みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
16.《ネタバレ》 原作はリアルタイムで既読・・・っていうか、既読か未読か、そんな事は映画を観る上で、ほとんどどうでもいい事。 この作品を、どのような動機で映画館まで観に行ったのか? それが、この作品を観た人の満足感を左右するだろう。 私は、監督のトラン・アン・ユンと撮影のリー・ピンビンが好きだから観に行った。 彼らのコンビが創り出す映像美は、『夏至』などで既に証明済み。 そのコンビが、かの世界的ベストセラー小説『ノルウェイの森』をどう料理するか? あくまで主眼点は、トラン・アン・ユンとリー・ピンビンにあった。 それに対し、『ノルウェイの森』という孤高の小説が主眼点になっていると、観た後の違和感や不満足感は免れないだろう。 さて、肝心の映像だが、まずまずといったところだろうか。 ただし、草原に風が吹きすさぶシーンは実に素晴らしかった。 あの風が吹きすさぶシーンこそが、私にとっての最大のインパクト。 問題点は、妙に中途半端なラブシーンが、しつこい位に出てきたこと。 それも菊地凛子たちの観たくもないラブシーンばかり。 肝心の水原希子のラブシーンは無し。 水原希子の、あの細くて綺麗な脚を、もっと触って欲しかったのになぁ。 演技うんぬんは、元々、淡々として退廃的なムード漂う内容なのだから、まあいいんでしょう、あんなもんで。 ラストの、松山ケンイチがヨダレを風に吹き飛ばしながら、絶叫するシーンには息をのんだ。 それと、恐怖を煽る様な音楽とともにカメラが横移動して、菊地凛子の首吊りシーンを映す演出なんかも、なかなか良い。 トラン・アン・ユン監督を目当てで観た人でないと、問題作『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』と同様、観る者を置き去りにしてしまうに違いない。 【にじばぶ】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-12-23 23:39:21)(良:1票) 15.原作のほうがおもしろかった。映像は良い。 【ホットチョコレート】さん [映画館(邦画)] 5点(2010-12-23 13:45:43) ★14.《ネタバレ》 村上春樹の代表作が待望の映画化。淡々とした重苦しい雰囲気の中で、青年たちの揺れ動く心の描写を繊細に表現した青春ラブストーリー。性描写や下ネタ連発だが愛の奥深さを追求した良作。直子を自殺で失ったワタナベ、その慟哭の表情は「ゴッドファーザーⅢ」のアル・パチーノを想起させられました、松山ケンイチまさに怪演。 【獅子-平常心】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-12-21 00:53:28)(良:1票) 13.必要だろうと思われるシーンがなかったり、そうかと思えば無駄に長いと思われるシーンがあったり、展開が唐突だったり、その他色々と目に付く箇所が多かった。特に原作を読んでない人は「?」状態になるのじゃないかと。見た目・年齢的にもキャスティングミスとしか思えない方や、セリフ棒読みのような方なども・・・。 とても人にはお勧め出来ない。 【BOW】さん [映画館(邦画)] 1点(2010-12-19 18:50:19) 12.原作をほぼ忘れかけている状態で鑑賞したのが良かったのかもしれない。緑の演技の下手さに最初は辟易としたが、段々馴染んできて気にならなくなった。トランアンユンの技巧(意図的に斜めにするシーンなどなど)や映像の透明度、瑞々しさは素晴らしいと思った。大衆向け娯楽純愛映画ではなく、その点にまずほっとし、監督がこの物語をどう解釈したかが理解できた気がした。あの時代を切り取って、そして生きていくこと、成長していくことを主眼にしているのではないだろうか。直子の誕生日の時の台詞と、最後の台詞を考えれば分かりやすい。18と19の間を行き来すればいいのに、という直子と、死者はずっと17、21のままで遠くへ行ってしまう、というワタナベは明らかに異なっている。誰もが自らの「ノルウェイの森」観を基準にするが、監督の解釈を受け入れる余地は十分にあるだろう。