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黒蜥蜴(1968)

1968年【日】 上映時間:86分
ミステリーロマンス小説の映画化戯曲(舞台劇)の映画化
[クロトカゲ]
新規登録(2004-04-20)【鉄腕麗人】さん
タイトル情報更新(2024-10-02)【Olias】さん
公開開始日(1968-08-14)


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監督深作欣二
助監督栗山富夫
キャスト丸山明宏(男優)黒蜥蜴(緑川婦人)
木村功(男優)明智小五郎/松吉
川津祐介(男優)雨宮潤一
松岡きっこ(女優)岩瀬早苗/桜山葉子
西村晃(男優)的場刑事
小林トシ子(女優)ひな
丹波哲郎(男優)黒木
三島由紀夫(男優)日本青年の生人形
宇佐美淳也(男優)岩瀬庄兵衛
佐藤京一(男優)大川
加島潤(男優)
原作江戸川乱歩「黒蜥蜴」
三島由紀夫(原作戯曲)
脚本成沢昌茂
深作欣二
音楽冨田勲
製作織田明
配給松竹
美術森田郷平
編集浦岡敬一
照明三浦礼
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【クチコミ・感想】

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9.《ネタバレ》 個人的には京マチ子版の方が好き。ただ、美輪版は、カルト的な匂いがする映画ではある。三島のシーンはお笑い。それよりも、松岡きっこのシーンがキュートでセクシー にけさん [映画館(邦画)] 7点(2019-01-09 15:34:26)

8.元々は、原作が江戸川乱歩の長編探偵小説を、三島由紀夫が戯曲化したものです。それを深作欣二監督が映画化しました。製作には主演の美輪明宏さんも関わっていたそうです。

映画を観て思ったのが、これが本当に1960年代の日本映画なのかということです。元々、戯曲ということもあり、とても言葉遊びの多い作品です。私は、言葉の多い映画はあまり好まず、映像で語る作品の方が好みなのですがこれは別です。詩的であり言葉の一言一句がとても美しいのです。日本語ってこんなにも美しかったのかと驚きました。まるでジャン・コクトーの映画を観ているかのようでした。舞台芸術を導入した装飾品もどれも綺麗で妖艶な雰囲気を醸し出しています。美しい背景に合わせるかのような会話劇は、全てが計算しつくされています。

本作をここまでの芸術作品に仕立てることができたのは、もちろん美輪さんの名演技があってのことです。何なのでしょうかあの甘美さは。男女の垣根を超え、まるで天人のようです。

仁義なき戦いや、バトル・ロワイアルといったギトギトした映画を撮る深作監督が、本作を撮ってしまうというのも驚きです。いやもう美しすぎて、ため息しか出ないですね。余韻がハンパありません。天才たちが集まると、こんな映画も作れるのですね。本作はホモセクシャルな描写があるためDVD化されないそうです。くだらないことを言ってないで早急にDVD化していただきたいものです。多くの人に観てもらいたい芸術映画です。 スノーモンキーさん [ビデオ(邦画)] 9点(2017-03-18 01:10:10)


7.《ネタバレ》  美輪明宏こと丸山明宏の妖艶さに酔いしれる映画ですね。

 とはいえ、あくまでも「女装した男性の美しさ」といった感じであり、劇中では純粋に女性として描かれている事に、多少の違和感もあるのですが、それでも文章にすれば「主演女優」「彼女」という表現が自然と飛び出してくるのだから、我ながら驚かされます。

 そんな彼女と「人形」とのキスシーンにも「三島先生、何やってるの!?」と吃驚。
 著作を読む限りでは、結構お堅い芸術家肌の人というイメージがあったのですが、こんな剽軽な一面もあったんだなと、妙に感心させられました。

 脇役である松岡きっこも、主演女優とは正反対の、まだ初々しい純情な美しさがあり、画面に彩を添えている形。
 その一方で、探偵の明智役には、もっと美男子を配しても良かったのでは? と思ったりもしたのですが……この物語において黒蜥蜴が惹かれたのは「明智小五郎の容貌」ではないのだから、知的さを漂わせる木村功で正解だったのでしょうね。
 落ち付いた声音の魅力を、長椅子越しに黒蜥蜴と対話するシーンなどで、じっくり堪能する事が出来ました。

 ラストシーンの耽美さも勿論素晴らしかったのですが、個人的に最も心惹かれたのは、黒蜥蜴が男装した姿を鏡に映し出し、その「もう一人の自分」に語り掛ける場面。
 「返事をしないのね。それなら良いわ」
 「また明日、別の鏡に映る、別の私に訊くとしましょう」
 という台詞回しには、本当に痺れちゃいましたね。
 本作における黒蜥蜴は、普段の姿は「女装した男」にしか思えず、そしてこの場面においては「男装した女」にしか思えないという、実に倒錯性を秘めたキャラクターなのです。
 それゆえに「本当の私なんてない」という台詞も切なく聞こえ「男に生まれてしまった女の悲劇」あるいは「女に生まれてしまった男の悲劇」を感じさせてくれます。

