みんなのシネマレビュー

セルビアン・フィルム

A SERBIAN FILM
(Srpski film)
2010年【セルビア】 上映時間:104分
ホラーエロティック
[セルビアンフィルム]
新規登録(2011-12-03)【8bit】さん
タイトル情報更新(2012-11-27)【S&S】さん
公開開始日(2012-01-21)


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キャストスルジャン・トドロビッチ(男優)ミロシュ
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【クチコミ・感想】

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9.《ネタバレ》 意外にまともな映画だった。場所はセルビア共和国の首都ベオグラードで、船が通っていたのはドナウ川と思われる。
過激な映像表現で有名な映画だが、今回見たものは各所にボカシが入っているため見ていられないほどの場面はない。そもそも映画であるからには本当に残酷なことをやってはいないわけで(多分)、例えば人の首を切断する場面でも、本当に人の首を切るわけはない(多分)のでボカシ自体に意味がないともいえる。
また例えばローティーンの少女(ローティーンに見える演者)に手を出す場面は作らないなど、映画製作上の通常の倫理規範は遵守していたように見える。少年の尻はちょっと微妙だが。

ところで以前から疑問に思っていたこととして、セルビアは1990年代の旧ユーゴスラビアの紛争を通じて極悪非道の国という印象づけがされてきたが(※図書紹介「戦争広告代理店」)、その上さらにイメージを落とす極悪非道の映画をわざわざ作るのは何でかということだった。しかし今回見たところではいわば開き直りの態度なのかと思った。
劇中の極悪監督のご高説によると犠牲者が苦しむ姿は売り物になるとのことだったが、これは過去セルビアが関わった紛争における西側メディアの報道姿勢への皮肉ではないか。その時期にダークサイドに落ちた?極悪監督は、開き直って犠牲者を売り物にしたフィルムを売りまくって国の経済を支えるとまで言っていたが、しかし結局は国内他者を犠牲にして自分がのし上がろうとしただけで、金で極悪映像を消費する悪魔のような連中の手先になっていたと取れる。
そもそもこの映画自体がそういう悪魔の手先でないのかと疑うことも可能だが、どちらかといえば「幸せなセルビア人家族」を守ろうとした主人公に寄った立場ではなかったか。Web上の記事など見ているとかえってわからなくなるところもあるが、とりあえず自分としてはそのように思っておく。

その他、ポルノ男優というのはセルビアでも褒められない職業のようだったが、主人公は業務上で自由意思の成人女性だけを相手にし、新生児ポルノを嫌悪していたのでまともな人間だったと思われる。ただし2020年代の西側自由世界の多様性志向が強まっていくと、どんな性的嗜好(※性的指向でなく)もノーマルで正当な存在意義を持つなどという話になりそうで、劇中スタッフを異常者と罵ることもできなくなるかと思うと恐ろしい。とりあえず死体を見るといきなりパンツを下ろす連中は何とかしてもらいたい。 かっぱ堰さん [インターネット(字幕)] 5点(2024-07-13 10:00:11)

8.《ネタバレ》 美人の奥さんとまだ小さい息子と3人で暮らしている昔はポルノ男優としてブイブイ言わせていた男が主人公で、スナッフ・フィルムに出演するようはめられていくという話です。スナッフ・フィルムということで、全編、猟奇的な血みどろに彩られていると思ったのですが、結構きちんと物語がつくりこまれていて感心しました。映像の雰囲気が、ビデオゲームのサイレントヒルシリーズを彷彿とさせるダークなサイコスリラーです。これに暴力的なセックスを付加した感じです。個人的には、肉や骨のぶつかりあいに終始した性交に興味がわかず、感情移入はほとんどなかったのですが、サスペンスとしては、シンプルで楽しめるものでした。1つ目のクライマックスは、主人公が女性を剣で切り付けるところで、十分に刺激的なものとなっています。2つ目のクライマックスは「セルビア家族」のシーンですが、こちらは狙いすぎで、思わず笑ってしまいました。笑い事ではないのですが。完全版と銘打たれたものでも部分的検閲があるようで、真の完全版はスウェーデン版のみのようです。リージョンコードが異なっていて面倒くさそうなので、購入まではしないと思います。 camusonさん [DVD(字幕)] 7点(2023-07-10 19:18:40)

