みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
52.《ネタバレ》 銀行員の横領ってよくニュースで見るけど、痴情のもつれとかそういうのではなく、 正面切って、これをテーマにした日本映画は初めてではないか? 確かに一万円稼ぐのがどれだけ大変かを知らずに、毎日何十万、何百万の金を扱ってたら、 そりゃどこかでマヒしそうな気もする。 しかも彼女には子どもの頃の親から金を盗んで、貧しい子に寄付をして、そこに充実感を覚えてた 過去がある。 一旦火がつくと、止まらない。 犯罪をしてる時に、ウキウキするBGMが流れるのは、彼女が生きている実感を感じていたからだろう。 ラスト、ガラスを割って逃げるところに、自分を解き放ったすがすがしさが画面にほとばしってた。 彼女がどうなるかは、神のみぞ知る、か・・ 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2018-06-30 14:15:54)(良:2票) 51.《ネタバレ》 これは、文句なく面白い。印象的なセリフが多い。「お金なんてみんな同じじゃない。」「受け取ったら多分何か変わっちゃうよ。」。ワンコみたいな彼が、どんどんダメになっていく過程がすごい。彼との修羅場を描かなかったんだから、不倫映画じゃないでしょう。相手は誰でもよかったんだと、みた。愛情に狂った果てのなりゆきとは思えない。日常的に大量のお金を扱っているみなさんの共通の恐怖なのではないでしょうか。「偽物かもね、お金なんて。ただの紙だもん」。ラストのくだりは、金のない国(いや、価値の実体がはっきりしている国)に逃げおおせたと解釈したい。小林聡美、かっこいい。彼女が梨花の「紙の月」も見てみたい気がする。 【なたね】さん [インターネット(邦画)] 9点(2018-05-20 07:26:51)(良:2票) 50.映画版独自の設定として舞台が1994年にされていますが、この時代設定が絶妙でした。それはバブル崩壊後の混乱期に当たり、数年前まで約束されていたはずの将来が目の前で崩れ去った現役世代は地獄の苦しみを味わっていました。専業主婦だった梨花が銀行へのパート勤めを始めた理由について劇中では触れられていませんが、こうした時代背景において、夫の収入だけでは生活が成り立たなくなったのかもしれません。一方で、バブルを勝ち逃げした老人世代もいました。現役世代がリストラに怯えながら仕事をしている一方で、遊びのことしか考えていない老人や、ひたすら蓄財に励むドケチ老人がいる。こいつらだって、若い世代の生き血を吸って私服を肥やす盗人ではないのか?こうした世代間格差が、梨花のモラルを低下させる一因となっています。少なくとも初犯は、富める老人から恵まれない若者への所得の移転を狙ったものでした。 しかし、一度あぶく銭を手にしてしまうと、それは癖になってしまいます。さらには、40才の主婦が20代のイケメン大学生から惚れられるという、今後の人生で二度と訪れないであろうチャンスを掴んだことや、ナイスタイミングで旦那の単身赴任が決まったこともあって、「後は野となれ山となれ。ここで楽しむしかないのよ」と、梨花は刹那的な生き方にどっぷりと浸かってしまいます。恋することでどんどん綺麗になっていく宮沢りえの姿が梨花の行動を心情的に応援したくなる要因ともなり、私は梨花の気持ちに同調して映画を見ることができました。結果的にヒモとなってしまう光太についても、その心情がうまく描写されています。当初は身内でもない人からお金を受け取ることに抵抗を示しているし、その後においても梨花に対して積極的に要求したことはありません。しかし、普通の20代では味わえない贅沢をさせられることで倫理観は徐々に低下し、「このお金はどこから来ているのか」という正常な猜疑心も失われ、さらにはまともに働こうという気力まで奪われ、本来は悪人ではない彼が人間的に腐ってしまうのです。これぞお金の魔力。恐ろしいものを見させられました。 恐ろしいと言えば、梨花の着服を暴く隅より子(映画版オリジナルのキャラ)の存在も同様で、すべてを見透かされているような眼光の鋭さ、職場のお局様特有の容赦のなさが素晴らしく、彼女の存在により、本作は一流のサスペンス映画にもなっています。 