められるものの、今なお「美しい」と絶賛している方々の境地には、残念ながら達することができませんでした。レビューが少ないので思いっきり平均さげることになっちゃってすみませんという思いですがこの点数で。ただ、(面白いと思わなかったのに)長さを感じさせられなかった事にはホントに驚いてます。唸らされた↓の方のご感想をふまえさせて頂き、またの機会に再見してみたいとは思います。 コーラLさん 4点(2004-03-20 12:25:39)

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【点数情報】

Review人数 16人
平均点数 7.00点
000.00% line
116.25% line
200.00% line
300.00% line
416.25% line
5212.50% line
616.25% line
7318.75% line
8425.00% line
9212.50% line
10212.50% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.33点 Review3人
2 ストーリー評価 6.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 8.00点 Review2人
4 音楽評価 10.00点 Review1人
5 感泣評価 6.50点 Review2人

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