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古都(1963)

1963年【日】 上映時間:105分
ドラマ青春ものロマンス小説の映画化
[コト]
新規登録(2005-06-07)【一番星☆桃太郎】さん
タイトル情報更新(2024-02-11)【イニシャルK】さん
公開開始日(1963-01-13)


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監督中村登
キャスト岩下志麻(女優)佐田千重子/苗子
宮口精二(男優)佐田太吉郎
長門裕之(男優)大友秀男
早川保(男優)水木真一
東野英治郎(男優)大友宗助
柳永二郎(男優)水木惣平
田中春男(男優)番頭植村
中村芳子(女優)佐田しげ
環三千世(女優)真砂子
浪花千栄子(女優)茶屋のおかみ
吉田輝雄(男優)水木竜介
千之赫子(女優)
原作川端康成「古都」
脚本井手俊郎(クレジット「権藤利英」)
音楽武満徹
撮影成島東一郎
製作桑田良太郎
配給松竹
美術大角純一
編集相良久
その他内藤誠(製作)(進行)
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未見の方は注意です!




【クチコミ・感想】

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17.《ネタバレ》 こんな名作を見逃していたなんて恥ずかしい。脇役含めて俳優が完璧。古都京都というものに対して時々ビクッとするようなシビアな目線が入るのが文学的でいとおかし。
双子が出会うシーンはどんなアクション大作よりも緊張した。いや緊張と今後の展開への期待と不安が入り混じってわくわくドキドキする感じが最高。いやー映画って本当にいいですねと心の底から思うことができる。
ただあえて難を言えば後半は退屈。双子が出会ったシーンがピーク。その前後が最高に良かっただけに後半の退屈さは残念。 ほとはらさん [DVD(邦画)] 8点(2023-05-04 15:47:38)

16.《ネタバレ》 岩下志麻がとにかくお綺麗どすぇ〜。一人二役を上手に演じとりやす。
京都の街並み神社仏閣を随所に織り込み風情があるのは良いが、なにぶんストーリーが退屈である。文芸作品なので仕方がないが。
親父のいきなりビンタには驚いた。幼馴染のアニキは高慢そうで好感持てない。
武満徹の不気味な音楽が何とも言えない。 とれびやんさん [インターネット(邦画)] 6点(2021-09-29 13:31:05)

15.《ネタバレ》 一人二役ってのが、あまり好きじゃない。
双子だから理にはかなっているが。

岩下志麻の美しさは、やはり凄い。
凄いの一言。

京都の暗い側面が描かれている。
武満徹の音楽と相まって、ますます暗ったい。
本来、爽やかなキャラのはずの吉田輝雄までもが、影があるように感じられるから凄い。

双子の内、片方が捨てられて裕福に育ち、捨てられなかった方が生活に苦しんでいたらどうなるか?
生みの親に育てられたら幸せなのか?
捨て子だったら、不幸なのか?
実に深遠なテーマを扱っている。
テーマ自体は興味深いが、ベクトルが「暗さ」に向かっている分、いまいち心が晴れず。
この作品が描く京都には、魅力を感じることはできなかった。 にじばぶさん [DVD(邦画)] 5点(2015-02-21 00:54:03)