 存在自体が罪深く、哀しくも美しい人物として、観賞後も、何時までも心の中に残ってくれる。
 そんな素敵なヒロイン、素敵な女優と出会えた、魅惑の八十六分でありました。
ゆきさん [ビデオ(邦画)] 7点(2016-08-07 08:32:28)

6.《ネタバレ》 今では作れない不思議な雰囲気のある映画。
どうにも気恥ずかしいセリフやシーンが満載。
この映画自体が、ちょっと詩的なセリフ回しをする映画というのもありますが。

でも、そういう気恥ずかしさも、美輪様の圧倒的な存在感の前に消し飛びます。
美輪様、見事です。美しいです。
女性には見えないですが、中性的な美しさで正に妖艶という言葉がピッタリです。
若い松岡きっこも可愛いです。

見所、つっこみどころは多々あるけど、特記すべきは三島由紀夫の出演ですね。
剥製になって裸でマッチョな肉体美を披露してます。
ちょっと動いてるのは目をつぶって、美輪様が剥製三島にキスするところは、なかなかエロくて良かったです。

この作品を見て、美輪様がお元気なうちに舞台を見に行かなくては、と思いました。 nanapinoさん [インターネット(字幕)] 8点(2015-02-11 21:59:17)(良:1票)

5.美輪明宏が美しい。あんな役が嫌味なく、かっこよくきまる人はそういない。オリジナルのほうも見てみたいと思いました。松岡きっこもかわいらしい。あの洞窟の三島由紀夫も、その周りのセットも、すべてひっくるめてワールドが出来上がってます。素敵な映画。
いやーしかし美輪明宏がきれいだった・・・ しゃっくりさん [映画館(邦画)] 7点(2010-05-01 00:12:37)

4.妖しい美輪明宏に若くてかわいい松岡きっこ、なかなか肉感的でいいです。三島先生もスゴイ事になってます。色調など深作監督っぽくなくて意外な映画ですが、これが意外に面白い。 亜流派 十五郎さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-11-26 18:13:35)

3.《ネタバレ》 ビアズリーのサロメの絵と、照明・陰影・サイケな色彩と、グロテスクな小道具がとても効果的に使われていて印象的。40年近く前の映画なのにこの上なくゴスいです。お嬢様役の若き日の松岡さんがめちゃ可愛いです。なによりも美輪明宏(当時:丸山明宏)様が凄い。凄すぎる。日本映画でこれほどまでゴージャスな演出がサマになる人がいただろうか。劇的なクサクサなセリフもイヤミなく「これは美輪様だからこそサマになる/ていうか美輪様じゃないと言えないよ」と感服。この雰囲気、存在感。これを見た後には、巷にはびこるセレブ気取りファッションや某姉妹なんぞがいかにチープに思えてしまうことか。そしてあの文豪@三島”春の雪”由紀夫センセイが・・・!なんつう出番やと爆笑。そして次の瞬間、ある意味歴史的とも言える場面があって思わず息を呑む。ああ、もう無条件降伏。美輪様をもっと好きになること請け合い。(最近の金髪頭は気に入らんけど。) ろせってぃさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-11-19 00:31:17)

2.笑ってくださいと言わんばかりの三島由紀夫。松岡きっこが素敵ですね。基本的にキル・ビルVol.1みたいなテイスト。 キャプテン・セントルイスさん 6点(2005-01-31 01:03:52)

1.ああ、なんて凄いんだろう。これでもかと押し迫ってくる世界観に衝撃を通り越して呆然としてしまいそうになる。戯曲のストーリーの映画化だけに役者のエネルギーがことさらに迫る。言うまでもなく、美輪明宏の存在感が物凄い。あのセクシーさ、妖艶さ、男優・女優という枠を超越したその物腰に惑わされずにはいられない。ああ、ほんとうに、凄いとしか言いようがない。是非ともDVD化を望む。 鉄腕麗人さん 10点(2004-05-01 00:51:52)

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【点数情報】

Review人数 9人
平均点数 7.56点
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7333.33% line
8222.22% line
9111.11% line
10111.11% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 4.00点 Review2人
2 ストーリー評価 6.25点 Review4人
3 鑑賞後の後味 6.50点 Review4人
4 音楽評価 4.00点 Review2人
5 感泣評価 0.00点 Review1人

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