みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
6.《ネタバレ》 雪がちらつき、旅情を感じさせる新潟の風景に、利一という不器用男の人生路線。なんとなくですが、かつての降旗監督と高倉健コンビ作を彷彿させる味わいがありました。 しかし、本作を平成の「現代劇」としてハッキリと認識させてくれるのが、登場人物たちの中では唯一今風で明らかにまわりとは色合いが違う娘さん (葵わかな) の存在で、そのコスプレとか、大人たちにはっぱをかけるその姿とか、彼女の一挙一動が映画をがぜん面白くさせているように思えました。 そして、多くの方が言われているように、これは長い、、とても長い映画でした。 しかし、この157分という長いストーリーの中で最も重要な場面はどこか? と言われるなら、私は利一が志穂に別れを告げる場面ではないかと思えます。一見、彼女に対して冷たい仕打ちのようにも見えます。でも、「長い目で見ればいいことだ」という言葉から察するに、美雪との関係をしっかりと清算してから、また志穂の元に戻りたい、という彼なりのケジメ (覚悟) だったようにも思うのです。しかし、その真意はうまく伝わらなかったように見えるし、こういう不器用さ、優柔不断さがいかにも彼らしいと思う。 思えば、この映画は、利一 (としかず) と書いて「りいち」と読むことにこだわりました。また、白鳥 (しらとり) は「はくちょう」でもよい、とも。それなら私は、優柔不断と書いて「優しさ」ということにしておくよ。 人生を長く生きていけば、家族、女性、、その人間関係も広がっていく。だから、気遣いのできる人、彼のように人に優しい人ほど生きていくのは苦しいのかもしれません。 最後に見た家族写真には別れの予感が漂います。やがて離散し、扇の要も時代とともに変わっていくけど、それでも不器用に愛し合う人や家族を描いた良作だと思います。 【タケノコ】さん [DVD(邦画)] 7点(2021-06-01 12:46:06)(良:1票) ★5.《ネタバレ》 ネタバレあります。ご注意ください。 家族の終焉を描く物語。妻は嫁姑問題でいち早く離脱、娘は起業し家を出て、息子は異国へ旅立って行きました。寂しい事ではありますが、遅かれ早かれどの家族にも訪れるイベントです。たんぽぽの綿毛が飛び立つように、今居る場所から別の場所へ。辿り着いた先で根を張り、また新たな家族をつくります。多くの生物がその種族を繁栄させるために採用しているシステムとも言えます。さて、最後に残されたのは夫でした。大仕事終えた男の、今後の身の振り方や如何に。残りの人生、自由気ままに謳歌する道もあったでしょうが、彼が望んだのは新たな家族の構築だったようです。余力があるオスとして正しい選択に思えますが、如何せんタイミングが遅い。遅すぎます。一つ仕事をやり終えてから、次の仕事に取り掛かりたい気持ちは分かりますが、自分の都合だけで仕事は出来ません。ましてや協働必須の家族構築であれば尚更のこと。初婚ではないにしても、若い女性の貴重な時間を無為に奪った罪を、彼はきちんと理解しているでしょうか。今カノに別れを告げた件は、確かに彼女の将来を慮っての事でしょう。でもその背景には、元妻と復縁の青写真がチラつきます。要するに男は“独りになりたくなかった”だけでは。パートナーは元妻でも今カノでも、どちらでも良かった気がします。そもそも元妻との離婚も、夫が真剣に家族と向き合っていたら避けられた話。コニタン、そんな男がいいんですか。生活拠点はどこにする?家計の分担は?子どもを望む?本気で2人の将来を見据えていたら、課題を放置などしません。物分かりのいいコニタンは「一定の距離を保ってくれて楽だ」と言いますが、男に覚悟が無いだけです。コニタンほどのイイ女であれば、誠意のない男など袖にして問題なし。コニタンには情に流されぬ賢明な判断を期待します(注:本文中のコニタンとは小西博之ではありません)。 物語を整理してみて、改めて「良いお話じゃないな」と思います。泰造はダメ男でしょう。でもこれが結構標準的な男の姿という気もします。私も面倒な案件は後回しにしますし。そういう意味では、模範的ではありませんが、リアルな人生の有様が描かれていたと思います。それに子どもがちゃんと巣立ったのですから、十分合格点の『家族』ではありますし。さて、これからの2人について。結局コニタンは泰造を受け入れる気がします。やっぱりモテ男は強いですから。悔しいなあ。私が脚本家なら、「復縁なんて、許可しません(ハート)」でワインを頭から掛けてやりますけども。で、そのあとチューな(ツンデレだな)。 見慣れた景色が多数出てくるご当地映画で、本作の深夜便はライブ遠征等で大変お世話になった路線です。という諸事情込みで、若干甘目に採点しております。 【目隠シスト】さん [インターネット(邦画)] 8点(2020-09-25 18:54:48)(良:1票) 4.《ネタバレ》 原田泰造の雰囲気もあり、全体的に重くなくいい映画でした。 ただ、ちょっと長い。無駄なシーンをカットして2時間に抑えてくれればよかったんですが。 古井志穂が再就職したレストランは、新潟市のワイナリーの直営店と他の方が書かれているので、 そうか、最後にバスで男泣きしたのは志穂が仕事を捨てて、新潟で待っていてくれたからだったのか。と納得したのですが、 原作のラストを読んでみると、古井志穂が再就職したレストランは、京都のワイナリーの直営店。 ガクッ! じゃあ、やっぱり利一の身勝手な振る舞いじゃないかと、なんだか感動が薄れました。 