みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
6.最初に捕まえた容疑者自身が単独犯として自白しているのに、複数犯だと決めてかかった警察側。他の者の名前を明かさなければ死刑になるぞと脅せば・・・。警察の取り調べで脅しや拷問が行われたことは知ってはいたがここまでとは驚き。それとこの裁判が進行中なのに原作本がベストセラーになり映画化されたのにはもっと驚いた。当時社会上の大きな問題になったことは容易に想像できる。松川事件は当時の新聞で知っていたが、八海事件についてはまったく知らなかった。戦後のこういう冤罪事件について私たちはもっと知っておく必要があると思う。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 8点(2014-10-25 16:18:44) 5.今さら言うのもなんですが、飯田蝶子はやっぱりうまいですな。自分には分からない周囲の動きを、おどおどしながら見詰めている日本の母。子を思うために不馴れな場所に立つ図がいいんだな(戦後しばらく彼女は独立プロ作品でよく見かける)。あと夏川静江が線香を川に捨てるシーンもいい。こういう心の葛藤なんてその身になってみないと気づかないことだけど、線香の一本もあげないんですって…、という世間の声の圧力の凄さが伝わってくる。そして時間を前後するのが好きな橋本忍のシナリオが、取調べのシーンで効果をあげている。欠点としては、捜査官たちが憎々しげでありすぎるところ、もっと普通に事務的なほうがジワジワと国家が覆い被さってくる怖さが出たんじゃないか。それと時間的余裕がなかったのかも知れないけど、二審の判決内容も一応報告すべきだろう。弁護のシーンで戯画化された場面まで入れて主張したのだから、それを裁判官がどういう根拠で覆したのかを知らさねば、フェアでない。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2012-09-01 09:15:42) 4.《ネタバレ》 前半は事実経過をそのまま追った感じで、例えば主人公達が拷問にあったということは分かってもそれによってどんな心理変化が起こったのかということは深く突っ込まれていない。しかし、高裁の最終弁論で、映画の枠内としてはぎりぎりの時間をとって、検察主張の問題点を明快に指摘していること、そしてあまりにも有名なラストシーンで、作品としてのインパクトを残している。何よりも凄いのは、これが実際の事件がいまだ上告審係属中に発表されたものであること。これぞ映画人の気骨。 【Olias】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-02-05 04:20:56) 3.警察の拷問による強制的自白、そして自白を主な証拠とすることにより誘発される冤罪。 それらの問題点を分かりやすく世に提示した勇気ある作品。 その社会的功績の大きさは凄まじいものがあるだろうし、それを実現させた今井正監督の勇気と心意気には感服するが、作品の面白味としてみてみると、いまいちな内容である。 なんでかと言えば、とにかく内容が固いのだ。 社会派劇は嫌いではないが、ここまで真面目に突っ走られると、観ていてどうしても飽きがきてしまう。 それに出演陣に華がない。 美しい女性が出てこない! それが大問題! 菅井一郎に山村聰当たりも辛気くさいし、飯田蝶子や左幸子もくどかった。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 4点(2009-10-31 21:13:18) ★2.当時の社会的影響力や資料的価値としては大きいと思いますが、面白いとか感動できるとかという映画ではなく、お勉強用ですね。 【くろゆり】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-04-23 14:39:02) 1.《ネタバレ》 実在の冤罪事件を題材にした原作本をもとに橋本忍が脚本を書いた。 司法当局や映画会社などの社会的圧力に屈せず、最高裁審理中に今井正監督が自分の監督生命をかけて公開に踏み切った問題作。 『真昼の暗黒』はこの年の映画賞を総なめにした。「キネマ旬報」日本映画監督賞、ベストテン第1位、「毎日映画コンクール」日本映画賞、脚本賞、監督賞、音楽賞、「ブルーリボン賞」作品賞、脚本賞、監督賞、音楽賞、ベストテン第1位。 この映画の主張どおりに、実在の主人公が無罪を勝ち取るのに、逮捕されてから7回の判決と実に17年9ヶ月の歳月を要した。 当時の映画界やマスコミのパワーや心意気を感じさせる。現在では、まず公開どころか製作すら無理だと思われる。 【サラウンダー】さん 9点(2004-01-15 22:18:25)
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