みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
11.《ネタバレ》 原作既読。この映画、ベストセラーが原作だが、原作はすでに映画の脚本並みな内容であり、全体が薄っぺらい。行動の雑多な描写だけで、主人公2人の細部は書き込まれていない。ただし、ストーリー展開の奇抜さは群を抜いている。その点、映画は原作に忠実。すべてのエピソードが映像化されているといっていい(ラスト以外)。デビッド・フィンチャーのカメラ割りや全体の構成は、そのストーリー展開にうまくマッチしている。しかし、映画としてのまとまりの良さは、映像化の面白味に欠ける。原作の真面目な再現は超えて欲しかった。なんてったって、「ファイト・クラブ」の監督ですから。 【カワウソの聞耳】さん [映画館(字幕)] 5点(2014-12-13 22:51:45)(良:1票) 10.《ネタバレ》 なんでも全米興行収入では、過去のD.フィンチャー作品でNo.1の成績とのこと。この陰惨な映画が売れてしまうというのも道徳的にはどうかと思ってしまうが、観客に与える「不快さ」もまた映画の価値となりうるのも真であり、その意味では確かにこの映画は自分にとってセブンを超えている。エンドロールでかかる音楽も、私が今までに聴いた中で最も不安な気分にさせられる曲であった。率直に言って、映画が終わった時に「観るんじゃなかった」と思えた自分に少し安心した。 【Northwood】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-12-13 21:45:39) ★9.《ネタバレ》 前述されている通り、少しでも「見ようかな」と思っている方はレビュー等見ずに鑑賞されることを痛くお勧めします。内容は怖すぎ。童貞諸君が見たら独身貴族万歳!と三唱すること間違い無し。ただ、原作を読んだことはありませんがやはり勧善懲悪であって欲しかった…。気持ちがモヤモヤして仕方がありませんでした。ですので個人の好みとして低評価です。しかし何故、Gone 「girl」だったのかは鑑賞後に何となく分かった気がしました。美しいカメラワークは流石でした。 【Kの紅茶】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-12-13 21:33:32) 8.《ネタバレ》 この手のジャンルの映画ってハッピーエンドにしろバッドエンドにしろ、解決すれば一定の安堵感とか余韻に浸れるものじゃないですか。しかし、この映画に限っては全くそういった感情を抱く事がなく、むしろ解決してからが本番であって…画面が暗転しても尚余韻に浸れる余裕などなく、ただただエンドクレジットを呆然と見送りながら"その後"の展開に思いを馳せていた。こういう終わった後も色々想像して楽しめる映画は好きですね。観た人それぞれに色んな結末があると思います。 映画が終わって近くに座っていたご老人が呟いた「なんかホラーみたいだな」 全くその通りだと思った。下手なホラー映画よりよっぽど怖い! 【ヴレア】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-12-13 18:27:46) 7.《ネタバレ》 デヴィッド・フィンチャーらしい絶妙のさじ加減ですね。文句なく傑作だと思います。エイミーが幼い頃から「完璧なエイミー」を演じなければならなかった不幸な境遇、それゆえに完璧な夫婦を演じようとして挫折したあげくに夫を殺人犯に仕立て上げ最後は自分も自殺する(?)筋書きを立てたものの思わぬ展開でそれも挫折し、クライマックスの夫のワイドショーでの絶妙の演技を見て夫の下に帰ってくる決心をする。ストーリーも演出も完璧でした。夫の「練習の成果」をテレビで見るあのうっとりとした表情、こんなことができる夫なら帰って良いと決心したのはいいけど、その後の行動はいささかやりすぎた。あれじゃモンスターです。「渇き。」じゃないけど「愛する妻はバケモノでした」と言う言葉が脳裏に浮かびました。それにしてもアメリカのワイドショーも相当エゲツないですね。それともあっちが本家かな?双子の兄妹の近しい関係まで憶測してましたが、そこは何となく含みを残したラストでした。 