みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
11.《ネタバレ》 原作タイトル「時をかける少女」の「かける」は「翔ける」のか「駆ける」のかはたまた「架ける」のか?って解釈は色々できそうですが、今回は見事に「駆けて、翔ける」で勝負に出ました。巻き込まれるように受動的に時をかけていた芳山和子さんと違い、今度のヒロイン真琴は積極的に時を翔けてゆきます。最初はひたすらいたずらに浪費しますが(プリンのために何度も、なんて・・・)、やがて大切なものを守るため、貴重な時間を守るため・・・。若さ、青春、恋、そういう気恥ずかしさを覚えるキーワードが、もう真っ直ぐに突っ走ってスクリーンに叩きつけられ、一度だけの若い日々の時間を大切にしようね、ってメッセージがなんの抵抗もなくストレートに素直に爽やかに、こちらに入ってきます。作画、声、美術、音楽、そして演出の、なんて見事なハーモニー。アニメならではのスピード感と表現の豊かさに溢れ、コミカルで弾んでてパワフルで、そして別離のあとのラストシーンすらもキーワードになっている無限の空を見上げてあくまで前向き。大林監督版のしっとりとした切ない物語とは、同じ原作を起点にしながら全く違った世界になっているのですが(唯一、実験室に入る1カットだけが、大林監督版とそっくりだったりして、オマージュ?って思いました)、私の中で「安易に他を認めてたまるか」くらいに神格化された大林監督版を凌駕してしまうくらいに大好きな映画になりました。最近不幸な生い立ちのアニメ映画を何本か見たので、見事に幸福な成立の仕方をしているこの作品を見て、心が浄化されるようですらありました。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-08-07 00:05:10)(良:4票) 10.《ネタバレ》 映画の内容に関しては何の予備知識も無いまま、細田守監督のファンとして 観に行きました。 序盤は監督らしさ(観念的なアングルや同ポジの多様・作画のケレン味)が少なく、 各キャラもとっつき難かったのですが、主人公の真琴がタイムリープを使い始めた 辺りから、ストーリー・演出ともに加速を始め、同時に各キャラへの親近感や魅力が どんどん強くなっていきました。最終的にキャラの「浄化」をここまで心地良く 感じられたのは、TVで未来少年コナンの再放送を観た時以来20年ぶりで、 本当に気持ちの良い映画を観られたと、心より思います。 ただ、私の理解力が不足していたのか、終盤での時間軸が把握出来ず、完全に ストーリーを追いきれませんので、満点から1点減点させて頂きます。 余談ですが、映画の「夏という舞台」に入り込んで観られたからでしょうか、 映画館から出て来た時のリアルな暑さと蝉の鳴き声に何故か心が震えました。 上映館は決して多くはありませんが、まだ観ておられない方には、是非とも一度 劇場で観る事をお勧めします。 【はあ】さん [映画館(邦画)] 9点(2006-08-06 02:52:12) 9. ストーリーが非常に面白かったです。私もタイムリープの能力を身につけて、やり直しの効く人生を送ってみたいなと思いましたねw(まあ、いい事ばかりではないんでしょうが) まあ、現実にタイムリープが自由に出来る世の中になったら、人間のエゴが衝突する嫌な社会になりそうですけどね・・・・・。 見終わった後、非常に爽やかな気分にさせてくれる作品でした。 【TM】さん [映画館(邦画)] 8点(2006-08-05 14:13:04) 8.《ネタバレ》 オリジナルとは全く別物だけど、これはこれで単なるアニメの枠を遥かに超えた青春映画の秀作だと思います。・・・実は、自分はオリジナル大林宣彦=原田知世バージョンについて、過剰な程MAX最大級クラスの思い入れがある人間なので、ちょっとでもアラを見つけたら酷評するつもりで満員立ち見御礼、都内唯一の封切り館「新宿テアトル」にて鑑賞してきました。でもそんな自分の姑息な思いなど吹っ飛んでしまう位、原作のテーマを損なわず、しかもオリジナルのファンをも失望させない素晴らしい仕上がりになってましたね。最大の勝因は新ヒロインをいまどきの「ポシティブシンキング」な少女に設定し直した点だと思います。原作(←わりかし幼稚)ともオリジナル(←可憐だが受動的)とも異なる、全く新しいヒロイン像の創造、これに尽きます!思えばオリジナル公開当時でもすでにアナクロニズムに近かった、芳山和子という少女、あのヒロインは尾道という一種ユートピア的舞台設定と原田知世という稀有なる透明感の女優を得た事よって辛くも成り立っていた人物でした。それを20余年経た今、同じ性格の女の子を主役にするっていうのはやはり到底無理が有る。監督も脚本家も頭良いです!