みんなのシネマレビュー |
|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
18.《ネタバレ》 "政治的実録映画「Z」「告白」「戒厳令」のコスタ・ガブラス監督によるベルリン国際映画祭で金熊賞に輝く、社会派法廷ドラマの秀作「ミュージック・ボックス」" この映画「ミュージック・ボックス」のコスタ・ガヴラス監督は、もともと社会派の実録映画作家です。 ギリシャ生まれで、政治家ランプラスキー暗殺事件にヒントを得て、時のギリシャ軍事政権を痛烈に批判した「Z」(1968年)、スターリニズムの驚愕の実態をえぐった「告白」(1969年)、南米ウルグアイで実際に起こった事件を基にした「戒厳令」(1972年)など、政治的実録映画を次々と撮って来ました。 その後、アメリカでも映画を撮るようになり、1982年にはチリの軍事クーデターにアメリカ政府やCIAが関与していた事実を暴いた、ジャック・レモン主演の「ミッシング」で、カンヌ国際映画祭の最高賞のグランプリ(現在のパルムドール賞)を受賞しました。 そして、1988年には、アメリカ社会に根強く存在する人種差別のテロリストたちを軸に、FBIの女性捜査官とテロリストが対立する立場にいながら、恋に落ちるという「背信の日々」を撮りましたが、この映画「ミュージック・ボックス」は、ユダヤ人虐待の嫌疑をかけられた父の無実を晴らそうとする、女性弁護士の苦悩を描く社会派法廷ドラマで、ペルリン国際映画祭で、最高賞の金熊賞を受賞している作品です。 女性弁護士アン・タルボット(ジェシカ・ラング)は、第二次世界大戦後にハンガリーからアメリカへ移民し、平和な日々を送って来た父マイク・ラズタ(アーミン・ミューラー・スタール)が、突然、ハンガリー政府からユダヤ人虐待の容疑者として、彼の身柄の引き渡しを要求された事で、周囲の反対を押し切って、父の弁護をする事を決意しました。 そして、真相を調べていくうちに明かされる、過去の知られざる父の姿。 彼女は、父の無罪を証明するために、父の祖国ハンガリーへ飛ぶが----。 娘と弁護士という立場で揺れ動くアン・タルボットをジェシカ・ラングが熱演しています。 新たに浮かび上がった事実は、父が移民の際、自分の身分は警察官ではなく農民だと偽っていた事でした。 また、同じハンガリー移民のゾルダンという男に、なぜか送金していた事もわかって来ました。 そして、法廷では父がユダヤ人虐殺の先兵であった特殊部隊の"ミシュカ"と同一人物であるという証言が次々と行われ、状況は決定的に不利だと思われました。 しかし、父の無実を信じるアンは着実な反証によって、検察側の証人を切り崩す事に成功するのです。 検察側は遂に"ミシュカ"の知人だという男を証人として持ち出して来ますが、アンはハンガリーのブダベストまで行き、病床にあるその男を訪ね、そこで決定的とも言える反証の資料を手に入れるのです。 しかし、アンの胸中には、父が送金していたゾルダンという男の事故死についての疑念が晴れず、何かすっきりとした気持ちになれませんでした。 その時、アンはゾルダンの姉から唯一の手掛かりになると思われる質札を預かりました。 その後、アンがアメリカへ戻ると、新聞は父の有罪立証が不可能であるという事を一斉に報じていました。 しかし、アンはブダペストでユダヤ人虐殺の証拠である、顔に傷を持った男がゾルダンである事を見てしまっていたのです。 そして、質札から引き出されたミュージック・ボックス(オルゴール)が意外な真実を告げたのです。 その中には、ユダヤ人に銃を向けている若い頃の父の写真が入っていたのです----。 激しく問い詰めるアンに対して、父は私を信じてくれと言うばかりでしたが、もはやアンは父を愛する事が出来なくなっている自分の心に気づき、黙って父の有罪を告げる証拠写真を連邦警察へと送るのです----。 やはり、コスタ・ガプラスという、不当な権力による政治的犯罪に対する、燃えたぎる不屈の精神、抵抗、そして、人間の尊厳を踏みにじる諸々の行為に対する告発----、これらの彼の映画作家としての資質を抜きにしては、とうてい、この映画は製作されなかっただろうと思います。 【dreamer】さん [DVD(字幕)] 8点(2023-08-24 10:10:14) ★17.《ネタバレ》 重い映画で心がヒリヒリして来る。