みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
16.《ネタバレ》 いや~、馬鹿にされたとき、こんな風に戦車で暴れたら 気持ちいいだろうなぁって話。 まぁありえないけど・・ 山田監督がとんがってた頃の作品。 【トント】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2024-08-06 11:22:32) 15.《ネタバレ》 世間知らずのお嬢様は、悪気もなくひどいことをし、世間知らずの荒くれ者は、それを真に受けてひどい目に遭う。 観ていて切なかったのは、サブが必死に生きていること。 耳の悪い母を支え、知的障害のある弟の面倒を見る。 そんなサブが、お嬢さんから快気祝いに来てねと言われて、少しぐらい舞い上がったっていいじゃないか。 でも、そんな無神経な善意を社会は許してはくれない。 それでも、タンクで暴れ回りながら最後まで砲撃しなかったのは、弾が無かったからではなく、サブの優しさだと信じたい。 そして岩下志麻。 この映画の志麻様は、あまり良くない役回りだけど、彼女が兵六の気持ちを代弁してくれたことで、彼の死もサブの生き方も見事なまでの抒情詩に昇華している。 こんなちっぽけな畑や村に縛られないで、あの鳥のように大きな空に飛び立ちたい。 サブにも兵六にも、そんな思いがあったんじゃないだろうか。 そして映画を観ながら、国木田独歩の「春の鳥」を思い出した。 原作者か山田監督は、きっとこの小説を読んで心を動かされたに違いない。 悲しくて美しい、いい映画だった。 【roadster316】さん [インターネット(邦画)] 9点(2020-10-12 19:27:37) 14.《ネタバレ》 山田洋次ーハナ肇の馬鹿シリーズは好きな作品群ですが、昔TVで見て以来これは特に好きな作品です。 田舎の牧歌的な雰囲気の中での話ですが、村社会の陰湿さや閉塞感、差別意識なども風刺されています。 映像的には単純に戦車の暴れ方(スピード感)がなんとも爽快感を感じさせてくれました。 昭和の農村の美しい景色も今となっては貴重かも。 【クリプトポネ】さん [地上波(邦画)] 8点(2019-02-11 20:38:28) 13.《ネタバレ》 題名の印象で、喜劇かと思ったら悲劇だった。 弟の死は必要であったろうか。 昔の映画と言ってしまえばそれまでだが、ちょっと荒削りすぎると思った。 【チェブ大王】さん [DVD(邦画)] 5点(2015-12-11 22:30:00) 12.バカバカしさの中にも人間の本性が見えてくる。製作後半世紀が過ぎているが、物質的には豊かになっても心は少しも変っていないかも。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-11-08 20:57:42) 11.《ネタバレ》 何が怖いって、あの戦車の手作り感。それが何か1つの生き物のように動いて、田舎道を突き進み、旧家の中で暴れ倒すからこそ、それはただのネタではなくて、きちんとした感情表現・人格表現になっている。弟の死を知った後の主人公を映さず、証言と走行痕だけで組み立てているのも効果的。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-10-04 23:00:32) 10.《ネタバレ》 喜劇とは思えなかった。ラストは任侠的殴りこみでしかなく、テーマが中途半端に思える。無知や弱者をいいように虐げているといつかしっぺ返しが来るという教訓にはなる。復讐や私刑は許されるモノではないが、閉鎖的な田舎で起きる残虐殺人にはそういうケースもあるのかもしれない。田舎に限らず、学校や会社といった組織でのイジメでも、同様の復讐が起きる可能性はある。 【東京50km圏道路地図】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-09-22 18:12:55) 9.ハナ肇と山田監督による馬鹿シリーズはどれも好き。そしてこの映画にも大好きな岩下志麻も出ているし・・・。常田富士男の日本昔話のようなメルヘンチックな田舎村とどこかへんてこりんな村人たち、映画の前半は團伊玖磨の舞台劇を思わせる軽妙な音楽もすばらしくとても好きだ。釣り人と船頭によって語られる物語形式も良い。だが戦車が登場してからはどうも憂さ晴らしのように思えてややマイナス。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 8点(2013-05-06 08:34:19) 8.《ネタバレ》 田舎での差別といえば陰湿なものを思い浮かべるが、この映画での差別者である村人達はそこまで陰険に描かれておらず、正面きってのただの嘲笑であり、村人には(ごく一部をのぞいて)差別する意識も悪意もないように思われます。要するにサブはバカキャラといったところ。しかも、村人達も同程度にマヌケに描かれているため、意外と仲良くやってるように見てとれます。 しかし、悪意があろうとなかろうと、傍から見ればうまくいっているようでも、バカにされてる側が深刻に苦しんでるとなると、やはりそれは悲劇…なんですが、ここからが喜劇足るところで、戦車に乗ったサブは怒りのやり場に困ってしまう。誰に怒ってるのか、何に怒ってるのかわからなくなってしまう。こんな滑稽さが喜劇であり、復讐の悲劇を回避しています。 この微妙な喜劇への転化が少し苦しいのがこの映画をもう一歩楽しめなかったところですね。