みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
428.いまだに覚えてるんですよ。これ映画館に見に行った日のこと。1993年の7月17日、公開の日に行ったんですよ。まだ少年だった僕は、恐竜が大好きで、そんでもって映画も大好きで、それでこの映画をものすごく心待ちにしていたのね。子供達二人が車の中で、ティラノサウルスに教われるシーン。心臓飛び出るかと思うぐらい凄かった。音楽も最高だしね。あれほどの映画体験はいまだにないなぁ。たぶんもう二度とないかもしれない。それから4年後の「ロスト・ワールド」を見に行ったとき、映画を見ている最中に、自分があの4年前の時と比べて、子供心、わくわくする気持ちみたいなものが明らかになくなって、理性的になっているのに気づいた。そのとき、なんだか少し悲しくなったけど、でも逆に考えれば、それだけ多感な時にあんな経験ができたことは幸せだったなって。だから大人になった自分は、そんな子供心があった自分を今でも覚えていられるのはそのとき出会った映画のおかげなんですよね。いつまでも覚えていたいです。 【あろえりーな】さん 10点(2001-07-19 10:28:49)(良:5票) 427.《ネタバレ》 子供の頃、とりとめもない夢が2つあった。 一つは木星に行く事で、もう一つは本物の恐竜を見てみたいというもの。当然そんなものは叶えられるはずも無く、後者の方の夢はそれらしい特撮を見て気を紛らわしていた公開当時の僕、20代前半。 “凄い恐竜映画がやって来た”とは聞いてはいたけども、良く出来た特撮映画を楽しむ気分で映画館に足を運んだ。その結果、腰を抜かした(という表現でしかあの時の僕は表せない)。 ブロント(ブラキオ?)ザウルスが初めて画面一杯に現れた時、“初めて本物の恐竜を見た”感動で思わず涙ぐんでしまった。(この時の博士の視線を追って画面を切り替える演出は秀逸) その後は・・・。「さすがにこれ位までだろう」という予想をことごとく上回り続け、本物の恐竜が暴れまくる画面に文字通り釘付けになった。本当、失神しそうだった。 映像が良かったのは勿論の事だが、この映画が素晴らしかったのは、思うに“観客と主人公である博士の目線が一緒になれた”ことだと思う。 恐竜に憧れをもつ博士(観客)が初めて本物を見た時の感動。「ティラノ!?・・・あれ、いない・・・。」のちょっとガックリ感。恐竜が野に放たれた時、人間の無力感や絶望感。さっきまでのはしゃいだ自分が甘かったという、ちょっと後ろめたさを感じる所まで劇中の人物と観客が一体になれた。これはパニック映画としてもっとも重要なことであり、この映画がただの“恐竜映画”にならなかった最大の要因だと思う。 最後にパークのシンボルであるティラノが文字通り幕を引いたラストまで、まったく緊張感が途切れず、観客の口をあんぐりさせ続けたこの映画、未だにこれを越える特撮映画は見当たりません。 【よねQ】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-07-30 12:33:25)(良:4票) 426.ちょっと重箱の隅突付かせて頂きますと…この映画に登場する主役級の恐竜達(ティラノサウルス・ヴェロキラプトル・トリケラトプスetc.)は白亜紀後期の恐竜です(ブラキオサウルスはジュラ紀ですが)。因みに白亜紀を英和辞典で調べたら"Cretaceous(クリテイシャス)"と言うらしいです。だから本当は「クリテイシャス・パーク」。多分、原作者はこれじゃぁ語感的に駄目だと思って"Jurassic"を選んだのでしょう。ま、それは正解でしたね。それにしても、本当にこんなテーマパークがいつか実現するといいな。でも日本でオープンすると、ジュラシック焼きとかジュラシック弁当とか…変な売店がいっぱい出来るんだろうな。 【(^o^)y-~~~】さん 8点(2003-11-05 02:08:24)(良:1票) (笑:3票) 425.