法廷劇の皮をかぶっているが中身は戦争犯罪もの、特殊警察による残虐極まりない虐殺ものと言えるだろう。 映画としてはどうだろうか。法廷劇が表皮でしかないためプロットが単純でわかりやす過ぎる、だから深みがない。米国の映画は優秀な法廷劇は多いが、逆に法廷劇に仕立て上げないと善悪を語れないのかもしれない。戦争が成す悲劇と残虐の本質あるいは人間の本性を論じようとするなら、ゼロか一か、そういう事では済まないはずなのだが。 【ほとはら】さん [インターネット(字幕)] 6点(2023-04-30 20:46:19) 16.《ネタバレ》 原作および脚本はジョー・エスターハス。この人は本作以降の90年代に『氷の微笑』で有名になって『硝子の塔』や『ショーガール』でラジー賞の常連にまで堕ちてしまった脚本家ですが、ハンガリー人移民の子で実はアーミン・ミューラー=スタールが演じるミシュカは自分の父親がモデルです。戦犯に問われるようなことをしたのかまでは定かではないですが、当然のごとく父親から絶縁されたそうです。監督は政治的映画の巨匠コスタ=ガヴラスですが、やはり本作はガヴラスじゃなくエスターハスのストーリーだと言えるでしょう。80年代までのエスターハスは割と正統的なミステリーを書く人だったんですが、あの『ショーガール』の人がこんなに素晴らしい脚本を書いていたとは驚きです。間違いなく彼の最高傑作です。 刑事事件のような裁判で肉親が弁護人になれるのかという制度上の疑問はありましたが、冒頭の遣り取りを見た感じではアメリカでも問題とまではいかないまでもレアケースみたいですね。でもこれはハンガリー移民の自分が、男手一つで娘を弁護士にまで育てたことを判事に印象づけたいという、計算づくの自己アピールに過ぎないんだという事が後々判ってくるんですね。ジェシカ・ラングも名演でしたが、アーミン・ミューラー=スタールの演技にも底知れない心の闇を見せられたようでゾッとさせられました。少しずつ明らかにされてゆくミシュカの過去、渡米してからも過去の闇とは縁を切ることが出来ずに新たな罪を犯してしまう、そしてミュージック・ボックス=オルゴールがついに暴く父親の真の姿、ほれぼれする見事な脚本です。孫のマイキーをポニーに乗せて調教する荒々しい言動にはすっかり本性が露呈してしまったような感じがしました。個人的な感想ですけど、できればここで映画の幕を閉じて欲しかったかなと思います。その後のジェシカ・ラングのとった行動は弁護士としての職業倫理からは逸脱しちゃっている感があるし、なんか後味が余計に悪くなった感じがするんです。いかがでしょうか。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-08-13 22:51:58) 15.《ネタバレ》 弁護士が実父を弁護する設定に違和感がついて回りましたが、彼女の最後にとった弁護士倫理にもとる行為にその設定が活きていました。娘だからこそ「善人に生まれ変わって真っ当に生きてきたのだから過去はチャラなんだ。罪の意識?何それ?」と言わんばかりな葛藤の欠片も見せない父を許せなかった。薄い灰色から真っ黒に徐々に変わってゆくアーミン・ミューラー=スタールの好演が印象的。彼のような戦争犯罪人は他にも沢山いて、被害者の「お前だけ幸せに暮らせると思うなよ」声も届かず暮らしている事がやるせない。ミュージックボックスシーンを始めとした名匠らしい奥歯噛みしめる演出が見事な秀作。ただ、ジェシカ・ラングがミスキャストの印象がついて回ったのが残念。では誰がと考えても浮かばないのも歯痒いところです。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 7点(2021-07-23 03:22:52) 14.《ネタバレ》 無実の罪をかけられた者を救うために奔走する。 しかし、本当は罪を犯していた。 ──という設定は、サスペンスものでよく見かける"驚愕の結末"。 本作も例外ではないが、父親を弁護する娘が主役である。 真実を知った娘にはあまりにも受け入れ難い、心身を引き裂かれてしまうほどであった。 良き父親だった男が粗暴な面を見せ始め、裁判で次第に綻び、 真相を突き付けられてもなお己の罪を否定し続ける。 こういう時代だったから、生き残るためには仕方なかったのだ、と正当化する。 