みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
25.《ネタバレ》 忠臣蔵の映画は二作品ほど見ていると思う。そしてこの作品が忠臣蔵の決定版と言える映画とのこと。 原作に忠実というか、捻りの無い標準的な物語に仕上がっているため、忠臣蔵の面白さが直接的に伝わってくる。 約六十年前の作品ということもあり、この映像自体の美しさ、当時の俳優の動き、舞台の作りこみ等に価値を感じてしまう。 台詞が、いわゆる現代語ではないため、ちょっと頭の中で訳しながらの拝聴となるが、映像と構成で充分に分かる仕組みになっている。 庶民が常に赤穂側の目線で語るのが、この物語の善悪を明確にしている。 世の中が太平だと「もっと派手な事にならんかな…自分に影響がない範囲で」なんて思ったりする。湾岸戦争や某宗教団体の事件がそんな風潮だった記憶がある。庶民にとっての赤穂事件は、そんな感じだったかもしれない。 垣見五郎兵衛が自分を騙る大石の正体と目的を知った時の対応。岡野が図面を受け取る際のお鈴の父の言葉。赤穂浪士を応援する庶民たちの反応がとても心にしみる。 気になったのは吉良の行列の罠。赤穂浪士の結束が乱れるかと、はらはら出来たのは大変良い演出だが、笠を被った大石があっさり間者るいに見つかり、多勢に囲まれての大立ちまわり。扇子でひらりとかわして、捕えられる事無くゆるりと引き上げる…それでは罠の意味が無いのでは。 罵られ、蔑まれてきた赤穂浪士達がいよいよ決起し、見事本懐を遂げて引き揚げる姿が美しく清々しい。これぞお約束といったところか。 先に忠臣蔵映画を見て、後に史実を知って驚いたのが、このあと四十七人全員が切腹していたこと。 過去二作品でも書かれていなかったが、歴史に明るい人には常識かもしれないし、事の重大さから避けられない結末だと思うけど、これを知っているか知らないかで、大石内蔵助達の見え方も変わってくると思う。 そう考えると、本作では吉良の嫌がらせに右往左往する浅野内匠頭。あと一日の我慢だったのに、辛抱出来なかったのか、お家を取り壊しになってでも、切らなければ済まない心理状態が気になるところ。 【K&K】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2021-05-03 20:47:58) 24.《ネタバレ》 コロナ禍のヒマな中でBSでやっていたので久しぶりに視聴しました。60年前の映画なのに画面もきれいでなによりも役者の演技がうまくセリフも実に聞き取りやすい。終盤の見せ場、宿場でかちあうところ、夫人に別れを告げるところ、勝新が兄に別れをつげるところなど、知ってはいるのに、いや知っているからこそ、涙が出て止まりませんでした。 【黒部の太陽】さん [CS・衛星(邦画)] 10点(2021-01-10 10:06:38) 23.《ネタバレ》 自分は「忠臣蔵」(1990年)の項にて「一番面白い忠臣蔵だと思うけど、捻った作りなので初心者には薦め難い」と書きましたが「じゃあ、初心者に薦め易い忠臣蔵は何?」と問われた場合、本作の名前を挙げる事になりそうですね。 とにかく分かり易いというか「忠臣蔵の映画をやるなら、これは外して欲しくない」という部分が、きっちり盛り込まれている辺りが見事。 自分が特に好きな三つのエピソード「畳替え」「大石東下り」「徳利の別れ」を全部やってくれてる映画って、意外と珍しいですからね。 特に「畳替え」の件はダイナミックに描かれており、序盤の山場と言えそうなくらい力が入ってるのが嬉しい。 「朝までに仕上げねばならん、頼んだぞ!」と職人達を激励する浅野家臣の姿も、実に良かったです。 それによって、浅野家に「庶民と力を合わせて頑張る武士集団」というイメージが生まれますし、彼等を善玉として描く上で、非常に効果的な場面だったと思います。 対する吉良方が「庶民の敵」である事を、徹底的に描いている点も良いですね。 どうしても「斬り付けた浅野が悪い。吉良は被害者」ってイメージが拭えないのが忠臣蔵の弱点なんですが…… 本作は、その点でもかなり頑張っていたんじゃないかと。 とにかく吉良方が庶民を虐めてる場面が繰り返し挿入されるもんだから、観客としても自然と浅野方を応援しちゃうんですよね。 討ち入りの際にも「女子供は逃げろ」と言ったりして、徹底して「正義の赤穂浪士」として描いている。 「浅野殿、田舎侍を御家来に持たれては色々と気苦労が多う御座ろうな」と吉良が嫌味を言ったりして、内匠頭が怒った理由に「自分だけでなく、家臣も馬鹿にされたのが許せなかった」という面を付け加えている辺りも上手かったです。 