みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
21.《ネタバレ》 全体的にアウトレットのところで時間使いすぎのように思いました。最後の方の大量ゾンビとの戦いはもう何十回もいろいろな映画で見たものと同じで、新鮮さがなくて残念です。パート2を作れるように終わりましたね。 【紫電】さん [ブルーレイ(邦画)] 6点(2016-12-15 21:26:52) 20.この国は“ZQN”だらけだ。そして誰もが“ZQN”になり得る。 非常識で傍若無人な振る舞いをする“輩”を表す“DQN”という蔑称を文字って、劇中ゾンビとなってしまった人達を“ZQN”と表したこの映画の在り方は、“ゾンビ映画”として極めて真っ当で、ちゃんと面白い。 古くから優れたゾンビ映画は、ホラーというエンターテイメント性と共に、常にその時々の社会の縮図とそこに孕む病理性を描き出してきた。 ゾンビという恐怖を、社会病理の象徴として位置づけることで、それが文字通り生活を脅かす様を描いてきたのだ。それこそが多くの映画ファンが、ゾンビ映画に求める本質的なテーマなのだと思う。 個人的には恐怖映画が苦手なので、ソンビ映画の系譜そのものに対しての造詣は極めて低いのだが、それでもこの国産ゾンビ映画が、その“テーマ”をきちんと踏まえた上で、正真正銘のゾンビ映画として仕上がっていることは充分に理解できた。 この映画の成功の最大の要因は、言わずもがな原作漫画の見事さに尽きるのだろう。 花沢健吾の原作漫画が、前述のゾンビ映画が持つべきテーマ性をきちんと踏まえているからこそ、この映画化作品が見事なゾンビ映画に仕上がっていることは明らかだ。 ただ、どんなに優れた人気漫画の映画化であっても、尽く失敗してしまっているのが国内映画の、特に娯楽大作系映画の現実である。 そんな中で、今作の娯楽大作としての成功は、やはり喜ばしいトピックスだ。 原作漫画を忠実に映画化したと言ってしまえばそれまでだが、それこそが映画化において最も難しい部分であることも確か。 冗長になりがちな心情描写やモノローグ描写を極力廃し、ひたすらにアクションの連続で構築したことが、潔く見事だったと思う。 そして、キャスティングと俳優たちのパフォーマンスも総じて良かったと思う。 特に主人公を演じた大泉洋の英雄ぶりがスゴかった。初登場シーン、漫画を描く原稿から顔を上げた瞬間に「あ、鈴木英雄だ」と疑わなかった。 最後の最後まで、ZQN=ゾンビを殺すことに快感を微塵も覚えることなく、散弾銃を構え続ける主人公・鈴木英雄のキャラクター設定こそが原作漫画の肝であり、その特異な主人公像を体現した大泉洋の表現力は流石である。 毎朝のようにワイドショーでは、“DQN”と化した一般市民の醜態が報じられている。 「自分とは違う人種だ」と軽蔑の眼差しを送るに留まる日本人が殆どだろうが、果たしていつまでもそう安閑としていて良いものだろうか。 「炎上」を巻き起こす程の極端で分かりやすい言動に至っていないだけで、実は自分自身を含めた総ての人々に“DQN”になり得る節は見え隠れしているのではないか。 ふと気づけば、「日常」がゾンビだらけで阿鼻叫喚に包まれているなんてことに本当にならなければいいけれど……。 このゾンビ映画が描く「恐怖」とは、詰まるところそういうことだ。 【鉄腕麗人】さん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2016-12-10 12:23:44)(良:1票) 19.《ネタバレ》 普段はうだつのあがらないダメ男でも、何か一つとりえがあるかもしれない。それは例えばそう、ゾンビの群れから2人の女性を守りきれるような、そんなダメ男のゾンビ映画。ゾンビ映画は色々観てきましたが、原作ありきとはいえ、邦画ゾンビでこれくらいキモくて怖いゾンビ造形を出してくれるなら、もう、それだけでヒーヒーしちゃって映画にのめり込めます。