みんなのシネマレビュー

ル・アーヴルの靴みがき

Le Havre
2011年【フィンランド・仏・独】 上映時間:93分
ドラマコメディ
[ルーヴルノクツミガキ]
新規登録(2012-04-22)【ミスター・グレイ】さん
タイトル情報更新(2023-09-25)【イニシャルK】さん
公開開始日(2012-04-28)


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監督アキ・カウリスマキ
キャストアンドレ・ウィルム(男優)マルセル
カティ・オウティネン(女優)アルレッティ
ジャン=ピエール・ダルッサン(男優)モネ警視
エリナ・サロ(女優)クレール
ジャン=ピエール・レオ(男優)密告者
武田幸史(日本語吹き替え版)
脚本アキ・カウリスマキ
撮影ティモ・サルミネン
制作アキ・カウリスマキ
配給ユーロスペース
編集ティモ・リンナサロ
あらすじ
北フランスの港町ル・アーヴル、かつてパリでボヘミアン生活を送っていたマルセルは、靴みがきの仕事をしながら愛する妻アルレッティとつつましく暮らしていた。しかしある日のこと、入院した妻と入れ替わるかのように、彼はアフリカからの密航者で警察に追われる少年イドリッサをかくまうことになってしまう。そして、母がいるロンドンに行きたいというイドリッサの願いを叶えてあげるべく、近所の仲間たちの協力を得ながら密航費の工面に奔走する。

ESPERANZA】さん(2012-07-24)
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【クチコミ・感想】

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8.密告者はいても、マルセルと彼の周りの人たちは皆いい人たちばかりだ。最後には意外な人物まで人情味あふれるというか、おとぎ話の中の人物にさえ見える。これこそカウリスマキと言えるだろう。 ESPERANZAさん [映画館(字幕)] 7点(2012-07-24 16:19:00)


7.なんでこんな静かで動きの少ない映画なのに、退屈もせず見入ってしまうのだろう。
メインキャストはゲラゲラ笑ったりしないし、泣きわめいたりしないし、怒鳴って喧嘩したりしないし、ベラベラ喋らない。あからさまな感情表現をしない。これがカウリスマキ映画の面白いところで、眉や口角や、目尻のミリ単位の動きで感情を語らせちゃう凄さ。余計なことは一切しない。ずっと眺めていたくなる映像に流れるセクシーな音楽も魅力。小難しいことも言わないし、ちょっとくらい居眠りしても問題なし!嫌いなところが皆無。
めちゃめちゃ面白い!!とか、感動した!!とか、うむむと考えさせられる!!とか、そういうんでなく、ただ「良い!!」とだけ言いたくなるような、そんな感じ。
すべからさん [映画館(字幕)] 8点(2012-07-09 23:19:30)

6.世の中の人たちが、みんなこの映画に出てくるような人たちみたいだったら、とっても平和で素敵な世界になってるだろうに、なぁ・・・。黄色いワンピースとほほ紅が素敵♪ longsleeper21さん [映画館(字幕)] 9点(2012-07-08 23:11:18)

5.《ネタバレ》 今まで、コンテナに代表される寒々しい場所に住む人たちをメインに据えた作品を撮ってたカウリスマキが、場所をフランスに移しそんな寒々しい場所に住む人たちを助ける側の人々を扱った作品とみました。つまり視点を移動させて、そんな行き場のない人たちを見守る人々(フィンランドのときは「いなかった人」たち)が今作の主人公。フィンランドほど過酷ではないけど、ノルマンディはメキシコ湾流のせいでイングランドによく似た天気で、雨が多い上に海沿いだから風も強いので、陽光あふれるってほどじゃないと思いますよ。そうそう、シェルブールはノルマンディ。今回「過去のない男」の警備員に相当するのは、警察に何度も密告電話を掛けるキャラでしょうけど、彼も決定的にヒドイ人ってわけじゃない。警視なんかは結局いい人としてエンディングを迎えますよね。酒場の女主人と、主人公マルセルや警視とのあいだに、それぞれむかしなにかがあったのを暗示させる台詞がうまく埋め込まれてます。いつも通り、余計なことは語らせない作風です。マルセルが最初に帰宅するシーンで、パン屋も八百屋(何でも屋?)も彼に「ツケ、払って」と言ってるのに、話が進むと変わって行くのがいいですよね。なんかすべてが寓話のようで、観終わったのち、温かい気持ちになりました。病気が寛解するのも、それがカティ・オウティネン演ずる妻に起こるのもご都合主義と言えばそれまでなんだけど、素直に「よかった」と感じられます。相変わらず、犬、いい味出してるし、ライブ演奏の使いかたもうまい。ところで、挿入歌のうちミシシッピ・ブルーズなのはBlind Wille McTellだったんですが、音楽の趣味も相変わらず素晴らしいですね。 shintaxさん [映画館(字幕)] 9点(2012-05-25 21:06:30)

