みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
★3.《ネタバレ》 映画史にその名を刻む作品。 ジョン・ヒューストンの遺作をようやく見ることができた。 前半から一時間くらいかけての壮大な前振り、ほとんどがセリフばかりでほとほと疲れる。 最後の最後で感慨深い独白。 確かに感慨深いが、いかんせん物悲しすぎる。 つまり今でもそれなりに美しい妻は自分を愛していないと。 今よりもっともっと美しかった若い頃、別の病弱な男を心底愛していた。 それを知った今、心にぽっかりと大きな穴が開いた。 そんなお話。 【にじばぶ】さん [映画館(字幕)] 5点(2024-08-05 22:24:24) 2.《ネタバレ》 記念すべきマイレビュー1000本目に選んだ、この映画。たった一晩の話である。しかも、もっと言ってしまえば、パーティとその終わった後の家に帰ってからのことまでしか描いてない、短編である。が、ここに人生が凝縮している。若いコたちのパーティでは味わうことのない、年を取ったものだけが経験できるパーティの余韻を描いた作品だ。自分は、この間の同窓会で(いささか生意気だが)こんな感じのしみじみした気持ちになった。(この映画では、しみじみというより呆然だが・・。)今まで守ろうと頑張ってきたものは、何だったのかと思わせられるような、そんな余韻。それを映画は描いている。しかし、考えてみれば、皆がみんな、人生にすごく大きな事、例えばハリウッド映画のようなことが起きるわけではない。むしろ、多くの人には、この映画のような瞬間が、人生にあるかどうかって感じのものである。人生とはそんなもんではあるが、それがすごく大事な瞬間である。その瞬間のために、生きているようなものではないか?とすら思えてしまう。人はこの瞬間の準備、あるいは何度もその時のことを思い出すために、映画を観るのではないか?人々が映画に求めているものとは、そんなものではないか?実はジョンヒューストンは、この遺作にそういう想いを込めたのではないか?などとニヤリとしてしまった。時間の流れが、どこか小津さんに似てるなとも思いました。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2016-06-11 00:19:31) 1.ぼくが愛するジョン・ヒューストンは、あくまで『王になろうとした男』の、『アフリカの女王』の、『キーラーゴ』の監督なのです。そんなヒューストンが、こんなにも美しい、あまりに美しすぎる「白鳥の歌」を歌うなんて、ほとんど“背信行為(!)”じゃないか…。そう思いつつ、いつ見てもただナミダさせられるのが、口惜しい。特に、あのラストシーン…。もはや「死者の眼」で見られたあの風景に心震えない者がいたとしたら、何と不幸なことだろうとすら思う。そして、階段に立ちすくみ、聴こえてくる歌声に微笑みながら涙を流すアンジェリカ・ヒューストンの、崇高までの美しさはどうだ。自らの娘のイメージ(映像)を、見た者すべての心に「永遠化」してみせたヒュ-ストン監督には、もはやどんな賞賛の言葉も無力だ。繰り返す、たとえ“遺言”にしても、ジョン・ヒューストンにこんな美しい「歌」は似合わない。けれど、それは間違いなく存在し、ぼくたちの前に残されたのだ…。 【やましんの巻】さん 10点(2004-02-23 19:16:21)(良:3票)
【点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS