みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
11.《ネタバレ》 今をときめくランジャタイの国崎くんが何時だかまた面白いコトを言っていた…てのが、人間は死ぬと天国か地獄か、或いはもう一つ「狂人の都」に行く…という話で、乗っかる様で恐縮ですがコレは私も常々考えているコトであって、要するに世の中には三種類「善人」と「悪人」と「狂人」が居る、と。つまり、何らか合理的な思考の下に善として振舞った方が得だと判断した人間と、その逆をゆく人間と、そーいった善悪・合理的思考の彼岸に流れ着いてしまった(謂わば)人間を辞めてしまった人間とゆーのが居て、近々ではさしずめプーチンなんてのは最後のヤツの類でしょーな(実は)。ただ或いは、そーいう理性(=利己的思考)が為せるワザとしての判断に基づかずにただ善(或いは悪)たろうとする輩とゆーのも、ある種やはり何処かオカシイのだろーな…と思ったりも(=根本的に信が置けない、とゆーか)。 で、今作の三人とゆーのもやはり「狂人」の類だとは思うのですよね。だから、むしろ彼らが何故こんなんなったったのか、という部分がまるで描かれないのは、個人的には逆にしっくり来たとも言えるのですよ(コレはある種の「キレの好さ・無駄の無さ」なのだ、と)。或いは単純に、作中のヴァイオレンス描写だってコレも高度なキレの好さ・リアリティを湛えているし、ソレは主演三人の演技にしてもまたそーだとも思いますし、結論、中々新鮮・鮮烈な映画だな…とゆーのは確かにそーは思うのですよね。でも、ソレもゆーてごく「表面的な」ヤツなのだよなあ…と思ったのもまた確かで、個人的には今作も「コンセプトは在るけどテーマは無い」という類の作品だな、と。結局、人間を(=人間の有様を)描いている様で実は人間を描けてはいないのですよ(⇒何故なら、狂人は所詮人間ではないから)。もっと純粋にスリラー(或いはソコを通り越してホラー)とかってゆーならまだしも…と言いますかね。 ただもう一点だけ、重ねて主演の三人の演技の質は中々エゲツないというモノだったとも思うのですね。とゆーか、この年齢でこのレベルの優れた演技(=「演技が上手い」とゆーののも~一段上のヤツ)が可能な役者が三人も揃った…とゆーのが、そもそもかなりの希少価値で(すら)あるかな…と。その意味でもやはり、諸々と中々にユニークな映画だったな、とも思いますのよね(なので1点加点しておきます)。 【Yuki2Invy】さん [DVD(邦画)] 6点(2022-06-28 22:49:51) 10.《ネタバレ》 街とかで怒号が飛んで誰かが喧嘩してたら、とりあえず、ドキドキして見てしまいませんか?この映画は観客をその野次馬とゆうポジションにずっと立たせる映画でした。一応ドラマはありますが、誰にも感情移入なんてできません。通り魔犯罪をずっと映す映画みたいな。でも正直、ずっと集中して観てしまいました。野次馬でごめん。 【なにわ君】さん [インターネット(邦画)] 7点(2022-04-08 20:57:30) 9.《ネタバレ》 最初から最後迄、無意味な暴力の繰り返し。何とも後味の悪い映画。 キャストは若手の有望株を多数使っているので何とか最後迄観れた。 柳楽優弥が頭がキレた暴力マシーン、菅田将暉がどうしようも無いヘタレ役、小松菜奈が素行の悪いキャバクラの姉ちゃん。 柳楽があんな風になってしまった内訳は何も描かれないまま終わってしまうので低評価になってしまう。 菅田と小松が最悪と言える絡みを見せるが、でも今は実生活で夫婦になったんだよね〜。 【とれびやん】さん [インターネット(邦画)] 4点(2022-03-12 21:38:39) 8.《ネタバレ》 うーん、執拗でありながら流れるような暴力シーンは評価に値するが、ぶっちゃけそれ以上の評価をこの映画に与えることはできないというのが本音のところだ。執拗な暴力シーンや無軌道で無責任で自分勝手な若者たちの姿を通じて、この映画がなにを表現したかったのかが見えてこなかった。単に凄まじい暴力シーンを描きたかったというなら、それは浅薄でしかないし、繰り返される祭りの描写と暴力の描写がなにか関連づけられ、なんらかの意味性や象徴性を帯びるのかと思えば、必ずしもそういうわけでもない。 たとえばファイトクラブは暴力や破壊衝動の描写を通じて、現代人の退廃やグローバリゼーションへの怒りや敵愾心が、明白な説明はなくとも観客に提示されていた。それがファイトクラブという映画に奥行を与えた。翻って本作はなにを提示したかったのだろうか? 剥き出しの暴力だろうか? 少年たちの凶暴性だろうか? 凶暴性はわかるにしても、そこから先になにを訴えたかったのかがわからず、ただ消化不良のまま映画が終わってしまった。感覚的にはノーカントリーを観たときと似ている。あの映画も暴力や殺戮がなにを意味するのか、なにを象徴するのかをはっきり提示せずに終わってしまった映画だった。テーマ性がはっきりと伝わらない映画には、高評価を与えるのは難しい。 【nakashi】さん [インターネット(邦画)] 5点(2019-06-12 14:51:31) 7.ひたすら暴力、喧嘩。これはこれで良くて、柳楽優弥の存在感も際立っている。でもあんなに殴られても腫れない顔や、腹を蹴られてもすぐ立ち上がっちゃうのはちょっとなあ。弟絡みのエピソードも消化不良。 【noji】さん [インターネット(邦画)] 5点(2019-03-18 09:42:25) 6.序盤の30分、ひたすら意味もわからず柳楽優弥君がケンカし続ける様が映し出される。BGMも効果音っぽい音もなく、ひたすら拳が何かにぶつかる鈍い音とうめき声だけのシーン。変な加工をくわえず、純粋な暴力なるものをレアで差し出された感じ(もちろん、本当に「痛い」「醜い」部分は巧みに隠されていて、これ自体は「加工」されているわけだが)。このまま居心地が悪いシーンがあと1時間以上も続くのか思ったあたりで、菅田君演じる裕也が絡んでくることで暴力が「ゲーム」化して意味を持ったので、観客も少しほっとしたと思う。この後の話は、どちらかといえば、菅田君演じる今風のダメ高校生と小松菜奈さん演じるキャバ嬢という2人の「よくいる人たち」の変貌がメインになって、それはそれで見所も多かったけど、冒頭の不気味さからは解放されて、エンタメ感のある異色ロードムービーになったと思う。菅田君と小松さんのエピソードが秀逸だった分、弟やその友人たちのエピソードは本編への絡み方がやや中途半端で、あの夏の田舎の感じとか、でんでん演じる工場のおっさんとの関係とか、こっちでもう少し主人公の側の物語が掘り下げられて絡んでくれば、けっこう凄い映画になっていたと思う。「暴力」の新しい描き手として、この監督さん要注目です。 【ころりさん】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2018-07-14 15:19:09) 5.《ネタバレ》 この映画の柳楽くんのオーラは、昔の織田裕二に似てるね。しかし点数高いね~。やはり現実に喘いでいる人たちにあまり関心持たないまま、現実を何食わぬ顔で泳いで行ってる人たちって問題あるよね。親がいない子どもの心象をあまり理解せず、ほったらかすってのもなぁ。柳楽くんの気持ちに寄り添う人って、一緒に住んでる弟分の人だけだもんね。そういう冷たい現実に対して、敢然と喧嘩を売る存在ってカッコいいよね。しかし、やってることはテロだからね(笑)。組んだ相手が悪かったね。昔の映画なら必ずこういう柳楽くんみたいな男に寄り添う女性がいたもんだけど(「愛と誠」みたいに・・古い!)、今の時代ってそういう女性いないのかな?なんか気持ちが殺伐としたまま、終わってしまったなぁ。でもあれだね、今の若者にこういう柳楽くんを支持する層があるってうなづけるよ。 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2017-03-25 22:33:21) 4.《ネタバレ》 意味のわからない内容で困惑した。 ずっと殴られ続ける「カット」っていう自分には全く合わない映画があったが、観てる途中であれを思い出した。 あの映画もこの映画も自分には全く意味がわからずどこをどう楽しめば良いのかわからない。 普通に「起承転結」のあるストーリーが必要です・・・ 【虎王】さん [DVD(邦画)] 3点(2017-02-14 14:45:17) ★3.