【ぴのづか】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-12-13 16:31:55) 6.《ネタバレ》 「怖えぇ…」 苦笑いを引きつらせつつ、そう思わず呟いてエンドロールを迎えた。 映画は、妻が突如として失踪した夫の“戸惑い”から始まる。その“戸惑い”の描き出し方が先ず巧い。 あらゆる可能性を秘めたストーリーテリングの中で、夫を含めたすべての人物が怪しく見えてくる。 夫を演じるのはベン・アフレック。愚鈍さと狡猾さが次々に見え隠れするこのスター俳優の配役は、まさにベストキャスティングだったろう。 今作は基本的には彼の視線から描かれるわけだが、彼自身の人物像が結局最後まで掴みきれないので、観客は終始絶妙な不安定を強いられる。 そして、妻役のロザムンド・パイクが物凄い。 殆ど無名に近いこの女優のパフォーマンスには、度肝を抜かれた。 一人の女が持つ明確な多面性と狂気。その様はもはや悪魔的であり、登場人物たちも観客も「どうしようもない」と諦めるしかなくなってくる。 キャラクターとして凄いのは、決して恐怖の対象として留まっているわけではないということだ。狂気が顔を出すまでの彼女は、間違いなく美しく、魅力的だ。馬鹿な男が次々に惚れてしまうのも無理はない。そして、狂気がさらけ出された後でさえ、この女はどこかキュートで虜にされてしまうに値する魅力を携えている。 その様は、やはり「悪魔」と形容するに相応しいかもしれない。 恐怖と狂気に溢れたサスペンスとして、それだけでも充分に完成度は高い。ただこの映画が最終的に行き着く先はそういう類いのことではなかった。 上質なサスペンスに彩られて終に描き出されたのは、「○○」というあまりに普遍的な“形式”が孕む“恐ろしさ”。 笑いが相応しい映画ではないはずだが、この映画には随所に滑稽さが内包されている。ある意味でこの映画は、テーマとなるその“形式”を極めてショッキングに誇張した“コメディ”なのではないかとすら思えてくる。 男と女。その二種類の人間という生物が関わりあうことで生まれるおぞましさにも似た恐怖と、呆れてしまうほどの滑稽さ。本来相反すると思われるそれらの要素が絡み合う濃ゆい映画だった。 実は、僕自身が「○○」をしてちょうど5年目。問題はないつもりだけれど、その慢心こそが、この映画で描かれている「恐怖」に直結するような気がして、思わず震える。 夜遅くまで映画を観て帰り、冷蔵庫に残された妻が作ったエビチリを食べながら、また震えた。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-12-12 23:42:06)(良:2票) 5.《ネタバレ》 この映画のエイミーは、現代に蘇った『イヴの総て』のイヴさながらである。全てに於いて計算高く、浮気をした夫を安全圏から追い詰めていく。自業自得とは雖も、周囲の人間に、エイミーがモデルとなった本のファンに、そして全国の視聴者に監視され、批判されていくニックの姿は自分の身に置き換えると、迚も耐えられるものではないだろうと思わせる程の物でした。その追い詰められる男を演じるのが、ジェニファー・ロペスとの熱愛報道で散々世間の的になっていた(&大多数から嫌われていた)、ベン・アフレックというキャスティングの妙です。色んな場面をスッピン(ですよね?)で演じ切っていたロザムンド・パイクの女優根性も称賛に値します。 ミステリーとしても中盤までは主人公を含め誰が本当のことを言っているのか分からないので良く出来ています。ここは原作が優れているのかも知れませんが、それを自分色のサスペンスに落とし込むデヴィッド・フィンチャーは素晴らしい。 ニックの不幸っぷりばかり目につく本作ですが、良く考えるとエイミーにとっても悲劇と言える。幼いころから“完璧なエイミー”と自分を比較して卑屈になっていた彼女にとって、何かの役柄を演じるということは非常な苦痛であった筈。だから彼女は完璧な妻を演じてきたが、遂に失踪し、偽名を使って新たな自分、束縛されない自分になろうとした。でもスカンピンになって仕方なく頼った先の男に、再び完璧なエイミーを演じることを強要される。結局彼を殺して、元鞘に収まって、ニックをコントロールしていると思っても、結局彼女はマスコミ等からの報道のために完璧なエイミーを演じざるを得ない。人生を賭けてまで行った彼女の行動は果たしてその値打ちのあるものだったのか。 