みんなのシネマレビュー

サテリコン

Fellini-Satyricon
1969年【伊・仏】 上映時間:128分
ドラマコメディアドベンチャーロマンス小説の映画化
[サテリコン]
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2024-08-29)【にじばぶ】さん
公開開始日(1970-09-19)


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監督フェデリコ・フェリーニ
キャストハイラム・ケラー(男優)
マガリ・ノエル(女優)
キャプシーヌ(女優)
アラン・キュニー(男優)
ゴードン・ミッチェル〔男優〕(男優)
ルチア・ボゼー(女優)
樋浦勉(日本語吹き替え版)
津嘉山正種(日本語吹き替え版)
藤本譲(日本語吹き替え版)
緑川稔(日本語吹き替え版)
神山卓三(日本語吹き替え版)
脚本フェデリコ・フェリーニ
ベルナルディーノ・ザッポーニ
ブルネッロ・ロンディ(補足)
音楽ニーノ・ロータ
撮影ジュゼッペ・ロトゥンノ
製作アルベルト・グリマルディ
配給ユナイテッド・アーチスツ
美術ダンテ・フェレッティ(美術監督補:ノンクレジット)
衣装ダニーロ・ドナーティ
編集ルッジェーロ・マストロヤンニ
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未見の方は注意です!




【クチコミ・感想】

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26.《ネタバレ》 この頃のフェリーニは、武の映画が笑いで観るのを止めさせないように、映像演出で見せ続けていく。
今では当たり前の手法だが、この頃は新しかった。

ところが、この映画はそれだけではない。
中盤、あたりから、これはドエライ映画を観ているのでは・・と思い始める。
そうなんです。
フェリーニの凄さは「道」でも「8・1/2」のお洒落な感じでもなく、
この映画ではなかろうか!・・と思ったくらい、僕も多少、フェリーニを舐めてました。

多分、これを観て、キューブリックは「時計じかけ~」を思いついたのではないかと思うくらい。
ホドロフスキー、大友克洋、メビウス・・・たくさんの作家が
この映画でインスピレーションを受けたのではと思うくらいの衝撃!

まぁ休憩しながらでも、最後まで観ましょう!
きっと何かが残るはずです♪ トントさん [DVD(字幕)] 7点(2022-06-26 20:52:48)

25.初めて見たのは小学校低学年。
テレビの深夜放送。
眠い目こすって見たとき、冒頭の手が切断されるシーンに絶句して、大人になるまでトラウマが続きました。
この度、40年ぶりに見て思ったのは、当時と同じく全く理解不能という感想でした。
だってこの映画、ストーリーが全くないんだもん。
子供の時見たときは、男が男を好きになるなんて全然自分の知ってる世界にはなかったし、今見ると、字幕ででた「剣」の意味も理解できる。
でも、やっぱり私は万人に理解できる映画を求めます。
これを見て、フェリーニ=理解不能な映画監督、というイメージがついてしまって、あの名作「道」を見るまでの道のりが遠のいたことを悔やみきれてなりません。 クロエさん [CS・衛星(字幕)] 3点(2020-06-16 16:51:03)

24.《ネタバレ》 原作であるペトロニウスの『サテュリコン』は大部分が欠落した写本しか後世に伝わっていないので、フェリーニはそこを逆手にとって独特のイマジネーションを投入して世にも不思議な映画に仕立て上げたという感じでしょうか。それでも有名な「トルマニキオの饗宴」のシークエンスだけはきっちり映像化しています。主演の極端なまでに美しい美男子三人と名の通った女優以外はとてもプロとは思えないような異形の男女、そしてフェリーニが大好きなフリークまで登場させてきます。音楽というか挿入される音自体がぶっ飛んでいて、ケチャや弔いの場面では般若心経まで使われています。ここまで来るともうローマ時代の物語とは思えず、むしろフェリーニ映画に付き物のサーカスの世界なのかと感じてしまいます。演劇関係の人たちにはとくに本作は好評みたいですが、正直な感想わたしが今までに観たフェリーニ作品でもっとも難解でした。でも登場人物たちが壁画の中に戻って行くラストだけは、「さすがフェリーニ!」と唸らされました。 S&Sさん [ビデオ(字幕)] 6点(2019-12-26 21:03:08)

23. あまりに生々しい人間という動物の描写の数々は鮮烈だった。

 脇役達があまりにもカメラ目線ばかりなので、カメラの存在を意識してしまい、妙に安く感じてしまった感はある。

 登場人物達のいやらしい目つきや、衝撃的なシーンの数々が頭から離れない。
 ボリュームがある作品だが、満足感はあまり感じなかった。 タックスマン4さん [DVD(字幕)] 6点(2013-01-20 02:51:23)

22.まるで夢の断片をつなぎ合わせたかのような不条理感満点のとんでもない作品で、意味不明加減ではあの『8 1/2』より強烈やったんやけど、それゆえにおもろいっちゅう妙な映画的魔力に満ちた作品で、フェリーニ監督の演出力にはとにかく感嘆。まあちょっと支離滅裂すぎてついていけんところもあってんけど、不思議で、怖くて、おもろくて、不快な、なんとも珍妙でたまらん作品でありました。まさに悪夢やねこれは。
幻の『モンスター』さん [DVD(字幕)] 8点(2012-01-01 11:44:51)

21.映像の魔術師と言われるフェリーニだけあって、幼いときに観ていればトラウマになること必至な映像の連発はすごいモンだが、ストーリーが断片的すぎて面白くない。そしてあの不自然なカメラ目線はナニ・・・。 eurekaさん [DVD(字幕)] 6点(2011-10-10 19:11:29)

20.ぐちゃぐちゃなんだけど綺麗な映画でした。 枕流さん [DVD(字幕)] 4点(2011-07-24 17:55:58)

19.シュールで狂気と現実が混在している極彩色の画像は魅力的だが、断片的すぎて、眠気を誘う。最後まで見ても、あまり感心できなかった。 みんな嫌いさん [DVD(字幕)] 6点(2008-09-07 19:12:20)

18.《ネタバレ》 終始、話の本筋が無く単調で奇々怪々。しかし妙にリアルな人間臭さを感じました。また、般若心経、ケチャ、ガムランやアフリカの民族音楽なども入り乱れていて、遠い古代ローマに限った夢見事ではないんだ、ということを象徴している気がしました。テンポが単調なのに飽きることなく観られる作品も珍しいですね。私は好きです。 ClocheRoseさん [DVD(字幕)] 7点(2008-01-31 01:41:09)

17.ここまでフェリーニ色が濃くなると、もうついていけない。 にじばぶさん [ビデオ(字幕)] 4点(2007-09-03 16:10:56)

16.わかんなかった。とくに難解という訳ではないけど、最初から脚本を定型にはめる気がないのだろう、全体的にだらだらと展開していくので面白くはなかった。ただ寺山修司のような強烈な美術、映像はカルチャーショック。あのこの世の終わりみたいな空の映像はどこから持ってきたんだろう? 舞台が古代ローマという時点で内容が想像できなかったけれど、まさかここまで強烈な異世界が広がっているとは…。まとまりのない脚本も、最後(堕ちるところまで堕ちる)まで観るとまったく楽しめなかったわけではない気もする。少なくとも普通の意味では面白くないのだが、一口に切り捨てることのできない奇妙な味わい。不思議な作品だった。 no oneさん [ビデオ(字幕)] 6点(2006-04-07 21:51:59)

15.厳密にはここで描かれるのは「悪徳」ではない。なぜならこの世界にはまだ一切の人道を説く教義が敷衍されていない為、悪徳が悪徳という概念たり得る根拠が存在しないから。そこに悪はなく罪はなく恥はない。そこにあるのは純粋な快楽主義に他ならない。だからこれらを狂態と捉えるのは、この後数千年かけて連綿と練られて来た、「倫理」という名の私たちの勝手な観念なのだが、それはともかく、悪いものは美しい。悪は魅力的であるとはよく言ったと思う。臓腑の隅々まで悪徳で飽和した美というものは、善良で健全な美よりも遥かに強烈で魅惑的である。凡庸な私にとっては結局のところ、「退廃的な世界」とは所詮記号としてのものでしかないけれど、いざそれを見せられると、それはまるで豪華な悪夢のようで。そういえば高校の世界史の資料集で見た。1日中寝そべって食べ続け、満腹になると鳥の羽でのどをついて吐き出しては次の料理を食べたというローマ貴族たちの絵。ここにはその世界の一大絵巻があった。ローマとはかくも凄艶な退廃の都であったのか。狂騒の宴の埋葬地であったのか。その饗宴の残響がフェリーニには聞こえたのだろうか。そしてこれは彼による狂乱の宴への賛歌であり、葬礼だったのか。そして同時に混迷と混沌の未来を映したのか。これは寓話なのだろうか。警鐘なのだろうか。分からない。フェリーニなんて高尚なもんは私には分からないですよ。でも多重層的な仕掛けを掛けられたような気がする。“Before Christ After Fellini”にシビれた。 ひのとさん [DVD(字幕)] 8点(2006-01-19 23:00:52)(良:2票)


