みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
6.冒頭、高倉健と池部良の対決からいきなり始まって「昭和残侠伝なのに?」と、ギョッとしますが、映画終盤にはちゃんと「確かに昭和残侠伝だわい」という展開になる。どうやったって、この運命から逃れることはできない二人、なんですなあ。 映画開始早々に池部良が死んでしまったら、そりゃマズいだろう、と思ってたら、当然のごとく死んではおらず、しかし対決の際に左腕を失って、いささかヤサぐれてしまってます。ヤサぐれても池部良なので、品があります。品があるので、多少、迫力には欠けます。 ひょんなことから、出所した高倉健と知り合いになる親分が、志村喬。セリフ回しがいささか覚束ないように思えて、大丈夫か?と一瞬思うものの、要するにコレ、任侠道のカッチリした喋り方ではなく、砕けた感じ、気さくな感じの表れなんですね。一見やさしそうな好々爺、だけど親分としての貫録はしっかりと垣間見せる。うん、でもやっぱりただの爺さんだ。 さらに、ちゃらんぽらんな待田京介が物語に絡みますが、これもまた、別の人懐っこさがあって。なにせ主人公ふたりが取っつきにくい雰囲気を漂わせまくってるので、周囲の人たちがユーモアと人情を醸し出してます。 で、藤純子。この作品、「三角関係モノ」であるはずなのですが、どういう訳か対立関係に至る事なく、三角形が見事な調和を成しているという、これはもはや、健全と言ってよいのか不健全と言ってよいのか。しかしこの三人なればこその、違和感の無さ。この違和感の無さに違和感を感じるかどうか、それが問題だ(笑)。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2022-05-05 10:25:52) 5.《ネタバレ》 シリーズ第5作。この間見た山下耕作監督の「人斬り唐獅子」と比べるといかにも娯楽作といった感じなのがマキノ雅弘監督らしいところなのだが、話自体はけっこう暗く、同じくマキノ監督が担当した「血染の唐獅子」(このシリーズ、はじめて見た作品。)に比べると快活さが足らないような気がしたし、最後の殴り込みシーンで助太刀に入る待田京介もなんか浮いてしまってる印象だった。それでも面白くないということはけっしてなく、楽しめるし、藤純子がヒロインを演じているのも見ていて安心感がある。今回、志村喬が親分役で出演している。東映任侠映画で志村喬のこういう役柄を見るのは意外な気もするが、新鮮だったし、さすがに重厚な存在感のある演技で映画を引き締めていて、あっけなく殺されるシーンも無情感があって印象に残る。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2016-02-11 16:48:33) 4.私がシリーズに惹かれる「滅びの美学」を本作では感じられませんでした。本作の収穫は重厚な存在感を見せてくれた志村喬。滅びの美学なんぞありゃしないと逝った姿が印象に残ります。 【The Grey Heron】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-01-27 11:56:28) 3.《ネタバレ》 藤純子の誘いを断る健さんはまるで寅さんみたいだ。「義理に負けた」重吉だが、最終的には「妻への愛」で殴りこみ。まあまあの出来なんですが、待田京介は余計だし(特に最後の「やった!」って台詞は折角の殴りこみの緊張感を台無しにしているよ)、殴りこみの前に着流し脱いで刺青見せちゃう健さんも過剰演出で「オイオイそこまでしなくても・・・」って感じ。 【東京50km圏道路地図】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2007-04-11 01:28:07)(良:1票) ★2.これもいかにもマキノ監督て雰囲気で見せる。面白いことは面白い。けど、やはり最初に観た、そして、シリーズ最高傑作の呼び声が高く、私もおそろく最高傑作だと信じて疑わない「昭和残侠伝・死んで貰います」に比べてしまうと、どうしても劣る気がしてならないのと、同じマキノ監督の「血染の唐獅子」に比べても完成度、面白さでやや劣る気がした。 【青観】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-04-24 20:33:55) 1.シリーズ五作目にしてマキノ監督作としては二作目。前作がどちらかというと快活な任侠モノだったのに比べると、こちらはかなり暗くて、ニヒリスティックでハードボイルドな佇まい。ではあるのだけれど、「やくざの稼業をしていても、やくざな生き方をするな」というマキノ流任侠道が色濃く反映した作品ではあります。で、やっぱ殴り込みのシーンがカッコ良いんだよねえ。お馴染み「昭和残侠伝」主題歌をバックに、高倉健演じる花田秀次郎が夜道を歩くシーンで、短いカットを繋ぎ合わせた手法は、戦前の「血煙高田馬場」を彷彿(ほうふつ)とさせて、盛り上がる盛り上がる。前作では殴り込みにいつもの花田秀次郎・風間重吉に加え竹(津川雅彦)も参加して新鮮なグルーヴを醸し出していたけれど、今回は良い感じの脇役、イタチの藤吉(待田京介)が参加してて飽きさせないのだ・・・さて、お次はいよいよ最高傑作の呼び声高い「死んで貰います」だ。期待してまっせ、秀次郎さん。 【ぐるぐる】さん 8点(2004-08-09 20:58:27)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS