みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
74.《ネタバレ》 山崎貴は苦手な監督だ。 『ALWAYS 三丁目の夕日』『STAND BY ME ドラえもん』のような感動ポルノ並みのゴリ押し、 『リターナー』みたいにハリウッドの名作SFアクションのパッチワークでそこに新たなオリジナリティもなく。 未見のドラクエ映画でいろいろやらかしたことも知っている。 その本作がアメリカで、 クリストファー・ノーラン監督作『オッペンハイマー』の姉妹作に近い立ち位置の絶賛を受けており、 モノクロ版をきっかけに鑑賞することにした。 既にレビューにある通り、過剰にウェットな人情ものが迫力ある容赦ないCG演出と上手くマッチしており、 モノクロによって監督特有の作りもの感が軽減されているのも大きい。 余計なものが削ぎ落され、見易くなったとも言える。 それでも人間ドラマと演出にもう少しドライさは欲しかったし、 中盤で死んだヒロインが実は生きていたというご都合展開はどうかと思ったけどね。 もちろん不穏な要素が隠されているのは分かったし、初代ゴジラとの間にもう一本続編を作るかもしれない。 まあ、つまり言えることは、悔しいが良作ということ。 8点でも良かったが、結末が分かってしまう脚本&ミスマッチでクドいドラマパートに-1点、7点献上します。 【Cinecdocke】さん [映画館(邦画)] 7点(2024-01-12 23:12:28) 73.う~ん,ゴジラ映画ぽっくないヒューマンドラマでした. 『シン・ゴジラ』の方が面白かった. 【あきぴー@武蔵国】さん [映画館(邦画)] 6点(2024-01-10 21:57:47)(良:1票) 72.山崎貴監督の得意なねちっこい人情ものは好きではないのですが、今作については迫力あるCGと人情劇(家族愛だの戦争への思いだの)がかみ合った気がします。そして、何よりもゴジラの容赦ない怪物性が最高。シリーズ第1作を超えた歩く核兵器ぶりを見せてくれます。やはり印象的なドラマを作るなら、どうやってこんなモンスターをやっつけるんだ?と思わせないといけませんよね。 【次郎丸三郎】さん [映画館(邦画)] 10点(2024-01-07 01:17:27) 71.《ネタバレ》 一度観て、うなった。もう一度観たいと思いながら時間が経ち、二度目の鑑賞。 いや、二度目でもちゃんと面白かった。むしろ二度目の方が良かったかもしれない。 戦後間もない時期という時代設定が、今あるもので立ち向かおうとするやってやろうぜ精神に火をつけてくれる感触。だってとどめを刺すのが震電なんだから、心が震えない訳ないじゃないか。 配役も抜群だった。無駄な登場人物が全くおらず、素直に映画の世界に入り込めた。 中でも佐々木蔵之介。演技がくどいんだけど、彼のくどさが映画をピリッとさせていると感じた。ゴジラが倒せず、誰もが絶望的になった瞬間に無音にして震電を突っ込ませるくさい演出とか、爆風で吹き飛ばされたノリコが実は生きてたとか、そんなのも含めて、日本のSF映画の可能性を感じさせてくれた映画だった。 これがゴジラだ、ハリウッド。 【roadster316】さん [映画館(邦画)] 9点(2024-01-02 18:48:16)(良:2票) 70.《ネタバレ》 ゴジラが海上からぬうっと鼻先を突き出し、船の後をついてくる様子にふと、「耳を倒して背中の毛を逆立ててるうちの子(猫)が、獲物にロックオン」というイメージが来て、それからというもの、あの恐ろし気なゴジラが、海上を匍匐前進する超巨大なCATにしか見えなくなってしまった! 厄介なことに一度こうと見えると、先入観は脳内からなかなか剥がれてくれない。 ゴジラが軍艦に体当たりし、かぶりつき、揺さぶり出すと、にゃんこがルンバにじゃれついている妄想が来て、初めに出たぐしゃぐしゃの軍艦は、猫パンチを食らったなれの果てかと納得し、勢い余ったゴジラが両腕を広げたまま、海上に仰向けにひっくり返ったときにはもう最高潮に萌えてしまって、キュートなんだかゾッとすべきか、わけがわからなくなった。 画面を横切って吹っ飛んできた軍艦はスリッパに見えるし、ゴジラが電車の車両に噛みついてるシーンは、サンマをくわえてる姿に見えてしまう。尻尾をはでに振り回すのは不機嫌モードの猫あるあるで、目の前をかすめて飛び回る戦闘機はコバエか猫じゃらしそのもの。壮大な音楽は荒ぶるにゃんこのパロディみたいに聞こえてきて、悲劇と喜劇、2つの映像を同時に見ているような超豪華なエンタメを味わえた。 ただ、ゴジラというキャラクターについて、今作もちょっと色々考えてしまった。 自然や神の象徴だったり、人類が不本意に創造してしまった核の産物、デストロイヤーとしての偶像として捉えられているけれど、それはゴジラが目的もなくひたすら街を破壊するからだろう。 生きるために「食べる」という行為が抜けている。ということは、自然界に属さない生き物、命のサイクルから外れた生命体という位置づけになる。 冒頭でミニゴジラが人間に噛みついて振り飛ばすシーンは、確かに怖いし迫力満点で見ごたえがあるけれど、口の中に入った人肉(たんぱく質)をわざわざ放り出してしまうとか、そんなのは狩りでも何でもない。 そもそも自然界の頂点に立つ猛獣は、満腹のときはあえて他を襲ったりしない。 それだけに、食欲に関係なくただただラリって殺戮、破壊行為でのみ生きるという生物が、どうしても不自然に感じられてしまう。 とはいっても、ハリウッド版のように、巣を作って、産卵して、幼獣が街中にあふれる繁殖率の高いゴジラでは、唯一無二の存在が希薄になってしまう。 だからこそ、「荒ぶる神」という孤高の位置づけがゴジラにはふさわしいのだろう。 それだけに、本作ではゴジラに己の咆哮を聞かせて「縄張り」を刺激する作戦がとられていて、いかにも従来の生物っぽい扱いにちょっと驚いた。 敷島がゴジラに挑むラストには息をのんだ。 もし彼が命を散らしたら「特攻隊」という戦時中の日本軍の過ちを肯定する映画になってしまう。だから死なないだろうと思っていた。 でも、放射能を振りまきながらゴジラが沈んでいった海に落ちれば、どう考えてもただではすまないはず。 でも、そこはもう、映画の世界だし、喜んで目をつぶりましょうという思いで安堵の涙を流した。 ラストのモコモコも、まあゴジラの映画ではお約束だものという思いで、スルーした。 映画館を出ると、表はすっかり暗くなっていて、うちのゴジラ(猫)会いたさに大急ぎで帰宅した。 【tony】さん [映画館(邦画)] 10点(2023-12-22 16:39:31)(良:3票) (笑:1票) 69.山崎貴作品としては間違いなく、「アルキメデスの大戦」と双璧をなすトップクラスでした。 ゴジラ周りのアクションはどれも迫力があり、まさに劇場の大スクリーンで鑑賞するにふさわしいシーンのオンパレード。(個人的には重巡高雄戦が素晴らしかった) ただ反面、人間ドラマに関しては相変わらずの山崎節で、これが個人的にはどうも合わない…哀しい時は泣き喚き、怒った時は判で押したように青筋立てて叫ぶ、裏表なく見たままの登場人物。音楽も同様に哀しい時はメロウな曲、戦闘シーンでは勇壮な曲、感動させたいシーンでは荘厳な曲。「いやいや、そこまでわかりやすく作らなくても大丈夫なのでは…」と思ってしまいました。 総じては、アクションシーン9点、人間ドラマ6点の総合7.5点。主人公ペアの着地点が「全方位に観客層を意識してある程度ハッピーエンドにしたいのはわかるけど…」と、やや安易に感じてしまったので、その分差っ引いて結果7点というところです。 【大鉄人28号】さん [映画館(邦画)] 7点(2023-12-20 17:40:51)(良:1票) 68.《ネタバレ》 例えば初代の「ゴジラ」、84年の「ゴジラ」、そして「シン・ゴジラ」など、 過去のゴジラが単体で登場する作品では、ゴジラが街に散歩に来たら人間から理不尽に攻撃され、 怒って反撃するという流れであったことが多いと思います。 ところが今作では、ゴジラが明確に人間に対して敵意むき出しである点は、実は斬新ではないかと思います。 また、人間ドラマがこれだけ濃いゴジラ映画というのも、初であろうと思います。 多くの方が称賛する特撮も素晴らしいですが、今作で印象に残ったのは、音響、音楽。 IMAXで観たのですが、鳴き声、足音などの音響は凄まじかったです。 そしてゴジラファンなら誰もが気にする、あのテーマ曲が使われているか、 まさにドンピシャのタイミングで鳴り響き、ファンにとっては至福のシーンとなっていました。 過去の音源を使用した「シン・ゴジラ」と違って、今回は新録音ですが素晴らしい編曲と演奏です。 非常にマニアックな話ですが、1983年、「SF交響ファンタジー」初演の熱い演奏を多分に意識していると思われます。 熱い音楽で定評のある佐藤直樹ならではの編曲だろうと思います。 以下ネタバレです。 過去の戦争における非常にデリケートな問題ですが、 当時の航空服を着て敵に突っ込んでゆく主人公が勇ましく見えてしまうのは、 少々、自分にとって違和感がありました。 また、ラストシーンは過去の某作品そのまんまであるし、続編を意識した怪物映画の定番であるが、これは蛇足だったと思います。 今回は人間ドラマが濃いだけに、それまで描かれていた人間の努力の尊さがひっくり返されて興ざめです。 素直にハッピーエンドで良かったのではないかと思います。 こういう多少の不満点はあるにしても、 ゴジラ映画史上、かなりの上位に入る出来栄えで、特撮についてはベストと言って良いでしょう。 もはや着ぐるみというのは過去の遺産となってしまい、 等身大の着ぐるみをいかに本物に見せようとするかという面白さがなくなってしまったのは寂しいですが、 昭和の時代からの特撮映画の歴史を鑑みると、日本の特撮もハリウッドに全く劣らず、ここまで来たかという感慨があります。 【どっぐす】さん [映画館(邦画)] 8点(2023-12-20 08:18:47)(良:1票) 67.《ネタバレ》 開始10分でさえ100個突っ込みどころがあって残念でしかない。 演出が下手で演技が学芸会。監督の限界。安藤サクラでさえ学芸会してた。もちろん脇役もエキストラも全部ひどい。全編オーバーリアクションで自然さがまったくない。役者のせいではない。監督責任である。さすが佐々木蔵之介だけは少しまともだった。 人間ドラマを描こうとするな。そういうの下手な監督なんだから。なぜ自覚がないのか。脚本にも演出にも無理がある。 山崎監督が戦後日本の口惜しさと復興を描こうとする姿勢が気持ち悪い。世代的に到底無理がある。 そして子役を泣かせ過ぎ。 【ほとはら】さん [映画館(邦画)] 4点(2023-12-19 16:34:49)(良:2票) (笑:2票) 66.《ネタバレ》 「ゴジラユアストーリーではない」というX上のコメントに大爆笑しました。 ということで、大分前に観てましたがようやく感想を書く暇ができたので書きます。 一言で言うなら、「和製ゴジラでようやく万人向けの大人でも見ごたえのあるゴジラ映画ができたな」という感想。 シンゴジラは万人向けというよりオタク向け。ゆえに国内の異常なリピーターが出まくって、国内興行成績だけでいうならシンゴジラの方が上(但し海外成績を含めるとゴジマイ?マイゴジ?が追い抜いている)。 それ以前となると、VSビオランテ、さらにさかのぼって84ゴジラ(評判は微妙だけど)、そして神格化されている初代ゴジラぐらいか。ゴジオタには評判の良いGMKや、キンゴジ、モスゴジぐらいか。 まあ子供向けや、大人向けだけどちょっと変ちくりんなSF要素が多い作品が多くて、万人向けの大人向けの力作と呼べるものが少ないなぁ。いやまあそういう子供受けだったり、変なゴジラも僕は大好きなんですけどね。言うまでもなく海外ゴジラも全部大好きです。 でまあ今作についてはちょっと山崎監督の人間ドラマの「臭さ」がほんと若干ですが気になる程度で、それほど物語全体の雰囲気を壊さないのが良かったなと。感情が大げさなのもまあ邦画だしね。 一方ゴジラの登場シーンについてですが、割とみんなが思う「ゴジラの出番が少ないなぁ」という感想がありますが、冒頭から成長前ゴジラは出てくるし、定期的に出てくるので「そんなに出番が少なくない」んだけど、「なんか出番が少ないな」という感想は僕も感じました。 この理由はおそらくは成長後ゴジラの「上陸シーンの少なさ」が原因かなと。銀座で暴れまわって、あとは決戦前にちょっと東京湾から田舎(どんへんだ?)を歩いた姿ぐらいしかなく、あとは基本的に海の中が多い。ゴジラオタクは基本的にゴジラが街を破壊する姿に興奮するわけで、街破壊となると銀座のシーンぐらいしかないので短く感じるんだと思います。 ただ、銀座の破壊シーンは迫力満点で、特にちょっと笑ってしまう初代ゴジラのオマージュシーン、また放射熱線の発射シーンも含めて満足しました。 上陸する前の海での追いかけっこやその後の戦艦とのバトルなどもよかったし、決戦でのオキシジェンデストロイヤーを現実的に実行するにはどうするかを具現化した「深海に沈めて引きずり上げる」戦術も、「なるほど、そう来たか!」と唸らされました。 決戦前の博士の演説や、ゴジラに特攻するシーン、最後お前生きとったんか!のシーンなど、人間ドラマの臭さが少し自分の好みと合わないなぁというところはあるんですが、全体的にみて概ね満足です。 なおシンゴジラと比較の対象になってしまう本作ですが、どっちが上ってのは言い難いですね。もう完全に好みの問題かなと。 好みとしては僕はシンゴジラです。でも本作も好きです。 【みーちゃん】さん [映画館(邦画)] 9点(2023-12-18 14:24:17)(良:1票) ★65.《ネタバレ》 映画館で観て正解でした。 ゴジラが微妙に小さくて、踏み殺す人間の悲鳴がキャーキャー聞こえる、そんな嫌なサイズです。 ドラマパートは鼻につかない程度ならと思っていたのですが、いつの間にか主人公に感情移入していました。 特攻帰還兵の戦争への精算という重いテーマを下手にひねらずに、王道ハッピーエンドにしてくれた監督に感謝したい気持ちです。 こういうのでいいんですよ、こういうので。 【4吉】さん [映画館(邦画)] 9点(2023-12-16 21:02:08)(良:1票) 64.《ネタバレ》 これまでのゴジラ映画の中で一番ちゃんとしたヒューマンドラマになってると思います。 敗戦直後の日本なので、とにかく何にもありません。自衛隊もいません。アメリカは当然助けてなんかくれません。オキシジェンデストロイヤーのような便利道具もありません。当時考え得る限りの知識と技術を駆使し、みんなで力を合わせて戦うしかありません。そういうお話です。 残された日本軍の兵器を使う事になります。そういった意味、戦争映画が好きな人にも若干刺さるのかも知れません。