14.《ネタバレ》 近代化によって変化する京の伝統や町屋の風景など、「失われゆく美」に対する愛惜の情を数奇な運命を辿る双子に託して表現している。
美を象徴するのは双子姉妹。別々に育った二人だが、共に実の両親を知らない。これは切れた凧のように運命に抗うことができないことを意味している。
千重子は呉服問屋の一人娘として両親の寵愛を受け、何不自由なく育った。自分が捨て子だったのを知り、両親の云う事には何でも従う覚悟がある。父親から幼馴染の真一の兄・竜介を婿養子にする話を持ちかけられると結婚をすんなり承諾する。自立していないのではなく、受容的な性質なのだ。意志が弱いのではなく、番頭に帳簿を質すなど、芯の強さは持っている。相手が自分のことを愛しており、両親も勧める結婚ならば、反対する理由などない。その胸底には、昔ながらの商売の伝統を守ろうとする決意がある。
苗子は両親の元で育てられたが、物心がつく前に両親を亡くして孤児同然の身だ。北山杉の製材所で働き、自活している。彼女は、双子の姉妹・千重子を知って喜ぶが、育ちの違い、身分の違いを自認しており、千重子を「お嬢さん」と呼び、自分の存在が少しでも彼女の幸せに支障をもたらしてはいけないと考えている。だから西陣織職人の秀男から求婚されても断わろうと考えている。何故なら、、秀男は自分に八重子の幻を見ているのであり、万一結婚した場合、自分の存在が八重子の周囲に知られてしまうのを恐れているからだ。その背景には、双子を不吉とする迷信がある。
苗子が八重子を思い遣る気持ち、自分を勘定に入れずに献身的に相手に尽くす気持ちこそが「失われゆく美」だ。苗子が望んだのは、八重子の呉服屋で共に一夜を過ごすというだけのもの。それも周囲の目を慮って、夜に来て、早朝に帰るという慎重さ。雪の残る町屋を早足で去っていく苗子の姿こそ原作者の理想の姿で、「謙譲の美」とでも呼ぶべきか。幻想的ですらある。
音楽も映像も端麗で、四季を通じての古都の美を堪能できる秀作である。
ただし、スッポン料理は若い男女が食べるものではなく、不似合いだ。老年だった原作者の趣味を持ち込んだだけである。 よしのぶさん [DVD(邦画)] 9点(2014-12-13 15:34:38)

13.《ネタバレ》 音楽、映像、演技、それぞれが特筆すべき素晴らしさだったと思いますね。音楽は武満徹さんが担当とのことですが、聞いていると和楽器と、それからプリペアード・ピアノを使ってるんじゃないかな?と思うのですが、ミュジーク・コンクレート的な響きを醸し出してるんですよね。それで、和楽器使ってるから当然京都の風景に合うわけですけども、同時に例えば千恵子と苗子がお祭りで出会うシーンとかの心情を見事に表現しているわけですね。衝撃感のようなもの。そしてまた劇中で自分の幻といった台詞もありますけど、なんかドッペルゲンガー的な不思議感、このお話にはそういう要素もあると思うのですが、そういう不思議感も喚起させる響きなんですよね。いや本当に見事だなと。そして映像。いわゆる京都らしい風景、場所をひとつひとつ美しく切り取り、実に丁寧に作られているなというのがわかるわけです。セットでの撮影も全然違和感なく、常にお顔を綺麗に照らした照明でね。まぁこの丁寧感というのも、一人二役を一つの画面に入れたりモンタージュで繋げてそう見せたりしているので、普通の映画以上により緻密に作らなければいけなかったのかもしれませんが、この時代にこういう映画のマジックを披露しているってところでもう感動しちゃうんですよね。昔の邦画のレベルは高かったんだなって。そして二役を演じた岩下志麻さん。彼女は艶やかさと可愛らしさを兼ね備えたとても美人な方だったんだなと。メイクによるところもあるのですが、喋り方や声色なんかも微妙に違っていて、ほんとに巧く演じ分けてるんですよね。千恵子と苗子の身分的な違い、問屋と織元の関係、昔の人の芯の強さなど、色々と思いを馳せるところが多かったです。 あろえりーなさん [DVD(邦画)] 8点(2014-02-03 22:31:25)

12.《ネタバレ》 京都が地元なもので、映画のシーンは見慣れていて、ちょっと古いけど、すごく親しみを感じる映画なんですね。京都の良いところを綺麗に映していますね。京都弁も聞きづらくないし、非常に丁寧に作られていますね。ストーリーも悪くはないです、 minさん [DVD(邦画)] 7点(2013-08-25 20:50:47)

11.《ネタバレ》 これはまず、なにはさておいても岩下志麻の二役がすばらしい。もちろんメイクもあるでしょうが、育ちの違いによってかもし出される雰囲気まで伺えます。たおやかだけど弱さもある千重子。芯の強さをもつ苗子。2人が並んでいると本当に別人のようで、とても合成とは思えません。
物語としては、「育ちの違いによってできた、越えようにも越えられない大きな壁」を扱っています。その作の舞台を京都に選んだというのは、さすが川端康成。主人公2人以外の人も、このテーマを強調しています。長門裕之演ずる秀男は、クレーに触発されたデザインの帯を織ってしまうほど、現代的な若者です(デザインした父親との対比も生きていますね)。しかしそんな秀男でも、その壁は越えられなくて、結婚相手に苗子を選ばざるをえません。千重子の両親も、そんな壁はないような発言をしていますが、それだけに現実の厳しさが思い知らされます。これで悲恋ものならありきたりですが、姉妹の話にしたところが新鮮で、成功してると思います。
映像面では、なんといってもにわか雨のあと日が差してくる、あの場面が最高です。2人の間に希望の光が差すようで、とても美しい。全体的にはセットが多いようで、もう少し当時の京都の街並みを映してほしかったところです。市電も一瞬しか登場しなくて残念。 アングロファイルさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-10-15 20:32:12)(良:1票)

