みんなのシネマレビュー

クィーン

The Queen
2006年【英・仏・伊】 上映時間:104分
ドラマ政治もの実話もの
[クィーン]
新規登録(2007-01-25)【rothschild】さん
タイトル情報更新(2019-06-12)【Olias】さん
公開開始日(2007-04-28)


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監督スティーヴン・フリアーズ
キャストヘレン・ミレン(女優)エリザベス2世
マイケル・シーン(男優)トニー・ブレア
ジェームズ・クロムウェル(男優)エディンバラ公 フィリップ
ヘレン・マックロリー(女優)シェリー・ブレア
ロジャー・アラム(男優)サー・ロビン・ジャンヴリン
シルヴィア・シムズ[1934年生](女優)皇太后エリザベス
ティム・マクマラン(男優)チャールズ皇太子の秘書ランポート
脚本ピーター・モーガン〔脚本〕
音楽アレクサンドル・デスプラ
撮影アフォンソ・ビアト
製作総指揮スコット・ルーディン
配給エイベックス・エンタテインメント
特撮フレームストアCFC(視覚効果)
衣装コンソラータ・ボイル
あらすじ
王室の伝統を死守しようとするエリザベス二世のもとに、労働党党首の若いブレアが首相に就任したという知らせが入り、エリザベスは平静ではいられない。世界中の人々が国王である自分を差し置いて、息子チャールズと別れた後も魅力と話題を振りまくダイアナに注目する中、国民と王室との関係に関して親子ほど年の離れた首相の指示を仰なければならないからだ。そしてダイアナ元皇太子妃交通事故死の運命の日が到来。エリザベスはブレアと連携し、王室の体面を保ちながら英国民の心情をなだめるという綱渡りを演じなければならなくなる。

かわまり】さん(2007-07-23)
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【クチコミ・感想】

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16.《ネタバレ》 空気が読めない、ってことを、最近はひどい欠点のように言うが、そうだろうか。この映画のエリザベス女王は、まさに空気が読めなかった。自分の王国が空気のおもむくままに浮遊する「大げさな涙とパフォーマンス」の国に堕してしまっていたことに気づかなかった、あるいはうすうす気づいていて認めたくなかったのかもしれない。自分が国の品位を体現する存在だと信じていた。イギリスならではの、皮相なからかいのない上質のユーモアで綴られた映画だが、かなり苦い内容を含んでいる。この女王の落胆が主題だから。そして作者は、空気を読めなかった女王を遠回しに賛美し、ダイアナバッシングから王室バッシングへころっと変われる世相を遠回しにチクリと刺す。やがて殺されていく大鹿の威厳と女王の品位、敗北していくもの同士が対面する川岸のシーンを美しく歌い上げたように、ひとつの文化の型が失われていく挽歌を、この映画は奏でたかったのだろう。あの鹿はダイアナではなく女王自身、こうでありたかった女王の肖像画なのだと思う。それにしてもこういう映画を平気で作れてしまうのは、シェイクスピアの史劇の伝統があるからなのか、ウチの国はかないませんなあ。 なんのかんのさん [DVD(字幕)] 7点(2008-01-14 12:23:21)

15.もうそっとしておけばいい出来事だと思うけれど、今さら蒸し返すのはなぜ?半ば仕方なく民意に添った女王の姿で訴えたかったのは何?制作者の姿勢が理解できなくて、見ていてなんだか腹が立ってきた。 のはらさん [DVD(字幕)] 5点(2008-01-13 01:35:09)

14.《ネタバレ》 ダイアナ元妃の事故死をめぐる王室の葛藤が良く描かれていると思う。ヘレン・ミレン演じるエリザベス二世も素晴らしく、着ている上着を眼鏡拭き代わりに使ったり、若干がに股であったりと、我々一般市民にも親しみやすい描写がなされている。また、周知の通り、メインの出演者はみんなそっくりさん。ドキュメンタリータッチの映画にはそっくりさんを揃えるのも物語に入りやすい要因になるんだなと知りました。
でもどうしても7点以上の点数をつける気になれない。だってこの映画がNHKのBS衛星放送なんかでやってたら、映画だと気づかず、普通にチャンネル代えますから。 黒めがねさん [DVD(字幕)] 7点(2008-01-05 18:19:18)