劇場は年配の方が多かったです。 ゴジラはというと、再生スピードがえらい事になってます。これも過去一。スピーディに退治しなければならないという緊迫感が生まれます。 形状的にはやたら首が太い最近のゴジラそのままですが、とにかく足がデカいです。巨大になるほど体重を支えるのがしんどくなって足がより大きくならねばならないという柳田理科雄の理論が採用されているのでしょうか。 放射能火炎を発射するまでのカウントダウンで背びれがシャキンシャキンと先の方から順に突き出るムーブがカッコいいです。 放射能火炎の威力はとんでもない事になってます。そろそろそういう理屈になるだろうなと思ってはいたのですが、来ました。今回は原子爆弾並です。日本大ピンチ。 浜辺美波が美人です。 後半泣きっぱなしでした。シン・ゴジラと同等かそれ以上におすすめ出来ます。今すぐ劇場へ。 ゴジラという存在には反戦の思いが込められています。当然アメリカの核実験に対する牽制の意味もあった訳です。1954年、アメリカの核実験に巻き込まれた日本の第五福竜丸が被爆し、その年に封切られたのが第一作目のゴジラです。 しかしアメリカ人はいつまでも自分達が正義でなければならない。第一作目の全米公開時には、アメリカの核実験によって誕生したというくだりはごっそり削除されており、今でもゴジラがなぜ誕生したのか知らないアメリカ人がいるそうです。 今回は連合軍統治下の日本ですから、もっとアメリカの関与は色濃くなる訳です。アメリカの領土なんですから、アメリカがゴジラを何とかしなければならない。なのに、何もしません。 アメリカがゴジラを誕生させ、アメリカが日本から戦力を根こそぎ剥ぎ取り、そんなアメリカは無能のまま終わります。今まさにアメリカではこの映画が上映中で、ゴジラ映画史上最高のロケットスタートを記録しているそうです。さすがに今度はどの場面もカットされる事なく、ゴジラからの、日本からのメッセージが彼らに届くと良いですね。 【にしきの】さん [映画館(邦画)] 9点(2023-12-14 00:01:40)(良:3票) 63.《ネタバレ》 どう見てもSF的とはいえないゴジラの能力にイマイチしっくりこない人間ドラマ… こんな違和感も非現実的でレトロなパニック映像と人生の理不尽さに抗うようなシナリオに吹き飛ばされて2時間はあっという間に過ぎてしまった。 主人公もヒロインも生き残ることができてとりあえずメデタシメデタシ。 【ProPace】さん [映画館(邦画)] 8点(2023-12-12 23:38:26) 62.《ネタバレ》 怪獣パートは、大迫力で文句なく楽しめましたが、ドラマパートはいまいちノリきれず、大きく心を揺り動かされるまでには至りませんでした。舞台設定を太平洋戦争の終盤から戦後すぐの混乱期にしたことは、今までのゴジラシリーズにはないユニークな発想で、良い着眼だと思いました。これにより怪獣パートにおいては、今まで味わったことのないレトロと怪獣のコラボに浸ることができました。一方、ドラマパートについては、いくつかの要素が重なって、不自然さが目立ってしまったと思います。特に主人公とヒロイン以外のわき役たちには、わかりやすいキャラを大げさに演じることが求められていて、そのわざとらしさに没入感が削がれることが多かったです。役者に無駄な演技をさせる隙を与えなかった「シン・ゴジラ」の演出手法は正解だったのだなとの思いを強くしました。そこまで極端ではないにしても、役者の演技力に頼ることなく、解像度が高く、流れるように自然なプロットとシナリオをつくり上げるのが正攻法で、その土台があってこその役者の演技なんだなと気付かされた次第です。怪獣パートは10。 