みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
52.最近の映画はとにかく、CMや「○○のブランチ」などでほぼ映画のストーリーやら見所やらを見せつけられてから映画館に行くことが多いので、みながら「あぁこれがあのシーンか・・・」とふと冷静になってしまうことがあります。ポニョはCMもさっぱりしたものだったし、情報がほぼなくて、予備知識なしで見に行ったので、映画を見る前と、見たあとでは全然印象が違います。 宗助を求めてポニョが全力でぶつかっていくシーンがよかった。 あんなにまっすぐに気持ちをぶつけられるってすごいよ。ストーリーはかなりむちゃくちゃしてるし、なんで??とか思う所もあるんだけど、そういうのを気にせずに受け入れてしまえば、見てる方も細かい所を気にせずに素直に映像のきれいさとか、幼い二人の気持ちの迷いのなさとか、そういうことに気持ちよく見れました。 しかし、いかんせん、やりっぱなし、だしっぱなし。回収しきれてないどころか、まったく回収する気のない終り方にはちょっと残念です。 【リボルバー】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-08-14 09:31:10) 51.《ネタバレ》 面白いじゃないですか!!ここでのレビューに厳しいものが見受けられたので覚悟して見たのですが。過去の作品がすばらしいため完璧を求めすぎているファンもいらっしゃるようですが、個人的には「もののけ」、「千と千尋」、「ハウル」などの作品よりもよっぽど(「カリオストロ」や「トトロ」といった万人が思い浮かべる宮崎アニメのイメージに近い)宮崎アニメらしい作品になっていると思います。映画評論家の批評を読むと「子供を乗せているのに車の運転が乱暴」とか「親を名前で呼び捨てにするのは教育上良くない」などと(この映画にとっては)枝葉末節にこだわっている方がいたり、ポニョの両親や世界設定に詳細な説明がなくわかりづらいなどと書かれていたりしますが、あまり気になりませんでした。むしろ車の運転に関しては「カリオストロ」や「ラピュタ」のような冒険活劇を求めるファンに向けてのちょっとしたプレゼントに思えたし、名前を呼び捨てにするのは日本が舞台なのでちょっと違和感を感じたのは確かですがそういう教育方針の家庭もないわけじゃないだろうし、設定の説明が省略されていても子供の頃に古典児童文学や童話、民話などを普通に読んでいればそれらの物語に類推してある程度自分の中で想像して補足することはできると思いますし、それでも話の展開が理解できないほど脚本が破綻しているとは思いませんでした。この映画は童話「人魚姫」が下敷きになっていますが、もともと童話では世界設定などの描写を省略したり、誇張表現があったり、現実ではありえないことがあったりなどということはよくあることです。この「ポニョ」も絵本や童話の拡大と思えばそんなに枝葉にこだわらなくても楽しめるのではないでしょうか。いろいろ批判めいたことを書きましたが、最後に一番に言いたいのは、ポニョがかわいい!その一言です。 【MASS】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-08-13 02:29:53)(良:4票) 50.《ネタバレ》 正直期待はずれでした。ソウスケとリサの乗っている車をポニョが追いかけるシーンが一番印象的です。ファンタジーですねぇ...ハウルの動く城よりはましな作品です。 【映画】さん [映画館(邦画)] 3点(2008-08-11 20:57:25) 49.宮崎駿作品に多くあるような、登場するキャラクターや、ストーリー展開で起こる超自然的事象に多分の箴言を含ませた映画を期待する方には、ポニョはイマイチのようですね。宣伝予告のキャッチコピーだった『生まれてきてよかった』や、映画の中でたびたび宗介くんが口にする『僕がまもってあげる』にグッと来てしまった私にはとても心地のよい映画でした。人間が当たり前に持っている、人間の根源にあるような感情を喚起させてくれる映画です。最終的には、私にはポニョと宗介くん2人しか映らなかったような気さえします。いつしか大切なひと達のことを思い出しながら鑑賞していました。子供のころの人間関係だけで観たら、きっと今ほど感動はしないはず。