7.《ネタバレ》 山男が山に登るのは、そこに山があるから、んで、映画を趣味にする人間がなぜ映画を観るのかと言えば、そこに映画あるから、しかもそれが、世界中でヤバい映画と称されてるモノなら、危険であればあるほど、観てみたい、観なきゃならないとなるのも道理。と、なんか言い訳でもしなきゃ、観てしまった自己嫌悪感に耐えられないって思うほどヤバい映画でした。とある妻と子がいる引退したポルノ俳優が、謎の男に高額なギャラで雇われ、謎の映画の主演をすることになるのですが、それがメチャクチャやばい組織の映画であり、地獄を見ることになるってのがだいたいのストーリーです。正直、最初の40分くらいはチョイ退屈でしたが、残り1時間になると、急に危険な香りがプンプンし出します。僕も、これはヤバそうと思い、そこからは映画とだいぶ距離感を取るようにして、共感のスイッチは切りました。でなきゃ、だいぶ後に残るトラウマを植え付けられてたかも。この映画、エグイわりには、構成がよく出来ていて、主役の男はある時点で、記憶が飛んでしまうんです。ボロボロになって自宅で目を覚ますのですが、何があったのか覚えてないのです。そして謎の映画監督が保有するビデオを観ることで、少しづつ記憶が蘇り、それを見てる鑑賞者も同時に映像として観る形式になっており、これにより先が気になる仕組みなのですが、どう考えても、その先には地獄が待ってる予感しかしないという。とにかく、最後まで目が離せないエグイ映画でしたが、主役の父親が家族を愛してるのがビンビン伝わるし、息子が健気で素直でかわいすぎるので、ラストの展開には、マジで気分悪くなって、観なきゃよかったって本気で思えたので、0点しかつけられませんでした。すみません。 なにわ君さん [インターネット(字幕)] 0点(2022-11-28 11:10:43)

6.いやいやいやー…観てきたんだが……ついに。
本作品については、観たい思ってもBlu-rayもDVDも高くて買えず、ずーっと観れてなかった。
作品自体は2010年の制作なんで、再び4kに移行しつつ…新たに公開まで漕ぎつけたのはマジで驚嘆。
いや、スタッフさんらの行動や熱意は「マジで大したものだなー」と思う。

俺は……意外とアレ。
俗に言う「キワモノ」とか「グロい」映画は…かなぁり好きで、よぉぉぉぉぉく観る。
でも、スプラッターが好き!ってんじゃなく(まぁ、表現として有っても良いけど)人間の尊厳などに対して、何かが(特に人間が)凌辱する様に(何故か)神経を揺さぶられるので、そこの有無が大きなポイントとなる。

まず、閲覧に赴く前…少し体調が悪かったので「またにしようかな?」と思ったんだけど…もう、そろそろ上映も終わりそうなので強硬的に出発。

――そしたら、アレ。

人が多いわ~、大雨が降るわ~で、俺が「渋川剛気(By刃牙)」なら……「むぅ、この先…どんな化け物が待ってるんじゃ…」と躊躇してただろうな…いや、マジで。
その後はTSUTAYAに飛び込みBlu-rayを観ながら(雨でズボンがビッチャビチャだし)時間を潰しつつ…そのまま映画館「ヒューマントラストシネマ渋谷」に向かったんだ。
ここは10年くらい前かな?光宗薫の「女子カメラ(2012)」を観に来た思い出がある場所。

そして、映画の時間が来た!

この手の映画を観る際…いつも俺が留意している点は1つ。
映画として「手法が確立してなければ、幾ら話が素晴らしくても評価しない」って事。
そういう意味で語るなら、この作品はしっかりとしたスタッフが揃ってたと思うし…特に「カメラワーク」と「音響」が素晴らしいな、と感じたのを付け加えておく。

――世界各国で放映禁止をされた映画。
――見た目の「物理的な不快感」か?
――それとも「心理的なタブー」なのか?

