みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
13.《ネタバレ》 いや凄いな。自由を得るために人間てここまでできるものなのか。実話ベースという説得力もあって感嘆しきりです。 自然の厳しさ過酷さ、雄大なことを余すところなく伝える映像の雄弁なこと。 疲労と怪我で脱落していく者たちのリアルな痛みと哀しさ。 ああ、自分なら脱落組間違いなし、と己の体力の無さを鑑みて震えてしまいます。せめて「死んだとしても自由な人間として死んだ」、この言葉を魂の救済としたい。 そうそう、正直誰が脱走に参加しているのやら紹介不足で人の見分けがつきづらい作品ではあります。そんな中序盤だけの登場であっても強烈な印象を残したM・ストロング。エド・ハリス曰く「人の願望を吸って生きる奴」であり、地獄の中にあって虚構で精神の均衡を保つ男。コリン・ファレルのような分かりやすい悪党とは一味違う屈折ぶりが心にねっとりと残りましたね。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-03-23 00:10:07) 12.《ネタバレ》 やっぱり大陸の人間はでかいよね。アメリカ横断するよりも、はるかに長い距離、しかも寒暖の差が激しい、地球を縦断するんだから。実話ってとこがホントに・・。日本には日本の良さがある。大陸思考で張り合っても、勝てっこないよ。島国思考に突破口があるんじゃないかな。しみじみ大陸の人間のデカさを思い知らされた一本だった。こんな大味な作品の前に、ウンチク語ってもしょうがない気がするけど、「モスキートコースト」の監督だもん。やっぱこういう作品創ろうって思うはずだよ。ピーターウィアーは、文化の違いを描く映画を撮るうちに、やはり自分らアメリカの人間の文化は、デカいって思い至ったんじゃないかな。 【トント】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-07-19 00:34:35) 11.自由と平和の重要性や諸々の政治的メッセージは感じるものの、映画としては少々退屈。原作未読でどこまで実話かわかりませんけど。政治体制とそれに翻弄される個人と家族という視点で見れば鉄板作品ではあるんでしょうし、ラストは考えさせられるものがあった。問題は体制やイデオロギーではなく、運用する人間にあるのかなと。 【東京50km圏道路地図】さん [地上波(吹替)] 5点(2016-05-10 13:09:58) 10.脱獄モノの映画としてはちょっと特殊ですね。しかし凄い、凄すぎる。あんな過酷な状況でも生き延びることができるんですね、人間って。まあ、自分だったら最初の1週間で風邪ひいて熱出して終わってますけど。淡々とした描写ですがずっしりと見ごたえがありました。 【イサオマン】さん [地上波(吹替)] 7点(2015-07-24 23:20:58) 9.《ネタバレ》 ピーター・ウィアーが久々ながらもその健在ぶりを示した渾身の一作。 1940年のソビエト。スパイ容疑でシベリアに送られた男が仲間達と共に収容所を脱出し、自由を求めて決死の逃避行に出る。 寒さと空腹に耐えながらのバイカル湖を目指す前半から、ソ連の国境を越えても水も食料も無い不毛の大地が果てしなく続く。 その過酷な自然の描写に、1人また1人と脱落者が出て仲間達がやつれていく表情も、サバイバルの描写は凄まじいの一言です。 過酷な旅路の果てについに目的の地インドまでたどり着く。 ここで作品も主人公の男の過酷な旅もようやく終わりかと思いきや、 第2次大戦が終わっても東欧には過酷な歴史があったことが改めて思い知らされます。 それは時系列に沿って字幕で淡々と19××年、○○が起こる、と示されるのみ。 しかしこの過酷な旅を生き延びた彼が、その後の過酷な歴史の中、人生の旅路もきっと生き抜いたに違いない。 それが示されるラストシーンが感動的。そこにはもう台詞は要らない。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-02-01 16:09:08) 8.ちょっと長過ぎる感はあるが、実際に本当に長い距離なので仕方ないところか。この手の映画は、追っ手との対決というものがあるのだが、そういうものはなく、敵は大自然というサバイバル映画になっている。なので、アクションを期待すると裏切られるが、重厚なドラマを見ようという気持ちであれば満足いく作品だろう。 【シネマファン55号】さん [インターネット(字幕)] 7点(2015-01-19 11:34:52) 7.サバイバル映画の場合、もちろん、サバイバルの描写がキモなのは当たり前なんですが、その映画の良し悪しを決定づけるのは、ラストシーンだと思うのですね。そういう意味では、本作はなかなか。とはいえ、まあ、正直、あれほど過酷なサバイバルシーンを嫌というほど見せられた割には、あんまり感動もなく・・・。サバイバルもの、大して好きじゃないのかも、と今さら気付いたような気がします。そんなことないと思うんだけどなぁ。エド・ハリスは、どこにいても存在感ありますねぇ・・・。 【すねこすり】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-02-03 23:49:56) 6.舞台は1940年。約1年間の過酷な逃亡が終わっても終戦はまだ4年後・・・ この事実が重く辛い。 【mimi】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-10-07 10:36:20) 5.点数が良かったので期待しましたが、ちょっと長すぎますかね。いや、なんとしても生きようという人間のハングリーさに見ごたえはあるんですが、映画として見る必要があるかどうかと問われると・・・。高評価な方々もいらっしゃるので、私には合わなかったという事で。エド・ハリス様の名演技が健在なことに+1 【お好み焼きは広島風】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-09-21 23:37:58) 4.《ネタバレ》 この映画を前にすると、「意外なオチ」を売りにするドンデン返し映画が、可愛く思えてきますね。