それは戦争とは無関係な現代でも同じだ。 脛に傷を持たない人間などいない。 一見、正義に邁進する人ですら傲慢で言えない秘密を持っているものなのだ。 右翼も左翼も己の正義のためなら邪魔者を排除する点で同じ穴の狢、目を背けているだけ。 ただ、ミュージックボックスというパンドラの箱を開け、 過去を直視した彼女の取った決断は本当の正義だった。 【Cinecdocke】さん [インターネット(字幕)] 7点(2021-07-05 00:12:18) 13.《ネタバレ》 ハンガリー出身。戦後はアメリカに移民したが、ハンガリー時代の戦争犯罪の嫌疑をかけられた父と、 その弁護を担当することになった娘を主人公とする法廷サスペンスの傑作です。 多分、こういうことになるんだろうな・・・。と誰もが考えるストーリーなのですが、 誰もが考えうる真実に至るまでの父と娘の苦悩と葛藤、そして徐々に真実を浮かび上がらせていくコスタ=ガヴラスの凄味と、 非常に重く難しいテーマを扱いながらも映画としての面白さを見事に両立させてみせる、その力量に唸らされる作品です。 作品のタイトルになった、終盤のミュージックボックスの出し方、以降ラストまでのジェシカ・ラングに、 一体何者なのか。今では良き父であり祖父となっている、微妙な立ち位置にあるミューラー=スタールの微妙な演技が見事。 娘として。法律を職業とする者として。一人の人間として。ラストの決断があまりにも重い。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 9点(2021-07-03 21:37:28) 12.《ネタバレ》 何も大げさなことはしないのにどこまでもじわじわと怖さがにじみ出てくる描写は、さすがコスタ=ガヴラス。一つ一つのシーンでの演出のフォーカスが明確に絞られているため、登場人物が作品の枠の中で自然に生きている。検察の証人とやらはもっと突っ込みどころ満載のような気もするが(「目を見ることもできませんでした」という証人には、「だったら顔などはよく見なかったのでは?」くらいは突っ込んでほしい)、まああんなもんでしょ。どこまでも無表情鉄仮面を通す裁判長が、いい味を出して引き締めています。●なんだけどなんだけど、最後の5分で一気に崩れてしまいました。まず、たとえ事件が終わったとしても、依頼者に不利な証拠を弁護人が自ら外に(ましてや検事に)流出させるなんて、その時点で一発アウトです。それから、裁判は終わっているわけなので、いくら新証拠が出てきたとしても、一事不再理の鉄則によって、検察はもはや何もできないのでは?●というわけで、ラストはまったくダメですが、それまでは素晴らしかったのでこの点数。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 6点(2021-05-15 00:49:26) 11.《ネタバレ》 世の中にはまだDVD化されていない名作が多いのだが、このコスタ=ガブラス監督の一本もまたしかり。戦争犯罪を犯したとされる父親の為に弁護士の娘が無実を証明すべく立ち上がり、周囲の協力を経て裁判で勝利しそうなところまでもってゆく。が、証拠を集めれば集めるほど彼女には疑念がわいてくる...作品における前半~中盤に至る法廷サスペンス劇も内容の重さに気が重くなりそうなのだが、本当の衝撃は後半、彼女が戦争犯罪の現場となるハンガリーへの旅で見つけた事実と証拠品=ミュージックボックス(オルゴール)の出現によってやってくる。そして最後に彼女がとった決断。被害者がいる以上「犯罪」には結局、時効という概念は無いのだという観点もわかりつつ、「改心」という余地を全面否定してもよいものなのか、戦争犯罪の責任は国家/個人どこまで及ぶものなのか(この父親役アーミン・ミューラー=スタールの演技が上手すぎる)...まぁこのピーチクパーチク述べている私の感想の意味は、本作を見てからどうぞ皆様、ご判断下さい。「Z」「戒厳令」「告白」といった初期監督作に比べればわかりやすい+初見時の衝撃=高校生の自分に与えたインパクトを考えて+1点追加。TSUTAYAでも紀伊国屋書店でもジュネス企画でもどこでもいいから、ちゃんとソフト化してください。お願いだから。【2021年追記:とレビューを書いてはや3年。この度TSUTAYAの「良品発掘コーナー」にて待望のDVD化。