みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
13.《ネタバレ》 オリジナルの方は長らくわたしの中で‶口腔内が乾く”冷や汗映画ナンバー1だったのですが、リメイク版が更新しそう。汚い、危ない、おっかないの三要素をきっちり踏襲しつつフリードキンぽい念入りな描写も精神圧に拍車をかけます。ロイ・シャイダー班が走行中に、現地民の男がちょろちょろふざけて車の前後を走るシーンは叫びそうになりました。 崖の拡幅箇所を木で組んでいる図、というのがもう見るのも恐いし、車輪は案の定ハマるし。すんごい撮影をしたものです。あの吊り橋の撮影はどんな現場だったのでしょうか。ここに至っては口の中がカラカラです。 そうだ、リメイク版はカラーなのでトラックのボロい感じがリアルに伝わるのです。錆とか汚れとかが痛々しいほどにメカとして頼りなく、色がついてる分オリジナルより怖さが増していると思いました。ラストもまた別の意味できっちり怖く締めています。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2022-03-20 23:53:56) 12.旧世代の怪物 現代に現る・・・ 1977年。映画界の節目にあって、SWというハイスピード娯楽作品の嵐に呑まれ、ズタズタにされ葬り去られた、正に “旧世代の怪物” 的作品。 表現手法的に古い部分もあり手放しに絶賛は出来ないが、蘇ったその姿は『地獄の往て帰りし物語』とでも言うべき凄みのある映画だった。 【墨石亜乱】さん [映画館(字幕)] 7点(2018-11-29 05:53:37) 11.《ネタバレ》 この度2018年11月にデジタルリマスター化した【オリジナル完全版:121分】がスクリーンで上映されたので早速行ってきましたよ。私は監督フリードキンの、くどさというのか余計なショット・演出の羅列が好みでないので「フレンチ・コネクション」も「エクソシスト」も正直苦手。但この作品についてはそのくどさがまさにジャストフィットで、彼の最高傑作という世評もわからなくはない。特に物語佳境の有名な「ブランブランな吊り橋をニトロ積んだトラックでわたる」あのシーンはもう笑うしかない。オリジナルであるクルーゾーの「恐怖の報酬(53年)」の方が好みなのでそれとの差別化、という事でこのレビュー点数にしたが、意外と楽しめたという意味ではもう+1点でもいいくらい。印象的だったのは3つ。1. 53年版オリジナルにおけるラストの「あちゃぁ~」的流れよりもこのリメイク版のラストの方がより良い、という意見には100%同意。2. 原題が53年オリジナルは「THE WAGES OF FEAR(LE SALAIRE DE LA PEUR)」=文字通り直訳/恐怖の報酬なのだがこのリメイクは「SORCERER(ソーサラー)」=魔術師/呪術師なんですよね。ジャングルの熱/呪術に演者・観客も呑みこまれてゆくのか。3. 音楽。これこそまさに「ダサかっこいい」。53年オリジナルを先に見てからの方がいいかも。 【Nbu2】さん [映画館(字幕)] 7点(2018-11-24 19:56:12)(良:1票) ★10.《ネタバレ》 ウィリアム・フリードキンの映画で唯一面白いと思えたのが、皮肉にも世間での評価が低いクルーゾー版「恐怖の報酬」だったとは。 いや、この作品こそ俺が求めていたウィリアム・フリードキンの映画だったのだろう。 それに、俺はクルーゾー版の「恐怖の報酬」におけるラストに大きな不満があった。 最初から最後まで退屈する暇も無いくらい最高の映画だったのに、あの幕引きだけは納得いかなかった。 あとどうでもいいんだけどさ、クルーゾー版のピチピチタンクトップにマフラーだけの格好が好きじゃない。熱いのは解るが、上半身まっぱの方が涼しいよな?中途半端に肌にくっついてて気持ち悪くないの?何て事を思ってしまった。 モチロン「悪魔のような女」は文句なしの大傑作です。 登場人物の掘り下げはクルーゾー版は人間ドラマしての面白さがあったし、フリードキン版はドキュメンタリー風の味わい。 他のフリードキン作品は、そのリアルタッチが真面目すぎてちょっと退屈に感じてしまった。けど、今回はダルむ事無く終始退屈する事が出来なかったんだ。 淡々とポンコツのトラックをチェーンナップする描写。爆弾を運ぶトラックは、下手をすれば運び屋の棺桶となる。その棺桶になるかも知れないトラックを黙々と整備していく様子に痺れる。 命にかえてもやり遂げなきゃならない事がある。金のため、夢のために。 そこにはジャン=ピエール・メルヴィル作品のようなプロフェッショナル集団しかいない。 嵐の中の渡橋シーンのスリル。橋が崩れ落ちるか落ちないか、渡り切れるのか渡りきれないのか。嵐のように吹きすさぶ風と猛烈な雨が、彼らの集中力や体力も奪っていく。、 クルーゾーは徹底的に渇いた砂、風、重油のねっとりした緊張。 