原作を読んで5年後に観ることをおすすめしたい映画だ。まぁそれにしてもセックスシーンは中途半端過ぎて話にならない。村上春樹の生々しさが表現されておらず、口だけで濡れるだの勃起だの言ったところで下品なだけで生々しくない。そこは大いに不満だった。 【Balrog】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-12-19 17:52:45)(良:1票) 11.映像や音楽は美しいが、映画として素晴らしいとは思えない。 原作について、思い入れが強い人は、がっかりするだろう。 【りえりえ】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 5点(2010-12-16 18:50:17) 10.《ネタバレ》 不思議な映画だった。小説は目で文字を起こし、読者の頭の中でイメージを膨らましてストーリーを自分で紡ぎ出す。対して、映画は映像と音によって目と耳でダイレクトに感じ、そこからストーリーを探し当てる。この映画は確かに小説で読んだときとはイメージが違うと感じる人が多いだろう。当たり前だ。読んだ人ひとりひとりに物語が存在しているのだから。私もあまり期待しないまま観て「ああ、やっぱりか・・」と当初は若干失望した。しかしそれ以後、頭の中でビートルズの「ノルウェイの森」のイントロ鳴りっぱなし。そして本編での印象的な映像が頭の中でフラッシュバックのようにリプレイしまくり。目で見た映像と耳で聴いたメロディが、私の頭の中で時間をかけてひとつの物語を形作る。スクリーンいっぱいに広がる緑色の草原。絶望的に悲しく、荒々しい冬の海。そして喧騒後のもの悲しい静寂を感じさせる、エンドロールで流れる主題歌のギターのカッティング。家に帰って小説読み返したら、新しい発見。映画で観たイメージが脳内補完された分ぐいぐい物語に引き込まれた。映画で一番印象的だったのがハツミさんとのレストランのシーン。途中からカメラはハツミさんに固定され、脇でワタナベやら永沢らがしゃべっても決してブレない。ハツミさんの目力に圧倒されドキドキした。物語の中でこのシーンが重要なのは、ハツミさんがこの物語で唯一「真っ当」な人物であるから。非「真っ当」なワタナベや永沢を前に純粋な正論を打つ。そんなハツミさんであるが、永沢を愛している。異端な永沢を愛してしまうハツミさんの不完全さが逆説的でもの悲しい。あと、この物語でのセックスは「死者の共有」の儀式であり、だから直子はあの晩でしか濡れなかった(キズキを共有)し、レイコさんはワタナベと寝たがった(直子を共有)。その辺の説明が足りなかったのが残念。50曲をギターで弾きまくるお葬式のシーンは入れてほしかったな。楽曲の権利の関係で無理なんだろうけど・・まあともかく、映画を観て改めてすごい物語だなあと思ったので7点献上。 【たかヲ】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-12-16 01:47:49)(良:2票) 9.《ネタバレ》 何かが起こっていそうで、何も起こっていない退屈な130分近くというのは何だったのだろうか。ひとの死に何も感慨がわかないというのは珍しく、それはその人物に魅力がないという証拠なのだろう。 青春真っ只中のワタナベという視点から見るこの映画は、ワタナベが直子にするか、緑にするかと延々と悩み続ける頭の悪い映画に感じてくる。そんなのもうどっちでもいいよ、どっちも面倒臭い女だよ、だったら穴が空いてるのを選んどけよくらいにしか感じない。それは結局、直子も緑も魅力的に描かれないからで、李屏賓が切り取る映像的な魅力とは全く別の話だ。 結局、終始ワタナベの視点で描かれるわけだが、直子の視点、緑の視点、あるいはレイコの視点というワタナベを取り巻く女の視点でワタナベを描いていく方がワタナベの魅力を引き出せた気もする。ワタナベだけでは物語が転がらないからだ。 また手紙や電話という道具が果たして上手く機能していたのであろうか。個人的にはただの道具にしか感じなかった。 そして最後のワタナベの台詞だ。生きて愛することを選んだワタナベが「ここはどこなんだろう?」