みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
296.《ネタバレ》 タイトルのイメージから地味で退屈かと敬遠していましたが、すごくいい作品でした。テーマはタイトルどおり「ルール」でしょう。十把一絡げにルールを定めても、それが全員にとって都合がいいとは限らない。ルールを破ることで誰かが救われるなら、喜んで破りましょうというのが孤児院の話。たまたま先日、米国の連邦最高裁は中絶を認めないという〝画期的〟な判決を出しましたが、ラーチ先生ような存在がますます求められることになりそうです。医師免許の偽造やレントゲン写真の件も人を救うためのルール破り。経緯を考えれば、心に沁みます。 それからサイダーハウスにも杓子定規なルールはありますが、季節労働者たちはハナから守る気がないし、そもそも読めない。では無法地帯かといえばそうではなく、真面目に働くし、商品を汚した者には烈火のごとく怒る。近親相姦という究極的なインモラルに対しても、ある種の〝自浄作用〟が働くわけで。それから主人公とヒロインとの不倫も、きれいすぎるほど跡形もなく決着。 このあたりは宗教観も関係するのかもしれませんが、誰かにルールを押しつけられなくても、人にはそれぞれ自分なりのルールがあって、いろいろ間違いを犯しても結局は「善」に戻るのだというメッセージとして受け止めました。見終わった後に温かい気持ちになれたのは、そのためかなと。 【眉山】さん [CS・衛星(吹替)] 9点(2022-07-03 23:16:19)(良:1票) 295.《ネタバレ》 ケイン御大の演技を堪能したくて観た一作。ドア越しに涙する老医師の姿に、胸を打たれた。…確かに胸を打たれたのだが、他の部分が色々と問題多過ぎるという実に困った作品(笑)。経歴詐称、無免許での医療行為、不倫、近親相姦、殺人。映画はわりかし青春・感動ドラマ的なノリで進むのだが、そのくせ映画のテーマだけ切り取ろうとすると不道徳極まりない単語ばかりが並んでしまう。実際のところ映画は感動的なドラマとして何とかまとまっているが、上記のような暗い題材を作品が内包しているせいか、感動的だがどこか後味が悪い作品なのだ。 映像も演技も満足できるし、物語も悪くはないのだが、どこか好きになれないという意見が多いのも頷ける。正直私も本作をあまり好きにはなれなかった。もちろん、クオリティの高さは評価して7点をつけるのだが。 個人的にどこが好きになれなかったかというと、主には主人公の演技や描写だろうか。トビーマグワイアの、シリアスな場面でなぜか不用意にニヤつく演技に私は終始イライラしていた。だいたい真面目に悩んでいる人を前にしてあのニヤついた顔を浮かべるのはいかがなものか。たとえそれがあらかじめ原作で設定されている主人公の癖だったとしても、生理的に受け付けなかった。あと、周囲の人物たちがみな何かしらの業を背負うような物語展開に対して、主人公だけやけに幸福で穏やかなエンディングを迎えるのも、物語のバランスが取れていないと思った。老医師は薬品の過剰摂取が原因で死に、人妻の場合はあたかも不倫の代償であるかのように夫が下半身不随となる、黒人の親子は娘が親を殺すという形で破局する、主人公は無免許だが老医師の心配りで医師免許を得て、孤児院に舞い戻る(そしておそらくは自分を慕ってくれていた娘とくっつくのか?)。これだとさすがにバランス悪過ぎるだろう(笑)。そういう意味で後味が悪い。ケイン御大の名演技と若いシャーリーズ姐さんに幻惑されて高評価を与えそうになるが、よくよく見れば問題作である。 【nakashi】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-08-07 15:12:55) 294.《ネタバレ》 レイチェル・ポートマンの音楽が最高でオープニングから心掴まれた。 主人公のトビー・マグワイアと父親代わりのマイケル・ケインの関係性が良くてラストの台詞にはほっこり。 全体的に優しい空気の映画なだけに、娘をレイプしていた黒人親父の存在だけが妙に異質で邪魔だ。 【Nig】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-08-21 04:38:22) 293.《ネタバレ》 全体として、好感が持てる雰囲気。若々しいシャーリーズ・セロンが拝めます。 【ゆっきー】さん [DVD(字幕)] 7点(2018-04-28 17:03:01) 292.堕胎が違法とされている時代背景を最初に描かないと、感情的理解が追いつかないですね。 これは想像力の問題というより、必要な描写を欠いている問題だと思うのですが。 当時のアメリカに生きた人なら共感できるのかもしれませんが、私はターゲットではなかったのでしょう。 【Donatello】さん [インターネット(吹替)] 5点(2018-02-03 20:48:40) 291.《ネタバレ》 マイケル・ケイン演じるラーチ医師が出色の存在。孤児達を守る慈愛に満ちた父親。法を犯しても堕胎を行う信念の医師。実子のように接するホーマー可愛さのあまりに卒業証書偽造や徴兵逃れのレントゲン写真すり替えを行うあまりにも身勝手な親馬鹿。ホーマーが巣立った後の喪失感が滲むエーテル中毒。彼の辿ってきた人生を見てみたかった。ホーマーはラーチの後を継いで孤児院に戻ったが、2年ばかりのサイダーハウスでの体験は彼にとって貴重なものとは思えないところが減点。