13.一本の作品として非常に良く纏まっていると感じた。ヘレン・ミレンの気品と苦悩を絶妙に表現した演技も素晴らしくアカデミー受賞も納得。一見の価値があると思う。事件について思わず王室の味方をしたくなるような脚本だが(実際はもっと様々な利害関係に基づいた判断があったはず)、それはともかく、ブレア首相や王室の面々、それにダイアナ妃に対して我々が(メディアを通じて)抱いているイメージを上手く利用し、その裏側を描こうとした点が観客の興味を惹き、静かな演出にも関わらず飽きさせる事の無い一本へと昇華させている。 woodさん [映画館(字幕)] 7点(2007-08-19 11:51:13)

12.主人公エリザベス二世を始めとして、そっくりさんのオンパレードながら良く出来た作品。ダイアナ元妃の事故死の際、私も含めて「一体、イギリス王室はどうするのだろうか?」と成り行きの注視したものですが、内部の状況、とりわけ女王エリザベス二世の心情をヘレン・ミレンの好演で描ききった完成度の高い作品でした。(でも、本物のほうは、人目があろうがなかろうが絶対に泣いてはいないと思います。)エリザベス一世(こちらも「エリザベス」のタイトルで映画化されています。)のお父さん、ヘンリー八世なんて、一体何人の妃と結婚し、そのうちエリザベス一世の母を含む何人を斬首刑にしたのか・・・こういう歴史のある国ですから、ダイアナ元妃の件でももしかしたらもしかするかも・・・なんていうのを見る前には期待していたのですが、メディア隆盛の民主主義の世の中、そんなことがあるわけないですよね。映画作品がそんな憶測を語ったりすることはなおさらありえないです。地味な作品なので総合点は低めですが、脚本と演技には満点です。 かわまりさん [映画館(字幕)] 7点(2007-07-23 00:00:36)(良:1票) (笑:1票)

11.《ネタバレ》 昨今アカデミー賞を取ろうと思えば"物真似合戦"でないと…。事実は小説よりも奇なり。この作品も、そうなのか?と思いましたが、意外とシンプルな脚本で、ヘレン・ミレンの演技もさることながら、先の方も書かれているように「早くここからお逃げなさい」と言うつぶやきを牡鹿に聞かせるが、王室の仕来り通りに狩られてしまう15ポイントの角と血は、グロテスクなイメージが強かった。厭な姑役を買って出たエリザベスの演技のかいもなく、パパラッチの格好の餌食となったダイアナ妃。と言う比喩なのか。英国では失笑者扱いされた!とヘレン・ミレンがオスカーを手にして謙遜していたが、結局は、美しい者はいかなる時代も妬みや嫉みに追われ、短い人生を終えてしまう運命論なのかも知れない。 成田とうこさん [映画館(字幕)] 7点(2007-07-22 21:25:00)

10.《ネタバレ》 有楽町で観たついでに皇居まで足を伸ばしたが、特に見るべきものはなかった。我が国の皇室もこのくらいはちゃけた姿を見せてくれた方が断然面白いのだが、まだまだ先になりそうだ。元々イギリスは市民革命の発祥国であり、王室の存在が、伝統と国民感情の微妙なバランスの上に成り立っているという事実を、改めて思い知らされる。国家と王室の危機を乗り切った、女王と首相の対応は見事と言うべきであろう。逆に保守党の首相であれば、あそこまで世論に迎合した対応はできなかったかもしれない。政治とは摩訶不思議である。この二人に比べて、周囲の人々がボロクソに描かれているのが面白い。女王の孤独と威厳を、あくまでスマートかつハートフルに描いたイギリス映画界(とイギリス人)の心意気は確かに素晴らしい。しかしそれ以上に私としては、毒舌の応酬と、威厳に満ちた野生の鹿を、一転して断頭台の象徴に仕立てあげる、ダークサイド表現に感銘を受けた。最後にレヴューついでに薀蓄を一つ。ラストで女王と首相が歩いているのは、ワデスドン・マナーの庭園で、かつてのロスチャイルド邸である。現在はナショナル・トラストが管理している。 わいえすさん [映画館(字幕)] 9点(2007-07-13 03:26:27)

