みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
10.《ネタバレ》 よく比較される「欲望というなの電車」のヴィヴィアン・リーとマーロン・ブランド版(7点)よりすごく納得いく構成ですばらしかったです。ケイトがいい具合にセレブなときと病んでるところ、必死で食らい付いていこうとするところがすばらしかったです。彼女以外に適役はいないのではないかと思えるほどでした。 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-12-18 11:43:35) 9.ケイト・ブランシェット。現役俳優の中で最も「大女優」という呼称が相応しいと言ってもはや過言ではないだろう。 十数年来この大女優の大ファンで、彼女の出演作品を長年観続けているが、今作がキャリアNo.1の演技であったことは間違いない。 その演技を引き出したのが、ウディ・アレンである事実に、やはり“女優づかい”においてこの女好き監督に敵う者はいないと思い知る。 この映画は、喜劇だろうか、悲劇だろうか。 高慢と虚栄の果てにすべてを失った主人公ジャスミンの言動は、愚かで滑稽だ。その姿には、思わず笑わずにはいられない。 ただし同時に、栄華の極みからド底辺まで叩き落とされた彼女のさらにその先の顛末は、生き地獄そのもの。その姿には、思わず胸が締め付けられる。 詰まるところ、この映画は、喜劇であり、悲劇だ。 ありふれた言い回しを敢えて使うなら、人間の人生は悲喜劇そのものであり、描き出されるそれが生々しければ生々しいほど、喜劇と悲劇は同封されるのだろう。 主人公ジャスミンは、サイテーな人間である。それは間違いない。 けれど、だからといって彼女は「悪人」だろうか。彼女の人生を簡単に断罪できる人間が、この世の中にどれほどいるというのだろうか。 多かれ少なかれ、誰にも「虚栄心」はあるものだ。「嘘」は人間が自分を守るために許された特権かもしれない。 「サイテー」と蔑みつつも、少なくとも僕は、彼女のことを真っ向から否定することができなかった。 「栄枯衰退」なんて言葉にすれば簡単だが、それを己の身一つで体現することは生半可なことではない。 今作の“大女優”が素晴らしかったのは、栄華を極めた過去のシーンも、落ちぶれた現在のシーンも、一貫してメイクや衣装を変えずに、「虚栄」に埋め尽くされた女を演じきっていることだ。 同じ衣装やメイクが、ほとばしる鬱積とともに、みるみるくたびれ、劣化していくようだった。 「演じる」というのは、こういうことかと身が震えた。 監督の非情さを呪いたくなるくらいに、ラストはあまりに辛辣だ。 ただ、そのラストがまた主演女優の演技ともども素晴らしい。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-11-15 18:48:51)(良:1票) 8.なんとも分かりやすく予想通りの結末。W・アレンはもういい年だと思うが、いつまでこんな映画を撮り続けるのだろう。K・ブランシェットは好演。だけに、ちょっと辛い。 【kaaaz】さん [DVD(字幕)] 5点(2014-11-02 21:29:01) 7.《ネタバレ》 ストレス解消に映画館に行ったところが、反対にストレスが募るほど初っ端からおしゃべりが止まらない展開に…。 とにかく痛い。痛すぎる。リアリティある痛さが伝わる名演だったと思います。 典型的コメディならば、この性格が少しながら改善されて終わるというのがお約束なのですが、本作は痛いまま終わってしまってある意味驚きました。 正直なところ決して同情できるようなキャラクターではないのですが、あまりの寂しい終わり方に同情を禁じえません。 世につまらなくて笑えないコメディは多々あれど、本作は面白いのに笑えない。そもそもコメディ? 【午の若丸】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-07-07 22:01:46) 6.《ネタバレ》 過去のセレブ生活にぶつぶつ語りかける、現在の落ちぶれたヤク中でアル中のアタシ。見栄を張り続ける投資詐欺王の未亡人をケイト・ブランシェットが好演して米アカデミー最優秀主演女優賞受賞。重苦しいお話を優しい音楽で包み込み、どこか滑稽に見せるのがウディ・アレン監督ならでは。