みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
5.《ネタバレ》 ああーこりゃまたケン・ローチらしい・・。また私の「仲間」がやられている、と思った。貧困と不運に。まだしも健康でガッツがあってユーモアも友人もあるから陰惨というほどではないけど。でも首の皮一枚だ。 ほんとに、真面目で信仰心もあって娘のために必死で、友人の子を思ってヤクの売人に怒りを爆発させる良き人間がなぜこうも経済的に窮しているのだ。かつての大英帝国の社会のひずみは深刻だ。 このお父さん、ケン・ローチ作品のなかでも群を抜いて運が無い。もっとも、一度きりの娘の聖餐式に服から靴まで一式揃えようという分不相応な出費はなあ。神父さん曰く「分別の無い」行為で自分の首絞めちゃってるわけで、いやおとーさん、そこはレンタルで良いと思うよ?周りも皆そう言ってるじゃないですか。かくして彼の運は坂を転がり続け、とうとう自暴自棄に一線を越えそうになるのですが告解された神父さんが実に良いんだ。Fワードを吐きながら真に正しい方向へ父親を諭す様はロックなキリストのようだった。 ラストも監督ったら冷や冷やさせてくれちゃって。バンかよ!お父さんの運もようやく上がり始めたみたい。ケン・ローチらしい匙一杯分の粋な締め方でした。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-10-18 19:54:55) ★4.《ネタバレ》 時代に翻弄された無職のオッサンが、時にコミカルに悪知恵を働かせて悪い事を繰り返すわりに、救われてしまう何とも言えない感じ。これが当時のイギリスのリアルで、風刺が効いて面白いんだろうけど、正直なんとも言えない。 【ババロン】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-09-19 20:52:14) 3.微苦笑の世界をゆっくり引っ張っていって、ラストになってカチッと怒りを結晶させるのがこの人の構図。まるで仁侠映画の型。「生活」することの大変さがほとんどドキュメンタリーのタッチで綴られていく。願いは娘の晴れ姿。羊肉売り、下水掃除、ディスコの見回り、妻のほうは下手なミシン掛け、とこの家族と十分親しくなったところで、高利貸しが闖入してくる。生々しい怒りが映画を観ているものに自然に湧き上がる。たとえば新聞などでひどい高利貸しの記事を読んだときなどに起こるだろう傍観者としての怒りではなく、当事者としての怒りを擬似体験できる。これ映画の強み(怖さでもあるが)。そのあとの神父との対話がいい。家族を守ろうとするのは罪ではない。怒りをそのまま屈折させずに肯定する。さらにラストで警官をうろつかせた後で、バンを主人公に返すというオマケも嬉しい。町を怒鳴って歩いているヤク中の少女のカット。友人の娘がバイ人になっていることを友人に言えない。その友人は娘から貰った金で泣いている。こういう循環。中で語られたジョーク。「小児麻痺の子どもを車椅子ごとクレーンで吊って奇跡の泉に漬けたところ、少年の脚はそのままで車椅子のタイヤが新品になってた」。象徴的ですなあ。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-03-14 10:41:54) 2.《ネタバレ》 ケン・ローチ監督の作品はシビアな結末が多いんですが、この作品のラストは暖かい感じでホッとします。(警察が来たときはちょっと嫌な予感がしましたが、思いっきりハズしてましたね。) しかしまあ、出てくるおっさんのダメっぷりが他人事には思えず、見入ってしまいました。とにかく可愛い娘の晴れ舞台を盛大に祝ってやりたい、でも何をやっても上手くいかない・・・・・そのもどかしさがとても伝わって来ました。(それだけに、あのラストで良かったなと思います。) 【TM】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-01-11 18:20:36) 1.なんやかんや奮闘しながら結局現実は変わらないという点ではいかにもなイギリス映画。イギリス映画界を支えてきた(と予告で言ってた)監督らしい。生活感の描写はすばらしいが、中途半端に重いかも。ドライに撮ろうとしている姿勢は伺えるけど。 【ぷりんぐるしゅ】さん 5点(2004-11-19 12:13:46)
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