9.ヘレンミレンの演技はよかったけど、ストーリーにはそれほど引き込まれなかった。ただ、王室の人ってのは生まれた時から自分の歩むべき道が決まっていて、華やかな反面、御苦労も多いんだろうなって思った。 珈琲時間さん [映画館(字幕)] 6点(2007-05-28 13:19:24)

8.《ネタバレ》 この物語が事実かどうかは、当の本人たちとその周囲のごくわずかな人々にしかわからない。少なくとも現役の君主の顔に泥を塗るような内容ではないことは明白だ。自分の心と命を国民に捧げた女王が、気高さの内面で人間らしい苦悩を抱いていたことは確かなのかもしれない。広大な王家の狩猟場で颯爽と四駆車を操る凛々しさも、知る人ぞ知る女王の一面なのだろう。しかし、女王が独りになった時に人知れず泣いたかどうかなんて誰にもわからないし、たとえば劇中ちょっと皮肉っぽく描かれているブレアの妻だって、立場を変えてみれば正論を語っている国民の一人だとも思う。女王という生身の人間を演じきったヘレン・ミレンは素晴らしいと思うが、だからといって私の英国王室に対する見方ががらっと変わった訳でもない。結局のところ何を伝えたい映画なのかよくわからなかったが、女王の前に現れる一頭の美しい鹿の存在が、「中途半端な偉人伝」から「一本の映画」へと作品を引き上げたと思う。 denny-joさん [映画館(字幕)] 6点(2007-05-14 23:26:46)

7.父王ジョージ6世の乱れた髪を演説前に整える少女エリザベス・ウィンザー。 忘れられない光景だが、あの頃からこの女性は「自分がしっかりしなきゃ」という使命感のようなものが無意識のうちにあったかもしれない。 レディ・ダイアナ存命中の一時的・爆発的な人気とは違い、即位50年をこえるエリザベス2世への信頼と愛着は英国に深く根ざすものであるが、その信頼が失われかけた危機的状況にあった日々を外からではあるが描いて興味深い。 細身で容貌も似ているわけではないヘレン・ミレンは違和感なく女王の佇まいや言動を体現し、本人の心情もここで描かれているのとそれほどかけ離れてはいないのではないかという思いを観客に抱かせることに成功している。 女王がご覧になられたら笑みをもらされるだろうか? 逃げ出さないこと、あるいは持ちこたえることの価値を静かに示す。 レインさん [映画館(字幕)] 8点(2007-05-12 13:22:39)(良:1票)

6.《ネタバレ》 ダイアナ妃の事故死をめぐっての話と聞いていたので、もっと深刻で辛気くさい話かと思っていたのですが、全編、皮肉混じりの会話に思わず失笑することも多く、なかなか面白かったです。これぞ英国流のユーモアなんでしょう。エリザベス女王役のヘレン・ミレンとフィリップ殿下役のジェイムズ・クロムウェルはルックス的にもイメージ通りの適役、ブレア首相もちょっと軽すぎる感はありますが、まあ、これはこれで良し。ただ、チャールズ皇太子だけは違和感がありすぎで、これがこの映画の最大の欠点でしょう。
ストーリー自体は淡々と進んでそれほど盛り上がりはないですが、しっかりとした脚本、出演者達の確実な演技、絶妙な英国流ユーモア感覚に支えられて、少しもだれることなく最後まで見ることができました。最後の方で女王が首相に言う言葉も、ここのところのブレア首相の状況(すでに退陣を表明しちゃいましたが)を見るにつけ、ブラックな香りが引き立ってます。
それにしても、女王も首相もすべて現役のときにこのような映画が作られたことが、同じく皇族を戴く日本人としては少し驚きです。日本で皇族、とくに民間から嫁いだお妃の方々に焦点を当てれば、この作品以上にドラマチックな映画になりそうですが、おそらくそれは今の時代が時代劇の世界になるまでは無理なことでしょうね。
はやぶささん [映画館(字幕)] 8点(2007-05-11 22:17:55)