4.《ネタバレ》 密入国者の少年を助けようと奮闘するマルセル。考えると義は密告者にあるのですが、奥さん、ベトナム人、パン屋さん、八百屋さん、パブの主人、犬のライカといった損得抜きの思いやりに満ちた面々との関わり合いを見ると、密告者の何とも寂しい姿が強烈な印象を残します。警視の胸中にも同じような寂しさがあったのかと想像します。結末はお伽噺のようでした。毎年季節が来れば桜は咲き、毎年二人で眺めるのでしょう。心地良いラストショットです。 The Grey Heronさん [映画館(字幕)] 7点(2012-05-13 23:03:09)

3.人生を感じるような深みのある場面がたくさんありました。心に残る美しいショットも散りばめられています。素晴らしいラストシーンには監督の揺るがない信念を感じました。カウリスマキ映画の常連役者が次々に登場するところも、良かったです。傑作。 藤堂直己さん [映画館(字幕)] 10点(2012-05-13 10:30:10)

2.《ネタバレ》 冒頭、筋に関係ない殺し屋があっけなく始末される。今回のカウリスマキ映画には必要ないから。苦いとか酸っぱいとか悲哀は脇に置いとこうってことだ。そんな殺し屋にも「ちゃんとお金くれたのに。」と優しい台詞が送られる。それからは、優しい人々が優しい表情を見せて、綺麗な瞳の少年を何とかしてあげようとするお話となった。全編溢れる優しさとカティ・オウティネンの爽快な表情の存在、そしてささくれに引っかかるような痛さの不在は確かに今までと違うものを感じる。でも、みんな素直で優しいこの世界もまあいいんじゃないかな、と私は思えた。監督は、北欧の冷たい海と違って、フランスの海の煌めきが撮ってみたかったのではないか。コンテナの中で不安を覚えてじっと座る移民たちの、胸を締め付けるような無言の訴えに、優しい気持ちで手を伸ばしてみたかったのかな、と。最近、もらうのも与えるのも明らかに優しさが足りない私には、最後の桜は滲んで見えた。 のはらさん [映画館(字幕)] 8点(2012-05-06 16:01:15)(良:1票)

1.《ネタバレ》 アキ・カウリスマキ監督の作風にやや変化が観られ驚きました。今までの氏の作品では何も持ってないダメ主人公がダメながらも苦しみ抗い希望を手にする映画が多かったように思うのですが今作は少し違う。主人公は最初から嫁さんがいるし友達もいる。ただ心がどうも子どもなだけ。そしてイギリスへの不法入国を試みる黒人少年を守りきることで父性、大人として生まれ変わるという今までの作品のその先をやってるのは面白かった。でも演出面では普通に後退してるんじゃないでしょうか?モネ警視とかいう無能刑事が黒スーツに黒手袋というアホ丸出しの恰好なのはいつもの外しのギャグだとしても、外に出るのは危ないとか言われてた黒人少年が一場面では普通に主人公と外歩いてたり、隣人が警察に黒人少年の居場所を密告するシーンではご丁寧に新聞の記事まで画面に入れて電話させたり、終盤では何故か警察が船の居所を突き止めたり、今までの画面で語り登場人物に言葉で語らせない氏の作風からはかけ離れているし、脚本にもはっきりと穴があり過ぎると思いました。 民朗さん [映画館(字幕)] 6点(2012-05-06 00:22:18)

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【点数情報】

Review人数 28人
平均点数 7.14点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
313.57% line
400.00% line
5517.86% line
6310.71% line
7517.86% line
8828.57% line
9517.86% line
1013.57% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.66点 Review3人
2 ストーリー評価 7.66点 Review3人
3 鑑賞後の後味 8.00点 Review3人
4 音楽評価 8.25点 Review4人
5 感泣評価 7.66点 Review3人

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