みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
23.90分で収まるところが2時間超えになったような各シーンのダラダラ感が苦痛で苦痛で。お顔とスタイルの美しさに目を瞠るモニカ・ヴィッティを音を消して眺めているぶんには楽しめる映像美ではありましたが。 何にも価値を見いだそうとしない、感謝することもない、不毛だ不毛だと喚いているばかりの作品にヘトヘトになりました。 アラン・ドロン人気にあやかってひねり出したかのような邦題に苦心の跡が窺えます。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 3点(2022-02-22 14:00:01) 22.《ネタバレ》 表面的にはものすごく退屈な映画だったんですけど、言いたいことはなんとなく伝わってきました。 物質的には豊かなんですが、生きている手応えみたいなものがない人たち。 ピエロが株取引の人である設定もそういう意味合いに通じているのでしょう。 社会が複雑化し個人の存在意義が見えにくくなる中で、愛や生きる意味もよくわからなくなってくる。 単なる恋愛の話かと思いきや、現代社会を切り取る作品でありました。 【あろえりーな】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-07-10 16:00:46) 21.《ネタバレ》 ミーナの歌う主題歌に引き込まれる。名曲。 株価の変動を追い求める人々の心は、喧騒であればあるほど孤独が引き立つ。喧騒と対照的に、都会の静寂な朝が印象深い。 やや冗長気味だが愛の不毛や無常観は感じられる。主役M・ヴィッティのアンニュイな表情が作品の主題を体現して秀逸。対してA・ドロンは引き立て役だが、株の仲買人をうまく演じた。 ラストは核戦争勃発のニュースで現代の不安感を描出。愛や経済がどうであれ「核で一巻の終わり」という虚無感が暗示される。 【風小僧】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-06-16 20:08:56) 20.流れている現代音楽?に象徴されるように、説明を省いた前衛的な映画を目指して作ったのだろうと思う。絵画で言えば抽象画、文学で言えば詩。でも映画というジャンルでやるのは、かなり難易度が高いと思える。 思わせぶりな描写が脈絡なく現れては、回収されずに流れていく。私には、監督のオナニーを見せ続けられているようで不快。 【くろゆり】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-10-31 11:20:31) 19.《ネタバレ》 部分部分を観ていると、シャレてるな、なんてことを思ったりもするけれど、全体を通してみると、何だか奇妙。 冒頭えんえんと続く別れ話に始まって、モニカ・ヴィッティ演じる主人公、周囲といつもどこか軋轢を起こしているように思えます。それは決して大きなものではなけれど、証券取引所での母親、友人宅での戯れ、いつもなんとなくギクシャクしたものがあって。一方では株価大暴落で絶望に叩き落される人々がいるのに比べると、とても波乱と呼べるようなものではないんですけど、それでもいつも波風を伴い、アラン・ドロンみたいな超色男に言い寄られてなお、はぐらかすような態度をとって物事スムーズには運ばない。 でも結局、最後は何となく収まるところに収まるような感じになり、男女二人は・・・ここで本作には実に驚かされるのですが、主人公のふたり、物語から街のどこかへ消え去ってしまうんですね。まるでカメラが二人を見失ってしまったかのように。 あとに残る、何とも言えない不安感。 あるいは、倦怠感。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2018-10-14 15:30:26) 18.物質的に経済的に恵まれていても容貌が良かろうとも、誰しも逃れられない虚無感を表した作品として見ました。 決して面白いとは言えないし50年以上前の映画だが、物質的に恵まれた現代に生きる者にも、ヴィットリアの「分からない」という言葉に漠然とした虚無を感じさせられると思う。 愛や株の価値という目に見えない幻想を見、虚無を感じた主役の彼らはとても不幸せそうに見える。しかしそう考えられる彼らは余程幸せなのだ。私には暴落後と比べて、以前の日常に忙殺されたアランドロンの方が不幸に感じる。株に没頭するヴィットリアの母親の方が不幸に感じる。最終盤には空しさを映像や音楽で表現しているが、自分の気持ちとフィットしない。時代は変わったのか。 反対にこの映画を見て感じたのは、虚無を感じる人間の空しさと尊さだ。そして小さな幸せを見つけるということはこういう尊さを感じることのように思う。小さな幸せを沢山感じて生きていきたいと思う。 