【ザ・チャンバラ】さん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2015-07-20 01:35:40)(良:2票) 49.《ネタバレ》 なぜだというか、残念でならなかったのが隅さんの眼力だ。結果、梅澤さんの不正に気付き、裏を取りに動いた隅さんだったが、時既に遅し。あの性格と生真面目さからいって、もっと早くに梅澤さんの不正に気付いて尻尾を掴みに動く事は不思議でないし、そうでなければ見てるこちら側としてもあの日々の経過に不思議さを感じてしまいましたし、煮え切らない思いがありました。なんなら、彼女は梅澤さんが起こした不正の一件目から首を傾げていた訳なのだから、あのキャラ設定であるならもっと早くに不正の裏取りに動いてもおかしくはない設定だ。それに、途中、ロッカー室で同僚の相川さんが言ってました。ここは監視されてるって、持ち物とか金遣いの変化とか全て見られてるから注意すべきだと。では、その監視役とは誰なのか、、そこは次長であり支店長であり、お局さんである隅さんであって然りでしょ。なのに、彼女は梅澤さんの不正と不倫の果ての豪遊生活を都合二時間近くも放置していた。実際の時間に例えるなら半年から一年以上は経過していたのではないかと思えます。そして結果、尻尾を掴みに動いたのがようやく数ヶ月後であり数十件の横領後、これでは彼女のキャラ設定は一体なんだったのかとこちらが首を傾げたくなってしまいましたし、なんなら梅澤さんが銀行内で良からぬ事を企んでいる際には心臓をドギマギさせるビート音のBGMまで御丁寧に流れ出してたんですよ。あのビート音で梅澤さんの悪事に気付かないだなんてどんだけ耳が悪いのかと(笑)まあ、厳しく言ってしまえば、彼女はそのキャラ設定に対して残念ながら、それを忠実には遂行出来ていなかったと言えるのではないでしょうかとか思う。(しかし、小林聡美さんの演技は素晴らしかった。) あと、意表を突かれたのが、このドラマの核心的部分は横領に走った女の話なのに、ドラマ中でこの「横領」という言葉が台詞の一部として発せられたのが僅か一回だけで、しかもそれがドラマ経過の二時間後だった事になんと言おうか意図されたものだったのかどうだか気になってみたりしました 答えは分からずままですが。 あと、勘違いをされている方がいらっしゃるかもしれませんからその場面について触れておきたく思います。梨花と光太が玄関のガラスドア越しに会話し、そのまま別れとなるシーン、ここってつまり、浮気してしまいお許しを伺いにきた光太がフラれてしまったかのように映ってしまうんですが、実は違うんです 梨花の台詞が聞き取りにくいものだったのですが、許しを求める光太に対して彼女は「週末にまた行くから」「食べたい物考えておいて」と言っているんです。だけどその切り返しで「そんなのダメだよ、もう無理だよ」と、光太が復縁を望まなかったのです。そこで彼女の「じゃ、おしまい」と言う台詞。つまり、彼女が彼に付き合いの継続を拒否された形になりあのシーン終わっているのです。そこちょっと念押ししてみたくなってしまいました。 あと、此処でどなたかがおっしゃってましたが、ラストシーンの時間軸、リンゴを拾うシーンをよく見てみれば、その時彼女がしている腕時計によってあれが事件を起こす前だったのか後だったのか時期が分かるかもという御意見がありました。なので、二度目の鑑賞時にそこに注視してみたのですが、彼女がリンゴを拾う手は右手、そのリンゴをガリガリ食べるのも右手。つまりあれです 右手しか映りませんでした。左手映りませんでした。(^_^;) よって答えは分からずままでしたが、でもあのシーンは要らなかったと思います。原作には有るシーンだったのか無かったシーンなのか分かりませんが、出来ればラストは 何処へ走り抜けて行くのか梅澤さんのランニングショットのところで終わって欲しかったという思いが残ります。 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2021-09-11 06:46:01)(良:1票) 48.《ネタバレ》 平凡で地味ながらも転落していく銀行員を宮沢りえが見事に演じているし、 何よりやはり小林聡美さんの巧さが際立ってましたね。