14.人間本来の生々しさが強烈だが、それをあんなにも美しく描くフェリーニに脱帽。ラストが印象的でした。 アンダルシアさん [DVD(字幕)] 7点(2006-01-11 18:16:19)

13.冒頭の舞台劇っぽい超説明的独白が普通の映画でないことを宣言してます。普通のドラマではありません。退廃の末は男色に行き着くみたいな描き方は、キリスト以前のローマが舞台ながらキリスト教倫理が意識にあり、つまり、あからさまに現代社会の風刺です。本作はもともと風刺画家だったフェリーニによる大掛かりで物凄い風刺画と言えるでしょう。同じ現代社会風刺でも「甘い生活」では少女の微笑によって汚れなき彼岸のものが表現されてましたが、この作品はそういうものがちょっと見当たりません。主人公はとにかく生き残ろうとする。社会は退廃的なんだけど、もはや癒しを求めて「空しい」なんて言ってちゃ生存すらできない怖いものだということなのでしょうか?。本作は風刺であると同時に徹底的にビジュアルを楽しむためにあるような作品でもあります。これは退廃、欲望、快楽、エロ、グロ、の視覚化、映像化です。もともとそういうのを喜ぶ趣味はないですが、この映画を観てる間はドーパミンとか脳内に分泌されてるような気がしました。グロいのもああなると美術です。芸術です。気持ち悪さが何かの作用により不思議と美しいといった感じ。良いシーンは挙げればキリがないけど、例えば天を掴もうとするように差し出された手のショットなんかカッコイイ。私は創作に縁ないですが、クリエイターの方々には相当刺激のある作品ではないか?と想像します。 しったか偽善者さん 9点(2004-07-03 23:00:32)

12.文明の先にある退廃、それも恐ろしいまでにとめどない退廃ぶりを、時代を古代ローマにさかのぼり描く。現代に置き換えてもじゅうぶん当てはまるからこれまた恐ろしい。時代は繰り返すということか。しかしながら、現代の設定にしなかったことでやりたい放題の摩訶不思議な世界が違和感なく目に飛び込んでくる。いや、違和感なんて感じる間なんてもともと無いかもしれない。最初から最後までその世界観に圧倒されっぱなしです。フェリーニのイマジネーションも凄いが、それを映像にしてしまうのがもっと凄い。相当、制作費もかかっているんじゃないだろうか。またいつかこの作品を観るだろうけどやっぱり今度も、この世界観に浸るのではなく圧倒されっぱなしだと思う。 R&Aさん 8点(2004-06-11 16:32:48)(良:1票)

11.歴史物だが現代に通ずるものがある。欲望、快楽、退廃、こういった要素はいつの時代にも必ずあるものだし、異色作に観られがちだがフェリーニ作品の根底に流れるものは変わらないと思った。特に、宴のグロテスクさ、派手さは快楽の象徴のようであった。フェリーニのインスピレーションに敬意を表したい。 たましろさん 9点(2004-01-20 19:43:35)(良:1票)

10.フェリーニという名が私の中に刻み込まれた記念的作品。
独自の美意識、価値観、不条理な世界観、欲望と退廃を極めた末の人間の業と生命力・・・
言葉では言い尽くせないそんなイタリアを、詩のような映像で刻み込んでくれた。
映画とはこういうもの、と高校時代感慨にふけったもので
その他の「普通」の映画がそれ以後どれもこれも色あせて困った。 あにさきすRさん 8点(2003-12-01 03:26:36)

9.《ネタバレ》 感覚的に嵌ってしまった映画なので説明の仕様がない・・・。とにかく凄い、何が凄いかってこんなにエグイテーマを扱っているにもかかわらず、作品として上品なところが凄いのです。幻想的な清潔感を失っていないところが凄いです。ラスト付近でうとうとして魔女を待ってるエンコルピオの前を白い鳥が歩いていくシーンが好きです。
べんじょみんさん 10点(2003-09-14 02:03:19)

8.フェリーニの中でも、少し苦手な作品です。全編オレンジ色というか土色の埃の匂いのする映画という印象です。 omutさん 5点(2003-06-20 06:06:05)

7.ラストの登場人物達が壁画になっていくあたりに古代の人々も元々は生身の人間だったんだよというメッセージが感じられます。 ブースカブーさん 7点(2003-05-17 23:29:17)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 26人
平均点数 6.62点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
3311.54% line
427.69% line
527.69% line
6519.23% line
7519.23% line
8415.38% line
927.69% line
10311.54% line

【アカデミー賞 情報】

1970年 43回
監督賞フェデリコ・フェリーニ候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1969年 27回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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