みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
2.《ネタバレ》 三重県桑名市(合併前の旧多度町)の小学生が急造のジャズバンドで大会に出る話である。当然ながら「スウィングガールズ」(2004)を思い出すが、あっちと明らかに違うのはメンバーにまだしも可愛げがあることである。 「文部科学省選定」(平成28年8月)とのことでご立派な映画のようだが、Cカップとか孫を作れとかスナックでのやり取りなど聞いているととても子ども向けには思えない。…と思ったら社会教育用/教養/青年向き・成人向きとのことでお子様専用でもないらしい。それにしても最初から最後まで笑わせにかかるふざけた映画のため、どこが「社会教育」「教養」なのかわからない。 現地の事情は知らないが、これを見て意外だったのは登場人物の言葉がほぼ関西弁のように聞こえたことだった(「半分の月がのぼる空」(2009)ではもう少し微妙だった気がする)。言葉だけでなく登場人物のやり取りが終始漫才のようで、かなり深刻な場面にもコントを入れてみたり、新生ジャズバンドの名前(映画の題名そのもの)に口々に突っ込みを入れて貶める場面があったりもする。また顧問の自宅に子どもらがなだれ込んだ場面や保護者を集めた場面など、視点を固定して群像を見せるのが舞台演劇のようでもあり、大阪の演芸場で喜劇を見ているような気もした。 しかし言葉が関西の割にコンテストは東海ブロックだったり、また多度山の展望台(多分)からの眺望では名古屋のものらしい高層ビルが見えたりして、基本的には中京圏に属するという微妙さが地域性の表現なのかも知れない。ちなみにハマグリは言葉でしか出なかった。 物語としては何がいいたいのか不明だが、学校が廃止されるとか外国人労働者が大挙流入して地元民が失職するなど真面目に深刻な話も全部笑い飛ばして楽しもうというなら結構なことで、全く関係ないところの住民である自分も楽しめた(笑わされた)のでよかったということにする。終盤の展開だけはさすがにないわーと思ったが、これぞ即興性の極致??ということで納得しておく。 なお個別の台詞で心に残った(笑った)のは「あっ、松永さんが横切った」という、まるで黒ネコが道を横切ったかのような物言いだった。その松永さんは非常に愛らしく映っており、現地採用の子役の中では一番得な役回りのようだった。 【かっぱ堰】さん [DVD(邦画)] 7点(2018-09-29 18:57:56) 1.人気作家の秦建日子氏が、製作からお金集めまで街おこしのために一肌脱いだ挑戦作品。当該地域の人たちが自己満足で完結する通常あるようなご当地作品の枠を超えて万人に受ける作品を目指す心意気で製作されている。でも街おこしのしばりがあるのも事実。予算のしばりもある。題材が限られる中で、小学生の音楽ものが選択。ストーリの流れもマンネリ気味で典型的なものだし、観たら当然「スウィングガールズ」が意識されてしまうけど、それよりそこは町おこしとして楽しむ、地元の風景とか地元から選ばれた子役たちの素朴な演技、懐かしさを感じる方言や発音イントネーションも楽しむのが正解。地元の素人子役を巧く演出したのは驚異。あったかい気持ちになれました。この作品の地元桑名の映画館で鑑賞しましたが、普段映画も見ないだろうなあという層も大勢で、そして大喜びで鑑賞されてました。また、ここはスポンサーに配慮したなとかの細かい苦労がしのばれるシーンも。小資金で映画を作り上げる苦労も伝わったのはなかなか大作では気付けないところ。秦監督に感謝!1点加点。 【タッチッチ】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-09-21 12:18:28)
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