素晴らしい女優。 彼のためにってのがあったのかもしれんけど、最初はちょっとした手付けが最終的には数千万て金額になっちゃう。 顧客のお金に手をつける行員のニュースは定期的にありますよね。 それぞれ事情は違うのかもしれませんが、そういう人たちの背景を少しだけ考えるきっかけにはなりました。 終盤の唐突な疾走劇はちょっと面食らいました。 それと、イケナイ事をしてる時になり出すダンスミュージックみたいなBGMはベタすぎてなんだかダサいです。 付随音楽のセンスはもう少し考えて欲しかったです。 【あろえりーな】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2018-06-04 18:06:24)(良:1票) 47.《ネタバレ》 若い男との逢瀬にはまっていく過程を相当すっ飛ばしているのは、あえて省略であると理解して(もっとも、その前提となるべき家庭の空洞感なり不足感が描写されていないので、説得力があるとはいえない。あの旦那さん、相当いい人だと思いますけど)。問題は、主人公が横領する金額なり手口までが、一気にエスカレートしていて、市井の一般人が足を踏み外して落ちていくという現実感がないこと。また、上司の次長が絵に描いたような無能描写なのも、その監督をかいくぐる横領というスリリングさを削いでいる。全体として、無表情演技が絶大なインパクトを放っている小林聡美に相当助けられていますが、その存在感ゆえ、最後は物語まで彼女に浸食されてしまいました。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2018-05-24 02:10:24)(良:1票) 46.《ネタバレ》 なんとも言えないくらい良かった、普段邦画は見ないけど、りえさんのショートボブ、銀行員のスーツ、そしてあの化粧、笑わない表情、すごく良かった、シーンごとに、ボブが、眉毛が、頬紅、口紅が、かすかに違うところ、もうなんとも言えないくらい、感動した。中学位のシーンかな、クリスチャンの学校で、寄付の事、あれ、よくあるよな、とか思っていました、財布から抜き取り、寄付した、そのことが、このドラマを全体に彩っているのか、目的のために手段を間違えた、でも、父の財布から、5万円抜いても、あの財布は膨らんでいた、財布に10万程度入れてる、お家の生まれなのかと、お見ましたね、いいうちの子女なんでしょうね。最後は、捕まるのかと思っていたら、気持ちよくやってくれましたね、走っているりえがまた素敵、最後の終盤の方で、ほぼ紅が、ピンク、すごくポットした瞬間の顔がありましたが、あのお化粧が一番素敵だったかな、最後まで、づっと髪型わ変わらず、ショートボブで、普通の女性が好きなおじさんには、ドストライクですね。あの、欲ボケ、ジジイとか思っていた人が、欲ボケでない、ありえんだろう、あの、ぼけたおばさん、部屋の中が荷物で溢れ、毎月、金だけは、預金している、200万とか書いてあり、10万円下ろしました、あれは、全くありえすぎます、認知症で、ボロ鞄にニー三千万持ち歩いてる人を知っていますので、もう、笑えないですね。この映画で言えば、嘘か、本当かわからないが、一番幸せな時期は、1-2年はあったんだろう、彼との部屋を持つくらいなんだから、最初のデートで、スイートルーム、時計購入、服を購入、二泊、三泊、やりまくる、そおいうことって一般人の人生でどれ位あるんだろうか、新婚旅行でもスイートなんかには止まれない自分、あのシーンで、おそらく、100万入っただろうな、と思ったら、請求は150万、おう、都心の高級ホテルだったのか、とか思ってしまった、あのシーンで、自分の人生を振り返る、35歳頃の不倫の彼女と、二人で地元少し離れたジャスコで、贈り物を選びあっていた時の気持ちが蘇る、あの2年が、自分の中では、最高のピーク、この思いを持って、死んでいくしかない人生なんだけど、この主人公のりえも同じだったんだろうな、とか思いました。録画した映像を消すなきか、また見直すべきか、迷いますね。本当に楽しめました。そう、月を指で消すシーン、あれも最高でしたね。 【yasuto】さん [ビデオ(邦画)] 10点(2015-10-22 03:46:29)(良:1票) 45.