また「斬られたのは吉良の方なのに、吉良に仇討ちするのは筋違い」という事が劇中で何度か言及されている点も、バランスが良かったと思います。 観客に(そういえば、その通りだ……本当に、浅野側が正しいのか?)と考えさせる余地を与えており「視点を変えれば、赤穂浪士は正義にも悪にも成り得る」という事を教えてくれるんですよね。 そういう意味でも、初心者にも安心というか「はじめての忠臣蔵」に丁度良い品であるように思われます。 そんな本作の欠点としては…… 「忠臣蔵お馴染みのエピソード」を描いた場面は凄く良いんだけど「この映画でしか拝めない、オリジナルのエピソード」はイマイチだったという点が挙げられそう。 京マチ子演じる「女間者 おるい」の存在が特に顕著であり、どう考えても浮いてるというか「大スターの為に無理やり女性のメインキャラを追加しました」って印象が拭えなかったんですよね。 一応、女間者が絡んでくる忠臣蔵としては「大忠臣蔵」(1971年)などの例もありますが、連ドラではなく映画でコレだけ尺を取られてやられると、ちょっと辛い。 しかも彼女ときたら「恐ろしいほど美しい姿でした」なんて感じに、主人公を賛美する台詞を延々吐く役どころなもんだから、贔屓の引き倒しに思えちゃって、観ていて居心地が悪かったです。 元々本作における大石内蔵助って、登場時から「有能な家臣」であり、敵からも散々「大した奴」と褒められる役どころで、自分としてはどうも胡散臭いというか…… 正直、あんまり魅力を感じない主人公なんですよね。 頭脳も人格も最高の超人であり、夜道で襲ってきた刺客を撃退したり、斬り掛かろうとした相手の体勢を扇子で崩したりして、剣士としても一流の腕前ってのは、流石に盛り過ぎだった気がします。 かつては細身の女形だったとは思えないほどに丸々と太り、貫禄たっぷりな長谷川一夫の演技力ゆえに、嫌悪感を抱いたりはしなかったし「恋の絵図面取り」に対して「引き出物」を渡す場面や「残りは四十七名か」と呟く場面なんかは、とても良かったんですけどね。 個人的好みとしては、もうちょっと隙が多い内蔵助像の方が嬉しかったかも。 後は、大映制作らしい怪獣映画のような音楽。 切腹までは描かれていない為(もしかしたら、この映画の中では赤穂浪士達は助かったのかも?)と思えて、ハッピーエンド色が強い結末だった辺りも、忘れちゃならない魅力ですね。 自分としては「初心者にオススメ」「色んな忠臣蔵を観賞した上で観返すと、ちょっと物足りない」という、良くも悪くも優等生的な作品という印象なのですが…… 「色んな忠臣蔵を観たけど、やっぱり王道なコレが一番!」という人の気持ちも分かるような、そんな一品でした。 【ゆき】さん [DVD(邦画)] 7点(2019-10-18 13:02:48)(良:1票) 22.忠臣蔵については大まかな流れくらいしか知らなかったですが、十分なほど楽しめました。 登場人物が多くて誰が誰やら細かいところは確認できない所もありますが、それでも楽しめ感動できたのは普遍的な情緒があって感じられるからでしょう。 忠臣蔵をあまり知らない人にはおススメです。私は詳しいところを調べたくなりました。数百年前の大昔から楽しまれていたのも頷ける! 【さわき】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2018-03-27 17:09:57) 21. 親子・夫婦・主従等の人間関係を描き分け、よく知られたエピソードを散りばめたオーソドックスな作り。豪華な出演陣を観るのも一興で、遊興で舞い踊る大石は通俗的だが雪中の討ち入りは見ごたえがあった。史実どおりにリアリズムで描くのはどだい無理なんだから、ある程度講談調になるのはやむを得ない。 別れの場で大石を抱きしめる母。主君の仇を討つとともに、幕府の理不尽な処分に対する異議申し立てという一大プロジェクトを成し遂げる大石とてひとりの人間、普遍的な母親の情愛は心にしみる。 赤穂藩の四十七士に加え、その家族・協力者(理解者)・市井の人々、さらに吉良方と上杉藩の動き等、多くの物語を取捨選択して一定の時間(166分)に手堅くまとめた。 憎々しい吉良、毅然とした態度の多門伝八郎が印象深い。 【風小僧】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2018-01-07 17:49:37) 20.そうそうたるメンツの古き良き定番時代劇。中途半端じゃ面白くないとばかりに、善悪描写が両極端。元禄時代の人々の感性が伝わってくるような分かりやすい脚本だけど、他の史実同様真実が知りたい。自分が見たいものしか見えないのは時代が変わっても変らないようだけど。