みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
9.《ネタバレ》 この監督の専門である写真撮影シーン(空虚な成功というものの記号)が5割くらいは占めているように感じた、これはちょっと多すぎでワンパターン。原作に忠実な形式であるとかはともかく、映画のコンテキストではオーソン・ウェルズの『市民ケーン』や『上海から来た女』を想起した。そう思うと親しみが湧いた、が、『市民ケーン』における映画の語りの余剰部分としての「ローズバッド(バラの蕾)」のようなもの、つまり視点からこぼれ落ちるもの、を『へルタースケルター』も追求してもよかったのではないか。もっとこぼれ落ちるべきなのだ。だから、ラスト近くで渋谷の交差点で進行役的な人物(大森)が作品を包括的に説明するかたちは不要であろう。 【ひと3】さん [映画館(邦画)] 5点(2012-07-21 22:24:09) 8.《ネタバレ》 岡崎京子の漫画が好きなので、どのような映画になるかと期待半分不安半分だったが、概ね原作には忠実に作られていたと思う。特にリリコ役の沢尻エリカは、彼女以外には考えられないほどの絶妙のキャスティング。予想以上の脱ぎっぷりの良さとセックスシーンの多さには驚いた(しかし、岡崎作品でセックスは重要なモチーフなので、これは外せないところ)。吉川こずえ役の水原希子も、沢尻との対比という意味では非常に効果的だった。ところが、男優陣が揃いも揃ってひどすぎる。窪塚と大森の気の抜けた演技は一体何だ?特に大森の役はかなり重要で、原作では「ツイン・ピークス」のクーパー捜査官のような役回りなのに、神秘的な雰囲気がすっかり抜け落ちている。彼とリリコは精神的に感応し、夢の中で共鳴し合うのに、そのシーンを省いたのも疑問が残る。だが、原作でも衝撃的だったラストショットがきちんと撮られていたのは良かった。タイガーリリー(=沢尻エリカ)の冒険はまだまだ終わらないのだ。 【フライボーイ】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-07-20 21:39:50) 7.眼福でございました。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(邦画)] 5点(2012-07-19 15:46:06) 6.《ネタバレ》 予想を上回る程でもなく、下回る程でもなく、予想通りの内容。 確かにショッキングな映像は多いが、ダイレクトにそれを捉えてはおらず、間接的に映像化しているので、そこまでキツくはない。 この内容で、直接至近距離で撮ったらR-18になってしまうだろうから、おそらく意図的だろう。 沢尻エリカが、撮影後に境界型人格障害(ボーダレス障害)になったとも言われるが、文字通り“体当たり”の演技をしている。 他に光ったのは、メイク役を演じた新井浩文と、マネジャー役を演じた寺島しのぶ。 沢尻エリカには失礼だが、主役を食うほどの演技力。 他にも、味のある出演陣が脇を固める。 沢尻エリカが演じた「りりこ」の役柄は、決して突飛とは言えない。 美を追究するあまり、整形手術地獄にハマった女性という設定は、むしろ容易なキャラ設定である。 誰もが予想する破綻への道筋。 それを2時間以上もかけて描くもんだから、全体的に間延びしている。 終わらせ方にも疑問符がつく。 破綻してアッサリおしまいの方が、かえってキレ味が増したようにも思う。 又、性描写が多すぎるというクドさも感じられる。 その一方で、極彩色で彩られた映像の数々は、蜷川実花監督の真骨頂を堪能できる。 重そうでいて意外と重過ぎもなく、大衆受けするイメージがする一方で性描写が多過ぎて、リアルな設定でありながらどこか在り得ない感じもして、「全体的にアンバランス」というのが個人的雑感。 そういう意味でも、ヘルタースケルター。 【にじばぶ】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-07-18 22:49:12) ★5.《ネタバレ》 沢尻エリカのヌード見たさに映画館へ。 感想としては「とにかく沢尻エリカの映画だった。」これに尽きるかと。 原作を読んだとき、とても重く暗い気持ちになった。 壮絶なのはリリコが破滅する姿だけじゃないのです。 移ろいやすく無責任な世間、見かけの美しさをひたすら追求する浅はかな価値観、そういった狂気がとても恐ろしかった。 映画が終わった後、あちこちから「沢尻エリカ可愛い~」「スタイルいい~」の声。 なんだか原作で描かれていた世間の狂気そのもののように見えてしまいました。 もちろん映画でも狂気じみた世間を描いてるんですけど、 映画を見た女の子達から、その感想しか引き出せなかったという点でちょっと不満足。 でもラスト、最後の最後のカットはとっても好きです。 【きむねぇ】さん [映画館(邦画)] 5点(2012-07-18 22:48:17)(良:1票) 4.《ネタバレ》 正直言って沢尻エリカはそんなに好きではない女優です。テレビの報道はそりゃバイアス掛かっているのでしょうが、それ程演技も上手くないのに日本から干されたから「ハリウッドで活躍したい」とか話したりしている姿勢がどうも好きになれなかった。そのカムバック作品を本作に選んだのは素晴らしいと思います。劇中のりりこは沢尻エリカ本人にしか見えなかった。大衆の望む通りに振る舞うりりこは沢尻エリカそのものです(スキャンダルを度々起こす点まで)。沢尻エリカで無かったらこれ程キャラクターの存在感は出なかったと思います。