でも、それだけじゃなくて、この映画、さらに迫力もグロさも十分で、邦画でもやればできるんだぜ感がめちゃくちゃ伝わってきて、なんかゾクゾクきました。それに、日本が舞台なので、日本人であるこっちの感情移入率も高い。印象的なのは何度も繰り返される妄想シーン、ダメ男が本気をふりしぼるのがいかに難しいかを、こんな感じで表現してくれると、とってもわかりやすい。次は本気か?、次は本気か?を何度も繰り返すんやもん。そーだよね、中々出てこないよね、本気は。でも、あんな魅力的な女性二人なら、最終的には本気と共にロッカーからも出てくるよね。きっと。あと、最後の銃撃ドログチャシーンも、テンション上がります。何十体も出てくるゾキュンが、みんな個性的やし、特にラスボスのキモさっていったら、あーた、ずっと高跳びやりまくって、それで頭へこんで、しかも顔がマジなスポーツマンの顔、こえーよ。怖すぎるよ。街中の長マワシシーンもよかったなー。街で突然、謎の危機に遭遇する感じがしっかり体感できて。展開的には、過去の有名なゾンビ映画のおいしい部分をつないだ感じですが、ゾンビ映画って、なんかそれで演出とかちゃんとやってくれたら、僕は大満足なんです。きっと。 【なにわ君】さん [インターネット(字幕)] 10点(2016-12-01 02:52:36)(良:1票) 18.《ネタバレ》 すげえ迫力! ストーリーは、まぁ、あってないようなものでいいんですが ゾンビたちとの死闘をガッツリ見せてくれました。 前半の街中でのパニックぶりと後半のアウトレットでのドーン・オブ・ザ・デッドへのオマージュを感じさせるような展開。 どちらもエグい描写満載の『レイティング?かけたきゃ好きなだけかけやがれ』的な 姿勢に感心しました。なかなかここまでやろうとは思えないもんですよ。 非常に人に薦めづらい作品ですが、ゾンビ好きな方は是非! 邦画のゾンビというかパニックムービーでここまでやれるのは、ちょっと誇らしい! 【ろにまさ】さん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2016-11-12 23:36:20)(良:1票) 17.《ネタバレ》 「映画秘宝」の記事で注目。久し振りの邦画だが、非常に楽しめた。有名コミックの実写化なので不安な予感もしたが、全く問題なし。原作は未読。主人公・鈴木英雄は、30過ぎても芽が出ない売れない漫画家。今はアシスタント生活を送っており、新作の持ち込みも上手くいかない。同棲する彼女にも愛想を尽かされ仲は最悪。ついに彼女から部屋を追い出されてしまう。そんな冴えない日常を送るサエナイ男を待ち受ける運命は、想像だに出来ないものだった...。海外の複数の映画祭で観客賞などを取っているようだが頷ける内容。まず、主演・大泉洋の演技が素晴らしい。主人公のキャラクター、その時々の心情などを見事に演じている。今を時めく、長澤まさみ、有村架純のダブルヒロインを相手に一歩も引けを取らない。もちろん、女優陣も魅力的だったけどね。次にアクション。グロいシーンの連続ではあるが、アリエナイ動きのZQNたちを相手に展開される肉弾戦は見ものだ。素晴らしい描写力と間の取り方で観客を飽きさせない。特にラスト間近、決意した英雄が繰り広げる地下通路のアクションは興奮必至。でも、タクシーのクラッシュシーンは大袈裟すぎかな。乗客は絶対助からないと思う。演出(編集)も良い。TVから流れるニュース番組を使った状況説明や、主人公が日本で銃を持っている理由などが丁寧に描かれており、違和感なく物語に没入できる。このように絶賛に近いが、それでも腑に落ちない部分もある。ZQNたちの身体能力の増強に説明が全くなく説得力が無い点。特に「高跳び」は、やり過ぎかな。そして、主人公たちが体力有り過ぎな点。