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2016-12-26 23:38:39) 19.《ネタバレ》 大映オールスターによる忠臣蔵映画。これで忠臣蔵映画見るの三本目だけど、大映だけあって出演者はもちろん、セットも豪華で凝っていてこれぞ大映!という感じの映画になっていて数ある忠臣蔵映画の中でも特に名作とされているのもうなずける。次から次に出てくる豪華な俳優陣の中でもやはりのちにNHK大河ドラマ「赤穂浪士」でも同じ役を演じる長谷川一夫の大石と滝沢修の吉良が見事なはまりぶり。それに群像劇のようにエピソードてんこ盛りで描いているが、166分間、決してだれることなく見せきっているのはうまい。そのエピソード群は泣かせるものが多いが、とくに時間を割かれている鶴田浩二演じる岡野と若尾文子演じる大工の娘との恋のエピソードがやっぱり印象に残り、吉良邸の絵図面を手に入れるために最初から自分に近づいたのかと問う若尾文子に対し、鶴田浩二が本気で惚れていると告げるシーンは良いし、ふたりの別れのシーンも良かった。川崎敬三と志村喬のエピソードも泣ける。すべてのエピソードが史実とは限らないのだが、忠臣蔵はこのように浪士ひとりひとりの物語として見ても面白いものなのだとあらためて気づかされたし、これがこの物語の人気の理由のひとつなんだなと思う。男優陣だけではなく、先ほど書いた若尾文子をはじめ、京マチ子や山本富士子など女優陣も魅力的に描かれていてその点でも満足できた。冒頭に登場する浅野役の雷蔵もうまく、むしろこういう出番の少ない役なのは勿体ない気がするが、それもオールスター映画の贅沢なところ。それにもし、雷蔵がもっと長生きしていれば彼の大石役が見られたかもとつい思った。勝新演じる赤垣源蔵の別れのエピソードもいいのだが、やはり勝新はもっと後年のほうが好きだな。なにはともあれ、大映時代劇自体をかなり久しぶりに見た気がするのだが、じゅうぶんに大映らしさを堪能できる娯楽大作で、最後まで楽しめた。 【イニシャルK】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2016-02-18 00:21:01)(良:1票) 18.この超王道ストーリーでこの豪華キャストならば、つまらなくなるわけがなく、素直に見て楽しんでいれば良いわけです。ただし、浪士側の個々の面々が、せっかくの俳優陣を揃えていながら、鶴田浩二の岡野を除いてはさしたる目立った場面がなく、まとめてすまされている感があるのが残念。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-01-02 01:09:29) 17.娯楽作品なので脚色はあるし、演技も仰々しくて、古き良き時代の映画という印象で、これはこういうものとして割り切ってみれば悪くはないのだが、流石に55年も経つといろいろとちょっとキビシイかなと思わないでもない。 大人になってよくよく考えると、吉良は良い奴ではないが、かといって諸説あるものの理由もハッキリせず、イキナリ殺されそうになって、最後には殺されるという踏んだり蹴ったりで不幸な男だなと思えてくる。まあ何らかの恨みを買うような事はしたのだろうけど、冷静になって見ると、あまり赤穂側に義を感じないんだよね。 「倍返し」に熱狂するように現代になっても仇討ちものはウケルのだろうけど、もういい加減にこのメンタリティーも変えていかないとイカンのではないか? 【東京50km圏道路地図】さん [地上波(邦画)] 6点(2013-12-25 11:59:17) 16.《ネタバレ》 何を隠そう、忠臣蔵ってちゃんと見たことがありませんでした。一度大河ドラマを見始めたのですが、途中でリタイア。その後もあまり興味が湧かず、今回初めてキチンと見た次第。 とりあえず本作に関しては、台詞回しが時代がかっていてよいです。そもそも時代劇なのにこう言うのも変ですが、最近では時代劇の台詞もわかりやすいように、平易な表現に流れやすいように思います。しかし本作では、キッチリとしたいかにもな時代劇の言葉遣い。映画よりもむしろ舞台の台詞回しに近いのではと思います。人物の所作にしてもそのようなところが感じられ、ある種の古きよき伝統を味わえました。 内容はまさに娯楽の王道で、勧善懲悪。善悪の役割がはっきりしていて、特に悪のボスである滝沢修の憎々しい吉良など、おみごとでした。善玉である赤穂の浪士側では、人情味のあるエピソードが多く、いかにも庶民(町民)が喜びそうな趣向でした。こちらのボスである大石も、大変できた人物であると描写されています。今忠臣蔵を作るとしたら、そこに何らかの「意味」が付け加えられることは不可避だと思います。