劇中でバンバン脱いで、濡れ場もこなす姿勢も実に良い。私は現在の必要なシーンであっても誰も脱ごうとしない邦画界で脱ぐ女優さんは無条件に凄いと思っているので、今回の沢尻エリカも良くやってくれたと思います、何よりエロかったしね。ただ彼女が脱いだから諸手を挙げて万々歳かというと全くそんなことは無かった。沢尻エリカの演技が他の女優に比べて目劣りしてしまうのは仕方ない(なんせ寺島しのぶ・桃井かおり・原田美枝子だ。相手が悪すぎる)ですが、蜷川監督の演出に問題があり過ぎる気がします。くどい程出てくるスローモーションを多用したPVみたいな極彩色の撮影シーンなんかは監督の作家性であるとしても、キャラクターの描き方の薄さはどういうこっちゃ?私は御曹司の窪塚洋介と検事の大森南朋が出てくる度に呆れていいのか笑っていいのか判らなくなりました。監督なんだから役者には演技指導しようよ!この二人はマジでカンペを読んでるだけのレベルの演技です。それから最高にダメだなーと思ったのがエンディング。この映画で一番観客のエモーションが高まる部分ってベートーヴェンの交響曲第九番第四楽章が流れるシーンだと思うのですよ。音楽的にもこれだけ長く第九流してクライマックスってことは「時計仕掛けのオレンジ」のオマージュか!と思ったら……まだ続く。で次の記者会見のシーンは青く美しきドナウが流れて、今度こそ「2001年宇宙の旅」オマージュ(使う場所は違うが)でエンディングだな!と思うと……やっぱりまだ続く。しかもこの後の5分間は実はりりこは生きてましたーという説明の為だけのシーンなので実際に映画のテンポは死んでしまっている。ホントに終盤の蛇足に継ぐ蛇足感で結構台無しにしちゃってると思いました。でも結論として沢尻エリカのヌードを見れたから良かったよ。 【民朗】さん [映画館(邦画)] 7点(2012-07-16 20:13:31)(良:1票) 3.蜷川監督は映像作家として才能があるのだろうか?奇麗に整っているだけでコマーシャルフィルム以上のものは感じられない。原作をすでに知っているものとしてはそこを超えるものが何もないので意外に退屈だった。セックスシーンや、幻覚を見て錯乱するシーンとか、そういう派手な場面はともかく、大森南朋演じる検事との静かだが重要な対決シーンなどになると、本当にアイディアが何もなくて、底の浅さが露呈する。映画とは派手な見せ場があればいいというものではなく、シーンとシーン、シークエンスとシークエンスの有機的な結びつきが映画だと思うのだが、そこにかんしても「段取り」以外はなにもない。ただのPVの寄せ集めにしか見えないのだ。たとえば「ブラックスワン」と比較してみれば、どんな素人にでも、これが映画として、りりこの肉体と同じ、「まがい物」でしかないと分かられてしまうと思う。 【ウェルテル】さん [映画館(邦画)] 4点(2012-07-15 06:35:56) 2.沢尻エリカが再起をかけての作品だと思いますが、沢尻エリカ終焉の作品だと感じました。監督はリリコと同じようなタイプ(と思われる)の沢尻エリカをキャスティングしたと思うんですが、これがかえって新鮮味なくしているような気がします。イメージまんまですから・・・(メイク役の新井浩文とマネージャー役の寺島しのぶはよかった)内容はストーリーがあってないようなもので、音楽も無駄なクラシック使用で全然マッチしていませんでした。以前ブラックスワンという作品を観たが、あっちはバレエという舞台で、内容の意味不明さを音楽をカバーしている所があったが、この作品はカバーする所か雰囲気を壊しているだけ。ただセリフは面白かった。カメラマンのセリフなんか思わず笑ってしまいます。世のカメラマンはいつも撮影の時あんな事言っているんでしょうか。 【Yoshi】さん [映画館(邦画)] 3点(2012-07-14 18:28:07) 1.《ネタバレ》 最初に、窪塚さんと哀川さんと綾野さん、それから寺島さん(女優の方)(笑)がすごくうらやましかったです。役柄とはいえ、エリカ様とあんなことができるなんて。 キャスティングが全ての作品。エリカ様と同等、あるいはそれ以上のルックスを持った女優がいないわけじゃないし、またこのリリカと同一視されてしまうような少しマイナスのイメージを世間的に持たれている女優も他にいる。 だけれども、リリカにふさわしいだけの説得力を持ったルックスの持ち主で、なおかつリリカと同一視されるようなマイナスイメージを持った女優さんは、今平成24年7月14日現在で、エリカ様以外ありえない。 だから、キャスティングでエリカ様を起用し、取りあえず映画を完成させ、そして今日にいたるまで上映中止になるような問題を起こさせなかった段階で、製作者、監督の成功、勝利。自分が描いたイメージとおりの女優を使い、イメージ通りの映像を作れたわけだから。 しかし、たとえルックスだけを消費する側とは言え、5年も6年も彼女のファンを続け来た者にはちょっと悲しい。 あと、女性の監督、脚本家って男性じゃ考えられないくらい同性にシビアですね。上記のエリカ様の扱いもですが、「神様は女性に若さと美しさを与えて奪い取る」(不正確失礼)なんて台詞を言う役回りの配役を、かつて美少女アイドルだった頃のオーラの欠片もない鈴木杏にするとか、男性にはそんな残酷なこと絶対できない。 【rhforever】さん [映画館(邦画)] 7点(2012-07-14 14:03:35)(良:4票)
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