みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
★2.《ネタバレ》 殺人殺人事件の容疑者として浮かんだ若い女。彼女は一卵性双生児で瓜二つの姉妹がおり、日頃から時折入れ替わっても誰も気づかないほどだった。したがって、事件についても「どちらが犯人かわからない」という目くらましに警察もお手上げとなり、完全犯罪となる様相へ、というひねりの利いた脚本が申し分ない。 そして打つ手に困った警察から姉妹の心理分析を依頼された気鋭の精神科医が調査を進めるうちに姉妹との三角関係にはまっていくとともに、姉妹の潜在的な人格の対照性が浮かび上がっていく。それが、片や謙虚で社交的で誰からも好かれる常識人、片や自己主張が強く、かつ殺人も辞さないサイコパスという戦慄の対立模様。しかもどちらが姉でどちらが妹なのかも謎という、この背筋を凍らせるような緊張感が本作を他のフィルム・ノワール作品の追随を許さないサイコ・サスペンスの傑作に仕立てている。 以上のような双子姉妹の織りなす色濃い愛憎劇の立役者が他でもないオリヴィア・デ・ハヴィランドである。双子姉妹の二役を演じる彼女の演技が圧巻といえるのは、表面にあらわれる双子姉妹のキャラクターの対照性としては「白か黒か」というほどの明瞭なものではなく、「ちょっと片方が我が強いな」というくらいのさじ加減をきっちり表現してみせたことである。掛け値なしにこの人の演技力には恐れ入る。本作でオスカーの候補に挙がらなかったのが不思議で仕方ないほどである。 そして驚くのが、約80年前の作品でありながら、姉妹が同じ画面の中で語り合ったり、肌に触れ合ったりという場面が全く違和感がない合成技術の見事さ。 加えて、この作品の制作時は精神医療がまだ過渡期にあり、「精神病」といえば社会から差別や監視の対象とされた時代であることを考えれば、正面からこのテーマを取り上げた果敢な精神も評価したい。 もっと光が当たって然るべき逸品だ。 【あやかしもどき】さん [DVD(字幕)] 10点(2025-05-06 06:24:14) 1.《ネタバレ》 殺人事件の女性容疑者に完璧なアリバイがあるものの、一卵性双生児であることが分かる。二人の非協力的な態度に困り果てた警部補は精神科医に二人の鑑定を依頼する。姉妹と三角関係になる先生は「いや、アカンでしょ」ですが、物語上必要な設定でした。 姉が妹を追い詰めるところにも無理筋を感じます。 しかし、オリヴィア・デ・ハヴィランドの姉妹の演じ分け演技は圧巻で、遂に本性を剝き出すシーンはトリハダものでありました。 この時代にどうやって撮影したのか驚きの特撮にも大拍手。 手に汗握る展開で「アッ!」と驚く結末が見事な良作です。 【The Grey Heron】さん [インターネット(字幕)] 8点(2025-04-20 13:44:58)
【点数情報】
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