《ネタバレ》 不正っていうのは、善悪の問題では語れないんですよね。その辺りを分かって作ってらっしゃる。一回、手出しちゃうともうダメです。感覚狂いますね。最初のうちは罪悪感があると思うのですが、どんどん鈍ります。彼女は、一線を越え、ありのままの彼女になり、短期的ではありましたが幸せを手にしました。 そんな彼女を「悪人」として描かない手法は賛否がありそうですが、極めて人間的に見えます。こういう人は正直イヤですが、憎たらしいという感情は湧きません。どこにでも当たり前にいるんだろうな、と思えます。 一歩間違えばマルサの聡美姉さんが不正をしていたのかもしれません。 そして、男の視点で見ると露見しないようなすれ違いの積み重ねで、嫁にとんでもないストレスを溜めさせてしまって、それが不倫&横領を引き起こさせちゃうなんて恐ろしくてしょうがない。 世にも恐ろしくて胸の苦しい傑作「テイク・ディス・ワルツ」を思い出しました。 ありがちな小さな事件を描いた作品ですが、音の使い方がうまく居心地が悪く、ソワソワさせられました。 【すべから】さん [映画館(邦画)] 7点(2015-05-21 01:43:18)(良:1票) 44.《ネタバレ》 私はなかなか好きでした! 映画館で前のめりになって見てましたもん。 どんどん綺麗になっていく宮沢りえに対して、ずっと垢抜けない池松。 ここですでに二人の将来が見えてましたよね。 でもね、やっぱりつっこみどころは多々あるんですよ! BGMださいなあとか、なんでスローモーションやねんとか、そこまでせんでええやろ、とか。 最後のガラス破るところは素敵やなあ。 あと、小林聡子が素晴らしい。あの人はほんとおもしろいですね。 【らんまる】さん [映画館(邦画)] 7点(2014-12-21 22:40:20)(良:1票) 43.多額の預金を横領するという事件については同じでも、夫の存在が薄くなって隅より子、相川恵子という映画独自のキャストが登場することによって、原作とは別の「紙の月」になったと思う。決して悪いという意味ではなく、小説は小説、映画は映画の良さがあり、物語性よりサスペンス性を重視したとも言えるし、ガラスを割るシーンにはびっくりと言うほかない。ただ表面的な動機はわかるような気はするが、監督の意図する爽やかに破滅するヒロインには着いていけなかった。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 6点(2014-11-25 18:34:02)(良:1票) 42.宮沢りえは体当たりの熱演をしている。だがドラマはいただけない。問題は原作なのか脚本なのか、原作未読のため判断できない。非日常性に焦がれ、優しい夫を裏切り、若い男とのセックスに耽溺するのは理解できる。だが突然、横領を働き、それをエスカレートさせていく。その堕ち方の蓋然性が弱くて戸惑う。 最後には、その謎が解けるだろうと期待するも、たとえば幼少期の歪な体験によるトラウマ等、カネに復讐しなければならない理由が明らかにされるのかと思いきや、全く描かれない。「与えたいだけ」が、横領して男に貢ぐ理由じゃダメだろ。うーむ。消化不調 【ヒロポン】さん [映画館(邦画)] 5点(2014-11-23 20:12:50)(良:1票) 41.《ネタバレ》 鑑賞を終えて、映画館施設内のATMで一万円を下ろした。 その一万円札をしげしげと見ながら、“彼女”の罪と罰について思いを巡らせた。 この映画の主人公が、犯した罪とは何か。そしてその代償として与えられた罰とはなんだったか。 巨額の「横領」という明確な罪が描かれていながら、果たして本当に彼女が犯した罪はそれだったのかと確信が持てなくなる。 言い換えれば、「横領」という罪に伴う「嘘」と「偽り」そのものが、彼女にとっての「罰」だったのではなかったか。 彼女の「罪」は、たった一枚の一万円札から始まる。ただしそれは、ただの目に見える“きっかけ”に過ぎない。 他人の一万円に手をつけてしまうずうっと前から、彼女は、この世界の“虚構”に対するジレンマを孕み続け、一線を越えてしまう必然性を秘めていた。 彼女にとっては、この世界にまかり通っている虚構を受け入れ、普通に生きていくこと自体が、「罰」だったのかもしれない。 