そんな感情を胸にして映画館の中に入った…。
ともあれ、今回のバージョンではモザイクなどの画面処理は極力考慮したと聞いたので、そこも期待。
いや、それって絶対大事なんだよね…俺的には。
あの名作「時計仕掛けのオレンジ」なんかでも、そのモザイクのせいでAV感が出ちゃうからね…。

確かに(多少悪趣味ではあるが)恐ろしい…っつーか、胸糞な映画だと思う。
意外だったのは、思った以上にスプラッターなシーンは無かったし、そこを売りにしてる映画でもないんだなーと把握。

――ただ、考える。

自分にとって大事なものを、誰かの手で「さも面白そうに破壊される」事が恐怖なんだな、と。
その恐怖ってのは、どこの国の人間も持っている事だろうし…少しばかり言い換えれば、そこを人は恐ろしく感じるだなーと思った。
恐ろしい、そして…ただ胸糞悪い。
何でもセルビアという国の成り立ちが、この映画のメタファーだと聞いたので、そこも調べてみようと思う。

だが、だ。
本音を言うと…俺はフツーに観れたんだよな…マジで。
確かに恐ろしいし、胸糞悪さ100%だけど…俺が生きてる「この世界」の方がよっぽど胸糞悪い。
例えば…苦い薬ってのはオブラートに包もうが(その場で)苦さを感じなかったとしても…本来の味は変化することなく体内に飲み込まれてゆく…
そう、それは「薬」であろうが「毒」であろうが…オブラートに包んだまま飲まされ続けて、苦みがしないから気づいてないだけなんだ。

要は、全ての物事をリアルに感じて常に想定していれば…世の中ってのは栄光に包まれた素晴らしさの反面…例えようのない胸糞の悪い事なんか、幾らでも溢れて、ゴロゴロと転がっている。
細かい事件とか差異は兎も角として、俺はそういう世の中を生きてるお陰で「ああ、こういう不幸ってのもあるよな…」って、この映画をしっかりと受け止める事が出来た。

恐ろしい…気分が悪い。
そして、胸糞な感覚がこの上ない映画だった。

この―――セルビアン・フィルム。

二度と観たくない!
その感情も人の評価だし…そうすりゃいい。

けど、俺は…避けては行かない。

俺は忘れないだろう。
そして、俺の人生でも「あり得る」と思って生きて行くしかない。
もし、同じ目に遭ったら…嫌で嫌で仕方ない。
絶対的に絶望してしまうが…それが世の中だからだ。

――悲しいか?

けど、後悔しないように、と願いながら…
今日も、明日も生きてゆくしかない。


人生ってのはそんなものだ。 映画の奴隷さん [映画館(字幕)] 8点(2022-08-04 15:17:34)

5.《ネタバレ》 パゾリーニ監督が撮ったような、タブー満載のエログロ&残虐性の高い映画。でも、こちらのほうがもっと悪趣味で救いがない。元ポルノ男優が築いた家庭の幸せを、これでもかというくらい完膚なきまでにグチャグチャに壊す。
米サイトの「一度見たら二度と見る気になれない不穏なホラー映画」17作のうちの一つ。この手のセレクトでは、最高に面白い映画、感動的な映画も当然見たいが、最低の面白くない映画、吐き気がする映画のような類も、どんなものかと見たくなる。ゲテモノ見たさというやつか。見てどうなるわけでなく、こんなものかと気が済んで、それで終わりになるのだけれど。
快楽殺人だけでなく、幼児や子供のレイプまで入っているので、嫌悪感、不快感を催すのも無理はない。ただ、リアルにこんなことがあれば戦慄するが、制作者のあざとい意図を感じて所詮は作り物感が先行するので、作品世界には入りこまずに俯瞰で眺めている感覚。なので、超刺激的な内容なのにインパクトはなかった。つまらないので、二度見る気にはなれない。 飛鳥さん [インターネット(字幕)] 3点(2015-05-25 23:18:01)

4.《ネタバレ》 後味の悪さはクライヴ・バーカー ドレッド[恐怖]の方がずっと悪い この映画が結構評価されてるのは エンディングだろうな このエンディングがなければ普通のゲスな映画だったに違いない 途中の妊婦のシーンとか取りざたされているが、表現が軽すぎてただの悪趣味なノイズにしかおもえなかった、どうせならもっともっと不快に描くべきだろう そもそも家族思いの主人公が往年の名AV男優だった過去のイメージがないのでただのダメ親父にしか見えない なによりも途中で主人公が映画を降りると言い出す頃まではさして映画を降板するほどの理由があると思えなかった、ここは主人公の行動原理なので大事だと思う その時点では映画製作者側のうさんくささは描かれるが、まだまだ主人公が映画をやめたいと追いつめられるような不気味さはない 友人のAV女優の存在もあまり意味が有るように見えなかった ラストの実のお兄さんはゲス野郎だがあそこまでやるなら相手は監督だろう チ○コを目に突っ込むシーンもモザイクが無いと結構ギャグにしかみえなかった まぁあまり深刻に作らなかったのは狙いかもしれないが いいところもあった、主人公が意識をなくした間の記憶を取り戻すために入手したテープを見たり、場所を遡ったりしながら思い出すところは中々いい演出だと思った 特に最後に惨劇があった場所に戻ると、死体がごろごろしていてこれからおこる事(過去にさかのぼって再現される)を期待させてなかなか良い まぁどちらにしても、もうすこし突っ込んだ表現じゃないとインパクトがないかな その不道徳さのみ取沙汰されて話題になったと思われる クライヴ・バーカー ドレッド[恐怖]ぐらいの不快感が必要だと思う にょろぞうさん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-01-27 22:07:19)

3.《ネタバレ》 一見するとただのエログロムービーなんですが、タイトルや劇中の台詞にもある通り、これはセルビアという国の隠喩なのでしょう。生々しい戦争を経験してきたからこその「狂気」と「暴力」なのでしょうが、まぁいずれにせよ後味の悪い映画であることは事実です。グロシーンに関してはそれほどでもないのですが、「倫理的に」どうなのっていうシーンが度々ありまして、これがまたそのへんのグロ映画よりもよほど嫌らしい映像に仕上がっております。ただ、私はDVDで観たのですが、陰部には全てモザイクがかかっているわけですよ。たぶんモザイクのあるなしでは衝撃もまた全然違うんだろうと思うんですが、全てのシーンにモザイクがかかっているので映像的な衝撃が全く伝わってこないんですよね。これじゃあ高得点はつけられない。 あろえりーなさん [DVD(字幕)] 5点(2012-11-28 23:37:11)


2.この類の作品には「ある程度」耐性をもってると自負している私ですが、いやぁいげつない。。まぁ笑って鑑賞するにしても家族、友人、ましてや恋人となんか絶対一緒に見れない。一人で見てもトラウマにるくらい。
セルビアという日本にはほとんど馴染みのない土地柄であり、その不気味さ加減はひしひしと伝わってくるものの、ストーリーのテンポが悪いのでいまいちのめり込めない。
録画されたビデオから自分の過ち、罪を遡っていく流れじゃないくても良かったんじゃないかな。おおよそ見当つきますしね。
一度観たら十分です。
シネマブルクさん [DVD(字幕)] 3点(2012-09-25 01:11:34)

1.《ネタバレ》 序盤のテンポ悪すぎて飽きた。
モザイクだらけなのは日本側の事情だろうけど、モザイクでかすぎじゃない?
無修正が無理ならせめて、日本の最高技術のデジモにしてよ。20禁でしょ!?
ゴアシーンは非常に少ないので語るべき部分はほぼなし。
あとは変態性・異常性で勝負!!するしかないと思うんだけど…。確かに、変態的なものを作りたいんだろうなーってのは分かるんだけど、その変態性が極めて平凡。変態ってのは、凡人には想像もつかない事をやってのけるもので、そんな変態さんにこそ敬意を示せるものである。
かの変態映画「ピンク・フラミンゴ」だったら家中を舐めまわすという、意味不明な変態性で、観る者をキョトンとさせてくれたものである。
この映画ならではの面白さは、全く見当たらなかった。
あ、最後の方で×××で敵を殺すシーンは笑ったけど。
これでは、芸術でもポルノでもない、ちょっと過激なだけのつまらない映画だ。 すべからさん [映画館(字幕)] 3点(2012-07-18 00:09:31)

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マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 9人
平均点数 4.44点
0111.11% line
100.00% line
200.00% line
3333.33% line
400.00% line
5222.22% line
6111.11% line
7111.11% line
8111.11% line
900.00% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.00点 Review1人
2 ストーリー評価 7.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 4.00点 Review2人
4 音楽評価 9.00点 Review1人
5 感泣評価 5.00点 Review1人

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