みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
39.僕たちが生きているこの世界は、隅から隅まで合理的に閉じてできているわけではない。だから、時々、合理的には説明できない、時間と空間を僕たちは体験することになる。そして、僕たちの中には、そうした体験が忘れてしまいたいほど嫌いな人と、逆にそこに言葉では表現できない安らぎを感じる人がいる。、、、、いうまでもなく、前者のタイプの人はこの映画は嫌いなはずであり、後者の人は大好きだと思う。、、、、、ただ安らぎを感じる人も、日常の合理的な世界に戻って来ることができるという前提でそう感じているにすぎない。すみからすみまで非合理的だったら、とっても耐えきれないに違いない。そういう点で、ツィゴイネルワイゼンは陽炎座と好対照をなしていると僕は思う。陽炎座まで行くと、合理的な世界の破壊は一線を越えていて、見ていて不安感が増してしまう。一方、ツィゴイネルの場合は、叙情的な音楽や、鎌倉の情景やらが命綱になって、こっちの世界に戻ってこれるという安心感がある。、、、、、あと、陽炎座の松田優作は、どう演じていいのか最後までしっくり来ていないように思える。そりゃ、普通の映画とは全然違うから、彼のそれまでの俳優の経験は全然通用しないわけだ。逆に、素人の藤田敏八さんの木訥でへたくそな演技の方が、この非合理的な世界の中で、どうしていいのかわからない雰囲気が出ていて、ぴったりして、しっくりくる。、、、、この映画を見てからもう随分とたつのに、ふとあのカニの「ちゃっ、ちゃっ、ちゃちゃちゃ」という音が蘇ってくる。 【王の七つの森】さん [DVD(邦画)] 10点(2006-02-28 14:11:23)(良:1票) ★38.頭で「わかろう」とかしないで。 ただ、静かに、 この美しい毒を飲んでしまいましょう。 ゆっくりゆっくり。 【tj】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-11-01 07:22:18) 37.どこかの映画館で「ツィゴイネルワイゼン」と「陽炎座」の2本立てという魅力的な企画があって、清順を未見のままにしていた甲斐があった!ということで飛びついた。が、その日は上映開始からすでに眠かった。これはちょっと無理かな、と睡眠モードに入ろうとしたが、映像がすでに夢うつつ。しかも強烈な切り絵を連続したような不可解な繋ぎと意味不明な登場人物たちに吸い寄せられてしまい、夢を見ながらギリギリ覚醒しているような状態で4時間を過ごした。そのおかげで、いまだにどっちがどの映画なのかよくわからない。言ってみれば「ツィゴイネル座」なのだ。ここのレビューなどを見て何とか分離させようとしたがやっぱりダメ。花束から綺麗に花びらが散ったかと思えば山奥へ原田芳雄の夫妻を訪ねるシーンが出てくるし、まつげを舌でなめられたのは松田優作だったような気がするし・・・でも、これでいいような気がしてきた。だってセイジュンだし。事実、「ツィゴイネル座」は私にとって最強の幻想映画なわけで。 【Qfwfq】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-04-07 17:03:20)(笑:2票) 36.レコードに入り込んだ声。でも、何を言っているかはいまいちわからない……実は、こういう意味のわからないものが一番怖い。助けてという声が入っていたとかなら確かに怖いけど、どこか嘘臭くなるし、なにより恐怖だけで「不安」がない。アメリカのホラー映画の恐怖はショックの要素が強く、日本のホラーはぞっとさせるような戦慄の要素が強い。リンチの映画は戦慄に近いが不条理な作りは「不安」を付けたし、恐怖という感情をさらに複雑なものにしている。清順のそれはさらに乱歩や夢野久作のような日本的な「妖しさ」がある。この、夢を見ているような足元もおぼつかない感じ。生と死、意味と無意味の中間。日常では絶対に感じることのない雰囲気にどっぷり浸かることができる。 【no one】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-01-27 06:15:08) 35.言葉による一切の解説を拒むかのような映画。どんな映画かと人に問われたら説明する自信はない。悪い夢を見ていたような144分だった。 【ラーション】さん 10点(2004-12-23 17:53:30) 34.難解ということでリンチの名前が挙がるんでしょうが、鈴木清順という人はどちらかというとゴダールの系統だと思います。映画文法を意図的に壊してますから。でもその部分だけであとは完全な独自の世界感を持っている。この作品では”あの世”というあいまいなものを彼の独特なセンスでもって描いているので余計に奇怪なものとなってます。驚かされるシーンは挙げればキリがないのですが、ひとつ。青地の現実と妄想(妄想も現実かもしれない)の中、小稲(あるいは園)が着物を脱ぎます。そこでオッパイもあらわにニッコリとポーズをとるカットが一瞬映し出される。ゴダールの踊らないミュージカル『女は女である』のアンナ・カリ-ナを彷彿させますが、こちらはオッパイ付きですからこちらの勝ち、、(冗談ですよ)。もうこのシーンだけでこの映画を愛せます。大正浪漫三部作の中でこの作品だけ未見のままで、本年ようやく観ることが叶った作品なのですが、期待を裏切らない傑作でした。これは今後、何度も観ることになると思います。 【R&A】さん 8点(2004-10-19 15:34:30)(良:1票) 33.クラクラする凄い映画。映像と音楽の怪しさが◎ 【PAD】さん 9点(2004-10-13 15:10:14) 32.「気違いの始まりは幻聴か?」噛めば噛むほど味の出る映画かもしれないがどうも藤田敏八さんの演技が下手にみえて仕方ない。 【THE HAUNTED MADE ME DO IT】さん 5点(2004-09-17 22:56:02) 31.