おとなに成りきれない子供向けというところでしょうか。 【SAEKO】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-08-11 17:43:36) 48.《ネタバレ》 文句なしにポニョがかわいい。それだけで十分じゃないかな。大災害が起こっているのにみんなのんきです。それを見ている観客ももちろんのんきです。ほのぼのですね。まさしくヒーリングムービー。お勧めします。子供にとってはどうなのかな?? 【いっちぃ】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-08-10 23:21:42) 47.《ネタバレ》 多分にメタファーに満ちた作品。「神経症と不安の現代人」に対して、神話を提示してみせる宮崎の新たな試みをポジティブに評価したい。あまりに無垢に世界を破滅へと導くポニョの神々しさと、あまりに容易に「愛」で世界を破滅から救ってしまう宗助ら人間の対比、ストーリーの破綻と言ってしまえばそれまでだが、この破綻具合が「神話」そのものな気がしてならない。グランマンマーレが自らの出自を語る部分「私たちは泡から生まれた」などは、ヴィーナスの神話を明らかにモチーフとしている。ならば彼女は神として、フジモトは魔法使いとあるが、俗世を捨てて人であることをやめながらも、なお世界の均衡を保とうとするその姿は「森の人」などと重なる、しかしどこかカリカチュアルだ。この世界でもっとも「人間的」なのは、皮肉屋で懐疑的で、周囲から浮いている老婆トキである。トキ以外の、宗助ら全ての登場人物は、あまりに記号的すぎて感情移入ができない。大人はこれを子どもに見せたい、しかし子どもはこれを見たがるだろうか。 【JUKE】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-08-08 10:14:22) 46.本当にすばらしい作品だ。前半部分はなぜか涙が止まらなかった。映画である以上、今まで観た事の無い映像が目の前に展開され、その中に自分が引き込まれどっぷりつかる体験が出来たことを幸福に思う。くだらないエピソードを極限まで省き、骨格となるストーリー以外は絵を見せる、シンプルでしかしすごく難しいことを宮崎監督はやってのけた。嫌いではないけどメッセージ色が強くなりすぎていた彼にとって本来の自分に帰った作品だと思う。世間的にはあまり評判がよろしくないが私の宮崎No.1は「紅の豚」だ、でもポニョに変わったかも、DVDが出たら何度も見たい作品です。 【カーヴ】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-08-07 22:54:29)(良:1票) 45.《ネタバレ》 普通に面白くなかったです。 最近の宮崎アニメはストーリーを作りこむことを放棄しているとしか思えない。思いついた、あるいは描きたいシーンを集めただけって感じ。 あと、すごく気になったのは大人の身勝手さでやたらと子供を危険にさらすシーンが多いってこと。宮崎監督にすれば母親が子供を横に乗せてあんなにも車を飛ばすのも、嵐の中制止を振り切って家に帰ろうとするのも、そうやって走る車を描きたかっただけなんだろうけど……。 【万年青】さん [映画館(邦画)] 4点(2008-08-07 09:40:31) 44.まず、文句なしにポニョが可愛い。大人としてストーリーにつっこみどころはあるけれどそうゆう目で観る作品ではないのかな。というのが正直な感想。アラだらけではあるけど心がきゅんとする映画でした。声優をつとめた所ジョージさんが「この映画を素直に楽しめる人は(心が)綺麗な人だと思います」といっていたけれど、ある意味では納得してしまった。絵本を見る感覚に近いような気がしました。こうゆうのもたまには良いです。 【civi】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-08-07 00:31:13)(良:1票) ★43.《ネタバレ》 素直に、面白かったと思います。アニメーションの出来もいいと思います。少し気になったのは、作中の大人たちがフジモトやグランマンマーレなどと接触して受け入れている点。