みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
★2.《ネタバレ》 僕の中では中国の警察ってのはめちゃくちゃ怖くてヤバイってイメージがあって、それと同じくらい犯罪組織も無茶をやりそーで怖いってイメージがあって、つまり上も下もヤバイって感じなんだけど、この映画は、そんな中国が舞台の警察VS麻薬犯罪組織を描いたもの。この映画では、やっぱ中国の警察は怖くて、だからこそ強くて頼りがいがある感じで、ちゃんと描かれていて、もうのっけから、麻薬犯罪組織がすぐに潰されそうでして、なんか麻薬の精製工場を取り仕切ってる耳が聞こえない聾唖の兄弟が出てくるんだけど、こいつらなんて、ヘラヘラヘコヘコしてて、こんなん、すぐに工場が強制捜査されて終わりだろうって感じで、見てたら、強制捜査時に、兵隊みたいな中国の警察が突入したら、そんな聾唖の兄弟が突然豹変し、銃をものすごいかっこいいポーズでバンバン撃ち始め、めちゃくちゃ強いの。大量の中国警察がドンドン死んじゃうの。あんなヘコヘコしてた奴らが、警察の弾には一つも当たらず、めちゃくちゃ強い、このギャップ。ギャップに女性は弱いってゆーけど、僕もギャップにはシビレルアコガレルー。聾唖の兄弟、めちゃ魅力的やん。他にもこの映画では、面白いアイデアが色々あって、主人公の一人である麻薬の犯罪者の男が警察に捕まり、病院でちょっとしたスキに逃げるシーンがあるんだけど、あんな所に隠れる犯人初めて見たわ。あと、もう一人の主役である刑事の親玉が犯罪組織に近づくために暗黒街の人間に化けるんだけど、麻薬を買う方と売る方どちらにも化けるってのも他の映画ではあんま見ない。しかも、正体をごまかすために麻薬をやっちゃうんだけど、それを抜く方法が凄まじかったなー。麻薬組織のボスが本当は7人いて、7人で一つのボスになりすましてるってのも漫画みたいな設定で面白い。でも、この映画の本当の凄さは、クライマックスの銃撃戦。バスから麻薬犯がすでに倒れて重症の女性刑事をバンバン撃つのもすごいし、強そうだった中国の刑事たちがバンバン死んでいくのも凄い。そして主役の犯罪者の男のクズっぷりが、それに輪をかけて凄い。あんな状態から、普通、主役ともあろうもんが、降参して生き延びようとするかね。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 10点(2016-10-28 15:22:35) 1.映画ファンとしては恥ずべきことだが、監督作品50本以上という香港の名匠ジョニー・トーの映画世界に触れてまだ日が浅い。 鑑賞数は今作でまだ3作目。実は、まだまだこの監督の世界観の本質が掴みきれていない。 ただ、共通することは、三度とも「この映画は面白いのか?面白くなかったのか?」というとても基本的な鑑賞直後の判別がつかなかったことと、それに伴う“ざわつき”みたいなものが心にジワリと残るという独特な後味だった。 つまるところ、これほどまでに“一筋縄ではいかない”作品を作り続ける映画監督もなかなかいないということだ。 今作も、まさに“独特”。 ストーリーの概要は、“麻薬を取り締まる公安警察と麻薬密売組織との攻防”であり、題材としてはハリウッドをはじめとして世界中で作り続けられている普遍的なものと言えるだろう。 が、描き出す人と、描き出される国が違うとこうも“異質”な映画になるものかと、唖然としてしまうくらいにこの映画のオリジナリティは際立つ。 何と言っても、キャラクター描写が異質だ。 通常の娯楽映画であれば絶対にあるはずの登場人物同士の“関係性”が、意識的に排除されている。 代わりに、個々のキャラクターにおける生々しい人間性が、まさに飾り気のないありのままの姿として強く描き出される。 決して綺麗事ではないその様は、不格好で、愚かしく、汚らしいが、それ故に「人間」を正直に描き出しているとも感じられ、潔い。 前述の通り、鑑賞直後は“どういう映画”を見せられたのか理解が追いつかないくらいに戸惑い、果たして自分はこの映画が面白かったのかどうなのか判別がつかなかった。 そして、一晩よくよく映画世界を振り返ってみて、数々の印象的なシーンがフラッシュバックされると共にようやく確信する。 「ああ、面白かったな」と。 この独特な面白さはまさに麻薬的だ。危険で刺激的な感覚はきっとクセになる。“中毒者”になってしまうのにそう時間はかからないだろう。 【鉄腕麗人】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-09-27 23:29:27)
【点数情報】
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