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 6点(2016-06-12 18:44:27) 290.この映画の主人公はホーマーだけどひときわ光るのはマイケル・ケイン演じるラーチ先生だろう。親のない子どもたちへの並々ならぬ愛情はしっかりとホーマーに受け継がれるのだが、ホーマーの心臓の秘密には大変驚いた。ルールとは誰のために何のためにあるのかを私たちに問うている映画だと思う。良作! 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 9点(2015-04-01 09:32:41) 289.この監督のつくる空気感はとっても好きなんだっけど 今回はあまりにも空気過ぎた。 【aimihcimuim】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-09-04 00:25:17) 288.《ネタバレ》 ホーマーは、育ての親ラーチの言いつけで堕胎の手伝いをすることに疑問を抱く。医師の免許もない彼は「ぼくは医者じゃない」と言う。「自分を必要としている人がどこかにいるはずだ」と考えていた彼は、孤児院を出てリンゴ農場で働くことにした。■寄宿舎には「サイダーハウス・ルール」が貼られていたが、労務者たちは文字が読めなかった。字の読めるホーマーが声に出して読むと、そこには「酒に酔って機械を操作するな」「屋根の上で寝るな」などと書かれていた。あまりの馬鹿馬鹿しさに、Mr.ローズが言う。「これを書いたのはここに住んだことのない奴だ。俺たちのルールは俺たちで決める」。■そのMr.ローズは、娘ローズを溺愛するあまり、性的関係を持ち妊娠させていた。救いの手を差し伸べようとするホーマーに、Mr.ローズは「お前には関係ない」と言う。だがホーマーは、ローズに言う。「ぼくは医者だ」。医師の免許を持っていないことをあれほど気に病んでいた彼が、自ら医者だと名乗り出たのだ。ラーチの言いつけでではなく、彼は自分の意思で堕胎手術を決意する。■ローズもまた、父親の言いなりではなく、自分の人生を求めた。彼女は父親をナイフで刺し、家出する。そして最愛の娘を失ったMr.ローズは、そのナイフで自死を選ぶ。労務者たちはMr.ローズの遺体が搬出されるのを、屋根の上から見守る。■「ルールは当事者が決めるべきだ」という本作の強いメッセージが、「産むかどうかは女が決めることで、法律や宗教が決めることではない」というテーマを暗示しているのは明らかだ。だが本作は、堕胎問題のみならず、「自分のルールは自分で決めろ、たとえ社会のルールと合致しなくても」という普遍的な問題にまで昇華している。ラーチは、苦しむ女性のため違法な堕胎を行うだけでなく、ホーマーの経歴を偽造し、ホーマーが徴兵されないようレントゲン写真のすり替えまで行った。ルールを破ったラーチもまた、親としての愛情ゆえだったのだ。■ラーチの死によって、ホーマーは自分が必要とされている場所がどこなのかを気づかされる。彼は汽車に乗り、孤児院に帰る。汽車のシーンが何度か登場するのは、「敷かれたレールの上を行くだけの人生」を象徴しているのだろう。ホーマーはそれを拒否して巣立って行ったが、今度は自分の意志で帰って来た。孤児の彼にとって、本当はここが帰るべき家だったのだ。 【高橋幸二】さん [地上波(吹替)] 7点(2013-05-06 16:06:25) 287.シャーリーズ・セロン以外、淡々とし過ぎな印象しか。 【noji】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-04-07 23:11:54) ★286.《ネタバレ》 医者からリンゴ摘み、そしてまた医者へ。壮大な青春ドラマで評価高く感動するはずなのですが、淡々としすぎて味気なく感情移入できませんでした。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-01-27 00:42:02) 285.《ネタバレ》 孤児院を飛び出して広い外の世界を体験したかったホーマーの心情は共感できる。 シャーリーズ・セロンの美貌が印象的。 こんな人妻がそばにいたら気持ちが持ってかれるのもわかるが、出征している旦那が気の毒すぎる。 美しい人妻との恋に溺れて院長の呼びかけにも戻らなかったホーマーに、院長の落胆はいかばかりだったろう。 さまざまな事件は起きるが特別な悪人がいるわけではなく、それぞれのルールで精一杯に生きている。 サンダーハウス(林檎園)の小屋に住んでもいない者が押し付けたルールなど受け入れられない。 そんな黒人たちからは、ルールは自分たちで決めるという強い意思が伝わってくる。 もっとも、この作品に登場する人たちのマイルールは、時にずいぶん自分勝手なものもあるのだけど。 直面した現実にそぐわない法律を破って中絶手術をするホーマーには、明らかな心の変化が見られる。 孤児院に戻って院長の役目を果たす姿には、孤児院を飛び出す前とは違って曇りがない。 温かく育ててくれた院長や孤児院のありがたさは、外の世界に出なければ実感できなかったのかもしれない。 決して派手ではなく静かだけれど、いい映画だ。 【飛鳥】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2013-01-17 22:00:15) 284.ええなー。あんなかわいい娘と恋に落ちて。それだけでも出てった価値あり。 【ケンジ】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-01-10 02:17:06) 283.