5.《ネタバレ》 英国王室のことって良く知らないんですけど、とっても楽しめました。
なんていうか、壮大な嫁姑問題かな?
最後になると女王に同情しちゃってる自分がいました。
だって、相手は結婚当時も離婚後も色々ぶっちゃけてるけれど
女王の方は威厳とかしきたりとかあって反論することも出来ず
反論したらしたでまた面倒だろうしさ。
じゃあ放っておくしかないじゃないですか。
黙っている=認めているじゃないんだよなぁ~。ばかばかしくて相手に出来ないことだってあるでしょうし。
そうなると片一方の話だけ聞いて判断しちゃうわけで・・・。
普通の家だったら離婚した元奥さんの葬式に出るのだってねぇ~。
しかも自分の息子に落ち度もあるわけだし。
・・・ってちょっと女王に同情しちゃいました。
それにしてもじいぃちゃん!狩りばっかりしちゃって。
他になにかすることないんかい!! あずきさん [映画館(字幕)] 8点(2007-05-09 16:10:43)


4.ヘレン・ミレンはもちろんのこと、脚本がすごいと思いました。批判的になるのでなく、王室と国民双方が納得できそうなストーリーです。もちろん事実はかなり違っているのでしょうが、映画としては素晴らしい出来です。 shoukanさん [映画館(字幕)] 8点(2007-05-07 15:34:28)

3.《ネタバレ》 ヘレン・ミレンさんのなりきりぶりは凄い!
女王として良かれと思っていた事が、そうとは受け取られない。
国民との気持ちのすれ違いに苦悩する様が静かに丁寧に語られていきます。
こういう良質の作品に出会えることが、私にとって、映画を観る醍醐味と言えます。 たんぽぽさん [映画館(字幕)] 9点(2007-05-06 22:55:40)

2.《ネタバレ》 クィーンの亭主や息子やお母ちゃんがけっこう俗っぽくてかなりいい味出してる(笑)。
ブレアはいい人過ぎるよ、これ。 mimiさん [映画館(字幕)] 7点(2007-05-02 20:03:09)

1.《ネタバレ》 ダイアナ元皇太子妃事故死に英国王室が一枚噛んでた?みたいな、謀殺説内幕暴露サスペンスを実は期待していたんですが(←映画化無理だろ)全然違いましたw。でも私も含め、観客が望む範囲内の「意外に低い敷居の王室ヘのぞき見趣味」は、充分満足させてくれる内容かと思います。私が一番びっくりしたのは英国王室私有地(御用邸?)の広大な敷地と、エリザベス女王がその中を、お供の侍従なしで車を運転したり、事故ったり(!)かなり自由気儘に過ごしている描写でした。実際はどうだかもちろん知る由もないけれど、映画の中の女王はダイアナをトラブルメーカーと苦々しくは思ってたにせよ、必ずしも嫌悪していたという風には描いてない。途中、気高い表情の一匹の鹿に「早くここからお逃げなさい!」と指図したように、結果的にマスコミの餌食にされこの世を去った彼女を一人の女性として評価し、その死に憐れみの感情を表していました。演じるヘレン・ミレンはアカデミー賞も納得と思わせる、大英帝国の威信を賭けた現役女王を的確に演じて、流石と思わせてくれる名演技でしたね。ブレア首相ヘの、まるで息子に接する態度みたいな一挙一動が微笑を誘います。 放浪紳士チャーリーさん [映画館(字幕)] 7点(2007-04-15 10:49:19)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 56人
平均点数 6.70点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
300.00% line
423.57% line
5610.71% line
61730.36% line
71628.57% line
81221.43% line
935.36% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.00点 Review2人
2 ストーリー評価 6.75点 Review4人
3 鑑賞後の後味 7.66点 Review3人
4 音楽評価 4.66点 Review3人
5 感泣評価 5.33点 Review3人

【アカデミー賞 情報】

2006年 79回
作品賞 候補(ノミネート) 
主演女優賞ヘレン・ミレン受賞 
監督賞スティーヴン・フリアーズ候補(ノミネート) 
脚本賞ピーター・モーガン〔脚本〕候補(ノミネート) 
作曲賞(ドラマ)アレクサンドル・デスプラ候補(ノミネート) 
衣装デザイン賞コンソラータ・ボイル候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2006年 64回
作品賞(ドラマ部門) 候補(ノミネート) 
主演女優賞(ドラマ部門)ヘレン・ミレン受賞 
監督賞スティーヴン・フリアーズ候補(ノミネート) 
脚本賞ピーター・モーガン〔脚本〕受賞 

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