って馬鹿としか言いようがない。まだ悩むのかと。 原作を忠実に映像とすることが原作への敬意と言えるのかもしれないが、あまりにも巨大な原作を忠実に映像とすることが最善の策であったとは思えない。原作に怯え、映画の魅力が著しく欠落していた。 【すぺるま】さん [映画館(邦画)] 4点(2010-12-15 21:53:49)(良:2票) 8.原作は立ち読みで済ませたぐらいだから、ものすごく漠然としていたのだけど、この映画も非常に漠然としていますね。ものすごく純文学っぽい映画なんだけど、本当の意味で純文学にはなりきっていない感じがするのは構成が上手く無いからなんじゃないかな?間の取り方が変だったり、無駄な尺も結構ありましたよね。だから見ていて分からない部分が一瞬出てきたり、ヘンな違和感を感じたりして、不快なんですよね。 それと水原紀子がもの凄くヘタ。この映画のすべてのキャラが淡々と喋る中で、彼女だけが淡々とでは無く、只の棒読みにしか見えませんでした。こういうのだけでもこうした純文学系の映画の場合、現実に引き戻されることになるので、もうちょっと役者を選んだ方が良かったんじゃないかと思いました。 本当はこういう感じの映画って好きな筈なんだけど、どうもコレを観ていても腰の痛いのばっかり気になってしまったのが残念です。 【奥州亭三景】さん [映画館(邦画)] 4点(2010-12-15 03:56:49) 7.原作未読。ただの官能映画にしか見えなかったというのが率直な感想。まぁ官能映画に分類するとそれはそれで物足りないんだけど。原作を読んでないので分からないんですが、恐らく登場人物の心理描写を画にできてない、もしくは原作から抜粋するシーンを間違えたか。時々??になるシーンがありました。きっと小説では著者の巧みな文章で上手く表現出来てて、スッと理解できるんでしょう。正直この映画だけを見ると小説「ノルウェイの森」はつまらない読み物なんだろうなと思ってしまいました。 【関白宣言】さん [映画館(邦画)] 2点(2010-12-15 00:35:35)(良:1票) 6.あのノルウェイの森を映画化する勇気には拍手を送りたいが、結果は案の定というか、そこまで?というか。そもそもあまり期待はしていなかったし、映画が原作に忠実である必要もないとは思っているが、これじゃああんまりだ。ワタナベ君は残念な人だし、直子は妙に現実的な存在感ありすぎだし、逆に緑がふわふわとメルヘンチックで、レイ子さんにいたっては中年色情狂。やけに原作に忠実かと思えばなんで??と疑問符が連打されるような変ちくりんな演出やセリフがあり、どうしてここ?というシーンがやけに尺が長い。大切なところがすべてはしょられ、セックスシーンとイメージ映像だけのポルノ映画のような出来だった。数えあげればきりがないくらいツッコミ所満載の映画だ。 あるいは、私がこの小説を著しく読みそこなってしまっていたのだろうか。 【カエル本舗】さん [映画館(邦画)] 2点(2010-12-14 21:33:20) 5.《ネタバレ》 原作が流行の当時、周囲の話題はレイコさんとのセックスだった。納得できない、意味が分からないと言う人が多かった。私はあのセックスはお葬式の一部であり、お互いが外の世界へ飛び出していく儀式であり、希望に満ちたものであり、ワタナベの未来がハッピーエンドへ続く示唆であり、素晴らしいラストだと思っていた。それなのに・・・映画ではお葬式シーンがバッサリ削られている!これじゃあレイコさんがただの色情みたいやないか。このラストでは、レイコさんもワタナベも、今後幸せになれそうにない。ワタナベが一軒家でなくアパートを借りていたとき「えっ、こんなとこでギターを弾けるの?ご近所トラブルにならないの?」と不安ななか、このラスト。監督、これでいいのんか? 【Bebe】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-12-14 10:27:05) 4.《ネタバレ》 菊地凛子は直子のイメージとは程遠く、緑(水原希子)の方がいいな~と思ったのは自分だけではないだろう。しかし、本作はあくまで映画版『ノルウェイの森』。