この調子で「Z」「戒厳令」「告白」のDVDレンタル化も、宜しくおねがいしま~す】 【Nbu2】さん [映画館(字幕)] 8点(2018-04-12 00:39:46) 10.《ネタバレ》 だんだん正体を現わしてくる怖さは、この監督お得意の世界。国家の狂気とか権力の狂気を、アーミン・ミューラー=スタールのお父さんからじわじわと滲み出させる。父が絶対犯せるようなものでない犯罪の数々、しかし誰かが確実に行なった残虐行為、証人が次々に「この男です」と父を指差す裁判の場が緊迫。身近な人が得体の知れぬ者になっていく怖さ。裏返せば、こんないいお父さんでも、そんなこと出来る人間なんだ、という怖さでもある。父の笑顔と残虐行為が重なるミュージックボックスのシーンはゾッとする。ただファシストの残虐行為を告発するだけじゃなくて、じゃあそういうことやった人間はどういう人間だったのか、その罪はどこまでその個人が負うべきなのか、ってとこまで問題を拡げてるのが偉い。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-01-21 09:38:43) 9.《ネタバレ》 見飽きたナチスもので、苦手な法廷サスペンスときたら、もう楽しめませんという感じだったが、コスタ=ガヴラスの圧倒的な力に、そんな先入観は吹き飛ばされてしまった。 後半にいくにしたがって緊張感は増していき、実の父親が残忍な獣であったと娘が知る場面は、思わず唸ってしまった。 だけど、これって少し綺麗ごと過ぎやしないか?! 今まで自分を育ててくれた父親を、いきなり死に追い込むだろうか? 確かに父親が若い頃に犯した罪は鳥肌モンの許せない過去だろうが、実際に自分に対して愛情を持って育ててくれた父親でもあるわけで、こんなにいとも簡単に死に追いやることができるだろうか? そこには、弁護士としてのプロ根性が介在していた、と考えれば合点はいくが・・・ 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2013-02-11 01:05:04) 8.《ネタバレ》 …ここまでやってくれれば、何も言うことはないです。 コスタ・ガブラス、あんたはすごい。 気持ちの弱い人や落ち込んでいる人は見ないほうがいいと思いますが、サスペンスとしては最高の出来です。抑えた演出や編集がニクい。やっぱり社会派作品はこうでないと。 パパが秘書の黒人女性を「ジプシー」と最初から呼んでいることで、なんとなく「クロ」であることは予想がついてしまいまして、2人目の証人の様子でもって「写真を直視することもできないほど怖い」ということなどから、「クロ」であることは容易に観客には割れてしまいます。スカーのある男の件も、伏線が少ないので「たぶんそういうことだろう」とは想像できてしまいます。 するとそのあと、事実が判明したときに娘がどういう態度に出るのか、ということが主な関心事になります。私が想像していたのとは違う結末でしたが、もちろんこのほうがすっきりします。 それにしても、ミシュカという男の凄まじさ、前半生にやったことも鬼畜なら、後半生もそれに引けを取らぬ鬼畜ぶり。 …ミシュカは生まれ変わったつもりだったのです。まっとうに生きようとした。 だから、ミシュカであることの動かぬ証拠をつきつけられても、認めない。生まれ変わって、別人になったのだから。 けれど、昔の仲間に脅されて殺してしまい、なおかつ素性がバレて戦犯で起訴され、どこまでも「ミシュカ」が追ってくる。 追い詰められたミシュカの取った行動は、「家族に頼る」と「ミシュカを否定する」であって、そのエゴイズムはとても醜く露骨に描かれています。 そして、私がぞっとするのは、孫に自分の名前からとって「マイキー」とつけていることだ。この子の本名はおそらく「マイク」か「マイケル」でしょう。 鬼畜殺人男の名前をつけられてしまった孫。なんてことだ。 マイキー役はなんと、子役時代のルーカス・ハースだったのですね。今ではラリリ演技で活動中。 【パブロン中毒】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2011-04-18 21:18:55) 7.《ネタバレ》 非常に難しいテーマを興味深い手法で描いています。 