みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
★4.《ネタバレ》 人格破綻者の軍人鬼頭を三國連太郎が魂を込めた迫真の演技で演じている。 それに負けていないのが、女中から妻となった田中絹代で、穏やかながら鬼気迫るものを感じた。 内容としては淡々と進み、静かに終わりを告げるが、それはまるで軍人鬼頭の人生にかぶる。 鬼頭の生き様が、この映画に投影されている。 日本映画史に名を残す作品とあって、とても見応えがありました。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-10-02 16:43:37) 3.《ネタバレ》 田中絹代が堪える、耐える。 彼女は戦時中の国民の嘘を呑み込んで、演技していた。 末の男の子が好きになった女中を、二人一緒にさせない絹代の演技の深さ。 「陸軍」の絹代と比べると興味深い。 三国連太郎も怪演。 軍人の時、出世していく息子を褒める時、戦後、ボロボロになった時のそれぞれの三国。 目力を演技できるのかなと思ってしまう位の変わりよう。 このズレた夫婦を通して、戦争を描いてる。 どちらかというと兄弟の軋轢を描く映画ではなかった。 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2020-06-07 11:28:59)(良:1票) 2.当時30代のバリバリの若手だった三國連太郎が大女優田中絹代と共演、老け役を演じるため上下の歯を10本抜いた話は有名。それほどまで役に対する意気込みは強く、軍国主義の権化のような鬼頭範太郎を堂々と演じた。対する田中絹代は女中の身から後妻に収まった故、辛抱に辛抱を重ねた生活を送り、ようやく本心が言えたのは戦後になった幕際。あまりに悲惨と言えば悲惨。高千穂ひづるの明るい歌声も一瞬のものだったのか。 【ESPERANZA】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-10-04 10:11:49) 1.硬と軟がきれいに分かれている設定で、長男次男は陸軍、家父長の権化のような三国連太郎の精神的直系。いっぽう女中に生ませた子は海軍で、女中とヨサコイ節を歌ったりして軟弱。男性性と女性性の対比の物語でもある。一種「人形の家」のノラめいた話になっていくが、家を出ないで居座るところが日本的か。ただ父親の“横暴”も、それである程度家政の役を果たしていたところがあるので、それのみに罪を負わせる女もずるい、って気もした。慰安婦として南方に送られていく女中こそ、ひたすら哀れ。芥川也寸志の音楽は荘重にパイプオルガンが響き、ラストにはパッサカリアふうの曲もある。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 6点(2008-01-08 12:21:35)
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