フリードキンは湿り気というか、肥沃なジャングルや雨風、流れる血、濡れた刃が心臓を刺すような怖さ。正にクルーゾー版とは水と油。 例えば、中盤の渇いたニトログリセリンから流れる湿った部分。濡れた部分が「パンッ」と爆発する瞬間。クルーゾー版では固形とか液体といった部分にまで立ち入らなかった。 徹底的に渇ききった環境で液状なのは容器に入れられたニトログリセリンであり、重油であり、それに恐怖して流される汗だけ。それがクルーゾーの映画。 一方、クルーゾー版は散々濡れまくった後に渇いた大地を駆け抜ける。 最後の最後、クルーゾー版とは違う結末に俺は惹かれる。 未だに追われる不安と行く宛も定まらない者。受け取った“手紙”がその者の行き先を決める。そして現れる“追う者”たち。 主人公の運命は・・・暗示される未来は生か死か。そんな感じのラストが気に入っている。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-06-07 22:36:22)(良:3票) (笑:1票) 9.《ネタバレ》 オリジナルに比べるとリメイクは評価が落ちるのが通り相場ですね。本作も大方の評価はそのようですが、私は大変おもしろいと思いました。多分トラックの吹っ飛び方が、こちらの方が哀れに思われたからと思います。フリードキンの乾いた描き方も好みです。ですから、オリジナルより、本作の方に高い点をつけます。いつか「その時が来る」とわかっていながらも、ハラハラと緊張感が持続する演出はさすがです。 【ジャッカルの目】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2007-04-22 08:27:01)(良:1票) 8.《ネタバレ》 とても思い出深い作品。”タワーリング”で映画大好きになったわたしが 次に観にいった劇場作品がこれ。お母さんと一緒。 子供心にまあまあだと思う。しかし”タワーリング”と比べてだから超がっかりした記憶が。もちろん後年ビデオ買う。これがイイ!実はこども心に忘れられなかったのが、 映画が終わってからのエンドロール(っていうのか?) シャイダーを正面からズームアップしていき、最後に”アイリメンバーエイプリル”流れるなか、ヘリコプターが緑のジャングルをスロウに飛んで行くのだ。確かにそうだったはずだ。子供心にもせつなくてロマンティックだった。しかし、ビデオではその一番観たかった最高のラストシーンがないのだ! はるか南米の奥地の、場末も場末で落ちぶれ、疲れ果て果てた主人公は(シャイダー!)ラスト、場末のバーでボロ雑巾のような掃除婦おばあちゃんに、古いジャズをバックにいっしょにダンスを踊ってくれと言う。渋い!さびしい!往年の名作の存在を抜きに、この映画は最高。関係なし。とにかくキャスト、シチュエイション最高!渋すぎる。観ればわかる。アミドゥ!アルレティエリ!(アルレティエリは関係ないが)名前からして良い。舞台が、誰からも忘れ去られた南米奥地の僻地ということも、この映画自体の知名度というか存在の薄さもあいまって、非常にせつない感じで良い。熱帯奥地に、人知れず降る雨。”マナグア!””そんな処に行けるはずもない”うーん!せつない。 マックイーン、クインに並ぶ私の御贔屓俳優シャイダーの代表作。 【男ザンパノ】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-08-10 19:08:12)(良:1票) 7.《ネタバレ》 旧作を知らないので比較は出来ないけど、他の方のレビューと合わせて考えると、リメイクの仕方としては失敗してしまった典型のように思う。原作に対する理解がある分、逆に作品の本質を見誤っている印象を受ける。 まず、ニトロを運ばせる動機や背景に拘りすぎていて、全体的にテンポが悪くなっているのが致命的。そんな事はヒッチコックの言葉を借りるまでも無く、「マクガフィン」というもの。要するに観客にとっては、ニトロを運ぶ動機なんて「どうでもいいこと」。そんな事よりも、ニトロを運ぶ「緊張感」や「工夫」を見たいわけで。少なくとも私はそれを期待していた。 恐らく旧作は、「ニトロを運ばせる事」をメインに据えていると思うけど、残念ながら、このリメイク版は、サスペンスやミステリーにおける、その辺の主従関係を見誤っているように思う。 また、肝心の運搬シーンも、個人的には、それほど特筆するような部分は見当たらなかった。映画や小説の根源的な弱点をモロに露呈してしまうタイプの作品。つまり「運んでいる途中で、どれだけ際どいシーンがあっても、映画の途中で爆発するはずがない」という大前提があるから(笑)。 今作はトラックを「二台」用意する事で、その辺りをカバーしているようだけど、それはそれで「どちらかは途中で爆発するな」と読めてしまう。そしてそのシーンも「一端、危機を脱して、ほっとした直後」という予想通りのものだった。また途中でも「木の吊り橋を渡る」とか、「ガケをギリギリで通る」といった程度のハラハラ感では物足りない。 