みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
3.《ネタバレ》 『ゲゲゲの鬼太郎』は言わずと知れた国民的アニメ(漫画)ですが、『ドラえもん』や『サザエさん』のように長年に渡り継続してTV放送されてはいません。1968年に初めてTVアニメ化されて以降、1970年代、80年代、90年代、2000年代、2010年代とコンスタントにアニメシリーズが制作されてきた珍しいタイプの作品であります。日本で育った人なら誰もがどれかのシリーズに見覚えがあるのでは。先日『ブラッシュアップライフ』でお馴染み、子役の長尾柚乃ちゃんが鬼太郎のべとべとさんが好きだと言っていて驚きました。なんと幅広い年代から愛されているのでしょう。そんな大人気アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』は年代固定制を採用していないため、シリーズごとに社会背景が異なり世界観やキャラ設定も変化している気がします。思い描く「鬼太郎像」は世代によって違うでしょう。更に摩訶不思議なのは、鬼太郎や目玉の親父、ねずみ男等のキャラクターは有名でも、鬼太郎が何者なのか、彼の目的は何なのかはあまり知られていないような。かく言う私もごにょごにょしてしまいます。有名人なのに実は何者か分からない、そう鬼太郎はまさにアニメ界の「金太郎」なのです(あるいは某ファビュラス姉妹。こちらの方が妖怪っぽいか。コラ。いや美しさが異次元という意味です)。そこで本作。鬼太郎誕生の前日譚とのこと。鬼太郎ファン積年の謎(あるいは単なる勉強不足)が解消される待望のエピソードゼロでありました。時は昭和31年。敗戦の傷跡癒えぬ日本。とある田舎が舞台の妖怪奇譚。設定だけならトトロと大差ありませんが、纏う空気は真逆でした。荒廃したのは社会だけでなく人の心も同じか。終始切なく息苦しく、私が知る「ゲゲゲの鬼太郎」とはまるで別物でした。完全に大人向け仕様。でもこれが鬼太郎の本質なのでしょう。喩えるなら〇露丸の如し。私が処方されてきたのはさしずめ正〇丸糖衣Aというわけ。とはいえ、本作も糖衣が全て除去されたガチ正露〇ではなく十分オブラートに包まれていました。だからシリアスな内容に反して観易かったのでしょう。個人的には市川崑監督に本エピソードを実写映画化して欲しいですが、無理なので堤幸彦監督にお願いしたい。悪ふざけが過ぎますか? 【目隠シスト】さん [インターネット(邦画)] 8点(2024-06-13 18:55:05)(笑:1票) 2.《ネタバレ》 戦後の日本で、田舎で、権力者の当主が死んで、遺産相続が始まって…を描くと、何故か横溝正史の世界になる。悪くはないけど、既視感ありすぎで新鮮味がない。 それはさておき、ゲゲゲの始まりの、そのまた始まりのオリジナルストーリーをわざわざ作って、それを力技(水木の記憶喪失とか)で強引に「墓場の鬼太郎」に繋げたのに、なぜ猫娘を今の6頭身で登場させるのか・・・。こだわりがありそうで、こだわりがないんだなあ。いや違う、原作への愛が足りないんだ! 鬼太郎の父たちの物語というのだから、水木のその後も描いて欲しかったが、エンドロールで流れる「墓場の鬼太郎」の漫画でそれを表しているというのであれば、たちまち本作との辻褄が合わなくなってくる。 本編で水木が記憶を無くしたことで、「再会」ではなく「初めて」鬼太郎の父母に出会った、と水木が思っていると好意的に解釈しても(父親の病気や包帯も好意的解釈できるけど)、いかんせん父親の前後の体格差は埋めがたい。 それに結局は、水木とその母親は、鬼太郎と目玉おやじによって地獄に落とされるのだから(それも一片の罪悪感無し)、父親と水木の友情もくそもないので、それを考えると本作の友情アピールにはちょっと無理があると思う。 【リニア】さん [インターネット(邦画)] 6点(2024-05-03 12:15:27)(良:1票) 1.「鬼太郎」とタイトルにありますが、テレビアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」の劇場版というよりは、 新作の怪異系アニメ映画といった感じで、それ系の作品が好きな人にはお勧め出来ます。 作品の舞台は昭和31年の日本で、現代が舞台のテレビアニメ版とはそもそも背景が別物。 ただ現代のシーンも若干あって、そこには2018年~2020年に放送されたテレビアニメ版(第6期)の キャラクターも出てくるので、テレビアニメ版の視聴者には馴染みやすいと言えるでしょう。 何ならゲゲゲの鬼太郎のゲの字も知らない観客が観ても十分方楽しめますが、現代のシーンで 「誰こいつ?」とならないためにも、テレビ版を1話ぐらいは見ておいた方がいいでしょうね。 今ならYouTubeで第2期~第6期の初回が無料公開されているので、どれでもいいから1話見ておけば 十分です。(第5期がお勧めかも) で、どんな雰囲気の映画なのかざっくり言うなら、前半は思いっ切り「犬神家の一族」で、 後半は「呪術廻戦」かなw 話のスケールが大きくディテールの作り込みはかなりのもので、アクションシーンも満載。 「ゲゲゲの鬼太郎」からイメージする内容とは大きく異なり、実に現代的な作品に仕上がっています。 往年のジブリや近年の新海系に匹敵する重厚な作りで、テレビアニメをお手軽に劇場版化したような 凡百の作品とは一線を画します。 完全にノーマークでしたが、思わぬ掘り出し物とは、こういう映画のことを言うのでしょう。 【くれい】さん [映画館(邦画)] 9点(2023-11-25 23:33:44)(良:1票)
【点数情報】
【その他点数情報】
|