英雄なんかしがないアシ生活で運動不足だと思うのだが、女子高生をおぶって行軍できるしね。この手の物語は、非日常的な事象をいかに観客に納得させるかがミソだと思うのだが。それでも、見どころ満載で絶対見て損はしない。ハナマル! 【しぇんみん】さん [DVD(邦画)] 8点(2016-11-03 18:19:25) 16.《ネタバレ》 原作既読。導入はもう満点。スケール感は原作を超えている。彼女がZQN化→仕事場メチャクチャ→街が大パニック→カーアクションまでの流れは何度も見返したいくらい良く出来ている。その後は一旦トーンダウンするんだけど、有村架純をメチャクチャ可愛く撮ってるため飽きない(なんだそりゃ)。そしてラストのアウトレットでの乱戦。それまで流されるがままだった弱虫の主人公が自らを鼓舞し、勇気を振り絞って、叫ぶ!撃つ!立ち向かう!そー。こういうのが見たかったのあたし。妥協せずに作りたいものを作り上げた製作陣に拍手。 【bolody】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-09-24 02:00:13) 15.《ネタバレ》 原作既読、愛読中です。漫画原作としては成功してるほうだと思います。 大泉洋がちゃんと英雄君になってました。 そして、原作よりヘタレスケベキャラを薄めて、最後はヒーローになってるところは、大泉ファンだったら満足でしょう。 不満は、やっぱりテッコが本当に英雄を好きなところがわかりずらかった点とヒロミとの絆の描写が飛ばされてる点です。 ZQNになったテッコが歯を全部取ったのは、僅かに残る理性が英雄を守ったと思ってるけど、そこはすっ飛ばされて、単にドアを齧って歯が取れたみたいになってるのは残念でした。 また、ヒロミが英雄を好きになるのはずーーーーーと後だし、英雄がヒロミを必死で守ろうとするまでの二人のエピソードが描かれないので、ただ成り行きで知り合っただけなのに命がけで守るって偉いね、みたいになってるのもなんだかなーと思いました。 ちょっとキャラと合わないんじゃないかと思ってた長澤まさみが、ちゃんと藪=小田さんになってたのは意外でした。 ZQNも良くできてました。リアルな特殊メイクで、血もリアルな黒っぽい血の色だし、CGとの合成も違和感ありませんでした。この大量のZQNを見るだけでも見る価値あると思います。 ヒロミが半分ZQNになったままで特に活躍もせず、今回別に必要ないままなので続編ありきなのかと思いましたが、これはこれで終わって良いと思います。 とはいえ、続編あったら観に行きます。 【nanapino】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-06-27 23:12:30)(良:1票) 14.《ネタバレ》 漫画原作はみたことがなく、映画に出てくるelementsのあちこちに関してそれぞれ何等かの必要性や脈絡があるんだろうと感じながらも今一つ腑に落ちない、物足りなさを抱えながら物語は進んでいった。 陸上部のゾキュンという発想が素晴らしい。守ってあげたい有村架純が適役だった。 【小鮒】さん [映画館(邦画)] 8点(2016-06-13 06:01:50) 13.《ネタバレ》 始めての、ZQN(恋人)との遭遇場面。郵便受けを使う事で、視野が限られ、扉の向こうと遮断され安全が確保されているという空間を作り出している。それは観客と映画の関係そのものであり、その場面で、観客の視点は、英雄の視点と同一化する。 だからこそ、扉を開けZQNと英雄が対決する瞬間がより、身に迫り恐怖を感じる。 恋人を殺した後、町に出る英雄。始めは通りの向こうにいたZQNが、長回しの中で、次第に数を増やし、近づいてくる。そして、後ろで爆発が起こり走り出す英雄。この一連の流れの素晴らしさ。持続するカットの中で、ZQNの特性、多様性、現段階で社会に及ぼしている影響を、視覚的に、充実した空間密度で見事に見せていく。 そして、武器により、表現される男性性。 ゾンビ映画で語られてきた社会風刺も、日本という国に合わせた形で、表現されている。それは死後もなお、仕事に縛られる姿であったり、抑圧された欲望の表出であったり。 英雄やゾンビの個別性に代表されるが、最後は社会全体ではなく、個の視点に物語を収束させている所に、この映画の素晴らしさ、ゾンビ映画における革新性を感じた。 【ちゃじじ】さん [映画館(邦画)] 8点(2016-06-02 00:50:22)(良:1票) 12.《ネタバレ》 原作は途中から読んでいるので最初の方は未読。 …ということで、世界観は知っているけど映画にされた部分は知らない状態。それにしても楽しめた。 まず、大泉洋がいい!原作の英雄同様、普段は頼りなく、それでいて憎めず、いざという時はやってくれる、英雄になりきれない凡人を演じきってくれる。 そしてZQN。邦画にしては(というのも失礼かもだけど)グロくていい!動きもさることながら、造形、目がずれていく様、血しぶき…う〜ん、スプラッタ! ストーリーに関してはほとんどあって無いようなもの。 王道というか、パニックに継ぐパニックの合間に人間ドラマが挿入されている感じ。 その人間ドラマが少し弱かったかな、と感じた。特にもう少し英雄と比呂美の関係性を描いて欲しかったな。 最後の銃撃戦もてっきり比呂美が助けてくれるのかと思ったら、結局何もしなかったのに拍子抜け。 予想通り(というか原作はまだ終わっていませんし)俺達の旅はこれからだ!みたいな終わり方でした。 続きが出るとしたら原作終了後希望ですね。ガンツみたいなのは勘弁して欲しいです。 グロ耐性がない方は注意してください。 ご都合主義耐性がない方もご注意を。 【HIGE】さん [映画館(邦画)] 9点(2016-05-23 11:46:35) 11.《ネタバレ》 「バイオハザード(ゲーム)大好き!ゾンビ映画は数本…」という程度のゾンビキャリアですが、 ゾンビパニック物として素直に「凄い!」と思えたし、一人のダメ男の成長物語としてもグッときました。 途中までは「英雄(えいゆう)と書いて英雄(ひでお)です」と、英雄(ヒーロー)とは程遠い自分を自虐的に自己紹介していた主人公が… 「世界が引っくり返っても自分は何もできない、何にも変われない」と悔し涙を流していた情けない男が… なけなしの勇気を振り絞って二人の女性を救った時、今まで自分を”メガネ”と呼んでいた相手に自分の事を 「鈴木英雄。ただの英雄(ひでお)です」と、あっさり名乗る。 そう、本物のヒーローになった男は、決して自分の事を「ヒーロー」とは口にしないのです。 【大鉄人28号】さん [映画館(邦画)] 9点(2016-05-08 17:13:21)(良:1票) ★10.《ネタバレ》 原作未読。あれあれ、これ邦画でしかもゾンビ映画のわりに面白いじゃん!というのが素直な感想。 (邦画にしては、という枕詞がついてしまうあたり非常~~に嘆かわしいとは思いますが、正直者でスミマセン) ゾンビ映画ってもうホラーというよりパンデミック&パニックもののカテゴリーですよね。 ゆえにこの作品でもストーリーや展開はありきたりで奇抜さや目新しさは全然ないのですが そのぶん主人公のキャラクターに焦点を絞って際立たせたところと撮影技術に工夫を凝らした点が面白さに繋がったかな、と思います。 日本で銃なんてものすごいニッチな武器を所有していながら、ここぞ、ここぞというところでそれでも猟銃を使わない(使えない)英雄。 何故使わぬ!と映画のご都合展開に慣れてるこちらがイラつくくらいヘタレ。ですがゾンビ映画お約束の対ゾンビではなく 自治区での派閥対立の群像劇でのパニックものにシフトしつつ「世界がひっくり返っても自分は何にも変われない」と 嘆き苦しむ主人公の台詞、正直身につまされました。 