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他人の顔

1966年【日】 上映時間:122分
ドラマサスペンスモノクロ映画小説の映画化
[タニンノカオ]
新規登録(2004-02-15)【亜流派 十五郎】さん
タイトル情報更新(2024-09-08)【にじばぶ】さん
公開開始日(1966-07-15)


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監督勅使河原宏
キャスト仲代達矢(男優)
京マチ子(女優)
平幹二朗(男優)医者
岸田今日子(女優)看護婦
岡田英次(男優)専務
千秋実(男優)アパートの管理人
井川比佐志(男優)ほくろの男
田中邦衛(男優)精神病の男
矢野宣(男優)精神病の男
市原悦子(女優)ヨーヨーの娘
前田美波里(女優)ビャホールのウェイトレス
観世栄夫(男優)男の患者
入江美樹(女優)ケロイドの娘
南美江(女優)老婆
安部公房(男優)
武満徹(男優)
原作安部公房「他人の顔」
脚本安部公房
音楽武満徹
撮影瀬川浩
製作堀場伸世
馬場和夫
市川喜一
東京映画
配給東宝
美術磯崎新(美術協力)
編集杉原よ志
その他吉岡康弘(スチール)
あらすじ
人間がある日突然、別の顔を持ったら、人生がどの様に変貌するか?人格まで変わるのか?そういった事を実験的・実証的に描いてみせた傑作。監督の勅使河原宏は、作品数こそ少ないものの、傑作が多く、他の巨匠監督に勝るとも劣らない実力の持ち主である。本作は、そんな勅使河原作品の中でも、『砂の女』と並び、非常に完成度の高い、紛れもない傑作であろう。

にじばぶ】さん(2008-02-23)
全てのをあらすじ参照する

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【クチコミ・感想】

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16.《ネタバレ》 安部公房と勅使河原監督のタッグ、いいよなぁ。

この世界を自分なりにのみこんで、その後に、世界に実験または装置をしかけて、
そこから人間、とくに現代人の孤独を浮き彫りにしていくという、世界へのアプローチがいい。
「砂の女」では砂地獄に作られた家であり、本作でいえば顔を変えることができるという技術であったり・・

自分の顔にコンプレックスを抱いてる男が、顔を手に入れた後、
やってみたかったこととは?
そこに何とも言えぬ現代の哀しさが出てる。

もう一組、顔に傷のある女性も出てくるが、
こちらはテーマのために作られた設定のようで、未消化だった。

面白い!良作!

豆情報・・診察室のデザインは、建築家の巨匠磯崎新によるものらしい。
トントさん [映画館(邦画)] 8点(2024-12-19 22:27:53)

15.包帯巻いてる前半が顔とアイデンティティーとの関係を中心とする内面的な問題を扱い、包帯取れて他人の顔になってからは自己と他者との関係を中心とする外面的問題を扱うという2段構えの構成で、かなり哲学的なテーマに取り組んている印象ではあるが、映像化するとどうしても説明が多くなって冗長になってしまうという難点はある。これをきっかけに「顔の哲学」に興味関心が沸くようなら、原作やレヴィナスを読んでみて、自分なりに考察を深めていけばよいのかと。 東京50km圏道路地図さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2022-09-12 14:47:58)

14.変なことをやろうやろうとして、かえって閉塞して凡庸になってしまっている。せっかくの設定を無にしている主人公のしつこい喋りが、すべてを象徴している。 Oliasさん [CS・衛星(邦画)] 2点(2022-08-04 21:13:42)

13.《ネタバレ》 スタイリッシュだが、変な映画。同じ内容なら、市川監督の鍵の方が好き。 にけさん [映画館(邦画)] 6点(2019-01-17 17:14:54)

12.《ネタバレ》 半世紀前の映画にも関わらず、あまりにスタイリッシュなオープニングと武満徹による美しいワルツに心を鷲掴みにされる。攻めの姿勢で独創的な映像と診察室のセットを作り上げ、"仮面"における理屈めいた自己分析と会話によって紡ぎあげられていく展開に古臭さは感じられない。誰もが人間見た目が全てと言わんばかりにレッテルを貼り付けられて生きている。より良く見せようとSNSで素を偽るのと同じ。だが、そんなもの建前で自己に帰結したら何もない。内面の劣等感を偽りで埋めようとしてもどうにもならないことが、他人として妻を誘惑して寝たことで証明してしまう。所詮は"仮面"という演技で構築された夫婦生活なのだから。顔を失った男が新たな顔を得た自由と引き換えに行き場も自分自身も失い孤独に陥る皮肉な結末は、現代の文明病に通じる普遍さと先見性があった。 Cinecdockeさん [インターネット(邦画)] 7点(2018-09-23 12:19:47)