まるで夢のような無秩序をひとつひとつ絵のつながりだけを見ているようだった。 理解しがたい絵もあれば、見惚れる絵もあった。 【michell】さん [DVD(邦画)] 8点(2004-09-15 11:40:47) 30.わからん、、、わからんん。。。 【ヒロヒロ】さん 3点(2004-08-10 18:19:41) 29.「ドグラマグラ」の系譜なのかな。エログロシュールレアリズム(?)。こういう映画もアリだと思うし、この作品にストーリーの整合性を求めてはいけないんだろうが、基本的にミステリー畑の人間である私としては、やはり「解釈」に足るだけの緻密な計算や伏線と、それに伴う論理的解決を求めたい。それが無いと単に怪しいイメージを断片的に挿入しただけの「エログロナンセンスプロモーションビデオ」になっちゃうから(笑)。 序盤、レコードに記録された声を巡る謎解きもそのままに、次々と不可解な登場人物に翻弄されて、物語は不条理な様相を呈していく行く。これを「日本独自の美的感覚から生じたシュールレアリズムの妙」と呼ぶか、単に「監督の自慰的表現」と呼ぶかは、微妙なところ。 私はダメです、こういう雰囲気だけのものは。作中の伏線やギミック、セリフ等のあらゆる部分に解釈が出来るだけの練り込みが成されているかどうかが評価の分かれ目ですね。似た作品でも「マルホランドドライブ」は、あとで見直せばちゃんと解釈が出来るだけの意味を、あらゆる伏線部分に付与してありましたが、この作品はどうも微妙です。「生と死の狭間の世界」を、「何となく象徴的に」描いた作品なのだとしても、やはり構成が破綻し過ぎています。同じような設定なら、他にも「ジェイコブズラダー」のように、いい意味での分かりやすい構成の傑作もあります。「虚無への供物」も途中挫折したままだしなあ。でも「匣の中の失楽」は好きなんだけどなあ(笑)。 PS.これを見るまで、実はこの監督さんのことを知らなかったのですが、この前レンタルで「適当」に借りた二本の内、一本がこれで、もう一本が「ルパン三世・バビロンの黄金伝説」でした(w。すごい偶然? 【FSS】さん 3点(2004-05-26 10:28:32) 28.傑作ですね。やっぱり。くらくらするくらいの傑作。大正ロマンの美と悪趣味と叙情性の極致。清順映画はアタリハズレがあるとわたしは思うけど、これはやっぱり傑作。わたしは9点にしますけど、一般的には「日本映画の金字塔」といわれて構わない作品だと思います。もうひとつ清順映画で挙げるとすれば、ケレン味がばちっと決まってる『けんかえれじい』かな。 【まいか】さん 9点(2004-03-19 15:32:39) 27.ビデオにとったものを何度繰り返し見たことか。 こういう前衛的な映画は、クソつまらんものと面白いものがあるが、なぜにこれは面白いのか、これはつまらないのか自分でも尺度がよくわからない。陽炎座はつまらないが、これは抜群に魅力的だ。なぜだ? 【うさぎ】さん 9点(2004-01-09 16:23:05) 26.サラサーテのレコードをかける導入部が印象的。この映画をみてからは,映画を必ずしも「理解する」必要はないと考えるようになった。そういう意味で,自分にとっての記念碑的作品。なので満点。 【veryautumn】さん [地上波(字幕)] 10点(2003-12-25 15:32:04) 25.デビッド・リンチが苦手な自分はこの映画、全然ダメ・・・・。スゴイ映画なのはわかるんだけど、意味わからんもん。眠らなかった自分を褒めてあげたい。本当につまらん映画だった。どんなキレイな女優が出てようが、どんな魅力的な原作だろうが、この人の映画はもう二度と見ない。鈴木清順はつまらん! 【こわだりのインテリア】さん 2点(2003-12-19 00:06:40) 24.映画監督を語る時に、その監督独自の世界観~などということはよく言うものだけれど、鈴木清順のそれほど独自性に溢れたものはないのではないか。世の多くの映画監督がそれぞれの世界観たるものを表現しているが、やはり多かれ少なかれ何かのマネである部分があることは否定できないはずだ。しかし鈴木清順は違う。彼の映画世界はそういうレベルではない。誰のマネでもないし、誰も正面きってマネできるものではない。もちろんそれが面白いか面白くないかは観る者の感性しだいであり、何が正しいということはないが、まずはその絶大なオリジナリティだけでも見る価値はある。 【鉄腕麗人】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2003-12-16 21:06:22) 23.《ネタバレ》 このオチは結局、アザーズ/シックスセンスなのでしょうか?執拗に繰り返される切通しの風景、本の返却を請求しに来る際の玄関の風情、奇妙な死闘、等…断片的に見ると惹かれるシーンは沢山あります。ただ盲目の旅芸人の唄が下手過ぎて萎えました。高橋竹山(盲目のGOD of 津軽三味線)辺りの伝記を読んだ後で見ると、彼らを「おぞましいもの」としか表現できない感性が左翼蔓延るこの時代の限界だったのかな…と思ったりもします。ともあれ日本的シュールリアリズムの佳作。 【番茶】さん 6点(2003-12-07 10:31:33) 22.関西の人に、この映画を見せながら「ツィゴイネルワイゼン」と呪文の如く繰り返し言ってもらったら、最後には、きっと「すごい寝るワイ(私)ぜっせ~」と言うはずです。騙されたと思って是非一度お試しください。 【STYX21】さん 4点(2003-12-04 22:44:29) 21.海辺で原田芳雄「オラオラオラオラ!」って登場するのに見てるこっちは「かはっ」ってなる。 【セクシー】さん 10点(2003-10-28 00:43:38)(笑:1票) 20.すごい映画なのかもしれないけど面白くはないんじゃない。 【太郎】さん 4点(2003-10-26 15:38:19)
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