「未来で待ってる」や「前向いて走れ!」とかツボにはまる台詞も多数。シーンの合間に挿入される、学校の何気ない日常風景にも癒されます。唯一の減点は、真夏の日差しの様にキラキラ輝く彼等の聖三角関係が、オッサンに片足突っ込んでいる自分にはまぶしすぎ、軽い疎外感というかジェラシーを感じてしまったから。主人公と同年代の方で、今この映画に出会えた方が本当に羨ましいです。自分もそろそろ原田知世という女優さんを「時かけ」=「芳山君」という呪縛から解放してあげなければいけないよなあ・・・。 【放浪紳士チャーリー】さん [映画館(邦画)] 8点(2006-08-04 17:55:10)(良:3票) 7.うーん.うなってしまいますね.タイムリーフをうまく使った構成で爽やかな感じの『バタフライエフェクト』をイメージしてしまいました(夏の季節とタイムスリップなら『サマータイムマシン・ブルース』かな?).何度もやり直せる.やり直せるはずだったんだけど…ねえ.それは観てからのお楽しみ.『ハチミツとクローバー』が大学時代の青春とするならば,これは高校時代の青春でしょう.女の子と男の子.放課後の教室とか夏の始まる前の雰囲気.空気.夕日とか博物館,学校の中庭,キャッチボールその全てにおいて誰もが経験した(或いは横目で通り過ぎた)空間が広がっていて,もうその時間には戻れないことを知っている.僕らはもう青春の傍観者になってしまった.だからこそ主観者になれたこの映画に共感できたのだと思う.間違いなく今年サマーシーズンの映画のベスト. 【ひろすけ】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-08-04 01:24:09) ★6.《ネタバレ》 旧作のファンとしては、正直観るのに不安もあったわけです。ましてや、島田淳子版「タイムトラベラー」をリアルタイムで観たおっさんな私です。間には関連性のない「続タイムトラベラー」や角川春樹監督モノクロ版も挟まってるので… 素晴らしかった。一昨日ジブリの愚作観たので余計にそう感じます。アニメの持つ、視点や想像力を詰め込める自由性を最大限に発揮して申し分ありません。シナリオも文句なし、旧作ファン(信者もいますから)へのサービスも存分ですが、初めてふれる観客のことを充分考えてつくられています。「絵を見たかった」の元ネタは梶尾真治のクロノス・ジョウンターでしょうが、おなじタイムトラベル物ですから大いに結構。ただこの絵の由来を端折ったので少し減点。時間ネタはここを詰めないと腑に落ちないのでね。あ、梶尾氏も記述してないな、先への含みをはらんでるのかな? 放課後の実験室と、坂道の使いかたは見事だったけど、芳山くんの書棚に3ショットの写真ってのはちょっと勇み足、まぁご愛敬ってことで。 【shintax】さん [映画館(邦画)] 9点(2006-08-01 21:04:31)(良:1票) 5.《ネタバレ》 23年前の大林版を見たときはまだ中学生だった。郡内でたった一つの映画館(今はもう無くなってしまった)の夏休み作品だ。確か、薬師丸ひろ子の作品と併映だった気がするが、記憶に残っているのは時をかける少女の方だった。感動とときめきを覚えながら鑑賞した記憶がある。 そして、大人と言うよりおじさんになりつつある今、アニメ化されると言うことで、期待しつつも冷めた目で見てしまうのかな、と心配しながら劇場に向かった。 心配は杞憂だった。目の前に現れたフィルムは自分を23年前のような純粋な気持ちに「タイムリープ」させてくれたと思う。 前半大笑いしつつ、フィルムの中の世界が動くにつれて切なさがあふれてくる。主人公である真琴の揺れる気持ちや劇中の世界から帰りたくなくなったという千昭の想いが大きく伝わるにつれ、観ている自分まで泣きそうになってきた。大林版は未来から来た「彼」(ケン・ソゴル、本作では千昭)が未来に去るとき、ヒロインたちの記憶を消し去っていくのだが、本作はそのまま。だからこそ、よけいに切なく感じるのかもしれない。 見終わった後に、生きている今の時間を愛おしむ感情を抱かせてくれた、希有な作品だ。40年前に書かれた原作の良さを活かしつつ、今の時代にうまくアレンジしたスタッフの力量はすばらしいの一言に尽きる。 残念なのは、大作の陰に隠れて観賞できる場所が極端に少ないこと。時間がかかっても良いから、日本中で見て欲しい作品だ。映画館からの帰り、最近増刷された原作を手に入れた。田舎の本棚には残っているはずだが、そのころを思い出しながら、読み返してみよう。 追記・・・レイトショーでかかっているところを偶然見かけて衝動見をしてしまいました。そこで意外な発見。背景に使われている品物や企業名って、普通「偽名」を使うケースが多い中、この作品では大部分が実名。きっと1件1件許可とって回ったんだろーなー。