【さわき】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2018-10-09 09:27:14) 17.どこまでもめんどくさい主人公のウダウダを延々と見せられるだけの作品。むしろ、冒頭の婚約者との未練たらしい別れのところで、ドラマとしては終わっていました。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2018-10-07 00:43:35) 16.思わせぶりな演出、深刻ぶった演技、気取ったカメラワークが延々と続きます。思わず「勝手に悩んでろ」といいたくなるような、私の中でのイタリア映画のイメージを壊す作品でした。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2018-10-06 21:05:01) 15.日常を丁寧に描くと、シュールになんだなあ、と感心。問題は邦題だ。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-06-13 01:30:37) 14.「太陽がいっぱい」が大ヒットした後、日本ではやたら「太陽は・・・」という名の映画が次々と公開されていった。この映画もその一つ アラン・ドロン主演は同じだが、女優はモニカ・ヴィッティ、いや彼女こそが主役である。美しい、本当に美しい。けだるそうな表情の美しさは、何人をも魅了するだろう。映画少年の私にはまぶしいほどの輝きであった。 映画はきわめて難解、この映画にモニカ・ヴィッティが出ていなければ最後まで見ることはできなかっただろう思う。 それとまた、ミーナが歌う主題歌とツィストのリズム、音楽もまた極めて強烈である。映画を見た後レコードを買い、すり切れるほど聴いたあの頃がなつかしい。 何十年も経ってDVDを買い、再度鑑賞する。昔見た時は、証券取引所のシーンやアフリカの話など突如として飛躍したストーリーだったが、何とかつながったような気もします。 原題のL'Eclisseは「食」という意味らしい。食は食べることではなく、日食の食だと知り、株の大暴落に結びつくものなのかとも思ったりして・・・。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-03-17 08:24:00) 13.《ネタバレ》 物質的、経済的に恵まれた人が陥りやすい悩み。上流階級の女性の抱える空虚感や生存目標の喪失。人間はなぜ生きるのか。など、意図したいことはなんとなく分かるのですが、映画においてまでこんな答えの出ない哲学的難題を考えたくないというのが本音です。そもそも自分はこんなことに悩むんだったら好きなことをやってた方が時間的に有意義だと考える性質でして。それならば映画をみよう→この映画→無限ループ・・・。これじゃ鬱病になってしまいます。ヴィットリアも愛の不毛さに悩んでるくらいなら、汗掻いて運動して、身体を使って働くことをお勧めしたい。またこの映画は、物語として語ってくれるのなら許せるのですが、それさえも殆ど放棄してるのでちょっと辛かった。ただし、映像は本当に素晴らしいので最後まで見ることはできます。ソフィスティケイトされていて、人工的に完成された美を見ているよう。ドロンとヴィッティの二人も完璧。同じ人間とは思えません。これだけでも観る価値はあると思います。その一方で、完成された美そのものが内包する特有の怖さも感じました。こういうものは映画でたまに眺めてるくらいが丁度良いですね。映像的満足は得られたのでこの点で。 【Nujabest】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-01-06 20:02:42) 12.ただそこに在る無機質なものに囲まれ、一分一秒に一喜一憂しながら人生をかけ、いつ終わるとも知れない恋に、戸惑いを感じながらも身を任せる。 どれだけ愛しあってもその愛が無くなればただの他人。その人にとってはいないものと同じ。それでも、ただ無機質のように存在する事が出来ない為に、また他の誰かに認識されることを求め、生きていくんだと思いました。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-11-09 18:53:41) ★11.ドライですな~。。主人公の女性が子供っぽい笑い方をしては無表情になり、また笑い出しては無表情になり、なんでと聞かれると「分からない」。んードライ。。。。 【njld】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-04-27 01:52:50) 10.《ネタバレ》 愛の不毛3部作のうちのひとつ、というくらいの予備知識しかないままで観ましたが、さすがアントニオーニ。やはり、わからない・・・。 この映画は、前半1時間は寝ててもいいと思う(ウソウソ^^)。 延々と続く証券取引所のシーンは、あからさまにストーリーの本筋から外れる箇所と判るだけに、かなり退屈してしまいますが、面白くなってくるのはその後のシーンから。 