みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
9.《ネタバレ》 主人公の女の子は、素敵な人と出会った瞬間に、別れの瞬間が来ることを想像してしまうタイプの子。感覚はすごいよくわかる。幸せであるがゆえの不安。その不安がぬぐいきれないために、本当に大事な人とは一線を越えられない。本当に大事な人とは、絶対に終わりたくないがゆえに、始まりたくはない。そういう切なさ。これを「傷つくことがこわいんでしょ」とか、片付けないでほしい。本当に大事な人とは、自分の世界の根底を構成している人のことである。本当に大事な人と「終わる」とは、「傷つく」ことでは済まされない。世界の崩壊を意味する。ラストで落とし穴に落ちたふたりが見つめる「落とし穴の形に切り取られた空」は、通常の地面からひとつ落ち込むことによって、世界の景色を変えるという高等なテクニックをうまく説明できている稀有な例だろう。「もし、世界がおわって、ふたりだけになっても、一緒にこうやって空を見てくれる?」やけに沁みるではないですか。劇中に登場する植木屋さんの名前『苔MOSS』もMossは英語で苔だから、「苔苔」だみたいなところもいちいち素敵。全面降伏です。 【wunderlich】さん [DVD(邦画)] 10点(2008-05-08 15:21:34)(良:1票) 8.《ネタバレ》 賽=才は、投げられた。 (詳細はブログにて) 【なるせたろう】さん [CS・衛星(邦画)] 10点(2007-06-22 21:14:17)(良:1票) 7.淡々とした描き方に少し物足りなさを感じて、自分の琴線には触れず。 【飛鳥】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2024-06-26 15:13:44) 6.《ネタバレ》 中村麻美が男にふられて渋川清彦と長塚圭史が住んでるところに転がり込む。映画はここから始まるがどうやらこの展開は毎度のことらしい。ここ、わからせるのがさりげなくてよい。渋川はいっしょにいる女の子を放って中村をなだめる。これもまた毎度のことのようだ。長塚は事後処理をする。これもまた然り。そして三人の生活が始まる。そしてまた中村に男ができるとこの場所を出てゆく。このサイクルが三人の「せかい」の摂理なのだ。三人ともがこの「せかい」に安住しながらもこの「せかい」が自分たちにとっての理想郷だとは思っていない。だからそれぞれにこの「せかい」をおわりにしようとどこかで思っているのかもしれない。一人にとっての理想郷は一人にとってのみの理想郷でしかなく、それは「せかいのおわり」を意味するのだ。実際には何度目かの、映画の中では二度目の、中村が男にふられる場面がやってくる。中村はこの恋で「せかい」をおわらせようとしたがそれは成されなかった。渋川も「せかい」をおわらせようとするが「せかい」の心地良さを手放せない中村によって阻止される。「せかいのおわり」は免れたようにみえた。だがここに長塚がいなかった(出張で!)。「せかい」は崩壊してしまう。「せかい」を崩壊させて新たなる「世界」を作り出すとき、人はそれを大人への成長というのかもしれない。しかしどうやらこの三人、同じ「せかい」を再生させてゆくのかもしれない。それを人は「青春」なんて言うのかもしれない。堂々巡りの中に何かがあるのかもしれないという希望、いや、錯覚。居心地の良い場所から抜け出せない、大人になりきれない現代の大人の青春物語。傑作。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-02-04 13:48:33) 5.《ネタバレ》 同性としてよくわかるんだが、女にはどこかこういう狡さがあるんだよな、たぶん。好きな男の腕の中で違う男の夢を見るって言うし。最後、二人がくっついていたら陳腐なラブストーリーなんだけど、献身的な彼の愛を主人公がやっぱりかわしちゃう、それでも何だか幸せそうという、悲劇でも喜劇でもないふわっとした感じが非常に現実的。自分を愛する男という保険をかけて、幸せを求めて男から男へと渡り歩くハルコは地味に嫌な女だと思うけど、そんな彼女に一心不乱に片思いの渋川清彦(役名失念)までもがその関係性を心地良く受け入れているんだから世話ないよっていう感じである。ちなみに一見意味がなさそうなバイの店長の存在は、主人公二人にみられる男的な恋愛観(好きだから付き合いたい、好きな人だけを求める)、女的な恋愛観(好きだから逃げたい、他を求める)の中間的概念(好きだけどどうにもできない、好きだからこそ表面的には他を求める)の持ち主として描かれているのかなと思う。なかなかいい味出してますわ。 【よーちー】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-03-06 22:15:38) 4.俳優・女優陣に魅力を感じられず、苦痛な入りの一時間だったが、中盤から出演陣との相性の悪さにも慣れ、段々と独特の世界にのめりこんでいった。 そしてラストの沖縄でのシーン。 あの木々の緑は反則レベルの美しさ! あれを撮られてしまうと、もう文句も言う気が失せてくる。 それだけまぶしい沖縄のシーンだった。 店長のウザキャラで前半苛立ったが、中盤消えてくれたのでなんとかなった。 ヒロインのコは、何度か映画で観たことのある女優だが、こういうどこか荒んでいて、傷つきやすい女を演じるとなかなかに巧い。 主人公の男のタトゥーはどうもいただけない。 作品の総括としては、全体的にみて自分と相性の良い作品とは言えないものの、映像面や、リアルな生活感の描写などの点に秀でたものを感じた。 この作品と全体的な相性が良い人で、しかも20代の人が観たら、おそらく傑作と感じるであろう。 観る人の年代を選ぶ作品かもしれない。 【にじばぶ】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-06-23 01:17:54) 3.たらたらっとした感じがね、リアルだけど人間的には誉められない気がすんだよね。頑張ってるのはわかるけど、もっと頑張りたいよね。いや、そもそも頑張る必要なんかないのかな、自分らしくあればいいのかな。家庭を顧みず仕事命もありだろうし、脱サラして野菜作るのもありだろうし、それぞれ自由であればいいのかな。自由って難しいね。まあ、店長には幸せになって欲しい。 【虎尾】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-10-02 15:03:32) 2.主役の二人が決して美男美女でないところがリアル(それでも中村麻美は充分かわいいけど)。ホントに存在してそうな不安定な駄目さ加減。トラブルが起こってそれを何とか乗り越えていけ!と観てる我々は主人公に感情移入する訳だが、主人公は我々の期待ほどにはがんばらない。がんばってなんとかなるのは物語の中ではよくあることだが実際にはがんばってみてもそうそう事態は好転なんかしない。それがリアル。うまくいかないことが多いけれどそれでもせかいは終わらない、せかいがおわることでもないかぎり自分の思うとおりになんかならない。地味だけど、都会の片隅に生きる現代人の多くの人にとっては共感できる良い映画。 【Sean】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-08-07 18:09:34) 1.自然に生きてる自然な世界のオトナの青春ラブストーリーとも言える作品。妙にほんわかとした雰囲気の中で、自分にとっての特別な存在を求め続ける3人の不思議な人間模様が面白いです。主演の渋川清彦さんの服装、盆栽屋での仕事、沖縄のシーンなど「いいなー」と思う場面がたくさんつまってて、見終えて幸せな気持ちになれました。 【Fukky】さん [DVD(邦画)] 10点(2007-05-14 13:27:28)
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