その「罰」に相応しい「罪」を後追いしてしまったと捉えることは、確固たる犯罪者である彼女を庇護しすぎなのかもしれない。 けれど、欲望を追い求めるというよりも、むしろ盲目的に一線を越えていく彼女の姿には、表面的な快楽と悦楽に包まれた業苦が露わになっていた。 主人公は、越えてはならない“ボーダーライン”を次々に越えていく。時にその描写は少々唐突に見えるかもしれない。 けれど、実際、“一線を越えてしまう”という事象において、明確な意思なんて存在しないのだと思う。 唐突な流れの変化と、衝動、そしてただ残る結果。“一線を越える”というのはただそれだけのことだ。だからそこには明確な理由なんて実は無い。 「あなたはここまで」と、言い切られ、彼女はまたひとつ“一線を越える”。 まさか、この映画の結末が、こんな爽快感に包まれるなんて、ちょっと信じられなかった。 「罪」と「罰」を同時に経たからこそ、彼女に「贖罪」は必要なかったと僕は思う……いや、違うな。 やはり彼女にとっては、どこに居ようと、この世界で生き続けることこそが、贖罪なのかもしれない。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-11-23 10:19:40)(良:1票) 40.《ネタバレ》 今日はボジョレーの解禁日。劇中のバカップルよろしくワインでもあおりながら、素晴らしき映画に乾杯!・・と景気よくいきたいところですが、残念ながら横領犯梅澤という女に人として何一つ共感できなかったので低評価になります。そもそも、問題の少女が横領犯に変貌していく成長過程が一切描かれていないので、我々には彼女がただの不愉快な悪女にしか映りません。無駄なラブシーンを少々省いてでも彼女の成長過程を描いて、境遇によって成るべくして成った女として、もう少し彼女に人間味を持たせてほしかった。ご都合主義な展開も多い。例えば、ランチの精算でカードが切れずに膨大な借金が発覚する場面。すぐ横には天敵がいる。これはいくら何でもタイミングがよすぎる。それ以前に、800円くらい最初から現金で払えばよろしい。それともカード依存症はいちいち現金を使うことすら忘れるのか。とにかく後味がよくなかったので、明日は口直しに「ペーパー・ムーン」でも観てスカッとすることにします。 【タケノコ】さん [映画館(邦画)] 4点(2014-11-21 01:29:48)(良:1票) 39.《ネタバレ》 原作小説・ドラマ版はともに未見。筋自体は、女性営業員が年下の大学生との不倫にハマって、勤め先の銀行の金を横領していくうちに金銭感覚が麻痺していく…という、ありがちなストーリー。だが、インタビュー等を見ても、ほとんどの演者が自分が演じる人物に、少しも共感できないと語っているように、「実際にこんな人はいないだろう」というキャラクターばかり。にも関わらず、展開自体はテンポ良く(?)悖徳的行為になだれこんでいくという点で、ある意味同原作者の「八日目の蝉」と似たような感覚でした。また、話のオチが放棄され、何気ないシーンで突然終了するのは、同監督の「桐島、部活やめるってよ」と重なる部分も。池松壮亮もこんな濡れ場をやる歳になったんだなぁ、と思いつつ、役柄とは合ってた気も。小林聡美・大島優子・石橋蓮司・近藤芳正なども悪くなかった。旦那さんの田辺誠一は、ちょっといい人過ぎかな。5点と6点で迷いましたが、厳しめで5点。 【蛇蟇斎狐狸窟】さん [映画館(邦画)] 5点(2014-11-16 08:37:17)(良:1票) 38.《ネタバレ》 NHKドラマシリーズで観て面白かった作品ですが、映画でもさすが宮沢りえ、面白いです。不正をしている最中の効果音、なんかこちらもドキドキしてしまいますし、ヒモ男がどんどんダメ男になっていくのもうまく描けています。テレビをつければ毎日のように新たな芸能人が出てきているような時代ですが、その中でもオーラを持ちづづける宮沢りえのような女優はやはり何かが特別なような気がします。 【珈琲時間】さん [インターネット(字幕)] 7点(2024-03-30 15:55:57) 37.とりたてて不可思議なことが起こるわけではなく事実を淡々と描写していく演出は好きです。宮沢りえの小手先ではない佇まいで表現する演技が素晴らしい。