「千と千尋・・・」では両親は豚になっていた時の記憶が残ってないが、それが大人の現実的な世界と、神秘的な世界とを分けていて見終わった後にほっとするとともに神秘的な世界を懐かしいように感じさせていたと思います。しかし、「崖の上のポニョ」では町が水浸しになったときから、神秘的な世界と現実的な世界が交わりそのまま物語が終わっていったように感じました。ポニョが人間になって魔法を失っても、まだ交わりは解けておらず、なんとなく不安感が残るような気がしてしまうのは考えすぎでしょうか。 【tetsu@】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-08-06 23:21:45) 42.《ネタバレ》 前半はいいと思ったのですよ。ま、あのお母さんの運転ぶりにはびっくりしましたけど、それもジブリお得意の手法ということで許容範囲かなと思いましたし。「ああ、あの名作「トトロの世界」が海を舞台にくりひろげてられるのかな」とわくわくしながら思ったわけなのです。 でもなぁ……リサがあの老人ホームに一人行ってしまい宗介とポニョだけが残されたその後の展開が私にはどうにも退屈で。あーあやっぱこんな話になっちゃうんだなと少々がっかりしてしまいました。 一言で言えば「押し付けがましい」んですよね。つまり、なんとなく宮崎監督はいろいろなもの(たとえば不機嫌な赤ん坊とか、ホームのご老人たちの足の回復とか、)を描くことで言いたいことを仄めかしているんだろうなとは思うんですけど、そのあたりのさりげなさや巧みさがなくて、不明瞭だったり鼻につかえたりして、正直うっとおしいんですよね。 そりゃ、この監督にはもうラピュタやナウシカみたいなハラハラドキドキの娯楽ストーリーをつくるつもりはもうないにしても、可愛らしく無垢な少年少女の普通の様をことで、こころをほっとさせるというトトロ路線はまだアリなんじゃないんでしょうか。余計な主義主張を盛り込むよりも幼子の様子をとことん緻密に描くだけでも、ジブリなら素晴らしい作品を生み出すことが十分可能だと思うんですがね。 だいたいどうもこの監督の作品は近年ずっと、言いたいことが空回りしすぎな傾向があるような気がしてなりません。「(千と千尋…」でそのドツボから抜け出せたかなと思ったんですが、思ったより深いドツボだったんですね。まだまだ「自分の言いたいこと」にとらわれすぎている気がします。) ま、「ポーニョポーニョポニョさかなの子」ってのぞみちゃんの可愛い歌が聞けただけでもいいのかも。コレのCD欲しくなっちゃいました。 この主題歌ぐらい(大人のための)お子様映画に徹したら、この映画ももうすこしいい出来になったのかもしれませんね。 【ぞふぃ】さん [映画館(邦画)] 5点(2008-08-04 17:11:53) 41.《ネタバレ》 本作には、子供を乗せた車でのスピード違反など、無意識な児童虐待を行うシーンが肯定的に挿入されている。こうしたことは、親としてとても腹立たしい。現実に、車に残した子供が死亡するなどの無意識な児童虐待による事件が、何度も起きているのだ。また、子供に自分を名前で呼ばせる親、街破壊をしからない大人たち、金魚鉢に水道水を当たり前のように使わせるなど、「しつけ」を放棄しているとも思える本作への制作者たちの姿勢が気になる。米国では子供を家に置き去りにする行為は、違法となる。欧米市場はこうした児童虐待に敏感で、編集、改編なしに本作を輸出するのは無理なのではないだろうか。 本作の設定は、かねてより他社が企画している「金魚姫」に共通する部分が多い。「砂の惑星」の設定から多くをいただいた「風の谷のナウシカ」もそうだったのだが、ジブリは知的所有権に関してずさんなところがある。「ゲド戦記」の歌詞の引用問題も記憶に新しい。一企業として、もっと配慮すべきなのではないか。 大人の事情を棚上げすると、本作の価値は子供が楽しめるかどうかに委ねられる。試写会での子供の反応は、微妙なものだった。しかし私は、ポニョの主題歌を歌う子供たちの声を何度も聞いているので、子供が楽しめないアニメと真っ向否定する気はない。変化に乏しい本作がどう受け入れられるかは、子供たちのその日の体調とご機嫌にかかっている。 【DONG】さん [映画館(邦画)] 5点(2008-08-04 11:35:25)(良:3票) 40.アニメーション、イコール動く絵の楽しさなんだなあと再認識させてくれる作品。