《ネタバレ》 妻投稿■8歳の男の子(ただし知能指数の話、実際は身長193cm、体重100kgのガタイのいい28歳の農民)が目を輝かせてdvdに出てくる恐竜の説明を全部してくれた。彼はほとんど普段はあまり言葉を発しないリアルトトロみたいな青年だが、、そんな彼が中生代白亜紀と言う私ですら知らない単語を駆使して、トリケラトプスやブラキオサウルスやなんかを私に説明してくれるのだ。■彼は完全に私たちを連れてジュラシックパークの探検に出かけていた。それはもちろん彼の想像力と感受性にもよるのだが、映画が彼を含めた男の子のそういったものにきちんと応える姿勢を取っているのが大きいだろう。それはゲートをくぐってテーマパークなら必ず入り口近くにある情報センターみたいなところでのビデオ鑑賞(コハクのあれ)や、レーン付きのRV車に乗って園内を回るシーン。肉食恐竜の餌はどうしているのかという疑問に「ストレート」に応えてくれるシーンなど、単に「恐竜を見せればいいだろう」という考えとはまるで違う、「観客に恐竜公園を体験してもらう」という作り手の方向性に現れている。さらに製作陣が最新のcgを駆使して「怪獣」ではなく現実に大昔に確実に生きていた「恐竜」に命を吹き込んだ事も、彼を大きく感動させたに違いない。あの筋肉の動きや、生物として理にかなった体の構造、生態を見ていると「こんなのに襲われたらマジで喰われる」と私も本気で思ったし、ただ怪物が車を追いかけたり研究所で人間を追い回したりするシーン、ヤギさんが飛んでくるシーンに、普通のパニック映画とは違う臨場感を感じた。■よく東京ディズニーランドとかで「現実を忘れさせることで夢を実現させる」というエンターテイメントがあるけど、これは「現実を突き詰める」という逆の方法論で、夢を実現したんだと思う。 【はち-ご=】さん [DVD(吹替)] 9点(2010-09-28 15:58:22)(良:3票) 424.《ネタバレ》 まだ「シネコン」なんて言葉が無かった時、有楽町まで馳せ参じて先々行オールナイトを長時間並んで観ました。もう15年も前になるのですね。 一緒に鑑賞している他のお客さんとの一体感という意味では、この作品は私のベスト3に入ります。 ブラキオサウルスが登場するシーンで皆一斉に「お~っ」とざわめいた時、何だか映画っていいな~と素直に思えた私はまだ若かった・・・ オッサンになった今も積極的に劇場で映画を観る理由の一つは、この一体感を味わいたいからなのかも知れません。 【たくわん】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-06-30 19:42:31)(良:3票) 423.《ネタバレ》 映画の感想の「人間が描けていない」という言葉にはウンザリだ~!という事で、この映画の事を書きますと、この映画の観客は、ジュラシック・パークツアーの参加者なのです。それはゲートをくぐるショットや、登場人物よりひと足お先に高圧線を越えるショットなどの一人称視点な映像に現れてますね。登場人物達は、ツアーのお仲間(誰かの人間性に強く寄った描き方、つまり過度の感情移入を与えてしまうと、この図式が壊れてしまいます)。お仲間達の話を聞き、面白い体験や恐い思いをした上で、ツアー終了、さて、あなたはこの体験を通してどう思いましたか?と。原作は営利を目的とした科学への批判の側面が強かったのですが、映画は自然と科学とが、どう共存していったらいいのだろう?という事を投げかけてきます。ラストシーン、鳥とヘリコプターの対比は秀逸でした。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 9点(2003-11-26 14:31:00)(良:3票) 422.《ネタバレ》 思えば90年代はスピルバーグがもっとも油が乗っていた黄金時代だったですよね。本作に『シンドラーのリスト』『プライベート・ライアン』と映画史を変える業績を残し、この10年間でオスカー監督賞を2度も受賞するという偉業を成し遂げたんですから。またこの頃の彼は映画表現の革新にどん欲にチャレンジしていて、現在のCG全盛は『ジュラシック・パーク』の成功が扉を開けたのは間違いないところでしょう。