主人公の心情をしっかり描いてるぶん、ラストにかかる対ゾンビ戦のカタルシスが非常に心地よかったです。 個人的にですが、人間のままでいるなら英雄と一緒に行動したいし、ゾンビになるならアベサンのような伴侶にトドメを刺されたいです。 【どぶん子】さん [映画館(邦画)] 8点(2016-05-07 00:38:51) 9.原作未読。いわゆる和製ゾンビものだが、ありがちな海外ゾンビの劣化版ではなく、ジャパニーズホラー要素をうまく取り入れ、独自性を生み出すことに成功している。冴えない漫画家志望の主人公が、たまたま銃(と免許)を所持していたがゆえに「ヒーロー」として覚醒していく話だが、このへんの日本的な設定も含め、海外の映画祭で好評を博したことも理解できる。ZQN(ゾキュン)という意味不明な呼び名や、発症しても個人的な記憶は残っており、ぶつぶつ独り言を言う設定なども面白い。 スプラッタ表現も手抜きはなく、画面はショックとエグさの波状攻撃なので、万人にお勧めできる映画ではないが、その中でも大泉洋のとぼけキャラや、有村架澄・長澤まさみといった綺麗どころが画面をマイルドに中和させてくれるおかげで、終始不快なレベルではなかったことはキャスティングの妙か。 いずれにせよ、ユニークな原作設定をモチーフに、意欲的なジャパニーズゾンビパニックとして一定のレベルに仕上がっていることは間違いない。 【田吾作】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-05-06 13:38:15)(良:1票) 8.《ネタバレ》 原作は20巻まで読みました。原作をうまくアレンジしてあって配役や演技もとても良く面白かったです。特に序盤からタクシーまでの展開は神懸っていました。徹子の部屋も素晴らしかったです。本人はあまり気に入っていないようですが、2年前の有村さんの演技も可愛かったです。サンゴの死に様も良かったです。これ以降は久喜編を経てエヴァやガンツのようになってしまうので、続編はなくて良いと思います。緊張感がずっと続いてとても良い映画体験でした。パンフレットのインタビューで「樹海での撮影は数日に及び、有村さんも本当によく頑張った」と言えば良いのに「僕が有村ちゃんを思う気持ちと、英雄が比呂美を思う気持ちがリンクした」と言えちゃう大泉洋も本当にキモ過ぎて良かったです。 【DAIMETAL】さん [映画館(邦画)] 9点(2016-05-01 21:45:47) 7.《ネタバレ》 ツイッターの映画クラスタの間で評価が高かったので期待し過ぎちゃった。 ベースは『ゾンビ』そのものなわけで、話の中心がショッピングモールでの籠城戦で生き残った人間同士のゴタゴタがドラマになってます、なんてところはなんのヒネリも無し。今から40年近く前に作られた映画にやっと近付きました(越えてはいません)ってそれって誉められる事なのかなぁ。このジャンルって低予算のしょーもないデキのものが大量にありますから、元々ハードルは低めだったりするのでしょうけれど。 それでも邦画としては頑張ってるその映像は、舞台を日本に見立てての大々的な韓国ロケで実現した映像なわけで、つまり国内だけじゃこのレベルに到達するのは無理です、っていうのが実情なんでしょうね。 この映画のオリジナリティは主人公が何者にもなれないヘタレで、極限状態でも変われず、それでも、ってところですが、んー、ダレ気味。森に入って以降クライマックスまでテンポが悪くて、そのワリに濃密なドラマが描かれている訳でもないので『晴天の霹靂』とちょっとキャラカブってる大泉洋の苦悩演技をご覧くださいって状態がシンドいなぁ、って。有村架純と長澤まさみって花を両手にしながらなおヘタレ続けるので温度低めな時間がずっと続いて。 