そんな中、俺の会社も実名で・・・。美術スタッフのこだわりと仕事ぶりに敬意を表して加点させてください。 【ばびぃ】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-07-30 22:24:17)(良:3票) 4.《ネタバレ》 人は一生の内、一体どれくらいの出会いと別れを経験するのだろう。 その中には、好きだった人や大事な人とも否応無く別れがやってくる事だってある。 「又、連絡する」「手紙書くよ」。ひょっとしたら最後かもしれないと思いつつも、ほんの少しの“希望”を込めて最後の言葉を交わす。 「未来で待ってる」。この言葉には“(絵を)待ってる”と“(君を)待ってる”の2つの意味に取る事が出来るが、前者はいいとしても後者に関しては叶うことは最早難しく、永遠の別れとなるあの場面では似つかわしくない。 とすれば、恋心が芽生えていた2人にとってこれほど儚く、ある意味残酷な別れの言葉は無いだろう。 なのに真琴(と観客である僕)にとってあの一言があれほど前向きで、希望に満ちた言葉に聞こえたのは何故だろう。 “別れの言葉”とはある意味、2人だけが共有する「約束」である。2人がその「約束」を大事に想い、信じる事が出来ればそれが実現するかどうかはそれほど意味が無いのかもしれない。 おそらく真琴はこれからの人生の内、何度も「約束」を思い出し、優しさや勇気を貰いながら前を向いて走っていくのだろう。“恋をする”とは、相手だけではなくその時代や空気、そして恋をした自分をも好きになる事だと思うから。 ― 良い映画を見せて貰えた。ビデオを含めれば数多くの映画を見続けてきたがこれだけ心が揺り動かされたのは何時以来だろう。公開すら知らない人が多いのが残念だけれども、今の邦画界においての最高級の作品が、たまたま手垢にまみれたタイトルでありアニメであったというだけだ。注目度がほとんど無い事はこの映画の責任ではないし、それがこの映画の評価と繋がることもない。それは見た人が一番よく分かっていると思う。 【よねQ】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-07-29 07:00:40)(良:6票) 3.《ネタバレ》 わざわざ雨の中映画館に行ってよかった。そう思える作品。タイムスリップ、野球、夏という個人的に好きな要素が入っているだけでも良いのに、ストーリーもよかった。正直最初はどうかなーと思ったけど、観た後は爽快な気分になった。青春ていいなーと思った。 【十人】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-07-28 03:46:43)(良:1票) 2.すごい!最高!いったいなんでしょうか、これは?観終わった後の爽快感はあの「ショーシャンクの空に」以来だったか。いや、正直それ以上だった。とにかく脚本が素晴らしい、声優じゃない役者による声の演技も過去に例が無いほどに全体的に成功している。最初は作画がかなりシンプルで「へ?」と思ったが(背景は素晴らしく緻密できれい!)、昨今のリアル作画主義に私も毒されていたようだ。この映画はこのシンプルな作画が本当にいい。見ていく内に心底そう思った。とにかく笑える、切ない、そして泣ける。号泣では決して無いけど、私自身は本当に気持ちのいい涙を流させてもらった。キャラの魅力もなんじゃこりゃ?っていうくらい生き生きしている(笑)。観ていて本当に気持ちがいい。正直、ここまで心を奪われた映画は少なくともアニメでは無かった。本当にずっと無かった。昨今の大作主義の、期待はしても結局満足が得られる事がなかった、某スタジオの作品よりずっと良かった。エンディングがまたいい。思わずCDを買ってしまった。様々な面で本当に自分的に心から納得の10点満点です!!DVDの発売まで正直待ちきれないので、近々3回目(笑)を観に行きます。 【はむじん】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-07-28 00:32:15)(良:2票) 1.演出や脚本がとても巧みで上手い。こんなに清々しくは無かったけど青春時代の甘酸っぱさを思い出しました。オーディションで選ばれたという主役の真琴役の仲里依紗さんは、同年代という事もあってか現代のバイタリティ溢れる女子高生をまんま素直に演じていて好印象。背景などの美術や設定もリアルに出来ていて、とても上手い。音楽と主題歌も抜群に合っていて、とっても爽やかで観ていて気持ちが良かった。細田監督は今後も期待ですね。 【ロカホリ】さん [映画館(邦画)] 9点(2006-07-27 21:44:21)
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