みんなのシネマレビュー

フランドル

Flanders
(Flandres)
2006年【仏】 上映時間:91分
ドラマ戦争もの
[フランドル]
新規登録(2008-06-30)【なんのかんの】さん
タイトル情報更新(2022-01-05)【イニシャルK】さん
公開開始日(2007-04-28)


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監督ブリュノ・デュモン
西凜太朗(日本語吹き替え版)
坂本真綾(日本語吹き替え版)
内田夕夜(日本語吹き替え版)
柿原徹也(日本語吹き替え版)
檀臣幸(日本語吹き替え版)
間宮康弘(日本語吹き替え版)
脚本ブリュノ・デュモン
配給アルバトロス・フィルム
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【クチコミ・感想】

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7.《ネタバレ》 パッケージ詐欺と言えるくらい、内容は極めて観念的で内省的な戦争映画と言っても良い。曇天の寒々しい農村と荒涼な砂漠地帯の対比、そこで繰り広げられる迫力や爽快感とは程遠い戦闘シーン。そして主人公らの輪姦シーンを淡々と描き、戦争の狂気と嫌悪感をことさら煽る。唯一輪姦に加わらなかった仲間が何故"切除"されてしまったのか。そして男たちとひたすら交わるマグダラのマリアみたいなヒロインが何故壊れてしまったのか。欲望の捌け口としての女を拒否した男への罰、そんな醜悪さを受け入れて男女の関係、世界の新たな可能性を試したかったのかもしれないが、普通の映画を見たい人間にはどうでもいい作品だろう。哲学教師出身の監督らしい描き方で、地に着いた生々しさと高尚な空疎さが同居している。もちろんあの砂漠地帯はかつての植民地アルジェリアの隠喩であり、それを直視してのカンヌグランプリだろう。それにしてはあまりに内省的すぎやしないか。 Cinecdockeさん [DVD(字幕)] 5点(2018-01-16 00:33:44)

6.裏寂れたヨーロッパの田舎町…音楽ほとんど無し…編集忘れたかのような長回し…どことなくアンゲロプロス監督辺りの質感。これがその調子のまま、ハリウッド映画と見紛うばかりの戦争シーンに突入するのが面白い。おそらく国連の多国籍軍の話かと思うが、アメリカ人でなく欧州人(オランダ人かフランス人?)から見た視点というのも新鮮。ハリウッド反戦映画だと「ああ俺は酷い事をした」と勝手に反省して自己完結してしまうキライがあるが、この映画の場合、反省では済まずきっちり相手側(被侵略側)から制裁を受ける。(レイプした後にチンポ切られちゃうとか。)こういう点、上手く言えないが、より他国側の視点が汲み取られている感じで、非アメリカ人の自分としては何か腑に落ちる感覚がある。残念なのは故郷側の堕胎と戦場での殺人を同格に語ろうとしている(ように見える)事。確かに「人を殺す」という事は一緒だが性質が全く違うわけで、少し安っぽい印象になってしまった感じ。 番茶さん [DVD(字幕)] 7点(2010-08-31 21:39:21)

5.単純に思った事、短い。終わった後もえっ?って感じでした。1シーンを無駄に長く撮っているので戦場に行く前の前半部分はイライラするぐらいです。それがなければきっっと1時間くらいで終わってしまうんじゃないかな... 映画さん [DVD(字幕)] 4点(2010-01-23 04:14:06)

4.冒頭の寒々とした農村と、砂漠の戦場との、あまりに見え透いた対比に、正直、これはもしやオマヌケな映画ではないか、と思ったのだけど。でも見ているうちに、結構ひきこまれてしまう。背景が何も説明されないまま、不自然に規模の小さい戦闘が描かれ(違和感ありまくり)、これがかえって、何やら超現実的な感覚で作品を貫いており、映画にひきこませます。だけどなあ。輪姦シーンをカメラが遠目に描くのには、一気にゲンナリしてしまう。大男に囲まれ蹂躙される恐怖も痛みも、なーんにもないこのサラリ感。女性の握りしめた拳で、絶望と憤りを表現しました、ってか? そういう描き方しかできないんなら、レイプシーンなんか入れるな。とにかくこの映画の、サラリサラリと何でも流していく描き方に、せっかく引き込まれた映画の流れから、やっぱり心が離れて行ってしまう。農村には春が来て、夏が来る。だからどうなの、要するにたった半年の話なんだな、と思っただけ。この映画には音楽が入れられていない。それはいいのだけど、その代わりになるような印象的な“音”があってもよさそうなもの。というわけで、何だか見ごたえの「無い」映画だった、というのが感想。 鱗歌さん [DVD(字幕)] 5点(2008-12-09 17:40:01)

3.3カ月くらい前に見た。見終わって何ともドヨ~ンとした感じで、感想を書く気になれず放置していたのだが・・・。最近のテレビ映像を見て何となく頭が鮮明になった気がした。というのも、今年も、9.11からウン年というのが例によって報じられていたが、それら報じられる映像が、この映画の映像と見事にダブることに驚愕したからだ。もちろん映画での設定は不明、というより仮想戦場でしかないのだが。荒涼とした乾燥地帯を土地勘のない米兵がおっかなびっくり機関銃を構えつつ隊をなして移動していく様は、そのまんま、この映画の映像である。そして、唐突に訪れる爆死。映画ではさらに現地のゲリラによる凄惨なリンチ(もちろん、原因はリンチされる側にある)も克明に描かれるが、恐らく、アフガンやイラクでも似たようなことはあったのだろうと容易に想像できる。だが、この映画のイヤなところは、それらを、何の感情もないかのごとく、無味乾燥に描写しているところだ。セリフはほとんどなく、音楽は全くなく、淡々と、なんてものじゃない。無機質な感じが貫かれ、一層凄惨さを増す。そこにあるのは絶望だけ。いわゆるサンドイッチ構成で、最初と最後の寒村での、これまた無機質な、しかし生臭い男と女のやりとりとの対比が、死と生を象徴するかのように際立ち、何ともいえない寒々しさである。感動はしない、けれど、ゾワゾワさせられる。決して後味は良くない。全体的に抽象的で、恐らくは反戦がテーマなのだろうが、そんな深読みも無用だと思う。 すねこすりさん [DVD(字幕)] 5点(2008-09-19 11:52:53)

2.評価が高いと聞く。この映画の意味も評価する論理も一生分らないと思う。 monteprinceさん [DVD(字幕)] 2点(2008-09-04 00:09:12)

1.寓話と納得するまでは、いったいこれ何の戦争なんだろうと考え込んでしまった。あえて現代風俗で描いたアルジェ戦かな、とか。そうではなくて、フランスから遠く離れたよその国で行なわれる抽象的な“戦争一般”だったんだな。だから当然アルジェも入ってるし、ベトナムを思わせるジャングルめいた場所もチラッと入った。フランスにとってはあんまり思い出したくない戦争の、混合された戦場。映画としての焦点の当てどころがもひとつ分からなかったんだけど、フランドルのみずみずしい田園と、乾燥した戦場との対比みたいなものは感じた。その間隙に、戦場の男と故郷の女の間にお互いに話せないことが生じてしまう。戦争とはそういうこと、って。行軍のパサついた感覚が、心のパサつきとともに、体感として記憶に残る。 なんのかんのさん [DVD(字幕)] 6点(2008-07-01 12:13:43)

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【点数情報】

Review人数 7人
平均点数 4.86点
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100.00% line
2114.29% line
300.00% line
4114.29% line
5342.86% line
6114.29% line
7114.29% line
800.00% line
900.00% line
1000.00% line

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