ダイナミックで複雑な海の表情から、こまやかな子供の指先の仕草まで隅から隅まで飽きさせない。宮崎ファンというわけではないけど、素直に楽しくて終始泣き笑いしながら見終わった。小難しいことを言い出すとキリないが、見終わったあとでもう一回あの世界に戻りたい、そう思わせる映画はいい映画、と思うのは単純だろうか。 【とと】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-08-03 22:22:59)(良:1票) 39.《ネタバレ》 なんだか前半と後半で全然違う様な印象を持っちゃいました。冒頭、色鮮やかな海底のシーンから始まり、台詞無し&雄弁に語る音楽で観る者をぐっと捕らえさせ、崖の上の家&そこから出てくる宗介の絵本的な描写と見せ方、宗介に迫る妖怪の様な波の畏敬的な表現、ポニョの狂おしいまでの愛くるしさ(魚と人間の中間の時は可愛いというよりむしろ気色悪いが、それがかえって印象的)、リサの活気溢れる超絶ドライブテク&浜辺の街の美しさ、そして魚で表現される大波のダイナミズム&壮大なシンフォニー等、前半の一連の流れは僕はほぼ満点じゃないかと思うんですけど、ポニョが人間になって宗介に会って以降の後半はなんだかどれも隠喩的な匂いを漂われながらどんどん進んでいく。近年の駿監督の作品はどれもそういう展開ですけど、今回のはそれが徹底してる。そのせいか、後半はいろいろ考えちゃって前半の様に純粋無垢には楽しめなかったですねぇ。ということで前半10点後半6点で、間をとって8点ということにしておきます。後から考えればいろいろと解釈出来ますけど、そういう意味合いよりは、やっぱり宮崎アニメの漫画映画としての醍醐味を存分に味わう方が見方としては合ってるんでしょう。考えてもみてください。これほどまでに、ただ単に見ているだけで楽しい2Dを作れる人というのは、もはや世界中探しても宮崎監督ぐらいしかいないんじゃないでしょうか。そんな彼ももう歳で、作画に必要な腕力が全盛期の三分の一にまで落ちてしまったという。彼がいなくなってしまったら、もう宮崎アニメの新作を見る事が出来なくなってしまう。この世から最高の漫画映画を作る人がいなくなってしまう。そう考えただけで胸に迫る思いがします。僕の願望としては、そんなことは無理だけど、永遠に作品を作り続けてほしい。永遠に人々を楽しませてほしい。僕の中では、宮崎駿監督をクローン化して、その世代その世代の宮崎駿が無限に作品を作り出せる体制を構築してほしいと思わせる、ほとんど唯一の人物です。 【あろえりーな】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-08-03 11:19:57) 38.《ネタバレ》 「人魚姫」もそうですけど、異種のものが人間になる、というのは、変わりたい情熱などとともに、必然的に周囲がつくっている壁、自分自身の心の弱さに負けそうになるとかの試練とか葛藤とか悩みとかがついてくるものだと思います。この映画は、その設定が内包する必然的な問題を避けて通った分、話に説得力と訴求力が欠けて、魂にまで食いこんできませんでした。 ただそういう葛藤がないだけに、全体の印象は無垢できれいでさわやか。映像のイメージもシュールできれいだし、子どもたちもかわいく子ども声優さんも違和感感じさせないで上手。観てるあいだの100分間、その世界に浸って、すべてを忘れれるというあの映画の効果なら絶大です。 【シン】さん [映画館(邦画)] 6点(2008-08-03 11:14:22)(良:1票) 37.《ネタバレ》 あれほどの災害なのに、妙に明るい街の人たちが怖かったこと、自分のことだけで災害をおこしたポニョを誰一人としてしっかり叱ろうとしなかったことが何よりも気になりました。そう感じてしまった自分はこの映画を見る資格はなかったのでしょう・・・・・・(笑) 【Shiori】さん [映画館(邦画)] 5点(2008-08-02 22:03:16) 36.《ネタバレ》 ストーリーが正直はちゃめちゃ。。。でもそれこそが、この映画の核だという前提で、ずっとずっと気になっていたぽにょを見たい一心で鑑賞しました。そうすると、エンドロールまで楽しい。絵本を開いて読み終えて、ぱたんと閉じて裏表紙で「お、わ、り」。いいんですよ。会話のつじつまがあっていなくっても。人間ってそんなもんじゃないですか。 とにかくポニョがかわいい。子供から大人まで魅了するんですから、相当手強い。彼女の一挙手一投足を見ているだけで、昨日会社であったやなこと全部忘れました。「挙動」を「かわいい」まで、昇華させる動画。それを支えるあったかい背景。ポニョが水をぴゅーってはくときの音が んもーーかんわゆい!宗すけの発言が時々背伸びしているのがまた愛らしかった。しめたっ!そして、すべての人に敬意を表するエンドロールもよかったです。 【のりもちあつあつ】さん [映画館(邦画)] 5点(2008-08-02 16:55:22)(良:1票) 35.《ネタバレ》 子供向けであるという前触れだけで、何の予備知識も無いまま「ポニョ」に会いに行きました。「ポニョ」いう不思議な魚が海を泳ぎ陸に上がり、少年と出会う。巨大な海中世界の美しさ、地上を襲う大波の荒々しさ、少年宗介とポニョのやり取りの可愛らしさは、子供が楽しめる子供向けのおとぎ話として高得点をたたき出していると思います。で更に、私達大人の心をも捉える話の奥行きもちゃんと備わっています。宗介は五歳の子供でありながら立派な海の男で、でっかいロマンと希望に満ち溢れています。ポニョは元気で純粋な女の子で、宗介に一目惚れした人魚姫です。二人は大恋愛の末結ばれる、まさに大人顔負けのハッピーエンドです。不思議がいっぱい残る気もしますが、子供はこの不思議を受け入れるし、大人が突っ込む部分でもたぶん受け流して見れるのでしょう。子供向け映画のプロが作った大人も楽しめるスゴい作品でした。同じく海のお話でも「ニモ」とは表現方法が全く違い、どちらが素晴らしいというわけではないし、私ごときが言うまでもないが、ピクサーのスタッフには見てほしい。ジャパンアニメの原点です。 【ちゃか】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-08-02 15:43:19)(良:1票) 34.《ネタバレ》 現代っ子の境遇が良く現れていました。 トトロに描かれたメイやサツキとは全く質が異なります。 少なくとも体は大人である人々を和ませ、励まし、迷惑すらかけまいと駄々もこねず良い子であることを心がけ、 自分の感情をぎゅっと抑えている宗助の様子がなんともいえません。 これを単純に子供っぽい可愛らしさ、羨ましいほど良く出来た子と捉えるところに大人特有の愚かさ、浅はかさがあるように感じます。 おそらく監督ご自身も、ご子息との関係に似たようなものを感じているからこそゲドの後のこの作品なのでしょう。 そんななかで出会ったポニョ。感情のはけ口を見つけ、「ぼくも好き!」とストレートに自分の感情を表現した時の宗助の顔が忘れられません。 【njld】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-08-02 13:18:21) 33.アニメというものは、根本的な部分で「寓話」であるべきだと思う。 そして、理屈ではなく、感覚的な面白さ、愛くるしさ、に埋め尽くされた時、アニメがアニメであるほんとうの価値が見出されるのだと思う。 日本のアニメーション界におけるもはや「神」である宮崎駿の最新作。 CGを駆使し極限まで作り込まれたここ数年のあまりに魅力のない「精密作品」から一転して、手書きの「絵」で紡がれた絵本のようなこの作品の存在と方向性は、圧倒的に正しい。 ストーリーに深みはない。でも、スクリーンいっぱいに映し出される“生命感”に溢れるアニメーションを見ているだけで、ただ“楽しい”。そして、1シーン、1カットに情感が溢れる。 これこそアニメである。幼い頃に見続けたディニーアニメの根幹、そしてジブリアニメの紛れもない「原点回帰」を見れた。 正直なところ、最近2作に対する失望感から、期待よりも不安の方が大きかった。 ただそれでも、ジブリアニメで育った者にとって、宮崎駿の映画というものは、絶対的に心の拠り所なのだ。 幼い頃から与えられ続けた「幸福」と「興奮」と「高揚」を求め続けてしまう。 そうして辿り着いた久しぶりの安堵感。それがただ嬉しい。 【鉄腕麗人】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-08-02 00:14:56)(良:2票)
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