みんなのシネマレビュー

三里塚 辺田部落

1973年【日】 上映時間:146分
ドキュメンタリーシリーズものモノクロ映画
[サンリヅカヘタブラク]
新規登録(2005-07-08)【--------】さん
タイトル情報更新(2010-01-23)【イニシャルK】さん
公開開始日(1973-05-29)


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監督小川紳介
撮影田村正毅
川上皓市(撮影助手)
製作飯塚俊男
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【クチコミ・感想】

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4.《ネタバレ》 小川紳介のドキュメンタリーは傑作が多いが、この「三理塚」シリーズの辺田部落も凄い。凄すぎる。
自分達の仲間や先祖が眠る共同墓地が他者に蹂躙されるのではないか、“奪われる”のではないかという恐怖、警官に逮捕され何をされるのか解らない恐怖、恐怖、恐怖。
権力に挑む農民たち、人間同士の魂のぶつけ合いを捉えてきた本シリーズだが、不当な弾圧や村を引っ張る若き青年団の逮捕、時期的にも厳しい冬場と次から次に問題が起こる畳み掛け振り。とても苦しい1年間を2時間強に収めた監督たちは凄い。
何せ人々の闘いを捉え続ける傍ら、小川プロも資金不足やフィルムのやりくりでどうにか撮影を続け作品を完成させていたのだから。
NPRという機械、それに1950年代頃から映画史の舞台裏を支える事になる「ナグラ」を揃える事で可能となる同時録音のシステム。撮影された70年代、「ナグラ」はまだまだ高価な機材だ。
人々が同時に語るシーンで、その威力は大いに発揮されている。
農民たちの執念を、小川プロも執念で応える。素晴らしいです。ドキュメンタリーってこんなにも血が通っているのかと感動しました。 すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-09-30 22:08:15)

3.もっと過激な成田闘争を期待していた。
やぐらに篭城し、国家と闘う激しいドキュメンタリーを。

三里塚シリーズの他のものでそれを観てみたいと思う。
とりあえず本作は、聞きづらい方言での村人のグチを、延々と聞かされているような感じだった。

しかし、本作の様な貴重なドキュメンタリーを、毎度ながら上映してくれる川崎市民ミュージアムには、ほんと感謝!
でも、家から片道1時間半かかるのは辛かった。
帰りは真冬で雨がパラつく中を、一人とぼとぼと武蔵小杉駅まで歩いた。
次は、もっと過激な成田闘争を、本シリーズの別の作品で観るぞ、と心に思い馳せながら・・・ にじばぶさん [映画館(邦画)] 2点(2009-11-22 21:49:35)

2.《ネタバレ》  凄いドキュメンタリーと出会ってしまいました。直接的な闘争シーンは無いのですが、非常に激しく生々しいドキュメンタリーになっています。まるで自分も辺田部落にいるかのような感覚にさせる構成、内容の理解を適切に補助してくれるテロップ(入れるタイミングも素晴らしい)等により密度の濃い2時間半でした。
 しかし、部落の人達の姿を見ていると、根本的には非常に保守的なのに自分たちの土地や暮らしを守るために国家と戦わざるを得なくなってしまっている辛さが伝わってきますね。その部分を上手く映像化しているように感じました。

TMさん [映画館(邦画)] 8点(2008-01-06 00:18:05)(良:1票)


1.三里塚シリーズでとりわけ好きなのが、成田闘争の最前線にカメラを据えた「第二砦の人々」と、地域の死をじっくり記録していく本作。隣人が消えていく、民俗行事が消えていく、墓もどこかに移さなければならない。村を構成していたものの消滅を一つ一つ数え上げることで、闘争の現場の奥を見せてくれる。雨の音の中での寄り合いのシーンでは、語られる言葉よりも、重苦しい沈黙のほうをより深く記録していた。生活そのものが消えようとしている重苦しさ。これと対照的なのが、野良でのカミサンたちのおしゃべり。岩山の部落は大変だべな、逮捕されてしょんぼりしてっだべな、なんて話をずるずるしてるだけなんだけど、生活が本来持っている生き生きした姿、いま奪われようとしている美しい時間を、完璧に記録してくれていた。記録するというフィルムの機能の基本をあらためて思い出させてくれる名作だと思う。 なんのかんのさん [映画館(邦画)] 9点(2007-11-27 12:18:10)(良:1票)

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【点数情報】

Review人数 4人
平均点数 7.00点
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【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review1人
2 ストーリー評価 10.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 10.00点 Review1人
4 音楽評価 10.00点 Review1人
5 感泣評価 10.00点 Review1人

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