やりたいことをやり尽くしたのかもしれませんが、21世紀になってからのスピルバーグはどうも保守的になってきた感じがするのは気になるところです。 「男の子はみんな恐竜ファン」というのが私の勝手な持論ですが、この映画を初めて観たときには30年ぶりに眠っていた恐竜熱が甦りましたよ。“恐竜は温血動物だった”なんていう学説は耳にしてましたが、こうやってリアルに動き回る映像を見ると説得力があります。あのピンと張った尻尾こそが私たちの教えられていた恐竜像を粉々に打ち砕いてくれました。島で初めて恐竜に出会ったときのサム・ニールとローラ・ダーンの子供に帰った様な表情はもう最高です。映画を観ているかつての男の子たちも、きっと同じ様な眼をしてたんだろうなと思います。 この映画のちょっと残念なところは、科学者三人の描き方が類型的でちょっと薄っぺらなところですかな。サム・ニールの子供嫌いなんかもいかにも作りものですっていう感じのキャラで、彼らのバックボーンなどをもっと掘り下げて欲しかったところです。もっともこの子供嫌いというのは、スピルバーグの本性を投影させているのじゃないかと思いますが(笑)。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-04-04 20:56:14)(良:2票) 421.《ネタバレ》 公開中の「アバター」もそうですが、驚異的な映像という意味で映画を捉えたときエポックになった作品が何本かあると思います。自分にとっては、1968年「2001年」、1980年「帝国の逆襲」、その次に来たのが1993年の今作でした。だって、本当に恐竜がいると思いましたもの。後半は恐竜たちから逃げてばかりいるストーリーが少し残念でしたが、映像に驚いたという意味では過去最大級でした。ジュラシックパークを検分に訪れる博士たちは危険度や倫理観からNGを出します。そりゃ、ティラノサウルスにリアルに食われそうになったらそう言います。でも自分はとても残念でした。このプロジェクトが一般に公開されたら、自分もホンモノの恐竜が見られるぞ。そんな期待感で映画を観ていた気がする。だがら、しょげているハモンド氏にも同情しました。彼はたぶんスピルバーグの分身ですね。人を驚かして楽しませることを生き甲斐にしている人ですから。映像表現が飛躍的に進歩するタイミングって、10数年ごとに来るようです。この次、純粋に映像に驚かされるのは2025年くらいか…。ん? 私は何歳だ? 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-01-26 01:45:40)(良:2票) 420.《ネタバレ》 ここの文字数制限じゃ、本作の抱えてしまった深い業を書ききれるわきゃないんだが…表面的に書いてみようかと。クライトンの原作は、彼にしては珍しく「本気」で書かれている。彼の、科学技術を魔法と区別しようとしない輩への深い怒りが、これを書かせたんだと思う。このハナシは決して「現代科学はいよいよ恐竜を復活させる事ができるレベルに達したが、それはやってはイケナイ事なのだ」なんて悠長なテーマじゃなくて、「現代科学で恐竜復活? 確かにできるけど、できちゃった奴らは現代科学じゃコントロール不可能だよ」という、技術の暗黒面がテーマなわけだ。一言で言うなら初代ゴジラの真摯な部分を受け継いだ硬派怪獣SFなのだ(オキシジェンデストロイヤーが登場しない分、より怖い)。これこそ複雑系科学が言おうとしている根本部分なのだが、スピルバーグはあったり前のように「そうゆうテーマって子供にわかんないよねー、夏休み映画だしカットしちゃお」と思いっきりカットしくさった。原作者クライトンは脚本もやってるんだが、インタビューでは「映画になる以上はカットしないとね」と完全に業界人モード(魂を売りやがって…くぉの…)。そうして完成した映画は、皆さんご存知の通り、映画の歴史を変えてしまうエポックになった。ジュラ1以降、CGIのない特撮は考えられなくなった(この映画は比較的低予算だ)。この変化は決定的で、圧倒的だ。