避難民を支配している男とその手下って、お約束の展開に「あーこの流れかぁ」ってウンザリさせられつつ、ヘタレの覚醒を待たなくちゃならないのは結構苦痛。 で、やっと覚醒したと思ったら最早それドーピング脚本だろって状態で。ライフルの弾、一体何発持ってるのよ?ってくらいに全部ライフルで片付けちゃうのでライフルVSゾンビの映画になっちゃうんですよね。ライフル最強!で終わっちゃう。英雄は本当に英雄になれたのか? うーん。 グロっぷりハンパない、よくぞここまで、みたいに言われてますが、殆どヘッドショットでブシャブシャ頭が破裂するばかりなので、激しい人体破壊っぷりを期待すると、こんなモンかあ、くらいのモノです。そんなモノ一切期待しない、ホラーもスプラッタもゾンビものも苦手な私でも「なんだぁ」って思う程度。 そして、有村架純は良かったです。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 6点(2016-04-29 22:44:37) 6.《ネタバレ》 突然の奇襲で登場人物共々に観客を驚かす。ショックとサプライズの類が主であって、ヒッチコックが語るところのサスペンスのように、 ある種の感情を揺さぶってくるものではない。前半の、複数の人身事故を組み合わせた長廻しモブシーンなどはその状況に引き込んでいく上で 有効だと思うが、後半もそればかりでは単調にならざるを得ない。 折角、有村架純が手渡すお守りのエピソードををつくりながら、それを有効活用させないのは怠慢だし、 そこで流れる歌曲の用い方もさして芸がない。大泉を危機から救うのはブランド時計などではなく、こじつけでもあのiPodであるべきだろう。 そんなだから、三者の間にもドラマが生起せず感情を刺激されることもない。 ドラマを小状況に限定したのはいいとして、モールの構造や空間・設備も十分に活かしきれていない。それは屋上から地下駐車場までの位置関係と経路、 ラストの三つ巴状況の位置関係とギリギリの距離感をレイアウトの中で明瞭に示せていないという事であり、これまたサスペンスを生めていない。 同様に、劇中でのZの群れを有限でカウント可能なものとしてしまうのなら、残弾数のカウントダウンでもってサスペンスを演出すべきかと思うが。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 5点(2016-04-28 23:16:27) 5.《ネタバレ》 原作まだ完結してないから取り敢えず途中まで実写化しておこう~ ヒットしたら続編作れるように曖昧な感じで終わらせて~ 最初からpart1って銘打っちゃうとDVDでいいかって人が出てくるからあくまで1作完結ものとして売り込もう~ ってな思惑が透けて見えるんだけど考えすぎだろうか? だって実際、ええ?これで終わりっていう感じな終わりで、早く続きが観たいと思っちゃったもん。 謎な点も多すぎるしね・・・。原作読めばわかるんだろうけども。 それ位見入ってしまったわけで、日本映画もやれば出来るんじゃん!と感心するほどよくできたゾンビ映画だと思う。 ただ、クライマックスのシーンがひたすら単調なのがちょっと残念なのと、主人公以外の人物のキャラが固まっていない感じだったのが残念。 【ヴレア】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-04-28 01:08:20) 4.《ネタバレ》 原作既読。漫画やアニメの実写映画化は数あれど、クオリティ伴うものは極僅か。 その要因のひとつ、昨今の邦画をダメにしてる製作委員会たるものが絡んでるせいもあるが、 いやはや、本作はその柵を破るかのごとく、商業映画にしては突き抜けた作品に仕上がっている。 過剰なゴア描写は控えめなのかと思いきや、レーティング制限ありきで本場ハリウッドのゾンビ映画にも引けをとらない クオリティだと太鼓判を押せる出来栄え。