みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
50.個人的なエピソードとして、16年前に見た作品であることが1時間15分してから判明(見覚えのあるシーンが出現)。何も覚えていないことに我ながら驚愕。...という程でもありません。しばしばあります。 基本的には、複雑さを排し(ありがたい)多岐に渡る様相の経過の描写が重厚な雰囲気で描かれる秀作だと思います。もはやDVDのパッケージからしか読み取れない「一人の女の愛を巡って」という設定は必要だったのか?みたいな点もありますが。 様々な経緯をたどり、権力指向の同僚に裏切られた警察官が刑務所から出てくる!。さあ復讐戦かと思いきや、主人公は手を汚さずあっさり終幕へ。そ、そんな~。もっとカタルシスを~!。娘との新しい生活を選ぶというのは理論的には理解できますが(娘の方がそれに応じるのはどうなのかな?)、映画なんですから。 【傲霜】さん [DVD(吹替)] 7点(2023-08-23 11:31:18) 49.フランス映画など滅多に見ない上に、浅学のため役者もよく知らず、おかげで先行きがまったく読めずに楽しめました。米映画の単純なドンパチとは違い、また日本映画の薄っぺらな勧善懲悪とも違い、独特の湿気と緊張感がありますね。 しかし主人公の2人、過去に奥さんをめぐっていろいろ確執があったようですが、不自然なほど曖昧にしか描かれていません。そのうち「ディレクターズ・カット版」のようなものが出たら、付け加えられるのでしょうか。 それとこの邦題、どうなんでしょうねぇ。たしかに原題の直訳では「36分署」のような感じになって、インパクトに欠けます。しかしこれでは、ハードボイルド気取りの自己陶酔臭が漂ってくるばかりです。何に対しての「あるいは」なのか、どの行為を指して「裏切り」なのか、誰が「犬」なのか、明確にしていただきたいところです。 それとも「アート引越しセンター」のノリで、最初の1文字を「あ」にすることにこだわったのだとすれば、その不毛な努力を褒めてとらそう。 【眉山】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-07-08 03:59:55) ★48.《ネタバレ》 ダニエル・オートゥイユといえば「メルシィ!人生」などのコメディ映画の印象が強かっただけに、今作には衝撃を受けました。 とてもシリアスであり、それ以上にシンプルな力強さを備えた刑事ドラマ兼犯罪ドラマであったと思います。 邦題は格好良いけれど、そこまで「裏切り」に重点が置かれた映画とも思えなかったので、観賞後には少し違和感を覚えましたね。 けれど自分のように、このタイトルのお蔭で興味を持つ方も多いでしょうし、プラマイゼロ、あるいはプラスの方が上、といった感じでしょうか。 主人公レオの存在感も素晴らしかったのですが、個人的に圧倒される思いがしたのは、悪役であるクランの方。 このキャラクターは、一概に「悪役」とは言い切れないくらいの深みがあるんですよね。 元々は主人公の親友だったのに敵対してしまう事になるとか、主人公の妻も交えた三角関係だとか、よくよく考えてみれば王道で、ありがちな設定ばかりなのだけど、観ている間は凄く新鮮な気持ちを味わえました。 理由を分析してみるに、恐らくは演じている役者さんの「うわぁ、こいつぁ如何にも悪そうだ!」という風貌と立ち振る舞いに、単純な「嫌な奴」であると思い込んでいたところで、少しずつ「善人」の名残を見せてくれるというギャップに、すっかり参ってしまったのでしょうね。 特に唸らされたのが、囚人となった主人公が娘を抱きしめられるように、そっと手錠を外してみせる場面。 そこには確かに善意や友情を感じられる一方で、同時に主人公の怒りを和らげるのが目的の罪滅ぼし、醜い誤魔化しといった負の感情も伝わってきて、非常に味わい深いものとなっています。 この映画で、最も印象に残るシークエンスでしたね。 こういった物語では、単なる背景設定だけで終わってしまう事も珍しくない「今は争っている二人だが、元々は親友でありパートナーであった」という要素を、実に上手く活用していたと思います。 そして出所した主人公が裏切り者に制裁を加えるべく動き出す終盤で、映画は最高の盛り上がりを見せる……と言いたいところなのですが、あまりにも展開が早過ぎて、あっさりと決着を付けた印象があり、少々残念でした。 