みんなのシネマレビュー

皆殺しの天使

El Angel Exterminador
(The Exterminating Angel)
1962年【メキシコ】 上映時間:95分
ドラマサスペンスモノクロ映画
[ミナゴロシノテンシ]
新規登録(2003-12-07)【かんたーた】さん
タイトル情報更新(2011-11-08)【S&S】さん


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監督ルイス・ブニュエル
キャストエンリケ・ランバル(男優)
シルヴィア・ピナル(女優)
脚本ルイス・ブニュエル
撮影ガブリエル・フィゲロア[1907年生]
配給フランス映画社
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【クチコミ・感想】

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10.《ネタバレ》 オペラがはねてからブルジョアの邸宅の夜会に招待された20人足らずの彼の友人・知人。その屋敷の使用人たちは、主人たちが客を連れてくるのが判っているのに、なぜか制止されても勝手に帰宅してゆき、けっきょく執事だけが残される。夜会も終わり夜も更けていたのに、なぜか客たちは広間から出て行こうとはせずにザコ寝で過ごし、朝になっても広間から出てゆくことができない。屋敷の門前では警察や野次馬が集まる騒ぎになるけど、こちらも誰も門から中へ入って行こうとしないというか出来ない。食料も飲料水も底をついたブルジョワジー男女は、普段のスノッブさが消えてゆき本性剥き出しの集団と化してゆく… 自分が今までで観た中で、たぶんもっとも奇妙奇天烈な映画であることは間違いないです。部屋や門の境界に透明なバリアが存在して物理的に通過を阻止しているという設定なら単なるSFという感じになりますが、どうも心理的な何かが彼ら彼女らに作用しているみたいなんで、不気味感が高まります。冒頭で使用人たちは「明日はここに入れない」みたいなことを言いながら帰っていくのが不可解だし、邸内に羊やヤギそして子熊までもがうろついているんだから、もうわけ判らんです。実はブニュエルの作品はほとんどこれが初見みたいなものなのであまり語れないんですけど、これこそが不条理劇というものなんですね。登場するのがブルジョワジー階級と平民、そして舞台がブルジョアジー邸宅と教会となれば暗喩とすればベタなくらい判りやすいんですけど、室内を徘徊する手首などにはホラー的な要素すら感じます。ラストの教会のミサからのモンタージュも意表を突かれてしまいますが、ブニュエルはこのシュールな物語をホラーでなくコメディのつもりで撮ったんじゃないかと推測します。だとしたら、この人はやっぱ相当人が悪いですよ。 S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2024-06-01 21:48:35)

9.《ネタバレ》 世にも不条理な物語。「出られない」といってもわたしの知る既出のモノは雪に閉じ込められた山荘だとか、あるいは四角い箱に押し込められているといった外部要因によるものがほとんどで、〝自分の意志”で出ようとしないシチュエーションは初めて観ました。
これは、何なんだろう。浅薄な歴史知識を総動員するに、やっぱり独裁(フランコ?チリ?)政権の比喩なのかな。独裁者の現状を見過ごしてゆくうち、自由意志も奪われてゆく経緯があの家の中に凝縮されたかのよう。最初はブルジョワ層が標的になっているのも、フランコぽいなあ。最後にはどの階層の者も宗教家も身動きがとれないという恐ろしい展開を見せました。
ともあれ、深読みしてもしなくても奇妙で不穏な空気がクセになりそうな作品です。時折繰り返される場面はしかし一回目とは微妙に違っていて、ねじれたループのよう。ノイローゼになるご婦人、危機に瀕してむき出しになる人間性、白い手首がうろうろ。いやあー、怖い。ところで、手首がうろついていたとして、それを虫みたく叩き潰そうとするものですかね?攻撃に出るオバサンも怖かったなあワタシは。 tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-09-02 23:55:26)

8.《ネタバレ》 つきあいの飲み会とかで、帰るタイミングを逸してしまって、もう帰りたいのに帰れない・・・ってパターン?