戦争犯罪、特に罪のない市民の虐殺は絶対に許すべきものではないということは当然の事ですし、その犯罪に携わった人間は厳しく罰せられるべきであるということも十分わかっています。ただ、自分がジェシカ・ラングの立場に立ったときに同じ行動を起こせるかというと、正直なところ難しいですね。 ただ、これはホロコーストの問題に限らず、自分が生き残っていくため、仕えている国家や企業、そして自分の家族を守るため嘘を貫き通し秘密を墓場まで持っていく人間というのは確実に存在しているということは良く理解できました。 【TM】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2009-08-30 13:34:54)(良:1票) 6.《ネタバレ》 よくある裁判ものと違って、事件そのものが、登場人物の「語り」だけで描かれるので、異様な緊張感を生んでると思います。ガブラス監督の得意の語り口ですね。人々はみんな表情を抑えた演技に徹してるのに、薄暗い画面を通して、強烈に感情の変化を伝えてきます。そして、なんといっても、あのクライマックスでしょう!!怖いとか、驚いたとか、単純な言葉ではとても表せないような衝撃が襲ってきて、泣いてしまいました。政治的な問題でメディアで取り上げにくいのでしょうが、傑作です。 【かねたたき】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2007-11-30 21:37:30) 5.ホント、なんでこんなレビュー少ないんですかあ?この映画。最初に観た時、真相が明らかになるクライマックス、全身粟立つような感覚を味わいましたよ。「あなたならどうする?」っていう苦渋の選択を突きつけるガブラス監督の問題提起から、観客は誰も逃れる事が出来ないはず。エンターテイメントとしても一級品!サスペンス・ミステリー映画ファンの方、是非観て下さい。でも俺だったら・・・、うーん、どうするだろなあ。 【放浪紳士チャーリー】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-10-15 11:31:00) 4.良き父親と信じていた人物がナチ戦犯だと訴えられ、無実を信じたい娘が疑念との間で苦悩する。最初はまさかという気持ちで弁護をかって出るが法廷で生き残った証人たちが述べる証言はどれも不利なものばかり。証人たちがナチの残虐行為を淡々と告発するのがドキュメンタリーっぽい。この残虐さを聞けば時効なく罪を追求されるのも当然かと思う。見てるとどうしたって真っ黒な気がするのだけれど、どうなるのかと緊張感に満ちた展開が面白く惹きつけられる。終始疑念と情の狭間で苦悩する娘のJ・ラングが好演。頑強に罪を否定する父に同情する気にはならないが、身内とすれば辛い葛藤があるだろうと様々な感慨も湧いてくる。消えることのない罪の告発という重い話だが、娘が父の過去の謎に迫るという展開に親子のドラマを絡めて見ごたえのある作品になっている。 【キリコ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2004-11-27 20:00:18) 3.ナチ、ホロコースト関連の映画としてはかなりの力作なんだけど、日本ではほとんど知られてない?私が5番目とは...。役者もいいし、見終わった後ズシリとくる作品ですよ。こういうのをDVD化しなきゃいかんのじゃないですかね?(なってたらゴメンナサイ) 【あおみじゅん】さん 8点(2003-12-11 18:29:36) 2.《ネタバレ》 タイトルの意味がわかった一瞬、ぞぞぉ、としました。お父さんは「シャイン」のお父さんですよね。高圧的な父親役が多いのだろうか。 【きなこ餅】さん 9点(2003-11-04 16:43:39) 1.ハンガリー系米国移民の父親が第二次大戦中の戦犯として嫌疑をかけられ、敬愛する父の無実を信じて、弁護士である娘(J.ラング)が自ら法廷に立つという、重い重いストーリー。人道に対する功罪には時効はない。人間としていかに生きるべきか、瀬戸際に立たされた娘/弁護士を演じたラングが素晴らしかった。 【ぶんばぐん】さん 7点(2001-07-08 13:06:19)
【点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS