みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
★2.《ネタバレ》 圧倒的な映像である。内容的に「過去」を主題としているのだが、映像物語上の「過去」がそこに加わる。もちろんフラッシュバック形式のこともあるが、そもそも映像は「現在」に属するもので、この映像の現在を過去化する(物語の円満解決を見届ける)のが、観客の隠された欲望である。映画の最後でのウェルズとの激しい格闘において、やっと落着した「過去」が観客の手に入るというわけだ。 【ひと3】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2025-05-10 13:04:10)★《更新》★ 1.《ネタバレ》 ウェルズが監督を始め、製作、脚本、衣装、美術、編集と多才ぶりを発揮。 ロケーションもスペイン、フランス、ドイツ、メキシコと幅広い。 港湾シーンの影の乱舞や、天井を取り込みながらウェルズの威容を強調する不安定な斜め仰角ショットに凄味がある。 とりわけ、船のローリングに合わせて背景セットと手前の人物の揺れをずらす効果は絶大で眩暈すら誘う。 中盤までは回想形式の叙述でありながらも、ジャン・ブールゴワンから引き出されたそのノワールスタイルの暗黒画面によって醸しだされる切迫感がただならない。 『市民ケーン』的な謎解きのドラマに、古城での仮装パーティの喧騒では怪奇映画ムードすら加わって映画的スリルは多彩だ。 クライマックスは天井のスピーカーを通した娘と父との、視線の交わらない対話。俯瞰と仰角の切返し編集、そしてノイズが悲劇性を強調する。 【ユーカラ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2011-05-21 21:01:13)
【点数情報】
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