それぞれの人物像がただのバカ(この映画のほとんどのキャラクター)、ただの強欲、ただの偽善者なので深みを感ぜず、村内で「馬鹿が戦車を乗り回す」以上の話、いわゆる人情喜劇になっていないところが少し物足りない。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-05-07 18:15:48) ★7.《ネタバレ》 サブはいわゆる社会的弱者。金は無いし、頭も良くない。そんなサブ一家を村人達は、嘲笑の対象とします。冒頭、船頭の口からも語られるように、何か村に問題が起これば、あの一家のせい。あの一家に比べれば我が家はマシ。そう考えることで、村人は平穏を手に入れています。村社会における、一種のスケープゴート。村人に対して強い怒りを覚えます。と同時に落ち着かない気持ちにもなる。それは、自分も村人の一員であるから。もちろんあそこまで酷くはないと思う。でも多かれ少なかれ同じような心理があるのは確か。地域のコミュニティが廃れた今、その局面が学校なり職場なりに残っただけのことです。ストレスのはけ口として弱者が利用される。サブが去った村では、また新たなスケープゴートが選ばれるのでしょう。もちろんそれは村人の中から。今やイジメは社会問題。しかし何時の世にもあったことです。“俺の若い頃はそんなに陰湿じゃなかった”は、ただの言い訳。イジメはその時代の倫理観・価値観に左右されるものだから。イジメを無くすため、多くの有識者や専門家が様々な提言を行っています。どれもごもっとも。でも心に響きません。自分には本作の方がずっと心に響きます。要は、馬鹿になって暴れりゃいい。イジメられたら仕返しすればいい。単純なことです。後先考えずに、とりあえず殴れ。そして逃げろ。結局最後に勝つのは上手く立ち回れる小利口ではなく、馬鹿であって欲しいと願います。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-01-26 18:26:07)(良:1票) 6.怒りすぎ!!! 【ケンジ】さん [DVD(邦画)] 6点(2006-09-10 17:59:03) 5.山田洋次監督、ハナ肇主演による喜劇は「馬鹿まるだし」に続いてこれが観たのは二つ目ですが、それほど大騒ぎして良かったあ!と手を叩いて絶賛するほどの作品ではなかった。山田洋次監督作品としてはごく普通の出来といった印象です。それなりに楽しめるもやっぱり渥美清という天才喜劇俳優が出ている作品の方が私は作品の出来不出来は別にして好きです。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-12-03 20:51:09) 4.「男はつらいよ」以前の山田洋次作品はコレしか見ていないが、寅さんシリーズ始めたあとのそれ以外の作品と違ってジメジメしてなくて、それでいて、ちゃんと社会的なメッセージもある面白い映画に仕上がっている。山田監督はこの5年後に「男はつらいよ」シリーズの1作目でブレイクするわけだが、無名時代の作品をもっと見たいと思った。迷ったけど満点つけてしまおう。 【イニシャルK】さん [ビデオ(邦画)] 10点(2005-03-05 14:31:50) 3.《ネタバレ》 ずっと探してました。今見て、ふと「まぼろしの市街戦」を思い出しました。とても喜劇とは思えないのですが、脂ののりきった時期であろうハナ肇の乱暴さは確かに初期の寅さんへの通過点かなと思わせます。 【monteprince】さん 6点(2004-02-22 01:16:29) 2.シュールで、暖かくて、でもちょっと凶暴で、どこかギラギラしてて、寓話のようなところもある。犬塚弘のキャラクターは、「ギルバートグレイプ」のディカプリオ扮する知的障害者の少年に受け継がれてるように思います。「ギルバート」の監督、これ見たのかな? 【ひろみつ】さん 8点(2003-12-27 11:53:44) 1.《ネタバレ》 本作でハナ肇が演じた役は、「男はつらいよ」シリーズの原点になったとも言えるものです。単なるコメディではなく、その背景に悲哀が感じられる傑作です。太平洋戦争中、少年戦車兵だったハナ肇は、田舎の家で、耳の悪い老母と、(鳥に憧れる)知恵遅れの弟(犬塚弘)と一緒に住んでいます。一家は土地の境界をめぐって地主(花沢徳衛)ともめています。その村いちばんの美人(岩下志麻)に惚れているのですが、ブ男の彼はみんなから馬鹿にされる日々です。そんなある日、彼女の快気祝いの席上での侮辱に、こらえにこらえていたハナ肇の態度が一変します。実は家の煙突に偽装して戦車を隠し持っていたのです。彼はそれを乗り回して村中を暴れ回ります。駐在所の警官がひとりだけの村では、小さな戦車とはいえ立ち向かえるはずもなく、彼のやりたい放題が続きます。ところがある日、彼の弟(犬塚弘)が火の見櫓から転落するという事故があり、そのまま死んでしまいます。するとそれまであれほど暴れ回っていたハナ肇が、弟の死体を戦車に乗せて、どこかに消えてしまったのです。村人達が戦車の轍の跡を追いかけると、山を越えて海へと続いていきます。そのままどうなったかは語られませんが、皆さんどう想像しますか? いわれのない差別や、あくどいことをする人々を皮肉り、笑い飛ばす山田洋次の演出は見事です。 【オオカミ】さん 9点(2003-11-22 22:05:48)(良:1票)
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