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-06-29 02:20:14) ★5.もともとウッディ・アレン映画とは相性が良くないのですが、この映画でも同じでした。主人公を突き放したいのか、いたわりたいのか、慰めたいのか、監督の考えがよくわかりません。それでも、出演者の演技は面白く、ケイト・ブランシェットのオスカーは納得できました。でもどうせ彼女にオスカーを渡すなら、他の映画であげたかったと思います。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 5点(2014-06-19 23:51:26) 4.《ネタバレ》 アレンのコミカルなヨーロッパ巡りは小休止。(あるいは終了?) アメリカに帰ってきた本作は久々に笑いの要素は控え目、 人生の分岐点を描いた少々シリアスな人間ドラマ。これもアレンお得意のパターン。 アレン映画独特の味わいのある色調に、相変わらず音楽がいい。 ケイト・ブランシェット演じるジャスミン。 “虚栄心”という言葉が真っ先に思い浮かぶ人物像。 かなりイタイお人柄ではあるのですが、 このジャスミンという女性を絶妙のバランスでどこか憎めないキャラクターに仕立て上げています。 また、ジンジャーとのあまりにも違う幸せへの価値観の違いや、 シリアスさのあるドラマの中に登場する男どもの、 少々なさけなくもコミカルなキャラクターもいいですね。 自身の監督作で何人もの俳優にアカデミー賞を獲らせてきたアレンですが、本作でケイトが主演女優賞を受賞。 相変わらず自ら脚本を手掛け、年1本ペースを貫く。 まだまだその手腕に衰え無し、その健在ぶりが嬉しい。 【とらや】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-05-27 22:50:19) 3.《ネタバレ》 終盤まで、予告で見たとおりの展開だが、飽きることはなかった。 雰囲気はいつものアレン映画なので、この重い話を軽快なテンポで見せてくれる。 時系列のシャッフル(というか回想だから当たり前か)が、実にうまく機能している。 アレンのシリアス物は、当たり外れが大きいが、これは当たりだった。 主演女優賞も納得。 【三流】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-05-18 17:19:19) 2.《ネタバレ》 このオバちゃん周りにいると面倒くさいし迷惑な人ですね。 映画のようなハッピーエンドとはまで言わない。 いいじゃん!ほんの少しぐらい幸せになっても… 映画館からの帰り、なーんか、やるせなくなっちゃった。 【たかしろ】さん [映画館(字幕)] 5点(2014-05-13 16:13:06) 1.《ネタバレ》 あくまでC・ブランシェット演じるジャスミンが主役ですが、映画としてはアレン監督お得意の群像劇。ジャスミンを含めて、自分だけは真面、と思い込んでいるちょっと変わった人たちが数多く登場します。そして今回は、冒頭の機内で居合わせた老婦人から始まり、妹のジンジャー、そして妹の恋人チリなど、ジャスミンという人間を第三者の口から多く語らせていたのが特に印象的でした。ジャスミンの自己評価と第三者の評価のギャップが面白く、これこそが人が人と良好な関係を築こうとする時の弊害になっているものだと感じます。彼女は、美しく虚栄心に満ちた、鼻持ちならない女ではありましたが、頭が悪く空気が読めない、恋には一途、といった愛すべき一面も持ち合わせていたので、私はこのジャスミンという女を心底から嫌いにはなれませんでした。しかしラストは、残念ながらあまり後味のよい終わり方とは言えません。人間、その強欲が知らず知らずのうちに他人を傷つけていて、そのツケはいつか必ず返ってくる、といったアレン監督の訓示のようにも感じました。本作も監督の鋭い人物描写はさすがで、どこか滑稽な人間たちを、愛ある目線で描くアレン印は健在、、というよりはむしろ年齢を重ねるにつれてその切れ味は増すばかり。面白おかしい人間ネタをいったいあと何人分温めているのでしょうか・・。これからの作品も期待しています。 【タケノコ】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-05-11 02:41:59)(良:2票)
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