もし「不条理なブラックコメディ」という解説を読まずに見ていたら、漂流教室やCUBEのような展開を予想していたかもしれません。それでも途中までは「これのどこがコメディなの?」と思いましたが、当時のブルジョアたちのバカバカしい常識やプライドを皮肉った心理劇とわかり、確かにこれはコメディでした(笑) ramoさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-07-23 10:18:45)

7.《ネタバレ》 不条理劇だけど娯楽作。退屈せず見られる。ストーリーを考えると、しんどいかも。突然、クマや羊が出てきたり。 にけさん [映画館(字幕)] 8点(2019-01-15 11:26:58)

6.《ネタバレ》 パーティーが終わっても帰ろうとせず、抱き合ってる男女やら残りの食べ物に手を出している人達、突然の病に冒される人もいる。そうしてる間に部屋から出る事が出来なくなる。幾つもの部屋、扉、鍵があるのに出れない不条理な世界、助けを求める女の側から急に現われる誰のものかも分からない手首だけとか皆が見上げる階段を上る熊とかその他にも食べ物の中には何か毒物でも入っているのではないか?と思わずにはいられなくなる不気味な怖さ、鳴り響く鐘の音、ブニュエル監督ならではの変態性のある描写が健在で眼が離せなくなる。誰が何を考えているか分からない人ばかりな上に結局、最後の最後まで分からない事が多いのだがそれを想像させる映画としての魅力が感じられる不思議な映画だ。 青観さん [DVD(字幕)] 8点(2018-04-26 18:40:33)

5.《ネタバレ》 「皆殺しの天使」・・・いやー聞いただけで「それ何てヴァイオレンスアクション?」と想像してしまうねー。
ま実質タイトル詐欺です。
中身があるんだか無いんだかよく解らない、何を考えているのか、いや何も考えていないかも知れないブニュエルらしい映画。
音、悪夢、手、そしてセクハラ・・・ブニュエルと言えばこの内3つは確実に映画の何処かに入れてくる(セクハラはほぼ100%)。

ストーリーはパーティーに招かれた様々な富豪たちを密室に閉じ込めてしまうというもの。
密室というか、パーティーに招いておいて給仕が大量に辞めたり、何故か居座り続ける富豪たち。
何処までも変な作品だ。
解ったから早く出ろよ・・・。

ウィリアム・ゴールディングの「蝿の王」って本があるな。
あれは逃げ場のない孤島で人々が殺し合うが、こっちは別に鉄格子で閉じ込められるとかそんな話じゃない。
出ようと思えばいつでも出られた。
だが「どうしてここに居続けるのか解らない」という映画だ。
「じゃあ出ればいいじゃん」と言っても誰も出て行かない。
そう、出るのは簡単だ。
だが誰も出ようとしない。
死体遺棄がバレるから?
それとも下らない意地の張り合い(サウナの我慢大会みたいな)?
まるでボンドを追い詰めておいていつでも殺せるのに、何故か引き金を引けない悪党みたいな連中ばっかり。
かといってボンドみたいに秘密兵器で「テレッテレー♪」してくれる人間も出てこない。
延々と屋敷に篭って我慢大会だ。
屋敷の外で見守る連中も何故か誰も入ろうとしない。
なにこの暗黙のルール。
外から入ったら時限爆弾でも爆発すんのか?どうなんだよ?さっぱり解らん。
水が欲しい?
じゃあ壁を崩して水道から飲もう!
腹が減った?
それなら山羊を食いつくそう!
死体が出た?
悪夢にうなされる?
バカッぷるが乳繰り合ってる?