《ネタバレ》 ただ殴り合うだけの映画(極端に言うと)なのに何故ここまで惹きつけられるのか。 柳楽優弥の存在感が凄いからだ。誰かれ構わず喧嘩を吹っ掛けるスタイルで、決して喧嘩が目茶苦茶強いわけじゃないんだけど、殴られても殴られてもニヤニヤしながら追いかけてくるその不気味さはただならぬものがある。たぶん殺さなれない限り諦めないのではないか。こいつはモンスターや、喧嘩モンスターや。また、カメラは観客を常に傍観者の視点に置き、引きの構図で延々と喧嘩してるシーンを見せるものだから観客も野次馬の群衆の一人になり、ただ茫然と見つめることになる。主人公なのに決して柳楽の1人称視点にはならない所が巧いと思った。 またこの喧嘩モンスターは何故、菅田将暉に手は出さないのか?これはBlu-ray特典のインタビューで、あまりに雑魚だから相手にしないのではないかと言っていた。そんな菅田が彼を見事手なずけて急に調子に乗り出す小者っぷりもクズすぎて最高だ。 小松菜奈はファンとして、そのあまりの扱いに衝撃&涙目になったが、最後キレて菅田将暉をフルボッコにするシーンは最高にスカッとするシーンだった(笑) 【ヴレア】さん [ブルーレイ(邦画)] 10点(2016-12-08 01:01:27) 2.《ネタバレ》 野次馬役のエキストラを絶妙に配置したロケーション、全身でのアクションを捉えるフレームサイズとポジションの妙、 そして持続的なショットによる危険な擬斗の泥臭く生々しい迫力。 誇張の無い打擲音や、奥歯が地面に転がる音の触覚性・物質感。 柳楽優弥らの身体性を伴った画面の力は、「心の闇」とかの心理主義には持っていかせない。 商業映画でこれをやるのは果敢である。 それでいて女性の描写もぬかりなく、ベッドでの事情聴取に応える小松菜奈の流し目の凄艶さなども特筆だ。 ついでに、運河を渡るボート、自転車、スケートボード、自動車など、映画的ビークル類の充実もいい。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 9点(2016-10-08 23:28:07) 1.《ネタバレ》 柳楽優弥が街にでて始めて獲物を探す場面。背中越しに構えられたカメラ、長く持続するカット、途中で止まる音楽。そして、振り向いた柳楽優弥の笑った顔が映され、獲物へと向かう。 息をもつかせぬ緊張感、全てが異様でしかない空気をセリフなしで捉える。 そして、暴力を通してしか他者とコミュニケーションをとれない男を、皮膚感覚も含めて提示する。 それからは、ひたすら暴力が続く。暴力の描写も鋭い。ロングショットの長いワンカットで捉えられるその様子は、鈍重さ、暴力の美しくない姿をしっかりと映す。 柳楽は相手を選ぶ事なく、ただ楽しさを求めて、喧嘩を繰り返す。そして戦い毎、成長する姿は悟空に近いものすら感じる。 彼にとって生きる事は、喧嘩をする事なのだろう。暴力を通して痛みを感じる事でしか、生を実感できないのだろう。ミュージシャンにリベンジを果たした後の、生に満ち溢れた眩しい太陽がそれを物語っている。 暴力の連鎖の果てで長身の男を倒し、一つの絶頂を迎える。 絶頂の後、菅田将暉と行動を共にするようになった物語中盤から一気に暴力の質が変わっていく。 秩序から無秩序へ、純から不純へ。 そしてその変化と反比例するように、柳楽の存在は小さくなり、菅田や小松菜奈の物語における存在が大きくなっていく。 菅田は自分より強い相手に喧嘩を挑まないだろう。自分より有利な状況の相手とは戦わないだろう。 小松は自己防衛の為なら何でもするだろう。そしてその二人が限りなく一般人に近い存在なのだろう。 エスカレートする暴力の中で人が死に、事故が起きる。警察に嘘をつく小松。弟に対するいじめ。柳楽よりは自分に近いであろう、普通の人々が映るたびに、柳楽の存在が恋しくなっている自分がいる事に気付く。 長い不在の後、満を持して故郷に凱旋する柳楽。 闇夜に照らされたその姿は、崇高ですらある。 負の側面だけには収まりきらない、暴力の魅惑を強烈に突きつける怪物がそこにはいた。 【ちゃじじ】さん [映画館(邦画)] 8点(2016-07-01 19:59:03)(良:1票)
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