【シネマファン55号】さん [インターネット(邦画)] 7点(2020-01-30 16:19:08)(良:1票) 3.《ネタバレ》 生きているといろいろあると最近つくづく思います。人って気持ちが交わるには時間が必要でタイミングも大事なんだよねって思った。しかし、冷静に考えると主人公の男はひどい。勝手に別れを告げて置いてそれはない。コニタン可愛い。優しすぎるですませるのは強引だけど、いい映画でした。 【ラグ】さん [インターネット(邦画)] 6点(2019-12-19 21:34:40)(良:1票) 2.《ネタバレ》 まず、テーマ曲がとてもよかったといいたい。あと、車窓から見える、関越自動車道やら町並みがとてもきれいだったとも言いたい。さて。「優しさは罪」ってテーマだと思いながら途中までみていましたが、そのうち疑問がわいてきました。ワタシたち、人とのつながりを持とうとしたときに、優しくするほか、術(すべ)がありますかね。観終わって今、「そうだよ、優しさは罪だし、残酷だよ。でもだからって、どうしたって言うんだよ」という開き直った映画だったと思っています。とにかく、みんな優しくするしかなくって、それでみんなでぎくしゃくなるしかない。どっかの家庭のドキュメンタリーをみているような気にもなりました。良作。【追記】古井志穂が再就職したレストランは、新潟市のワイナリーの直営店です。【追記の2】シネマファン55号さん、ご指摘ありがとうございました。あのシーンのロケ地は、新潟市郊外のワイナリーで間違えないのですが、監督は「県外の、どこかのどかな場所」を想定しているとのこと(映画「ミッドナイトバス」聖地巡礼マップ in 新潟日報モアHP)。とすると、利一はわざわざ探したことになりますね。それは、優しさじゃない。−3点。 【なたね】さん [DVD(邦画)] 5点(2019-02-02 22:00:04) 1.《ネタバレ》 まずは一言言わせていただきたい。なげ~よ おい。 就寝前に軽く見れるものをと思って見始めたんですがねぇ これがなかなか終わらない終わらない 終わってみれば、計157分とはまあ、恐れいってしまったですがね 参ったよ。お陰さまにて翌日寝不足で。 だがしかし、家族間においての重厚な難題ををテーマに長過ぎるよというクレームも却下されてしまうほどにチャンチャンとほとんど全ての問題を解決し、綺麗に終えれた事は評価いたします。利一という自分と同年代の男の生き方、なかなか感心させられるものであった事も確かです。元嫁も含めての家族の守り方、素敵であったと思います。 だがしかし、ここから先は遠慮しないよ(覚悟しとけよ 利一!) あんたひといぞ 利一。 あのフリ方はひどいぞ あれでは志穂さん かわいそ過ぎだって。 まさかあの時間帯からしてあんなひどい瞬間見せつけられるとは思いもしなかったからひいた ドンびきしまくりですがね 長きに渡る男女の交友関係をあんな少なからずの言葉であんな形であっさり去ってゆくとは。 考えてもみれば、利一は毎度仕事で行った先の東京で 彼女のおかげで衣食住、それプラス、酒・性欲。 彼女のおかげで10年間きっと何不自由なく満たされていたハズだ。(それはお互い様だろとは言えない 絶対に女が損。そこに食費やら酒代やら生活援助のお金を彼女に渡していたのなら話は別になるのだが そんな感じにはみれなかった。なのにある日急にお別れだ ここにはもう来ないだとか 一体何様のつもりなんだよ というか、彼女の事を一体何だと思っていたんだ 40手前になった彼女の事をどうしてくれんだとココは声を大にしてドヤシつけてやりたい バカヤローめが!利一め 泰造め) それに大体がだね、新潟の山奥の実家に来てくれた彼女を(一度目は息子とバッティング、二度目は元嫁とバッティング)例え、突然の予期せぬ事態であったとはいえ、そんな精神状態の怪しくなった彼女をだね、せめて、駅やバス停まで見送る事も無く まさか一人ですごすごと帰らせてしまった利一の神経 あそこでかなり疑ってしまいましたよ まさかそれはないだろと。 そして《ネタバレごめん⇒ 》あのラスト、ドラマ的には綺麗に決めたつもりでしょうが、自分はあれにもひいた。 なぜなら、彼女はすでに部屋を変え、職場を変えて、きっと次の出会いに向かって始動していたハズだ。 今さら彼女の元にひょっこり現れどうする 彼女が今度こそと 良い人見つけるチャンスを妨害するつもりなのか はたまた その逆で、もしかしたら そこにはもう彼女に惚れて彼女に近づこうとする真摯な男がいるかもしれない。そんな男達からしたら、利一は単なる面倒な厄介者にすぎない 言葉悪く言ってしまえば害虫だ。 それに仮に彼女とよりを戻せたとしてもですね きっと前ほど上手くは続かないでしょ なぜなら利一は深夜営業の一運転手、彼女は自営を辞めて格式有りそうなレストランに(きっと)雇われ、自由な時間は(きっと)そうはない。そう考えると、もうお互いに時間を合わせる事はかなり難しいでしょ。 そう考えると、最後に利一が取った行動、良かれ悪かれ かなり後味悪いものに映った。 まあ、あれがすぐにでも籍を入れよう世帯を共にしようというプロポーズの前触れであるとしたなら それはそれで良い事なんですがね さてと どうなんでしょうね 個人的には小西真奈美さんが久々見れたこと 嬉しく思います。 そこで最後に もひとつ⇒ 自分だって、なげ~よ おい。 【3737】さん [DVD(邦画)] 7点(2018-11-18 12:44:02)(良:1票)
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