『ジュラシック・パーク』はCGIという恐竜をハリウッドに放った映画だ。…さて、それから10年。映画界はこの恐竜を手なずけたか? NOだ。結局のところ、原作の通りになってしまったのだよ。放たれた技術は、映画というメディアには荷が勝ちすぎるような気がする。大陸に渡って、欠陥のある遺伝子でも生き延びられる方法を見つけ、人類の手からすり抜けていったラプトルのように。垂れ流されるCGによってハリウッド映画がハリボテの安リメイクしかできなくなったんだとしたら、それはスピルバーグとクライトンが「だって子供向けアドベンチャーだよ!」「うんうん! そうだよねー」と話し合ってた頃から決まっていた宿命に違いない。あいつら二人が映画の遺伝子を書き換えてしまったんだよ。 【エスねこ】さん 3点(2004-11-17 00:17:02)(良:2票) 419.映画が新機軸のCGを本格的に導入し始めた時期の作品だけあって、初見の時は、そのインパクトはかなりものだった。だが、繰り返し見るうちに、なんだが、CGの実験作品だったような価値しか見出せなくなった。エンターティメント性はあるが深みがないし、子供騙しのように感じてしまう。案の上、シリーズ化され、ますます自虐的に陳腐になっていった。最近のスターウォーズの作品にも言えるが、時代が後押しするハイテクな技術ばかりが先行し、大切な手作り感という温かさを失いつつあるような気がする。個人的には、恐竜という地球の過去の生き物に果敢に挑戦しておきながら、白々しい生命感と躍動感に欠けた、無機質な空気しか漂っていない寂しさにため息が出た。 【叫真】さん 2点(2003-05-04 20:25:29)(良:2票) 418.《ネタバレ》 “Jurassic Park”『ジュラ紀遊園地』。 この当時、私たちの身近なCGといえば、ようやくバーチャファイターが誕生し、ポリゴンのカクカクしたキャラに驚いていた時代、映画はさらに革新的な映像を生み出していました。ターミネーター2の液体金属描写には驚きましたが、まさかCGとアニマトリクスで、まるで生きているような恐竜そのものが創れるなんて、思いもしませんでした。懐中電灯に照らされたTレックスの瞳孔が収縮した瞬間、人類はどんな映像でも創り出せる領域に達しました。 私が子供の頃の恐竜は、トカゲやワニの祖先として、ゴジラのように直立して、二本の足で尻尾を引きずって歩くものと思われていました。この映画の時代、鳥の祖先として頭を前に突き出し、尻尾を立てた、鳥のような姿勢で、軽快に走る姿はとても美しく、恐竜の研究も、10年そこらで大幅に進んだことを感じさせくれました。また琥珀に飲まれた蚊の血液から…というのも凄くリアリティを感じました。デジカメで撮った膨大な画像や映像データが、爪の先くらいのマイクロSDカードに入ってしまう不思議さと同じくらいのリアリティ。時代が進めば本当に実現出来るんじゃないかな。 本作は一番最初のCG恐竜映画にして、観たい恐竜映像のほぼ全てが詰め込まれていたと思います。まるで生きている恐竜を観る驚き。あれから30年以上経っていますが、その後どんなに進んだ技術で創られた恐竜映像でも、本作のインパクトを超えるものは、今のところ創る事が出来てませんよね。敢えて足りない部分を言えば、本作に登場していない、ステゴサウルスとかプテラノドンなんかを観てみたいかな?くらいでしょうか?他には…あまり思いつきません。 当初は、超有名なティラノサウルスより、聞いたことない小型のヴェロキラプトルの方が目立ってた事に疑問を感じてましたが、今思うと、ティラノがずっとメインだと、ストーリーも大味になってたかなって思います。建物に入ったラプトルが足の爪でカンカンとリズムを取る(?)のが妙に生々しく感じました。 それでも最後はキング・オブ・恐竜・ティラノで〆る所がニクイです。そう、観客は小さい頃に夢中になった恐竜を観に来てるんだから。やっぱ最後はティラノでなくちゃ。 体感型映画だけに、ストーリーはオマケに感じていましたが、子ども嫌いのグラント博士の心境の変化に注目です。