にしてもエンドロールを観た瞬間おそろしーい気分に襲われる映画でした。あたかも動物の顔を撮影しているかの様なロザムンド・パイクの顔のラストカット。最愛の人の頭の中は一体どうなっているのだろうか。それを知ることは誰も出来ない。もしかしたら今夜にでも自分を殺そうとしているのかも……なんてね。 【民朗】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-12-12 21:58:44)(良:3票) 4.《ネタバレ》 エンドロールが流れている時、思わず吐きそうになりました。なんだこの残酷な物語は……。最高じゃないですか。デヴィッド・フィンチャーやりますねぇ。残酷非道なエイミーにはちゃんと動機があって、逃走先でしっかりひどい目に合うという点が良い!単純なサイコパス大暴れ映画に留まっていないのがたまりません。俳優の演技も細かなギャグも文句なし。 【カニばさみ】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-12-12 19:21:03) 3.《ネタバレ》 カメラに正対した第一ショットのロザムンド・パイクの妖しい瞳の表情から 一気に引き込まれるのだが、ラストで反復されるその黒い瞳の力は145分の ドラマを経て一層の凄味を増して迫る。 映画を牽引していく彼女のキャラクターが圧巻だ。 携帯カメラで撮られた表情によって印象操作される、 テレビショー出演の反響と印象度を即座にネットでチェックするなどといった、 メディア批評も随所で光る。 スクリーン内スクリーンの中で夫を演じるベン・アフレックの表情に交差する 虚と実が何ともスリリングだ。 そして本作でも、ズリ上げを始めとする音使いの妙が映画のテンポを上げている。 有り金を奪われたロザムンド・パイクが公衆電話で話す声をかき消す トラックの騒音、ドアのロック音・ノック音など、さりげない音を サスペンスにしてしまう演出に唸る。 妻の帰宅シーンにあえて安堵感に満ちたBGMを被せるシニカルな選曲なども堪らない。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2014-12-11 23:43:37) 2.娯楽性だけに注目するととてもレベルの高い映画だと思います。しかも、かなり笑えるんですよね。ちょっとしたジョークがあちこちに挟み込まれていて、面白いです。でも、この有り得ないような話の展開そのものを笑いに変えてしまう演出に何よりも感心しました。緊張感も程よく持続させているし、刺激的なシーンもあるので、とても楽しく鑑賞できます。ただ、欲を言えば、もう少し作り手の私的なエッセンスも組み込ませてほしかった。この監督の作品を観ているといつも思うのですが、棘があまりないんですよね。良く言えば職人的、悪く言えば無難な印象。でも、楽しかった! あの顎を指で隠す仕草、真似しようと思います。 【Y-300】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-12-11 23:12:00) 1.特別前夜上映会にて視聴。 これから本作を楽しもうと思うなら、絶対ネタバレ無しのレビューだけ見ることを強くお勧めします。 ・ここまで見事な「起承転結」演出は本当に久しぶり、しかも単純な4区切りじゃなくて「承」以降はその展開一つ一つも目まぐるしく転がるので本当数分先すら予想できなかった。 ・そして、「起」の部分だけ見せて、視聴者に良い意味で間違った本作のイメージを持つようにミスリードを狙った予告にし、見事視聴者の度肝を抜いた(少なくても自分は)広報の手腕にも賞賛。予告も作品の評価を上げる材料になることを十二分に実感できた。 ・「結」にいたっては、最悪の「こんなこともあろうかと・・・・」に思わず絶句。 総評 最後だけ見れば、一人を除き全員が何かしらの「利益」を得ているので、バッドエンドではなく、最後のワンカットで見事に「背筋も凍るハッピーエンド」を魅せられた。 【ムラン】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-12-11 21:31:44)(良:1票) (笑:1票)
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