暗いテーマのように思えるのだが何故か清清しい。ハッピーエンドという訳でもなく、劇中の人物で苦しみを抱えないものなど一人もいないような話。でも後味は悪くない・・・涙腺がゆるむ事はなかったけど、なんか気になる・・・しばらくたったらもう一回観てみようっと・・・。 【masaov】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-01-05 05:05:06) 282.《ネタバレ》 良い作品観たなあとしみじみ。トビーマグワイアはその後の活躍が理解できる繊細で素晴らしい演技だった。とにかく演出や人物描写が丁寧ですぐに映画に溶け込んでしまう。主役のホーマーの成長の表現やラーチ医師の老いと愛情は心に沁みいる。題名とおりの脚本をつくっているのには感心した。ホーマーの遵法心を冒頭でさりげなく振って、あとはそれに対する問いかけ。ルール紙を燃やすシーンは上手く象徴してる。最後のラーチ先生の大ネタはオチにふさわしい。作品をあとで振り返るのも楽しいし、いろいろ考えさせてくれる良い作品だった。なにげに女子子役メアリーアグネスのホーマーに恋している描写の演技演出が好き。ベタだけど。 【タッチッチ】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-08-22 09:08:49) 281.《ネタバレ》 出てくる人みんな自分勝手な奴ばっかだなー、と感じた自分はルールに囚われてしまっているのかもしれない。だけど、自分で決めたルールってどうなのよ?正直映像とラストの先生のエピソード以外なんだかなーといった感想。 【tomatojunky】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-07-08 18:28:34) 280.《ネタバレ》 面白かった。予定調和糞喰らえと言わんばかりの強烈な脚本が深く心に刻まれました。出てくるみんなが欲深くて、不器用で、でも一生懸命生きてる。誰かの為に自分を犠牲したかと思えば欲望を抑えられず仲間を裏切ってしまう。映像の美しさとは裏腹に至極エッジの効いた展開に終始釘付けとなりました。 【コロチン】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-05-02 10:22:00) 279.《ネタバレ》 微妙です。孤児院からとび出した主人公が遭遇する外社会が、とんでもなくえげつない。不倫を皮切りに、近親相姦だ殺人事件だ、あげく戦争から帰還した旦那は下半身不随だ、ととんだことになってるのにこんなにさらっとしてていいのか?トビー・マグワイアひとり「世間を勉強してきたぜ」って成長した風になってますけどええーそんな。黒人の娘さんはあの後どうなったのだろう。すっかり脇にやられてる。この監督、いつも私にとって大事なことを枝葉末節扱いするんだよな。いつでももやもやする。トビーの経歴を詐称して理事相手にしれっとしている院長が一番良かった。なんと卒業証書まで・・そんなヒマあったんだ。 【tottoko】さん [地上波(吹替)] 5点(2012-04-28 18:36:22) 278.《ネタバレ》 この監督さんの映画作りはうまいので鑑賞中はそれなりに楽しめたのですが、この映画の根本的な主張にはまったく共感できませんでした。。。リンゴ農園で黒人労働者が住まう通称「サイダーハウス」には小屋のルールがあるのですが、実際にサイダーハウスに住んだことのない農園主が考えたルールなのでその内容はあまりにバカバカしいものでした。それに対して黒人労働者達は「サイダーハウスのルールはサイダーハウスに住んでる人間自身で決めるべきだろ」と言い出すのですが、それこそがこのタイトルの由来。そんなタイトルが示す通り、本作の登場人物達は好き勝手にマイルールを考え出し、もっともらしい言い訳をしながら生きていきます。トビー・マグワイア演じる主人公は「自分こそがこの孤児院にもっともふさわしい人間だ」と言って学歴詐称、医師免許偽造を働き、マイケル・ケイン演じる老医師は、お気に入りの主人公が兵隊にとられてはかなわんと彼の病歴を偽装し、シャーリーズ・セロン演じる若いお姉ちゃんは、「寂しがり屋の私を置いて戦地へ行った彼氏が悪いのよ」と言って浮気をします。どいつもこいつも言ってることがメチャクチャ、こんな自分勝手な人間ばかりでは世の中は成り立ちません。特にシャーリーズ・セロン演じるバカ女には「パール・ハーバー」のバカ女に通じる突き抜けた頭の悪さがあって目が離せませんでした。お国のため必死に戦っている彼氏がいるのに、安全な祖国で被害者面して平然と浮気。本作の当時上映には「シン・レッド・ライン」をお勧めします。ガダルカナル島で必死に戦っている最中に、祖国の妻に浮気をされたスタロス大尉の雄姿に注目してください。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 4点(2011-05-08 22:24:19) 277.面白い映画なんだけど、ちょっと感動の押し売り的な匂いがする。それにしても高評価ですねコレ。 【のははすひ】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-04-24 10:34:46)
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