最初化石の発掘をつじて、会うことのない恐竜に思いを馳せ、ラプトルの爪の化石を大事に持っています。その後パークに来て、自然に逆らって人間が創り出した恐竜を目にし、ラプトルの爪に価値を感じなくなり、捨ててしまいます。冒険が終わり、グラントは満面の笑みをエリーに向けます。神によって人間が創ることを許された生命こそ、いまグラントが両手に抱えている“子供”なんですね。見事です。 【K&K】さん [地上波(吹替)] 9点(2024-08-21 23:41:41)(良:1票) 417.《ネタバレ》 既にレビューが出し尽くされた傑作なので、個人的な考察を1つだけ。 パークの創設者ジョン・ハモンドを演じるリチャード・アッテンボローは、1967年の映画『ドリトル先生不思議な旅』でサーカスの団長を演じている。ノミのサーカスじゃないが(笑) 動物と会話できるドリトル先生が連れてきた(架空の動物)双頭の珍獣 “ブッシュプル” をサーカスにスカウトした団長は、“こんなの見たことないぞ!”と歌って踊って喜び、サーカスは押すな押すなの大盛況になる。 私には、その嬉々とした姿がハモンドと重なって見えて、『ドリトル先生』のアッテンボロー知った上でのオマージュ配役じゃないかと思った。 皮肉なことに、サーカスが大成功する映画『ドリトル先生』は興行的に失敗している。その逆に、恐竜パークが崩壊し失敗に終わる『ジュラッシク・パーク』は世界的な大ヒット映画となった。 アッテンボローにとっては『ドリトル先生』の失敗を26年後の『ジュラシック・パーク』でリベンジした訳だ。 完成した映画を観て思ったでしょうね“こんなの見たことないそ!”と。 【墨石亜乱】さん [映画館(字幕)] 9点(2023-04-13 11:20:01)(良:1票) 416.《ネタバレ》 子供の頃に見て、傍からラプトルが飛び出て来やしないかと夜道が怖くなった作品。 最大の魅力は今見ても色褪せない恐竜達だろう。恐竜大好き少年だった私は、グラント博士がブロントザウルスを見て感動するシーンで一緒に感動していた。水面の揺れでティラノサウルスの接近を示唆する恐怖演出もずっと記憶に残っている。 恐竜を蘇らせるという夢の実現と、バイオテクノロジーからのしっぺ返しと言う対比も面白い。続編はパニック映画に傾倒しているので、本作が1番面白いと思う。 【alian】さん [映画館(字幕)] 9点(2022-07-15 20:35:10)(良:1票) 415. まず、はじめに。上から目線を承知の上で、当作品を観賞する上での私なりの注意点から。 当作品の魅力の根幹は【恐竜が本当に生きているように見える臨場感】であって、これがあってこそのサスペンス・迫力・盛り上がりでないか…と思われます。 極端な例えを申し上げるなら…もしミュージカル映画に対し「歌やダンスに興味が無い自分としては、観ていて魅力を感じなかった。歌やダンスを見るなら、わざわざ映画でなくてもいいのでは?」という感想を述べる方がおられるとしたら、【ピント外れ】と言わざるを得ないのでは…と思われます。 もっとも、当作品は、同名原作小説の映画化であり、【文字情報】ならば【恐竜が生きているように見えるかどうか】という要素を抜きに楽しめるでしょう。したがって【恐竜が生きているように見えること】に興味が無い方は、原作小説をお読みになることをお勧めします。 さて、私にとって当作品は、恐竜の名誉を回復してくれた作品であり、この映画を機に、日本でも、現在に至る【活発な恐竜像】がポピュラーになったのでは…と思っています。 私が幼児期・少年時代をすごした1960年代後半から1970年代の恐竜像と言えば…たとえフィクションでは怪獣のように勇ましく描かれたとしても、メディアでは「本当は身体が大きいだけでノロマ」「知能が低く、ある個体が動くと、それにつられて他の個体も何となく動くことはあっても、哺乳類のような群れの行動は出来なかったと考えられる」「劣った生物だったから、地球環境の変化に適応出来ずに滅んだ」と散々な言われようでした。