10.川端康成の原作をしっかりと描きつつ、様々な京文化と風景を描写していく構成は、
非常に丁寧に作られているといった印象を受けさせる。
ストーリーも面白く、双子の役で一人二役を演じる岩下志麻の好演も見所。
芸術性にも富んでいて、非常に見応えはあるんだけど、ちょっと奥ゆかしすぎるのでは? 
と感じてしまうところは、いかにも文芸作品たる所以。
まさに「いい仕事をしている」、という表現がぴったりのクラシック作品だった。 MAHITOさん [DVD(邦画)] 7点(2011-08-05 05:08:26)

9.原作好きなので、とても原作に忠実でよかったです。岩下志麻さんの若い頃ってこんなだったんですね。武満徹の音楽はもう少し叙情的なものでも良かったのでは。最初、横溝正史モノが始まるのかと・・・。もう少し日の光が活かせる屋外ロケが多ければな・・・と思いましたが、当時の映画の作り方としてはセットを組む方がより豪勢だったんでしょうか。北山杉林でのシーンがセットと聞いて驚きました。個人的に好きなシーン…土間で大原女を休ませてあげるシーンとか、お稚児さんの真一を千重子が追いかけていく回想シーンとか…が無かったのは少々残念。それにしてもあの81/2と賞争いをしていたとは・・・つくづく昔の邦画ってレベル高いですね。 番茶さん [DVD(邦画)] 8点(2011-06-22 03:31:19)

8.《ネタバレ》 古くは小林千登勢、そして沢口靖子、新しいところでは上戸彩主演のTVドラマ「古都」を見ながら、肝心の原作を読まず、オリジナル映画すらも見ていなかった。
女性は化粧で化ける、女優は演技で化けると言うが、岩下志麻は呉服問屋の娘千重子と杉の山で働く苗子の二役を見事に演じていたと思う。もともと双子なのだから、TVドラマも映画もすべて一人二役である。しかし育った環境が違うのだから似すぎても困るし、周りの人たちが見間違えるのだから違いすぎても困る、実に微妙なところである。
その違いを化粧や服装で表していたと思うが、映画の岩下志麻はそれらの上にオーラとも言うべき、独特な雰囲気で違いを表していたように思う。
映画はさらに二人の違いだけでなく、呉服問屋と織り職人という身分の違いも容赦なく表現している。問屋の主人が尼寺にこもって、娘のために斬新な帯の図案を考え職人に示す。そのときそこで職人の息子秀男を殴るシーンにはびっくりさせらた。(たしか百恵主演の市川映画では、秀男の父がなぐったと思う)
その身分の違いが、秀男がお嬢さんをあきらめ、双子の妹苗子に結婚を申し込むのかと・・・。
京都の街や岩下志麻の美しさが称えられるだけではなく、身分の違いを痛いほど感じさせられる映画であった。 ESPERANZAさん [DVD(邦画)] 7点(2011-05-19 09:06:17)

7.最初に市川=山口百恵リメイク版を観てしまっていた分、どうしても比較論になってしまいます。原作の雰囲気、古都京都の情緒、画面の厚み、どれを取ってもこの中村登=岩下志麻版の方が勝っていると思います。京都フェチ人間にはこれはホントにたまらない映画。時折NHK教育みたいなナレーションが入ってくるのだけは不粋だが、これは外国人向けに解り易い解説を施すためか?でも自分は沈んだ画調の山口百恵リメイク版も好きなんですよね・・・。別に百恵のファンって訳でもなかったけれど、この芯の強いヒロインには合ってました。リメイクのダメなトコは、三浦友和の出番を増やしたいがためにいらん人物を創作してしまった事。オリジナルの長門裕之の役をちょっとふくらませれば良かっただけなのに・・・。採点が同点なのは「鬼畜」レビューでも書いたけど、私は昔から志麻が怖いから。もう一番最初に観た時から怖い役だったので、これはもうどうしようもないトラウマ。今さらこの清純可憐なヒロインを見せられても、志麻が演じるからには何か絶対裏があるんじゃないか?双生児を入れ替えて(←「悪霊島」かいっ!)ドロドロのお家乗っ取りを企んで、志麻が暴れ回る展開になるんじゃないか?とつい変な邪推をしながら観てしまったせい。 放浪紳士チャーリーさん [DVD(邦画)] 7点(2008-04-04 11:17:19)(笑:1票)

6.京都という街を非常にうまく表現していると思いました。ただ若干長いような...
岩下志麻さんのこの頃の暗い表情は悲しさや寂しさが感じられますが、最近の彼女の暗い表情には怖さしか感じません。女優と言う仕事が彼女の顔を変えたのでしょうか? くろゆりさん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-02-06 22:58:44)(良:1票)

5.3年ほど前に見た山口百恵主演版もあれはあれで良かったのだが、初めての映画化である本作は京都の風情を見事な構図でとらえた成島東一郎のカメラや、武満徹の音楽、それに出演している俳優たちの美しい京言葉ともあいまって芸術性の高い深みのある傑作になっている。主演の岩下志麻の気品のある美しさも特筆もので、二役を見事に演じ分けるその演技力も素晴らしい。 イニシャルKさん [DVD(邦画)] 8点(2007-11-15 12:26:44)(良:1票)


4.まずは何と言っても一人二役、姉と妹を演じている主演の岩下志麻の美しさに眼を奪われます。そんな岩下志麻の互いに心の中に哀しみ、人生に対する重み、辛さ、やるせなさ、人として生まれてきた以上、誰もが持っている悩み、それを見事に表情だけで演じている所にこの映画の持っている素晴らしさを感じることが出来ます。そして、言葉使いの美しさ、京言葉の美しさ、京都という日本の伝統文化の中で生き抜く二人の互いの思いやり、ここにこそ人間本来の持つべき姿があるように感じました。美しい京都の街並みを生かしたセット、映像の美しさ、構図の美しさ、何かもが京都ならではの美しさを感じる仕上がりとなっています。また、言葉使いだけでなく、その振る舞い、立ち姿まで、何かもが本当に美しく、正しく京都の女性を思わせる何とも味わい深くて、色々と考えさられるそんな内容に、見ていてしみじみ、本当に自分が日本人で良かった。この映画を見てそう感じると共に見終わった後、私も京都に行きたくなりました。 青観さん [DVD(邦画)] 8点(2007-11-04 11:19:49)

3.綺麗な構図で描かれてますし、見事な2役でおましたなぁ。それにしても長門裕之が桑田佳祐に似すぎどすわ。 アキラさん [DVD(吹替)] 7点(2007-02-15 00:42:38)(良:1票)

2.京都どすなあ。粋どすなあ。よろしおますなあ。ケチ付けるとこなんて何もありゃしまへん。 ケンジさん [DVD(字幕)] 10点(2006-10-10 22:06:19)(笑:1票)

1.1963年度のアカデミー賞外国語部門ノミネートの本作、残念ながら賞は取れず(ちなみに受賞はフェリーニの81/2)いかんせん、ライバルが強すぎた!!だけどこの映画だって負けてないですよ。捨てられてしまった方が幸せになってしまう人生の矛盾とオリエンタルな雰囲気がプンプン漂う京都の素晴らしさ、岩下志麻の美しさ・・・。見終わった直後の俺の感想は、「そうだ、京都に行こう」。 一番星☆桃太郎さん [DVD(字幕)] 8点(2006-02-10 17:28:15)(良:1票)

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【点数情報】

Review人数 17人
平均点数 7.41点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
300.00% line
400.00% line
515.88% line
6211.76% line
7635.29% line
8635.29% line
915.88% line
1015.88% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.00点 Review1人
2 ストーリー評価 5.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 6.50点 Review2人
4 音楽評価 5.00点 Review1人
5 感泣評価 6.00点 Review1人

【アカデミー賞 情報】

1963年 36回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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