最初のオーラを消した地味な女性が、子供のようにキラキラと輝き始める。若い男に貢ぐ喜びに目覚めたからだ。池松は逆に小芝居が本当に上手い、演技派の片りんを十分に見せている。役者人は頑張ったと思うが脚本がしょぼくて、締まらない話になってしまった。ラストは「だからどうなの」と思ってしまった。残念。 【ブッキングパパ】さん [インターネット(邦画)] 5点(2024-01-28 21:01:58) 36.《ネタバレ》 一見ありふれた横領事件にも特別な背景がありましたという話。なるほど、あの手癖は犯人のパーソナリティーに根差したものと分かりましたが、感情を揺さぶるものではない。梅澤さんは終始自分の都合だけで動き、お金を盗んだ相手に罪の意識を抱く風もない。これはサイコパスの物語ですよね。 【次郎丸三郎】さん [DVD(邦画)] 6点(2023-10-08 14:14:04) 35.《ネタバレ》 銀行員として働く主婦が、ある日出会った若い男の大学生と不倫の恋に落ち、彼に貢ぐために銀行のお金を横領する、というお話。 なかなか興味深く鑑賞できました。銀行に勤めたことはありませんが、目の前ですごい額のお金が行ったり来たりするっていうのはどういう感覚なのでしょうね。やはり心動いてしまうものなのでしょうか。ニュースとかでも横領など似たようなことはよく聞きますが、なかなか人間、みんながみんなそう言う誘惑に勝てるわけではないですよね。きっかけ次第で人間なんてどう転ぶかわからないってことかな。 結局お金というのは身の丈にあった使い方をすべきなんだなと感じる。いたって当たり前のことだが。短期間に何千万も使って…というのももちろん贅沢なんだろうが、世の中にはもっと長期間にもっと大金を使う人もいるわけで。不倫相手とホテルで豪遊、アパートを借り上げてPCも買ってあげて、学費も出してあげる。そんなふうに過ごした期間は確かに幸せだったろうし、充実したものだっただろう。ただやはり、そうやってお金で示した愛情は愛情として伝わらないもので。案の定彼はただただ堕落した人間になっただけという。しかも身の丈にあってない暮らしぶりのツケは、文字通りツケとして巡ってくることになる。何でも値札を見てから判断する自分のような貧乏性にはよくわからない感覚ではある。自分も何かに、誰かに溺れてしまったらああなるんだろうか。今も溺れてはいるが、あんなふうに身を持ち崩すような溺れ方は想像出来ないな。 突然恋に溺れ不倫と横領に走る主婦と、個人的には銀行員として高いプライドと規律を持って仕事をする隅さんに強い印象を残した作品でした。 【TANTO】さん [インターネット(邦画)] 7点(2022-07-28 19:57:08) 34.なぜ梨花と光太は会っていきなりラブホに行って付き合いだしたのか、よく分かりません。それにそんな年下の大学生と長く続くわけがないというのも前もってわかるはず。同情の余地はありませんね。なお、小林聡美が素晴らしかったです。。。 【みるちゃん】さん [DVD(邦画)] 4点(2022-03-03 15:51:34) 33.《ネタバレ》 「使い込み」という言葉が流行った昭和48年滋賀銀行9億円横領事件が思い浮かぶ内容。 本作の梅澤は少女時代から「施してやっている(アタシって偉い)」自己承認欲求が強く尚且つ手癖が悪い。 アラサー? アラフォー? になってそこそこの暮らしを送りながら、欲求不満で大学生に手を出して転落してしまう。 普通が一番という事が分からない年頃なのでしょうか。 裕福なお年寄りから巻き上げる手口が胸糞の極みでコソ泥・かっぱらい行為を紙の月とかなんとか飾り立てているのには白けます。 本作MIP小林聡美が梅澤を演じるとふてぶてしさが前面に出てしまうので宮沢りえのキャスティングはナイスであり、彼女が高揚感に包まれてどんどん綺麗になってゆく姿は印象深いものがあります。 ブタ箱で臭いメシを食べる(死語ですか?)姿を敢えて見せなかったのでしょうか。モヤモヤが残ります。 【The Grey Heron】さん [DVD(邦画)] 4点(2021-09-27 15:39:45)
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