松ケンと菊地の演技は凄まじく、現時点では最高のキャスティングと言わざるを得まい(大体、現実の女優さんで誰が直子を演じられるというのか?読者の数だけ「直子」がいるというのに)。原作を読んでいないと、「松ケンがいろんな女の子とHする映画」とか「登場人物が自殺ばかりする映画」という変なイメージで観てしまいそう(確かにそういう内容なのだが…)。10年に一度くらいは映像化して、その度に新たなスタッフと新たなキャストで作ってほしい。そうしたら、いつかは「自分だけの」『ノルウェイの森』ができるかもしれない。自分は今回の映画化は決して失敗だったとは思わない。 【フライボーイ】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-12-14 08:35:17) 3.《ネタバレ》 原作が出たのが17歳の時でした。その年に初めて読んで感銘を受け、今まで何十回と読み返した一番好きな小説です。頭の中には自分バージョンのノルウェイの森が住み着いているのです。映画化は嬉しかったものの、余りにも思い入れが強いこともあり、おそるおそる映画館に足を運びました。結果はほとんどが失望に終わりました。菊地凛子の直子は透明感なくごつい感じで、これならワタナベはわざわざ遠い阿美寮まで行かないで、ずっと緑と一緒にいればいいじゃないか、と思ってしまいました。その時点でこの物語の核である微妙なバランスが崩れてしまい、物語へ感情移入することができなくなりました。ただ唯一よかったのがハツミさんのレストランのシーンで、そこだけは自分の想像を超える素晴らしいできでした。そこに2点を入れます。 【masatonization】さん [映画館(邦画)] 2点(2010-12-14 01:11:50) 2.《ネタバレ》 丁度20歳を迎える頃、発売された原作は、 当時の「(ワタナベ)僕」と重なっており、思い入れの深く期待して鑑賞しました。 「ワタナベ」「直子」「緑」「突撃隊」のキャスティング・演技自体は、納得できる ものだと思いましたが、特に「緑」「レイコさん」等の場面場面で核になるエピソード が省略?され、原作未読の方には、つながりの理解がキビシイだろうと思いました。 草原のシーンなど、美しいシーンもあるのですが・・ 当時のファッションや車で時代感を出す割には建物の部屋のセンスだけが浮いた感じ がしました。とにかく「こんな風に表現したか」と鑑賞しましたが、 一つ納得いかなかったのは、 「ノルウェイの森」という楽曲は、18年後の「ワタナベ」がドイツの空港の機内で 聴いて「昔」を思い出し混乱する。レイコさんと直子を偲び演奏する。 そんな楽曲であり、劇中で効果的に流れるならともかく、 安直に「主題歌」や宣伝等で流して欲しくなかった感があります。 「果てしないない喪失と再生」を描いて欲しかった物語は・・ 鑑賞後の感想は、喪失感のみが強く・・この評価です。 【MAKI】さん [映画館(邦画)] 4点(2010-12-13 20:28:28) 1.原作小説も賛否両論ですが、この映画も評価は真っ二つにわれるでしょう。 美しいロケーション、音楽、役者たちの入魂な演技など見どころは十二分にあります。 しかし 普通の恋愛映画を期待している、 娯楽性を期待している、 登場人物に感情移入したい、 原作を知らない方には 変でつまらない映画としてしか感じないかもしれません。 自分は原作は未読ですが、もとの小説の魅力は「村上春樹の洗練された文体」にあるのだとおもいます。 この映画では登場人物やモノローグと台詞で、それを描きます。 この描写を登場人物の演技とともに楽しめるか、そうでないかで評価が分かれると思います。 自分は後者で、この映画は退屈に思えました。話自体は決して面白いものとは思えません。 良くも悪くも病的で、感情移入を阻む登場人物たちがどうにも苦手。 役者のファンだから、だけで観に行くと多くの方は低温火傷すると思います。自分にとっては中途半端にエロティックな印象だけ残りました。 【ヒナタカ】さん [映画館(邦画)] 3点(2010-12-11 20:54:41)
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