期待ハズレ、というのが偽らざる感想。 【FSS】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2004-11-30 22:33:12) 6.大学のとき学祭でアメリカンドッグの店を出店しました。どういった経緯か忘れたが油がなみなみと入ったフライヤーを私の車で運んだとき、「うわぁ~、恐怖の報酬みたいや~」と言ったら助手席の後輩も「ほんまですねー」と同調。そう、この作品(リメイク版)は私達の世代では小学生くらいの時に何度もテレビ放映していてかなり知名度が高かった作品なのです。小学生の時はリメイクだとは知りませんでしたが。 リメイク版のこの作品ではニトロの保管に怠慢があったために普通なら運べない代物になってしまったという、なるほどな理由があったのが良かった。でも映画のメインとなる道中の描写はコレはコレでがんばってはいるものの、オリジナルが凄すぎて見劣りするのは否めない。名作のリメイクはリスクが大きすぎます。 【R&A】さん 6点(2004-07-14 12:04:19) 5. 悪いけど、オリジナルと比較するのはクルーゾー監督に失礼ってもんだろう。フリードキンの何としても52年版を超えようと意気込んだその志は評価するが、いくら何でも無茶というもの。身の程を知れってな感じ。ニトロ運搬にピタッと照準を絞り出色のサスペンスを生んだ前作との違いを出そうと意識するあまり、妙な吊り橋とか地元のゲリラ襲撃とか枝葉付け過ぎだっつーの!!音楽をタンジェリン・ドリームってのも…センスも悪いってかダサい。何か音が軽々しいんだよぉ!ロイ・シャイダーが一人生き残る結末は皮肉を利かせたつもりだろうが、前作のアッと驚くどんでん返しには遠く及ばず。52年版を知らないヒトが観たらそこそこ面白いと思うかも知れないが、生憎こちとらクルーゾー版の全シーンを諳んじるくらい観たクチだからねぇ…。「ボクの考えた『恐怖の報酬』フリードキン版」にゃ6点程度が分相応じゃ? 【へちょちょ】さん 6点(2003-03-22 04:32:50) 4.オリジナルが世界映画史に残る傑作だけに、リメイクに挑戦するには相当の覚悟とプレッシャーがあったに違いない。そういう意味では、名作に果敢に挑戦したフリードキンの意気込みが十分感じとれる作品とはなっているが、如何せん、登場人物たち個々の描き方にはどうしても物足らなさを覚えてしまう。さらに重要ポイントでもある豪雨による濁流の中、今にも落ちそうな吊り橋を渡るシーンも、視覚的には実に効果満点だが、いくらなんでもあれだけ揺れたらニトロの影響は避けられまい・・・と思うのだが。ビデオに完全版が出ていたとは全く知らなかったが、ここではあくまでも劇場公開されたものを批評した。 【ドラえもん】さん 7点(2002-05-12 17:20:40) 3.W・フリードキンの実力がいかんなく発揮された作品。W・フリードキンは続編をやらない主義でもあるのかという程、続編&リメークというのはやらないディレクターですが、数少ないリメーク作。90年代に入ってから「十二人の怒れる男」のリメークもやりましたね。実はW・フリードキン、リメークも凄く巧い。何気に「十二人の怒れる男」のリメークもTV用だったらしいのですが、なかなか面白かった。で、この「恐怖の報酬」もオリジナルに負けじと劣らず面白い。緊張感あるスリルとサスペンス、特に崩壊寸前の桟橋のシーンはオリジナルの転回所のシーンの迫力をも超えた感すら。ですが残念ながらドラマ性ではオリジナルにかなわない。 【チャーリー】さん 8点(2002-04-14 01:24:37) 2.名作のリメイクは大変ですね。これほどの映画なのに当時の評価は散々でした。オリジナルよりも先にこの映画を観たので一触即発のニトロを運ぶと言う恐怖が十分伝わり手に汗握る一級のサスペンスだと思います。劇場公開版とビデオ化された完全版とはまったく違った内容で違和感があります。完全版はダイジェストで説明されていた4人の男たちが何故辺境の国に逃れてきたのかをじっくり見せてくれます。ラストもまったく違うので本当に別の映画のようです。爆弾製造が得意な男役のアミドゥはウィリアム・フリードキンの『英雄の条件』に現地の医師役で出ています。(余談ですが・・) 【支配人】さん 9点(2001-08-19 18:52:15) 1.リメイク前の方がレンタルしてなかったので、泣く泣くリメイクのロイ・シャイダー主演のやつを借りた。それにしてもこの映画、トラックに乗る前が長い!長すぎる!! しかしトラックに乗ってからは心臓バクバク状態のハラハラシーンの連続!!特につり橋を渡るシーンは心臓が止まるかと思いました。しかしこれほどの名作に、なぜ投稿する人が居ないのだろう?? 【プレデター】さん 8点(2000-12-22 03:40:07)
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