みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
4.《ネタバレ》 話は前半と後半でがらっと変わり、その展開は良かった。前半は笑いありだけど後半は一気に落とします。でも前半も後半も救われないですね~。森田の最後の嘆きが救いでしょうか。 【Banjojo】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-06-23 00:22:57) ★3.《ネタバレ》 今の日本に起こりうる、フィルムノワール。 ファム・ファタール的な存在である、ユカも今の日本ではありふれているリアルな女性像。恋愛経験が乏しく、人生に傷ついた男性が、幻想を抱きそうな女性。 しかしその実は強かで、ごく普通な女の子であり、勝手な妄想を抱く男達(安藤、森田)の世界への微かな望みを打ち砕く存在でもある。 その現実との地続き感が故に、この物語が生々しく、辛い。 安藤が踏み留まった線を越えてしまった森田。その対比も痛々しい。 いじめという過去が原因と決めつけるには、あまりにも短絡的に思えてしまうほどの、逃れられない負の連鎖、日本社会の閉塞感を感じる。 物語中盤におこる思わぬ視点移行は、そのまま話しに推進力を与え、ジャンルの横断にも繋がる。そして世界が持つ多面性、無常感を痛烈に提示する。 計算されたカメラアングル、カット割りによる生理的に不快な殺人描写も洗練されている。 登場人物への容赦ない追い込みは、そのまま強制的に自分の人生をも振り返らされる辛さも備えていた。 【ちゃじじ】さん [映画館(邦画)] 8点(2016-06-15 00:28:30)(良:2票) 2.《ネタバレ》 直近の作品はともかく、監督デビュー作の『なま夏』のじんわりホラーテイストを思い起こすと、この類の作品こそ本領かな、とも思える。 通り魔的にアパートの女性を襲うエピソードをまず事前に配置し、今度は佐津川の帰宅シーンをもってきて緊張を高めていく。 何事もなく玄関口を上がるが、彼女が台所で微かな風音に気付き、見上げると窓が割られているというシーンなど、実にサスペンスフルであり、 ギリギリまでカットを割らずに打擲や刺殺や銃撃をされる側を捉えるカメラもなかなかに非情である。 濱田岳らの性交と森田剛らの殺傷をアクションで繋いだクロスカットなどはあまり類例を見ない、と思う。 森田のささくれだった佇まいと所作も絶品であり、その分ラストの回想の中でみせる半逆光の彼の横顔がなんとも切ない。 『さんかく』でのコンビネーションに続き、ラストはやはり印象的な光で決めている。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-06-01 23:08:19) 1.《ネタバレ》 まず一言。森田剛は良くこの役を引き受けたと思う。引き受けただけでなく完璧にサイコパスを演じていた。ここだけでも賞賛して良い。この作品、前半と後半でガラリと雰囲気が変わると言われているが、実はタイトルが現れて森田が本性をさらけ出すまでの演出が素晴らしかった。ベタな恋愛ドラマのようでいて不気味な森田と言う男が徐々に忍び寄ってくる、この演出は満点をあげても良い。しかし、ワグサを殺した後、すぐ岡田を殺しに行くかと思ったら日が変わってしまう展開にはちょっとガックリ。ここでスピード感が損なわれた。その後もサイコパス殺人を繰り返すばかりで展開が間延びする。ここはワグサを殺してから彼の残虐性が爆発する恐怖の夜にして欲しかった。彼の生い立ちで岡田が彼をいじめグループに差し出したと言う過去も必要ない。サイコパスの生い立ちにヘタな理由などないのである。終盤ちょっと気に入らない展開はあったが森田剛の頑張りには率直に敬意を表します。ムロツヨシの怪演はオーバーなようで森田との対比はうまく生きていた。ムロツヨシ=見かけ上危ない奴、森田剛=本当に危ない奴なのである。 【ぴのづか】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-05-29 17:06:25)
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