い い か ら 外 に 出 ろ (怒)
いい加減にしろよてめえら!
何の我慢大会だよ!?
つうかいつになったら「皆殺し」が始まんだー!!(期待するところがおかしい)
てっきり食べた食事に毒があって一人だけ生き残る・・・ソイツが“天使”だった!・・・的なオチを期待した俺が間違いだった ・・・だが何故か飽きない。
解ったから早く出ろよ・・・ すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-01-25 13:45:36)(良:1票)

4.不条理劇と言えば聞こえは良いが、単に「屋敷から抜け出せない」という原因を明らかにせず、適当にはぐらかしただけのように感じた。
最低限、屋敷から出られないだけの何らかの設定をもっと明確にしてほしかった。

いや、百歩譲って、屋敷から抜け出せないのはまだ許せるとしても、外部の人間が中に入れないというのは、いくらなんでも説得力を欠き、閉鎖的な空間における不条理劇を盛り上げるどころか盛り下げてしまっている。

不条理劇を描くにしても、最低限のリアリティや設定が必要だと思うのだが・・・ にじばぶさん [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-03-21 01:19:32)

3.《ネタバレ》 何故ブルジョワだけが、神の仕掛けた罠に絡め取られたのでしょう。危機を察知して、屋敷から逃げ出した使用人たちとの違いは何か。ブルジョワたちは、いろんなモノを身につけ過ぎたのだと思いました。地位、名誉、金、プライド…。装飾が足枷となり、本来動物が持っている危機感知力を鈍らせた気がします。理性を失い罵りあう人々。足枷が外れたから、彼らは助かったのだと思いました。もっともそれは一時的なもの。一度服を着た人間はもう裸に戻れない。だからあの結末なのだと思います。不条理映画ではありますが、体裁はサバイバルサスペンス。『CUBE』や『SAW』と同じソリッドシチュエーションスリラーとも言えます。そういう意味でこの状況設定は秀逸です。物理的な拘束より心理的な抑圧の方がずっと強固な監禁状態だと思えました。お見事。謎の多い映画なので、鑑賞後にあれやこれやと自分なりの解釈をして楽しむのがお勧めです。 目隠シストさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-26 18:53:16)

2.これはシュルレアリスムの巨匠ブニュエル会心の一作だろう。とにかく凄い。何が凄いかと問われても説明など到底できないのだが、とにかく凄い…とブニュエル先生のように反復してしまうぐらいだ。訳など分からないが、執事が居間から出られなくなるあの瞬間から確かに存在が確認されたバリアの如く人々を遮る透明の壁の威力は、他のどんな壁よりも凄まじく、閉塞感に満ちている。あんな所に居合わせた日には完全にハゲてしまうだろう。 ミスター・グレイさん [DVD(字幕)] 8点(2008-02-13 18:12:13)(良:1票)


1.《ネタバレ》 部屋から出られなくなる、というより、出るのが怖くなる、って感じ。そこらへんの心理描写が緻密なの。みんなが変だなと思いつつ、自分だけ帰るのは失礼じゃないか、と周囲をうかがったりして、やがて全員の固定観念が強迫観念に成長していってしまう。また召使たちが去っていく感じにも不思議な現実感があって、ストライキをしてやろうなんて意気込んでるわけでもなく、けっこう申し訳ながったりしながら去っていく。あんたはどうすんの、なんて会話がすごくリアル。有り得ない世界を精密に構築していくとなると、もうこの監督の独壇場だ。「黄金時代」にも、ブルジョワの生活の外に、岩山やら雪原やらの酷薄な世界が広がっているイメージがあったけど、そういった外部を目にしてしまうことをこのブルジョワたちは怖れたんじゃないか。出るのが怖くなって、立て籠もったとも言えるのじゃないか。 なんのかんのさん [映画館(字幕)] 9点(2007-12-27 12:21:35)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 10人
平均点数 7.60点
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4110.00% line
500.00% line
600.00% line
7330.00% line
8330.00% line
9330.00% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review1人
2 ストーリー評価 9.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review1人
4 音楽評価 9.00点 Review1人
5 感泣評価 9.00点 Review1人

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