なので、そうしたテーマ性のない単純な物語は、今となってはかえって貴重でしょう。 けっこうフィクションのエピソードが入っているであろうことは想像に難くありません。現実に起こった赤穂浪士の討ち入り事件(武士の物語)を、大衆娯楽である「忠臣蔵」(町人の物語)へと転換させたことがわかり、なかなか興味深かったです。 映画としては、先に書いたような古きよき伝統を大いに楽しみました。こうした味わいのある映画やドラマは、もはや製作できないかもしれません。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-12-23 20:41:27) 15.子どものころは師走になるとだいたいどこかのテレビ局で忠臣蔵をやっていた。ぼんやりとこの話の元は歌舞伎なんだろうとか思って親と一緒に見ていた。そののち長じて歌舞伎の仮名手本忠臣蔵を見ると、かなり違うのに驚いた。刃傷や城明け渡し、京での遊楽などの場はあるものの、映画で繰り返し見た細かなエピソードは全然なく(一晩での畳替えやら、赤垣源蔵徳利の別れやら)、忠臣蔵物語のネタはどこから来たものなんだろうと気になった。当時一番近いと思えたのは三波春夫の浪曲歌謡曲の世界で、映画はこういうのの寄せ集めなんだろう、と思い直した。ちゃんと調べたことはないが、それが近いのではないかと今では思っている。けっこう好きなエピソードは内蔵助が別の武士の名をかたって江戸へ向かう途中、本物と遭遇してしまうやつ。映画では大物をいつも起用していて、本作では鴈治郎だった。これ「勧進帳」をヒントにしてるんではないか。偽装がばれそうなトラブルと、それを「察してくれる」人情の世界、のヴァリエーションになっている。庶民の勧進帳人気で、ああいうのを一つ語ってみたいと講談師なり浪花節語りなりが思い、忠臣蔵を背景にこしらえた一幕が、スタンダードになっていったのだろう、そしてこういう忠臣蔵サーガが次第に結晶していった…、そんなふうに考えている。一本の映画として面白いとは言えないが、知り尽くしている物語に載せて、オールスターを見渡せる楽しさ(たとえば紅白歌合戦のような)が当時はあったと思われる。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-12-23 09:39:35) ★14.ひゃあああ… なんという豪華な俳優陣。オールスターキャストとはこの事だ。さすがに全員に満足な見せ場があった訳ではないけど、代わる代わる大物俳優が出てくる画面を見ているだけで楽しかった。物語については今さら言うこともないが、忠誠、忍耐、人情、名誉といった日本人が好きなポイントを贅沢に盛り込んでる訳だから感動は必至。目頭が熱くなる。逆に不満らしい不満はないけど、強いて言うなら討ち入りをもう少し派手に撮ってほしかったかなと…。それでも大満足の166分間。日本映画黄金時代の底力を感じる傑作。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2013-12-22 23:31:27) 13.ひとつひとつのエピソードがしっかりとしているから、最後のカタルシスが強烈。少しセリフが早口でわかりにくいのが難点。 【noji】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-12-22 20:04:03) 12.講談の赤穂義士銘々伝でも有名な「赤垣源蔵徳利の別れ」、「南部坂雪の別れ」、「岡野金右衛門恋の絵図面取り」等々の泣けるエピソード満載の忠臣蔵で、毎年、年末はこの映画を見返します。 史実ではない部分も多いですが、抑えた演技に適度に盛られたデコレーションが花を添え、ザッハトルテに甘くない生クリームを添えたような絶妙さで、忠臣蔵映画の決定版といえる仕上がりになっています。 俳優陣も、上品な色気のある長谷川一夫さん、冷めた色気をたたえた市川雷蔵さん、やんちゃで色気がある頃の勝新太郎さん、少しギラギラしている鶴田浩二さんと充実しています。 特に長谷川一夫さんの大石内蔵助は、上品さ、色気、知性のいずれをとっても、他の追従を許しません。 【山沢学円】さん [DVD(邦画)] 9点(2013-12-17 08:12:06) 11.今まで数多くの映画やTVドラマが作られた忠臣蔵、何本見たことだろう。もちろん私が生まれる前の忠臣蔵は知らないが、子どもの頃見た忠臣蔵はずいぶん重みがあった。 この長谷川一夫の忠臣蔵はその筆頭といえるだろう。何といっても豪華なキャストとたくさんのエピソードを盛り込んだ内容は、秀逸である。 ただ私好みとしては、片岡知恵蔵の方が好きであり、松本幸四郎も捨てがたい思っている。