実際には、私が産まれる前の時期にデイノニクスの化石が発見されて以来、【活発な恐竜像】を提唱する【恐竜ルネッサンス】という新たな研究の潮流が産声をあげていたようですが…少なくとも日本では一般的ではなかったのです。 1980年代になると、一応、【尻尾は地面に引きずらずに水平に立てて、歩行時のバランスをとっていた】というスタイルが紹介され始めましたが…あくまで恐竜好きの一部の人々の間だけの情報に留まっていたようです。 それだけに、当作品を映画館で観たときの、周りの観客さん達の感激ぶりは嬉しかったです。映画が終わり、劇場が明るくなった後のドヨメキと共に「すげー恐竜!」「カッコいいぞ、恐竜!」という声が次々と聞こえてきました。今なら“やばい”と表現されることでしょう。 以降、【活発な恐竜像】は、NHK特集をはじめ、メディアで積極的に紹介されるようになり、現在に至ることは、皆さんもご存知の通りです。 なお、特殊撮影についても【恐竜が本当に生きているように見える臨場感】を可能にしたCGが用いられた革新的な作品だったことは、私が詳しく言うまでもないでしょう。 それ以上に私が貴重だと思うのは…当作品が発表されてもうすぐ30年近く経とうとしている今日にあって、CG技術は当作品に比べて格段に進歩しているはずなのに、当サイトでは、さほど【時代遅れ/チープ】呼ばわりされず、肯定的なレビューが寄せられていることです。単に【最新技術の映像だけが売りの見世物映画】だとしたら、急速に古びてしまうはずです。そうならなかったのは、たとえアラがあるにしても【娯楽映画としての普遍的な面白さ/恐竜への愛情】が詰まっている証ではないか…と思われます。 さて、採点ですが…鑑賞環境は【映画館】とし、これまで申し上げた通り【活発な恐竜像をポピュラーにした/CGを本格的に取り入れた革新性】という歴史的な意義に加え【普遍的な面白さ/恐竜への愛情】が込められていることを踏まえ、10点を献上します。 ~備考~ 私は、当作品へのレビュー投稿以前に、恐竜グワンジ(1969年)に10点を献上していますが、現在も、この点数には変わりはありません。CGが皆無だった時代に、暗さやスモーク等でごまかさず、サンサンと太陽光が降り注ぐ明るい画面で、活発な恐竜と人間の動きが見事にシンクロした特撮の数々は、私にとって、けっして色あせることは無いからです。 キングコング(1933年)に感化された少年・ハリーハウゼン氏が大人になってグワンジをはじめとする恐竜・モンスターを産みだし、それに感化された子供達の中から【ジュラシックパーク】の作り手さん達が現れた…というように、世代を越えた“つながり”を感じながら、私は一連の作品群を観ています。 【せんべい】さん [映画館(字幕)] 10点(2020-07-26 17:31:08)(良:1票) 414.《ネタバレ》 映画史に残るであろう作品です。その後、続編がたくさん作られるわけですが、本作にどのようなアレンジが加えられるかというだけで、基本的には同じなのかなぁと思います。映画に一番大切なドキドキとワクワクがこの作品には詰まっています。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-07-26 00:11:50)(良:1票) 413.自分が唯一DVDを所持している映画。 新しいテレビを買ったときは、必ずこのDVDを流して赤と緑のバランスを補正している。 要するに、この映画が映像の標準だってこと。 それにしても、もう25年前かあ。早いなあ。 今、最新作として見ても、充分に通じる内容だしね。 モニターとか電話が古いのがご愛敬なだけ。 スピルバーグは、この映画の恐竜を「怪物ではなく動物として映し出したかった」そうだけど、今見ると、それを可能にしたのは、当時最高峰のCGというよりも、絶妙の脚本によるものだと分かる。 だから、怖い恐竜、憎たらしいデブの悪役、かわいらしい子供、正しい大人の主人公。みんな見事にキャラが立ってる。 「スピルバーグってやっぱりうまいなあ」と唸らされる傑作。 【まかだ】さん [DVD(字幕)] 9点(2018-01-13 23:17:57)(良:1票) 412.