モニカ・ヴィッティ扮するヴィットリアは「何で質問ばかりするの?」「互いに知り合わなくても愛し合うことは出来るわ」と言う。 実際に彼女はその言葉通り、相手をよく知らないまま情事に耽る。しかし、アパートを出た後の彼女は、やはり満たされることがないまま、虚しさだけが残り町を彷徨う。その時に映し出される風景の強烈な寂寥感・・・。これでもかというくらいの、無機質なカットの数々。 時代はカラーに変遷していく中、あえて(?)モノクロでこの映画を撮ったのは大正解でしょう。 原題のEclipseが意味するのは、何か一部が欠けるという事だそうで、登場人物、すなわち現代人の心が満たされない様を描いた作品、と解釈しました。 ところで、これは自分なりのアホな解釈ですが、前半の証券取引所のシーンも実は意味があって、つまり、恋愛も株の取引も同じだという事かなぁと・・・。 恋愛もお互いのことを知らずに、事だけを済ましてしまうと良くないし、株についても、会社の中身を知らずに投資すると痛い目に合うぞ~という、アントニオーニの愛とお金に関するちょっとした人生指南の映画・・・・・んなわけないっつうの! 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-10-21 00:02:49) 9.《ネタバレ》 解らないことが何よりも解ることって存在するとすれば、この映画の持っているあのけだるさ、乾いた空気、何とも言いようのない張り詰めた空気、物語としてははっきり言って面白くもないし、何が何だか解らない。また「解らない」を連発するヒロインともう一人の男、この二人の美女と美男子の繰り広げる愛についても、解らない部分がある。しかし、何故かこの映画は解らないことが多いにも関わらず退屈することなどないのが、これまた自分でもよく解らない。他人には理解出来ないことが男と女、この場合で言うと、二人の心情、気持ち、言葉なんていらない。愛に言葉は不要であるとでも言っているようです。余計な台詞、説明を一切、省くことで、観る者に対して考えさせる。不思議な感じの作品だと思わずにはいられなくなる。それこそこの映画の中で言っているようで、それにしてもヒロインのモニカ・ヴィティの美しさ、異常なほどの怪しさの中に見え隠れする女としての色気は一度、観ただけで忘れられなくなりそうです。 【青観】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-05-17 19:46:19) 8.《ネタバレ》 極めてシステマチック。極めて論理的。この映画は見事なほどソナタ形式の音楽として「聴ける」。この、全体を統一する伽藍のような美を心行くまで堪能しました。 普段はアート系映画を観る際、自分の「画を観る能力のなさ」に悲しくうなだれてしまうワケなんですが、今回ばかりは「まだオイラにゃ構成を聞く能力があらァね」って自信持っちゃったよ。 というワケでいきなりネタバレ解説ですが、全体はソナタに倣って3部構成+プロローグ&コーダになっています。序盤(序奏)/1日目(提示部)/2日目(展開部)/それ以降(再現部)/最後の夜(コーダ)、という分かれ方ですね。 主題は自然的・非論理的・女性的な世界観と、都会的・合理的・男性的な世界観に分離されてます。それぞれを背負ったキャラクターとして、ヴィットリア(モニカ・ヴェッティ)とピエロ(アラン・ドロン)が配置される、と。 第一主題と第二主題が交互に現れては呼応しあって、互いの距離を近づけて行く。これはまさにクラッシックでのソナタの構築法であって、一番盛り上がるお約束になっている展開部が「株大暴落とその後」に当たっているあたりニクいニクい! 二つの主題は共にビシッと立ちすぎていて、両者が変奏を重ねてひとつのメロディに繰り込まれても多分楽しくないだろうな…と大体予想がつきます。 このあたりはセリフを聞く必要もストーリーを追う必要も全然なし! なぜなら画面いっぱいに広がる、雲や、路上の雑踏や、犬たちの群れこそが重要な劇伴となって主題を装飾し、流れをサポートしているからです。 一番判りやすい雑踏を例に挙げると、最後の方で「また会おうね~」と言って別れた二人。ヴィットリアが屋外へ出ると、息の詰まりそうな雑踏に呑まれてしまう。彼女がいる世界の路上は、提示部では常に無人でした。「無人」という、言い換えれば「ゆとり」という伴奏が、画面で彼女をサポートしていた。第二主題との掛け合いによって「彼女の画面」の装飾はどんどん崩れていく。路上にはチラホラと人が登場し始め、いつのまにか息も詰まるほどの雑踏になって彼女を圧倒し…これと同時に、電話でリズムを律せられていたピエロが電話を受けなくなるのを描き、彼の主題世界も崩れた事を現します。 画面そのものが伴奏であり、主題であり、それが古典的な美しい構成をもって、決められた手順通りに反復され、予定の結末(この映画の場合は和声崩壊)に至る。