みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
4.《ネタバレ》 シリーズ掉尾を飾るということもあって、何となく出演者が豪華な気がする第9作(いや、いつもこんなもんか)。 高倉&池部コンビに加え、鶴田浩二がいる、安藤昇がいる、北島サブちゃんまでいる。山本麟一はふてぶてしくもしっかりニラミを利かせ、待田京介に至っては、死んで初めて「ああ、そういやあなたもいたのね」と気づくぐらい。そう、これぞ一話完結の強み、豪華出演陣が気持ちよいほどにジャンジャン死んでいって、静かに積もり積もった怒りと恨みが、ラストの殴り込みに繋がっていく。ほぼ様式美、ですね。 北島サブちゃんの熱演にご注目。テキトーながらも一本気な若者を、鼻の穴も目一杯広げて演じ切っています。セリフ棒読みの新人・檀ふみも少しは見習って欲しい。いや、これはこれでいいんですけど。とにかく、熱演のサブちゃんですが、冒頭出てきたきり、しばらく出てこない間にも、映画は色々と出会いを描き、色々と事件が起こるもんで、ようやく再登場する頃には、そういやあなたもいたっけね、と。そんなのばっかしですが、要はそのくらい、盛り沢山。 そんな中で光るのが、星由里子。と言っても、慌ただしい物語の中、最終的にはこのヒトも唐突に死んでしまいますが、ともかく、二役での登場が、印象的。別にそういう設定にしなくともオハナシは成立するんですが、「かつての恋人によく似た女郎」とのやりとりが、健さんのハニカミ演技で絶妙の味わいを出し、星由里子もこの設定に見事に応えています。檀ふみもちょっとは見習って欲しい。いやあれはあれでいいんだっけ。 今回の物語は、池部良側の組が真っ当で、高倉健側の組が、ちと問題アリ、という設定。作品ごとに微妙な差はあれど、やっぱりマンネリの良さ、というヤツでしょうか。あるいは、同じものの中にある微妙な差を楽しむ。そういや、「名曲をいろいろな演奏家の演奏で聴いてみたい」という気持ちには、演奏ごとに異なる表情を見せる音楽の、その差を聴きたい、というのもあるし、単に、お馴染みの曲をまた聴くにあたって「いやこれは別の演奏だから」と自分への言い訳が欲しい、ってのも実はあったりして、それに近い感覚かも・・・。 雪の降る中、死地へ赴く二人の姿。もはや生きては戻らぬ、という決意が静かに漲る橋の上のシーンが、カッコいい。 【鱗歌】さん [インターネット(邦画)] 7点(2024-08-04 08:16:36) ★3.《ネタバレ》 シリーズ最後の作品で、本作公開の翌月には「仁義なき戦い」が公開されたとのことで、東映任侠映画としても最後の作品になるのかな。そういうこともあってか、いつもの風花コンビを演じる高倉健と池部良に加え、前作にも出演していた鶴田浩二が再び出演しているほか、安藤昇や北島三郎まで出演していてとにかく豪華な俳優陣が目を引く。それ以外には特別なことはなくいつも通りなのが安心して見ていられるし、前作のように助太刀が入らず、終始風花コンビ二人だけの殴り込みのシーンもこのシリーズらしいものになっていて良かったと思う。しかし、内容としてはいつもよりたくさん登場人物が死んでいる感があってなにかこのシリーズとしてはちょっと殺伐としすぎた印象が残り、なにか違うと感じてしまったのがちょっと残念に思う。前作と同じ佐伯清監督が手掛けているが、本作でも主役コンビなどメインの役柄を演じる俳優たちのよさはじゅうぶんに出ているかわり、脇役陣がそれほどでもない。これが前作では不満だったのだが、二本目ともなると既に慣れてしまい、マキノ雅弘監督や山下耕作監督が手掛けた回との違いの一つとして楽しめるようになっているのが自分でも不思議。ただ、ヒロインとなる重吉の妻役はこの時期東映で高倉健との共演が多かったという星由里子が演じていて、悪くはないのだが、若大将シリーズの澄子など東宝映画での印象が強いせいかイマイチしっくりこない。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 6点(2017-04-29 16:44:18) 2.筋を通そうとした者が命を落とす滅びの美学に惹かれる本シリーズ。今作では安藤昇にそれを見ました。特筆すべきは鶴田浩二の物凄い存在感。侠客とは、男の中の男とは、かくあるべしと見せつけます。風花コンビが霞んでいました。 【The Grey Heron】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-06-03 13:29:22) 1.あれ?たこ八郎なんて出てたっけ?まあ、良いや!それよりも何もこのシリーズ、全体的に言えることは高倉健も池部良もかっこ良い。かっこ良いなんてもんじゃなくて、とにかくかっこ良過ぎる。それはそれで良いのだが、何か物足りない。解ったぞ!今回、何が足りないか?藤純子の姿を観れないのが物足りない。物足りないどころかかなりの不満!それと、監督によって脇役の扱い方、描かれ方も明らかに違うのは何故なんだろう?ある程度は予想していたけど、殴り込みのシーンは良いとして、それまでの流れの中で見せる義理と渡世の物語との間でちょっとした間の取り方にしてもマキノ雅弘監督の撮ったのとは違って見える。こう、何か盛り上げ方にしても悪くないけど、もう少し的な不満も残る。それと台詞回しにしてもそう!高倉健が度々「兄弟!」て言うのだけど、この場合の「兄弟!」の使い方もあまりにも多用し過ぎの気がした。ああいう台詞はここぞて時にだけであって、あまり使って欲しくないなあ! 【青観】さん [DVD(邦画)] 6点(2006-12-18 20:49:46)
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