確認してみたら、映画が始まって「主人公の逮捕」に至るまでが約一時間。 そこから二十分ほどで「主人公の出所」。 そして残り二十分で結末まで辿り着く訳だから、どうしても後半が駆け足に感じられます。 もう少し、主人公が刑務所に入る前と後のバランスを考慮して、多少上映時間が伸びるのを覚悟の上で前後の尺を同じくらいにしても良かったんじゃないかな、と思う次第。 ラストシーンに関しては「これって主人公も死ぬんじゃない?」と予想していた中で、娘と共に和やかなハッピーエンドを迎えてくれて、嬉しかったですね。 あぁ、そうか、だから主人公に復讐の引鉄をひかせなかったのか……と、しみじみ納得させられました。 亡き妻の仇に対して、自ら手を下す姿だって、そりゃあ絵になるかも知れませんが、残された娘の事を思えば、やはり主人公の決断は正しかったのでしょう。 静かなエンディング曲も相まって、ノワール映画とは思えぬほどに、優しい余韻を与えてくれる映画でした。 【ゆき】さん [DVD(吹替)] 7点(2016-04-25 21:34:13) 47.全然原題と違うけど一回聞いたら忘れられない邦題ですよね。だけどタイトルに気を取られ過ぎて観たこと有るのにすっかり忘れてまた観てしまった(気付いたの超後半w)。だけど面白い。裏切りという名の映画ではないって事だよね。今回でタイトルと内容を合わせて記憶し、もう忘れないようにするよ。クランについてはアレだけど、ティティに奇跡が起こりますように。 【movie海馬】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-11-18 14:26:39) 46.かっこよく、引き込まれるストーリー。 【竜ヶ沢中段】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-02-26 22:57:19) 45.なかなか重厚な雰囲気で引き込まれる。主人公ふたり以外も個性的な登場人物が多く、警察内部の人間関係の描き方も良かった。 【noji】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-12-30 12:04:52) 44.冒頭、2人組が警察の看板プレートを盗むところから始まります。なんだろうこのチンピラは?と思って見ていると、こいつら刑事なのか!(笑)とすぐ後に判明。意外なオープニングでした。一筋縄ではいかない曲者たち、けど仲間思いな連中であることがよく分かるシーンです。映画全体は嘘や裏切り、非情な暴力がタップリで、決して後味スッキリ!というワケではありません。ヴリンクスが100%正しいわけではないし、クランにも苦悩が感じられたりします。「そう簡単に親しみやすいキャラなんて出さないぜい」という作り手のニヤリと笑う顔を想像してしまいます。その中で、守るべきプライドや信頼関係って何なのか、考えさせられました。脇役たちの描き方も良かったですね。 【ゆうろう】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-12-03 10:07:43) 43.《ネタバレ》 暗くてジメジメしているという評判、しかも最近合わないかもと気付いたフランス映画…という条件が揃い、録画したまま数年放置していた作品(苦笑) ちょうど雨で朝から天気も暗いし、と見てみた。表示されるマークが地デジ前のBS1・BS2という分類でびびったよ(笑)2010年頃から放置していた模様。 感想としては、思っていたよりかは楽しめた。男臭くて、人が死にまくるというのはあまり好きなジャンルではないけども。サスペンスの部分で少し意外性もあり、そこがよかったかな。 多くの観客が予想していたであろう、レオがドニを殺して復讐を遂げ、そのレオも悪人兄弟に殺される…という結末ではなく、レオは暴力に訴えず、ドニは「亡霊」としてやってきた悪人兄弟によって殺される…という結末がよかった。 結局、レオは人を殺すことに関しては慎重であったからなのかな、と。悪人兄弟の片割れも痛めつけたけど殺さなかったし、強盗を捕まえる作戦の時もドニのように寝込みを襲って皆殺しというやり方は選ばず正統派で進めていて、最後には拳銃を用意したもののドニを撃たずに立ち去る…レオのように人の命を尊重する人間は尊敬され、ドニのように命を軽んじる人間は、自分の命も軽んじられて殺される…というのが教訓かなと(笑) ラストの、ティティの行動はその象徴のように思えました。 