この映画の“オチ”ほど凄まじいものは、なかなかお目にかかりません。全編にわたり、過酷極まりない逃亡の旅路が描かれ続け、最後はようやく目指すインドに辿り着く、しかも映画冒頭で「3人は最後に助かる」ことが我々に最後に我々に告知されていた訳だから、まさに待ちに待った“旅路の終わり”であるハズなのですが……映画は、彼らの歩く足元を見つめ続け、彼らの足も決して止まることはなく、そこに戦後の東欧の歴史がオーバーラップする。主人公がついに故郷へ、家へと辿り着いた時には、すでに年老いていて……つまり、映画で描かれた艱難辛苦は、実は、故郷へと至るまでの彼らの長い長い旅路の、序章に過ぎなかった、ということ。なんという残酷なオチ。とにかく、もの凄い映画でありました。しかしまた、壮絶で過酷な自然が、どこか憧れをもって描かれているようにも感じられるのが、本作の不思議なところなのですが。 【鱗歌】さん [DVD(字幕)] 9点(2013-09-17 20:50:55) 3.《ネタバレ》 共産主義体制化のソ連、スパイ容疑で逮捕され、シベリアへと流刑になってしまった男たちが決死の思いで脱出。彼らのインドへの6500kmにも及ぶ苦難の逃避行を淡々と描いた作品。事実を基にしているということなのだけど、映画として観るには、さすがにこれは退屈に過ぎるのではないか。芸術性云々よりも、僕はただ単純に映画としての見せ方が下手なだけだと思えてしまった。エド・ハリスとコリン・ファレル以外、誰が誰だか最後までよく分からないから人間ドラマが一向に頭に入ってこないし、男たちがひたすら砂漠を歩く映像を延々と見せられても眠気が湧いてくるだけ。そして、そんな極限状況に追い詰められた男たちに急に若い女が加われば、どう考えても(簡単に人を殺す荒くれ者だって居るのだから)みんなでレイプしようという発想が必ず起こるだろうけど完全にそれもスルー。人肉食の問題も軽く触れる程度。そうやって綺麗事だけで映画を作るならあまりにも娯楽性に欠けているし、芸術性の高い映画とするならあまりにも人間心理への掘り下げが足りない。結局、退屈な二時間を過ごしてしまったなぁという感想しか僕には残らなかった。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 3点(2013-08-12 14:44:14) 2.《ネタバレ》 共産主義国家を地獄として描いている上に、独立国家だった時代のチベットが登場することがネックになったのか、世界的な巨匠の最新作であるにも関わらず完成から日本上陸まで2年も寝かされた挙句に、ロクな宣伝もなく捨てるように公開されてしまった不運な映画ですが、肝心の内容はメチャクチャによくできています。『マスター&コマンダー』でも歴史考証にこだわりまくったピーター・ウィアーが、ナショナルジオグラフィックの協力の下に製作した映画ですから、とにかく映像の迫力や説得力が段違い。さらには暑さ寒さや飢餓感・疲労感の表現も素晴らしいレベルに達しており、観客も過酷な旅を追体験することができます。。。 ドラマの構成も非常に自制的かつ良心的であると感じました。露悪的な描写は控えめだし、追っ手とのアクション等の娯楽的な要素もほぼ排除されており、グループ内での駆け引きや裏切り等も一切なし。意志の力で過酷な大自然に挑む人々の姿のみがフィーチャーされており、一秒たりとも企画の趣旨から脱線することがありません。さらに、ドラマの着地点も良いと感じました。主人公たちはゴール手前でチベットの優しい人々に出会い、「これからは厳しい季節になるから、しばらくここで休んでいきなさい」との好意を受けます。ボロボロになっていた仲間達はこの親切に甘えようとするものの、主人公だけは「ここで足を止めれば、ゴールを目指そうとする自分の意志が負けてしまって、二度と動けなくなる。だから僕は休まずに旅を続ける」と主張するのです。決して激しい口調ではないし、ドラマティックな演出も施されていないのですが、それでも内面に燃えるような意志を感じさせるこの場面には、思わず胸が熱くなりました。。。 以上、全体としては非常に優秀なのですが、細かな点では問題もあります。まず、上映時間を短くするためか序盤を詰めすぎているためにキャラクターの紹介場面が不足しており、旅の前半では誰が誰だかわからないという混乱が生じています。また、製作費の関係か、最大の難所であるはずのヒマラヤ越えがかなりアッサリとした描写に留められているため、尻切れトンボの印象を受けました。。。 ちなみに、本作は実話であるとのテロップが冒頭に出てきますが、原作の内容については疑義が指摘されており、これはフィクションとして観るのが正解のようです。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 8点(2013-04-04 00:19:38) 1.《ネタバレ》 ピーター・ウィアー監督久々の作品ということで、興味深く拝見致しました。彼の作品には、独特な魅力を感じていたので、以前からリスペクトしておった次第です。「命」と「自然」との関わりというものに、強い思いを抱いてるんじゃないかな。本作もやはり、そういうテーマを感じる。2時間の中に、この壮大な旅を描くのはなかなか大変だったろうとは思うが、それでもやはり距離の果てしなさはしっかり感じます。延々と続く風景。シベリアでは極寒で、次は灼熱の砂漠、そしてまた極寒。出会う人たちもそれぞれ人種が変わってくる。そんな距離を、ただただ歩いて横断するというのがどれほどもの凄いことか、想像に難くない。それまでずっと一緒だった仲間が、砂漠で一人、また一人と倒れる様は実に辛い。ミスター・スミスも諦めかけたとき、ヤヌシュが語った言葉がとても感動的。「自分を責める必要はないんだということを、生きて伝えたい」素朴な言葉だけど、胸にズシンときましたね。ラストは、ヤヌシュの歩みと「歴史」が重なり合う。そう、諦めずに、しっかりと歩んでいけば、いつか世界は変わるんだ。 【あろえりーな】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-03-21 20:53:44)
【点数情報】
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