この、病的なくらいのクラッシックな完全性は、何というかラストに訪れるメランコリーな演出を帳消しにしてしまうほどに美しい。わくわくと胸躍らされるモノがあるのですわ。 予想通りの場所で「FIN」が出た時、初めてサン=サーンスの『オルガン』を聞き終わった時のようなため息が漏れました。話は60年代の終末観にあふれてたかもしれないが、監督の意図とは別に天国へ行かせていただきましたよ。 まったくもう見事な演奏。名盤でした。 【エスねこ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2008-03-02 23:14:18)(良:1票) 7.《ネタバレ》 冒頭、別れ話をさんざ話し合った後らしい二人のシーン。なんのメリハリもなく、意味なく続く20分間に唖然とする。なんだろうこれは。あんなに未練たらたらでどうしようもなくなっている状況で、男が髯を剃ることにも驚く。どういうことだ。妙な余裕かまされても困る。とにかくこのダラ付いたシーンの連続でこれが2時間以上も続く。思い出しただけで恐ろしい。映像優先で根拠もない行動もちらほら。作り手の狙いは理解出来ないわけではないが、この手のインテリ風の狙いは透けて見えるだけに、そこに衒いや小賢しさの方を強く感じてしまう。まあ自分には向かない映画だった。 【MARK25】さん [CS・衛星(字幕)] 1点(2008-02-10 15:33:25) 6.《ネタバレ》 まずは主演女優のモニカ・ヴィッティが美しすぎた・・・ ただただ、美しいのだ。 とにかく美しいのだ。 ため息が出るほどに。 モニカ・ヴィッティが出演している作品の中でも、この作品の彼女が最も魅力的だ。 そして音楽もまた素晴らしい。 これはフスコという人の影響らしい。 アントニオーニの演出する「乾いた都会の風景」。 この作品でも魅力全開だ。 奇妙な建造物、殺伐とした道路、主人公の女性が住むマンションのエントランス・・・などなど、とにかく徹底してその無味乾燥さが描かれているのだが、これがまた病みつきになるかっこよさ。 寂しい風景なのに、何故か自分もそこに身を置いてみたくなるような気持ちになる。 とにかく映像がシャープで、容赦なく無機質で、かっこいい。 あと、アントニオーニの作品を観ていていつも思うけど、背後に雑然と流れ続ける「騒音」がなんとも印象的だ。 もしくは風の吹く音とかが。 どれも心地の良い類いの音じゃないのに、何故か聞き入ってしまう。 私は病気なのか?! そんな風に自分のことを思ってしまうくらい、惹きつけられてしまうのだ。 都会に流れる何気ない「音」を、アントニオーニは誇張して流している。 だけど何気ないその音が、何かを訴えているような気もする。 しかし、それが何を意味するのか、私には分からない。 が、何故だか異常なくらいに魅力を感じ、惹きつけられるのである。 それにしても、ラストの辺りで繰り返し出てくる横断歩道の風景だが、つくづく印象的だ。 アラン・ドロンがモニカ・ヴィッティに、「向こう側に着いたらキスをする」って言ったシーンとか。 横断歩道を渡って二人は別れて、モニカ・ヴィッティが振り返ると、もうそこにはアラン・ドロンの姿がない・・・っていうシーンとか。 横断歩道辺りの荒涼たるアスファルトとか。 あまりに印象的で、かっこよすぎて、寂寥感があって・・・ この映画を観た私(観客)が、観た後にこんなになるのをアントニオーニは計算してこの映画を撮ったのだろうか? そこまで計算してアントニオーニがこの映画を撮っていたとしたら・・・ もしそうだとしたら、ミケランジェロ・アントニオーニという監督は、恐るべき監督だと思う。 【にじばぶ】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-09-01 20:31:16) 5.《ネタバレ》 これも大好きな映画。研ぎ澄まされた映像、描かれている出来事や現象の理由は殆ど明らかにされないけど、その視覚的効果によって次々とイマジネーションを呼び起こされていく為、静寂が続く画面の切り替りであってもグイグイと引きつけられていく。もの凄いリアリティ、モニカ・ウィッティも素晴らしい。 【よし坊】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-08-27 09:03:15) 4.《ネタバレ》 冷めた関係の夫婦、大勢の人でにぎわう証券取引所、愛を語り合うカップル、これらの全てをラスト数分のシーンでまとめあげていました。全体的にはだらだらしているし、芸術的な映画はどちらかというと苦手なのですが、この作品が表す”空虚さ”ははっきりと感じとれたと思います。 【maemae】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-03-21 11:16:22)
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