11.《ネタバレ》 う~ん、どうなんだろう。「砂の女」があまりにも衝撃的だったのでこちらも期待してわざわざ6枚組DVDBOXを購入したのだが、「砂の女」が偶然の産物だったってこと?岸田今日子の妖しさは◎なんだけど・・・。あと、筋には全然関係ないけど、ビアホール「ミュンヘン」のシーンで、平幹二朗の奥で壁に背を持たれてタバコふかしている人って若き日の武満徹では? la_spagnaさん [DVD(邦画)] 5点(2013-01-04 18:59:18)

10.《ネタバレ》 誰しもが持つコンプレックス、
そして誰かと接する際に何らかの「仮面」を被り接していることを示している。 reitengoさん [DVD(邦画)] 10点(2012-03-16 18:04:47)

9.《ネタバレ》  人間の最も代表的なレッテルである「顔」の持つ意味を問いかけるセンセーショナルな作品。

 顔を失って狂気的な懐疑心に苛まれている患者と他人の顔を与える実験をする狂気的な精神科医との間でかわされる会話によって、現実離れした視察室の造形や映像表現を駆使して、見事にレッテルで人を判断し個々を識別する社会の不条理を問題提起している。

 そして、その後行われる実験、その顛末によって、一つの答えを導き出している。

 兄妹のサイドストーリーも、観るものに色々な意味を投げかけている。

 自分にはレッテルと本質があると思い込んでも、他人から見ればそれがどちらであるかわかるはずもなく、レッテルが人間関係の全てである。すなわち、自分の本質というものは社会の中では意味がなく、レッテルこそが社会の中で認識される自分である。レッテルを張り替えることによって、様々な自分を作ることができるが、自分の本質に固執すれば帰着するところは孤独でしかない。

 娯楽の部分は皆無であるが、人間の本質に迫る深層心理を見事に表現しており、非常に見ごたえのある作品となっている。

 ただし、精神的に疲れてる時に見ると相当落ち込むかも。 nobo7さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-05-01 00:29:53)

8.《ネタバレ》 マスクによって誰でもない他人になれた男の開放感と崩壊するモラルが印象的。マスクを被り、服装もすべて変えているのに、軽度の知的障害者(演=市原悦子)にはあっさり見破られるというのが、妙に説得力があって怖かった。平幹二朗は美声なんだなぁ。 リーム555さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-03-21 17:31:56)

7.《ネタバレ》 主演が仲代達矢っていうのがマズイ。非常にマズイ。いや、演技がどうこうという話ではなくて、声が。彼の声は特徴的すぎる。いくら顔変えてもそりゃ声でバレちゃうでしょ。 回転さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-02-22 17:29:41)(笑:1票)

6.《ネタバレ》 こちらの作品、久しぶりに観ていて思わずニヤリとしてしまう程の面白さ。
サスペンス的な展開とも相まって、終始画面に釘付けの状態となった。

何といっても最も素晴らしかったのは、入江美樹という女優さん。
とにかく美しい!!
メインストーリーとは直接関係ないサイドストーリーの中で、精神病院で働く女性を演じているのだが、何故だか顔はまるでお岩さん状態なのだ。
左半分から見るととても美しいのだが、顔の右半分は見るも無惨な状態。
道でナンパされるのだが、そのシーンが印象的だった。

また、勤務している精神病院内では、痴呆らしき老人に後ろから抱きつかれるなど、散々な目に遭う。
最終的には兄と肉体関係を持ち、お兄さんへは「ごめんなさい。」の一言。
その直後、白装束で海へと入り、自殺してしまう。
こういったサイドストーリーまでもが全て印象的。
そして淫靡で残酷で怪しい雰囲気を醸しだしているのだ。

