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【クチコミ・感想】
2.J・フォードと共に、いわゆる「男性派」監督として並び称されるラオール・ウォルシュもやはりアイルランド系。この映画での初期ボクシング、家族愛、喧嘩、お祭り騒ぎ、仲間同志の連帯感といった要素はいずれも映画では馴染み深い典型的アイリッシュのアイデンティティである。これらのモチーフは一見、固有の民族像を描出しながらも、その人間関係の奥底から醸される叙情性は幅広い普遍性を獲得している。会う度に反目し、喧嘩してしまうエロール・フリンとアレクシス・スミスだが、最後には二人の恋愛が成就するであろうことを誰も疑わないだろう。ライバルとなるチャンピオンとの挑発合戦も同様、最後には胸の熱くなる和解の場面が用意され、原題である『紳士ジム』のキャラクターに深みを与えている。(二者を重層化する大鏡の演出が秀逸。)アイリッシュ的要素の数々は同時に映画的活劇性にも満ちており、特に港の桟橋を舞台とした拳闘試合の喧騒が大いに映画を盛り上げていている。 【ユーカラ】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-02-01 20:28:58)
★1.《ネタバレ》 いくつものユーモア溢れるシーンと、ジムを演じるエロール・フリンの底抜けの爽やかさで楽しい感じの作品に仕上がっています。ジムが〝何故かボクシングが巧い〟と判明した後、自宅でジムとその兄たちが幼稚な喧嘩を始め〝表へ出ろ!〟となるわけですが、〝兄弟喧嘩が始まるぞ〟と声をあげれば大勢の野次馬が駆け込んで来ます。つまり地元ではすっかり名物になっていて、ジムのボクシングは兄弟喧嘩で鍛え上げられたものだと分かるのです。この意外性にして火事場のように集まって来る人々の面白さ(兄貴たちもプロになれば儲かるのに)。 ヴィクトリアとの痴話喧嘩にしても、兄弟喧嘩が日常のコーベット家にしてもとにかく賑やかですが清々しさがあります。 肝心のボクシングシーンはと言いますと、王者サリバンとの対決よりも水上の試合が一番の見所となっていまして、空から映されたリングの周りのキラキラ光る水面と大挙して押し寄せた興奮する観客たちのざわめきが、試合するリング内よりも明かに動きが激しく、〝内〟より〝外〟を動かすことによって臨場感をだすという工夫がなされています。 しかし、そんな賑やかな本作中で最も印象的なのは、唯一しんみりとさせてくれる王者サリバンの退場シーンだったりします。常に周りは人だかりのサリバンが正装して一人でやって来る姿が、ジムの見る鏡ごしに写ります。あれは敗れてしまった強くて孤独な王者の悲哀がよく出ていてホロリとさせられ、見逃せぬシーンとなっているのです。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-01-22 18:07:33)(良:1票)
マーク説明 |
★《新規》★ | :2日以内に新規投稿 |
《新規》 | :7日以内に新規投稿 |
★《更新》★ | :2日以内に更新 |
《更新》 | :7日以内に更新 |
【点数情報】
Review人数 |
2人 |
平均点数 |
8.50点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 0 | 0.00% |
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6 | 0 | 0.00% |
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7 | 0 | 0.00% |
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8 | 1 | 50.00% |
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9 | 1 | 50.00% |
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10 | 0 | 0.00% |
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【その他点数情報】
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