【camuson】さん [映画館(字幕)] 8点(2023-12-11 17:53:27)(良:1票) 61.《ネタバレ》 ゴジラ映画を劇場で観るのは、小学生以来半世紀ぶりの事です。 そもそも、殆ど邦画を観ていませんでした。 いや、驚きました。 1500万ドルの低予算にも関わらず、見事な映像やビジュアル‥‥ 背中からニョキニョキ生え出てきて、青白く発光する背びれ?には大興奮。 船をゴジラが追ってくるシーンは、昔観た「ジョーズ」でのハラハラドキドキ感を思い出しました。 一方で、どこか「三丁目の夕日」を彷彿させる人情味 まさか、ゴジラ映画で涙が出てくるとは、思いませんでした。 女の子も可愛かったなぁ。 ゴジラを強制的に1500mの海底に沈ませ、もう一度引き上げることで潜水病を起こさせようとするアイデアも卓越していました。 「映画館で観て良かった」と心底思える作品でした。 【TerenParen】さん [映画館(邦画)] 9点(2023-12-06 21:50:07) 60.《ネタバレ》 事前情報を入れていなかったので戦後を舞台にしたストーリーとは知らなかった、「何だ現代劇じゃなく過去が舞台か…怪獣ものとしては感情移入し辛いし臨場感にも欠けるな」なんて思考がよぎったがそんな考えはすぐに吹っ飛ぶ。 まず圧倒されたのがゴジラの存在感、カメラが近く目の前に迫ってくるような驚愕の映像に目を奪われる、 そして物語、元特攻隊員の苦悩を描く戦争ドラマとしても充分な見応えがあり、その人間ドラマに引き込まれたところにゴジラが襲来してくるものだから恐怖感は倍増、破壊と暴虐の限りを尽くすゴジラが圧巻の映像と相まって怖い、恐い。 そんな中ゴジラのテーマが厳かに流れ出し気分はもう最高潮、高揚感と恐怖感といった相反しそうな感情の波に飲み込まれしばらく呆然としてしまった。 いや本当に凄いの一言、想像していた3倍いや5倍は楽しめた、観に行こうかどうか二の足を踏んでいたのが馬鹿馬鹿しくなる、映画館でこの迫力と感動を味わえたことが今は嬉しい。 【勾玉】さん [映画館(邦画)] 9点(2023-12-06 07:45:25)(良:1票) 59.口コミを見て(別なサイトでしたが)、映画館で迫力を味わうべきだと。確かにゴジラの造形は見事でしたが、分量的に物足りません。それに比べて、風景や機械等の絵は意外にチープに感じました。 人間ドラマも頭をひねる箇所が満載です。ゴジラの接近を予見できた主人公は東京から離れない、直近で報道を続けるクルー達、一緒にもつれ込まず浮き飛ばして主人公だけを救うヒロイン、etc.etc.。 特攻という路線が贖罪意識含めて気に入りませんが、脱出装置で助かるというのも綺麗ごとで不満が残りました。どっこいヒロインが生きていたというのも、ありえないでしょう。じゃあ、自分はどんな作品だったら満足するのかと、もやもや感が残りました。 エンドロールの音楽も伊福部からオリジナルに移行するならもっと壮大に締めてほしかった(できないなら手を出すなよ)。 【傲霜】さん [映画館(邦画)] 6点(2023-12-03 21:10:57)(良:1票) (笑:1票) 58.《ネタバレ》 山崎監督の脚本が良く出来ており、ちゃんと人間ドラマが描かれている。 「自分にとっての戦争はまだ終わっていない」という神木君の言葉は重い。 その上で山崎監督お得意の最新特撮技術が盛り込まれており見ごたえがある内容に仕上がっている。 終盤、クライマックスシーンでは伊福部昭の有名なテーマソングが鳴り響き、興奮せずにはいられない。 ラストの結果については、皆さま思われている○○〇の2番煎じと思えなくもないが、まぁ、面白ければいいんじゃないでしょうか? 