長谷川一夫はやや浪花節調であり、刀を振り回す内蔵助は好きでない。この映画で好きなのは、幕府目付役の多門伝八郎だ。内匠頭の切腹に対し、堂々と進言しているのに応援したくなる。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-12-15 21:53:44) 10.これが噂に聞いていた「忠臣蔵」映画の中でも最高傑作と言われる作品か!なるほど、これは確かに面白いし、よく出来ている。何よりも大映映画のオールスター勢揃い、男優も女優もこれ以上は無理であろうと言えるほどの豪華な顔ぶれに、それだけでも観ていて飽きないし、それに一つ一つのエピソードがこれまた泣かせるではないですか!どう泣かせるかって?それは見てのお楽しみてことで、いやはや、それにしてもこの顔ぶれは本当に凄い。長谷川一夫の大石蔵之助がはまりすぎていて、台詞にしてもかっこ良い。これほどまでにこっか良い大石蔵之助は他では中村錦之助しか知らない。そんな長谷川一夫の仲間達の中でこれまた鶴田浩二が特に良い。若尾文子との別れのシーンでのあの時の二人が良い。若尾文子に対する鶴田浩二の見せる優しさとそれに応えようとする若尾文子の可愛さ抜群です。他にも山本富士子のこれまた白い服のお似合いなことといったらない。何度も言うようにとにかく出演者の顔ぶれだけでも見ていて飽きないし、そんな中で市川雷蔵と勝新の使い方、使われ方が何だか勿体無く感じたのが残念です。美しい映像美と男たちのかっこ良さに美しく華やかな女性達と見所たっぷりな2時間40分でした。 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2009-12-20 12:34:46) 9.主君の無念をはらすため、全てを捨てた男達の生き様です。和です。長丁場だし、ヤマはほぼ最後だけなのですが、様々な人物たちのエピソードが泣けます。日本人なら一度くらいはみといてもいいですね。男たちの化粧が濃い。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-06-10 18:28:53) 8.このレビューに登録されている日本映画黄金期に製作された忠臣蔵ものでは、この大映作品が一番評価が高かったので期待してましたが、期待通りの真打ち作品でした。忠臣蔵って各会社のカラーが顕著に出ていて、それぞれ見比べるとホントに面白いですね。大映っていう会社の映画は現代劇でもどこかねっとりした湿りっ気があるのが特色だけど、時代劇においてはその湿り気が逆にプラスに働いて、画面にしっとりした貫禄と落ち着きを与えています。しかも女性陣が単なる彩りに過ぎない東映作品とは違い、大映が誇る三人の美姫、山本富士子、若尾文子、京マチ子がそれぞれに演じどころを与えられ、存在感を遺憾なく示しているのも目の保養。主役の長谷川一夫はじめ、出演者の皆さんいかにもご立派な「時代劇顔」をしてるのも嬉しい。岡野金右衛門=鶴田浩二が一番の儲け役。内蔵助の母親が登場してくるのが珍しい。ただ肝心の討ち入りの殺陣の迫力はチャンバラの本家東映作品の方が勝ってたかなあ・・・。やっぱり新解釈とかを加えない、オーソドックスな展開の方が忠臣蔵は楽しめると思います。 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-01-14 10:25:29) 7.映像が綺麗だし質が高い作品。討ち入りの時の羽織姿、いざって感じの覚悟決めてるとことかとてつもなくかっこいい。3時間近くあるけど全然時間感じないで見れました。忠臣蔵初体験ってのもあって見入れたのもある。時代劇といえば東映で、大映の俳優さんはあんまり見たことないけどそれでもかなり豪華キャストなのはわかる。現時点で顔と名前一致するの10人くらいなので、もうちょっとしたらもっと楽しめると思う。 【バカ王子】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-08-15 02:13:38) 6.忠臣蔵の基本でしょうか、変に脚色されすぎていないストーリーが好感持てます。滝沢上野介のいやらしさ、憎らしさ、実に似合ってました。千坂兵部はいい感じですが色部が出ずというのが残念。討ち入りもチョッとサッパリしすぎな感もあるが、ここに至るまでが長いから、くどすぎない方がいいんでしょうか。 【亜流派 十五郎】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-05-07 23:13:24)
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