【Sugarbetter】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-09-01 12:03:51) 42.①あるいは裏切りという名の犬 ②あたかも裏切りという名の犬 ③あくまで裏切りという名の犬 そうだね~ やはり①番で正解だったのかな この邦題。 でも自分としては もしかして裏切りという名の犬 なんていうのもアリなんじゃないかななんて思ってしまいましたが、人様にとっては もちろんそんなことはどうでも良い話。あるいはそんなことないですよという話。 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-06-21 20:58:12)(笑:2票) 41.こういうフランス映画を久々に見た気がする。男臭くて、スタイリッシュ。ジャン・ギャバンやアラン・ドロンの時代のフレンチ・ノワールを彷彿とさせます。そして2004年に主役を張るのは今のフランスが誇る名優、オートゥイユとドパルデュー。 音楽や演技のトーンも抑え気味で地味に撮られていますが、ピーンと張り詰めたような空気を作り出す2人の名優の渋すぎるほどの演技の真剣勝負が堪能できます。 派手な銃撃戦やカーアクションは最小限度にとどめられ、明るさが微塵も無い、暗い世界観を抑え気味のトーンで淡々と見せる。作品によっては非常に長く感じるタイプの映画だと思うし、こういう作風は苦手なんですが、長さを感じさせない。見応えがある人間ドラマに仕上がっています。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-06-07 22:11:19) 40.《ネタバレ》 初めは人間関係などが分かりづらくて、ついていけてるか不安だったけど、ヴリンクスが嵌められたあたりから面白くなってきた。ライバル同士の刑事がそれぞれ窮地に陥る波乱の展開。引き込まれる。ただ「7年後」の物足りなさは残念。1時間50分の映画だけど、ヴリンクスの出所時点で1時間20分、苦情係に飛ばされたエヴからカミーユの話を聞いた時にはすでに1時間30分が経過していて、いよいよ始まる復讐も、時間に追われているような感じで落ち着かなかった。もしも同じボリュームの復讐編が用意されていたなら、この映画は伝説になっていたかもしれない。まあ、伏線の回収にはなっていて悪くはないのだけど、やはりあっけないと感じる部分はある。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-06-07 17:42:04) 39.《ネタバレ》 やはりこの手のノワール映画に弱い。序盤は『ヒート』みたいだな、と思っていたら、中盤より意外な展開が続き、急に「7年後…」とか言われても(笑)こんな大河ドラマみたいなストーリーを2時間弱に収めちゃったものだから、やたらと展開が早く感じる。それにしても、デ・ニーロでリメイクという話はどうなったのだろう? 【フライボーイ】さん [地上波(字幕)] 7点(2012-10-23 12:58:47) 38.《ネタバレ》 無駄なシーンも無くどんどん話が進むので時間が短く感じました。伏線がいちいち利いていて面白くワクワク感があるし、場面の変化に視聴者がついていきやすいような演出も良かったです。 こういう2人の人物を対比する作品で、主人公と対立する方の人物は得てして悪く描きがちですが、ドニはそうではなく、思い通りに出世できたがどこかモヤモヤした後悔の念も内包しているように見えて憎めなかった。 ラストは複雑な感情を残さず、レオの娘を思うポジティヴな余韻があってスマートに感じた。 暗い映画の中にも登場人物に人間味があって、良い雰囲気の映画です。 【さわき】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-02-15 23:20:42) 37.これは余分なユーモアもチャラけた笑いのかけらも全くない超シリアスで重厚な人間ドラマ。主役の二人が「メルシィ人生」のコメディーを演じたのが嘘みたい!! 【白い男】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-11-03 14:44:16) 36.