話をメインストーリーに戻すと・・・
主人公の男性は精神科医にくってかかり、その挑発に精神科医も見事“応える”。
どういった形で“応えた”かというと、精巧なマスクを造り上げ、それを主人公に被らせ、別人として生活させていくというものだった。
これはいわば医者としての研究的な好奇心によるものであったのだ。
最初は抵抗していたものの、マスクのあまりの出来のよさに、心躍る主人公。
全くの別人になれる素晴らしき“他人の顔”を手に入れた主人公は、そこであることを思いつく。
それは、マスクを被り全くの別人になりすまして、妻を口説くというおそろしいものだった・・・

この作品を観ようと思われる人はそうはいないと思うが、一応これから先の部分は伏せておくことにする。
いずれにしても本作品は、私にとって久しぶりの超お気に入り作品となった。 にじばぶさん [ビデオ(邦画)] 9点(2007-09-01 21:52:12)
《更新》


5.《ネタバレ》 医師と顔を無くした男のやり取りが主軸となって物語は進行します。そこで語り合われる事柄が、そのまま本作のテーマ。文学的アプローチが本作の魅力です。しかし2人の口数が不自然なほど多く、説明過多だと思いました。思想に被れた学生同士の会話のよう。それゆえ、せっかく深いテーマなのに、浅く感じてしまいました。頭でっかちでリアリティを欠いた印象です。でも映像は斬新。演出にも独自の色があります。キャストも皆上手い。作品の持つ鮮烈な輝きは、制作後数十年経った今でも全く色褪せていないです。凄い作品なのは間違いない。ただ自分の嗜好からは少し外れたようです。 目隠シストさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-03-24 19:59:41)

4.《ネタバレ》 なんていうか…難解で文学してるなぁという印象。原作どころが安部公房自体読んだことないので言わんとしてることはよくわかんないけど凄さは感じた。岸田今日子・市原悦子は存在だけで怖いし、田中邦衛は「レナードの朝」のデニーロ思い出すくらいの演技。仲代達矢が京マチ子に正体ばれて「知ってたぁ?」って言うシーンがなんか一番印象に残る。それと入江美樹って女優さん綺麗だったなぁ。 バカ王子さん [ビデオ(邦画)] 7点(2006-05-11 00:00:44)

3.原作を読んでから映画を見たら、大抵「ストーリーが違う!イメージが違ーう!」なんて言ってブーブー言ってるんですが、この作品はそういうのとはちょっと違う違和感がありました。んー、何なんだろうな。面白いんだけどなんか引っかかる。・・・関係ないけど、市原悦子が全然娘に見えなかった。原作では娘なのに映画ではオバさんに変わったのか?と思ったら、一応娘なんですね(←めちゃ失礼)。今と全然変わってないですね、市原悦子。 ゆうろうさん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-07-16 17:04:37)

2.いきなりのレントゲン、喋る頭蓋骨で引きずり込まれました。顔があるから私であるのか、他人になっても私は私であるのか、自分という存在は何であるか、など次々に自己に対する疑問を投げつけられ、またまるで異次元にあるかのような診察室がより一層摩訶不思議な雰囲気を醸し出している。しかし昨今ネットやメールの中で目に見える「顔」が必要なくとも社会が成立つようになっている現実の方が不条理で恐ろしい。 亜流派 十五郎さん 10点(2004-02-23 22:43:13)

1.《ネタバレ》 オープニングの映像だけでも映画史に残る大冒険。長科白を独白する仲代達也にレントゲン線を当てて、ひたすら回り込みで透視映像を撮り続ける…あまりにも無謀な、リテイク不可能なフィルム! なんとなくレアだぞ! そしてラストシーンで通りを埋め尽くす、顔のない群集。シュールでリアルで、怖すぎます。それ以外は手堅い感じかな。もちろん原作の味が薄められていないのもポイントです。オリジナルのマッドサイエンティストっぽい化学的ウンチクは影を潜めてますが。 エスねこさん 8点(2004-02-17 20:04:14)

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マーク説明
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《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 16人
平均点数 7.00点
000.00% line
100.00% line
216.25% line
300.00% line
400.00% line
5212.50% line
6212.50% line
7531.25% line
8318.75% line
916.25% line
10212.50% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review2人
2 ストーリー評価 5.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 5.00点 Review2人
4 音楽評価 5.00点 Review2人
5 感泣評価 5.00点 Review2人

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