《ネタバレ》 『ジュラシック・ワールド』がほぼ人災のお話だったんですが、こっちもほとんど人災のお話ですね。この作品が発信した命題は明確で、「ジュラシック・パークは安全は否か」という問いが物語の切り口。各分野の専門家を召集し、施設の安全性を議論する。結局その安全性は崩壊するわけですが、そのきっかけを作ったのは内部の人間。研究資料を外部に持ち出さんとしたために起こった人災なわけですね。しかし「どれだけ管理しても予測不能な事態を起こる」という自然の偉大な力をチラつかせてる描写もあり、たとえ悪人がいなくても、いずれ安全性は崩壊していたことも暗示されています。それにしても「巨大な何かが近づいて来てる危機を、水面が同心円状に波打つことで示す」というアイデアは本作が初出なんでしょうか。これやられると分かっててもドキドキする。 【Jar_harmony】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-04-10 20:20:43)(良:1票) 411.過去の印象ではハラハラ、ドキドキの恐竜パニック映画との印象でしたが、 あらためて観ると、ストーリー展開の巧みさ、登場人物の個々の特徴、人間模様がすごく良く 描かれている素晴らしい映画であることが分ります。 スピルバーグ監督に拍手です。 【cogito】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-08-12 21:34:22)(良:1票) 410.《ネタバレ》 パニック映画としてもアドベンチャー映画としても凄く良く出来ています。 観客を飽きさせない神がかった展開でかなり面白いです。 前半の場面、ヘリで飛んで雄大な大自然を前にしたときテーマソングが鳴り出します。 その時の感動とワクワク感は今でも色あせてません。 ”ジュラシックパーク3”などと比較するとこの1作目はグラフィックが低くてしばしばCGらしさが表れています。 しかし映画はグラフィックで語るものではないということはこの1作目を見ればよく分かります。 映画の迫力はグラフィックだけでは出せません。 ・・・・それでも当時はこの恐竜のグラフィックに周りのみんなが感動してた記憶があります。 この映画はいろいろな意味で夢を与えてくれた映画です。 モンスターパニックの傑作で、ジョーズの恐竜版かもしれません。 ジュラシックパークのマークが良い感じに当時のアメリカっぽい世界観を出してます。 他のモンスター映画への影響力が物凄いと思います。 博士はスピルバーグ自身なのかもしれません。 エンターテイメントの極致に限りなく近いです。 この作品に欠如しているものが見つけられません。 【ゴシックヘッド】さん [DVD(字幕)] 9点(2015-01-23 22:29:53)(良:1票) 409.《ネタバレ》 今さらながら鑑賞 当時は超超話題になってたねー 良くも悪くも恐竜のイメージを決定づけた作品 誰もが考える恐竜はこれから始まったと言っていいかも でも実はかなり我々人間の「勝手な」想像の産物でもあり 特に色に関しては全く分からないそうで… もし赤とか黄色みたいな原色だったら 相当ゲンナリだね(苦笑) 今現在の観点から観ても大変面白くて良く出来てる 当時の人々が度肝を抜かれた映像は圧倒 メイキング映像にもあるように多大な労力とお金と情熱が掛っていて見応え充分 でも今気付いたけどサミュエル出てたんだね そんなとこでタバコ吸っちゃいかんよ(苦笑) 琥珀に閉じ込められた蚊からはじまる古代への想い このワクワク感は素晴らしい! まさにスピルバーグな一本でゴザイマシタ 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-10-12 08:30:19)(良:1票)
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【その他点数情報】
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