良い意味で製作委員会がリスクヘッジになったのかと。 勿論、予算は本場ハリウッド並にとはいかないまでも、ロケーションに韓国を選んだり、演出手法やカメラ割りで大規模なパニック映画にみせる工夫はよく出来ている。 前述ゾンビ映画と申し上げたが、「28日後」の感染者に近い感じ。ゾキュンも色々なタイプがいて飽きさせないし、 あんなのいたら本当ゾッとする。日常が徐々に異様な世界に変わるというよりは、原因不明でいきなり起きたって感じなのは、 本家ゾンビに通ずる部分だけど、、社会が崩壊していく様をもっと描けていたら、登場人物の背景も活かせて良かったんじゃないかと思う。 とはいえ、この手のジャンルで上映時間127分は少々冗長に感じたのも事実で、そういう細い設定を省いた上でのエンターテイメント作品なんでしょう。 【シネマブルク】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-04-25 23:01:20) 3.《ネタバレ》 原作既読。濃密で丁寧な描写や演出の原作数巻分を127分でまとめる作業は大変だったと思うけど、平凡な日常に徐々に不穏な空気が入ってくる描写や非日常な世界と化したいつもの街をもっと入れて欲しかった気がする。ZQNはグロ度も低く生活習慣が出た面白味のあるタイプもほんの一握りしか出ていなくてイマイチ。多少痛いキャラながらもゆるふわで英雄を優しく包み込んでいたてっこが行き遅れのヒステリックなだけの女になっている大幅な改変もいただけない。大好きだった彼女を殺め業を背負うのに単なるアクシデント的にトロフィーが刺さるのも重みがない。ラストの挟み撃ちされての乱射シーンは長すぎだしセンスがなくて飽きた。ハーフZQN比呂美のフォローでもあるのかと思ったら銃一丁で済んじゃうしね。ゾンビ定番のモールを舞台に派手にやりたかったのかもしれないけどアレに尺を取るなら他に使って欲しかった。原作通りの方が辻褄が合うし無理がない。まぁ妄想癖があり内向的で臆病な英雄一人にやらせて「アイアムアヒーロー」の画がやりたかったのかな、と。 ただ、邦画でこのジャンルとしてはかなり頑張っているし映画は映画としてそれなりに出来ている。大泉洋は英雄に合わない気がしたが巧い役者だけあってこなせていたし、長澤まさみも勝ち気で頼りがいのある強い藪を演じていて悪くはない。モールまでやりたかったら二部作くらいにしても良かったんじゃないかな。 【ロカホリ】さん [映画館(邦画)] 6点(2016-04-25 21:01:32) 2.《ネタバレ》 久々に面白い邦画を見たという感じです。原作未読。ぶっちゃけていえばゾンビ映画です(劇中でゾンビとは一言も説明されていませんが、噛まれると感染したり、ヘッドショットでないと死なないというのはゾンビそのものですね)。邦画でこんなにスプラッターにしていいの?ってくらい血しぶきが飛び交います。まあCGなんでしょうが、血みどろでグロいのは確かです。しかし、血の量が多いにもかかわらず本場のゾンビ洋画に比べて割とあっさり見れる印象を受けました。その辺が邦画らしいです。ゾンビとはいえ元は人間である敵をショットガンで撃つことにためらいを見せていた主人公が後半意を決して引き金を引くシーンは、ダイ・ハード1で黒人警官がトラウマを克服して引き金を引くシーンを思い出しました。あと、テレ東(劇中では「東テレ」)が特別番組でない限りは大丈夫というネタが盛り込まれていてクスッときました。いろいろ検証し出すと粗が出てくるんでしょうが、海外のファンタスティック映画祭でウケたのもわかる気がします。 【MASS】さん [映画館(邦画)] 8点(2016-04-23 19:57:34)
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