【とれびやん】さん [映画館(邦画)] 7点(2023-12-02 17:32:31) 57.《ネタバレ》 「シン・ゴジラ」で怪獣モノから一気に垢抜けた感のあるゴジラ映画。シン・ゴジラも本作も、その時生きている人間社会のリアルを丁寧に描くことに成功していますよね。 三世代前の日本社会の情操を描くならやはり山崎監督でありましょう。映像技術の高さもあって、(まあちょっと小綺麗な気もしますが)焼け野原になった帝都の真に迫ること。例えば澄子おばさん。生来気の良い人である彼女であっても、家族を失う戦禍にあっては他者に当たらずにいられない。そして家が焼失しても、人はその土地で再建をするのだなあと感じ入りました。実際東京はそうして立ち上がってきたのでしょう。 敗戦直後なので戦力は米国に接収されてしまって残ってない。帝国軍は死んだ。米国もソ連を気にして動きたがらない。ならば民間人の俺らでなんとかしなければ、という戦後という社会状況をふまえてのシナリオには非常に説得力がありました。巨大水圧作戦で戦うとはあったま良いなあと素直に感嘆しました。 人間ドラマは正直時代錯誤なまでのベタなウェット感であふれているのだけど、むしろそこが戦後にハマってて悪くなかった。ワタシは伏線になど(たいてい)気付かないので終幕は泣けました。 そして画もゴジラも素晴らしい。邦画でこのレベルのVFXを観られるとは。ジュラシックパークと同年に角川REXを経験した身としては、この快挙にも泣きました。ゴジラを徹底して悪役にしたのも良かった。豪快かつ爽快なまでの破壊っぷり。尾の一撃で巻き起こる塵旋風の描写も、海戦での波のうねりも固唾を飲む迫力でした。 役者陣も良かったなあ。シン・ゴジラでドラマを壊したようなタレントがいなくて胸をなでおろしましたよ。もうね、中でも安藤サクラが凄い。客受けの悪い損なキャラを引き受けた神木もえらい。ベテラン吉岡や佐々木らも手堅くて安心して観られるこの幸福。 戦後の人情噺にゴジラをミックスさせるとは、時代は古くとも切り口が新しい。 不朽の名曲に乗せて新たに生み出された21世紀のゴジラ映画。65年オリジナル版に比肩する傑作が誕生したことは実に喜ばしい。 【tottoko】さん [映画館(邦画)] 9点(2023-12-02 15:17:13)(良:3票) 56.良くも悪くも山崎映画だなぁという印象。想定外の展開はなく、最後まで予定調和。お約束の展開と漫画みたいなセリフ回し。 しかし大人でも鑑賞に堪えうる貴重なゴジラ映画。映像が良くできている。 バランスは抜群に良いし、一般受けはすると思う。まさかゴジラ映画で泣くとは思わなかったし。 ただ、ゴジラを主人公にとっての対峙すべき存在としてしか描いておらず、ゴジラとは何なのか、ゴジラの存在に対する問いかけや深堀がされていないように感じた。 やっぱり自分にとって至高のゴジラ映画はシンゴジラだ。 追記:アメリカで大ヒット中ということで、フェミポリコレ映画が量産される(フェミポリコレ要素がないと映画として世に出せなくなってきている)なか、多少ツッコミどころはありつつも、やはりこういうドストレートな人間ドラマ&アクション映画を観客は欲しているんだよなぁと感じた。特殊効果でアカデミー賞ノミネートの可能性も高いらしく、日本の映像技術がアメリカで認められたのは素直に嬉しい。 【eureka】さん [映画館(邦画)] 7点(2023-11-30 14:24:34)(良:1票) 55.勇者・敷島が成長して魔王・ゴジラを倒す物語。盛り上げ方は上手かった。 【Yoshi】さん [映画館(邦画)] 6点(2023-11-29 17:59:45)
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