《ネタバレ》 久々のノワール映画で、全体に暗い映像で音楽も抑えめ。ハリウッドとは違う、しっとりとした艶のあるノワール映画です。これがハリウッドに行くと、スピード感とスリルはあるのですが、騒々しく艶のない映画になりがちで、それも嫌いではないのですが、本作は、このしっとりした艶が良さのひとつですね。 クランは冷酷非情な悪人というより、権力志向が強いが弱い、いわば一般的な人間で運が悪過ぎたにすぎないかも。レオの妻が死んだ際、撃たれて死亡したと偽ったのは、罪悪感、それもレオに対する罪悪感だろうし、手錠をはめられたレオが娘にキスをする為に手錠を解くことを特別に許すあたり、出来る限り善人でありたい、それでいて出世もしたい通俗的なグランが想像できる。 一方レオは、職業倫理より個人としての人間性、つまりは信頼関係を最重視する人間で、情報を得た見返りに犯罪を見逃す、これは警官の職業倫理からすれば当然間違いで、彼は上層部に報告して、情報は得て、且つ、情報屋(シリアン)を捕まえるのが警察官としての模範だろう。しかしここで、個人としての人間性・価値観を重視するレオは、犯罪者である情報屋を最後まで庇う。そして庇って貰ったシリアンもレオの妻に義理として金を届ける。 社会的には真っ向から対立するはずの警官と犯罪者が、その社会的仮面を超え、個人として信頼関係を築いている。不完全な社会(そもそも完璧な社会など存在し得ない)では、個人の価値観が社会の規範を超越し得ることがあり、その個人の価値観をそのまま社会正義へ横滑りさせてしまうと、どこか嘘くさくなるが、本作は映像・音楽同様静かに底流させており、これが上質ノワールとして成立させている要因ですね。 【ペリエ】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-10-31 14:55:09) 35.フランスにもこんな作品があったんですね。何も考えずに見てたら、日本か香港の作品かと思ってしまいそうなほどの見事なじめじめっぷり(←ほめ言葉)です。中心の2人とも、終始ああだこうだああだこうだと悩み続けていて、爽快さとか前向きな意欲とかが全然ありません。それはそれで一貫していてよいのですが、そういったじめじめ系の表現ということになると、やはりアジアの方が上です。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-04-07 04:13:18) 34.テンポよく、冒頭から勢いあって、結局最後まで見てしまいました。みんな良い顔してますね。個人的には警視庁長官さんの顔が好きですけど。あと、娘と父が意外にそっくり。 顔の話はどうでも良いですが、テンポよく、機転の利いたオチは心温まり?ました。 なんとなく、北野武がフランスで受け入れられる理由が少し分かった気がしなくもない。 【しゃっくり】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-04-06 00:28:00) 33.《ネタバレ》 元刑事の監督。全編暗く、ペースもスロー。邦題がいまいち。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-03-06 12:21:50) 32.主演二人がものすごく渋い。110分では短すぎると思う程内容が濃いです。あとタバコ吸いすぎ。 【ベルガー】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-01-15 12:38:42) 31.癖のある二人の刑事は、ともに善人とも悪人とも言い難い複雑な部分があり、人間味がある。二人の睨み合いと、それぞれの人生の転がり方が非常に面白い。カメラワーク、映像が非常に洗練されていてカッコ良い。テンポも良いし、ラストまで全くだれることなく、集中して見れた。 思わず手にとってしまうようなかっこつけた邦題だが、「この中にあるいは、裏切りという名の犬がいる!」っていう話ではない。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-07 17:14:42)
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